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(注意:この作品には犯罪絡み、残酷な描写、また、幼児虐待などの表現が含まれていますが、推進目的に書かれている訳ではありません。

 比較的軽度の表現に止めていますが、特に苦手な方は注意して読まれることをお勧めします。)




 覚えている一番古い記憶は、古いアパートの天井だった。

 薄暗い饐えたドブの匂いのする部屋。

 感覚は既に麻痺して久しく、匂いも自分の身体に止まる虫も気にならない。自分が何を考えて誰を待っているのかもわからなかった。

 がちゃり、とドアにかかった鍵が開く音が聞こえた。

 ほんの一瞬光が差し込んで見えた。

「……くん?」

 視界に入ったのは顔を顰めた男の人だった。

 誰だったか覚えがない。

 でも、その人を知っている気がする。

 彼が少し目を開くと彼が息をのんだのが分かった。

 警察、救急車。

 そう叫んだのが聞こえた。

「大丈夫、もう大丈夫だからね」

 そう言われても何のことだか分からなかった。


 まだ三歳にも満たない幼い幸之助にはそれが何を意味するのか分からなかった。




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