空中商店街の奇跡:影の調査官
スピンオフです。
空中商店街を守る影の存在。。。。
お楽しみくださいませ
闇に消えた証拠
空中商店街の存続をかけた戦いの裏で、
一人の男が、密かに“ある計画”を進めていた。
その名は榊原修一――。
大阪市役所の都市開発課に所属する、地味な役人。
しかし、彼にはもう一つの顔があった。
彼は、市役所内部に潜む闇を暴く"影の調査官"だった。
第一章
「工事指示書を追え!」(証拠①の裏側)
榊原がこの事件に気づいたのは、市内の再開発工事の資料を整理していた時だった。
工事指示書:第32号(大和都市開発)
「……ん?これ、おかしいな。」
何気なく目を通した指示書の内容が、彼の目に引っかかった。
問題点
*日暮アーケードの“地下基盤の調査”が指示されている(空中商店街とは無関係のはず)
*通常の計画書と異なり、"施工報告書"がない
*発注元が市役所ではなく“大和都市開発”になっている
「これは……何か隠してるな?」
都市開発課の公式工事リストには、この第32号の工事指示は存在しなかった。
「つまり、これ……裏でコッソリやっとる違法工事やな。」
榊原は、役所のデータベースにアクセスしようとした。
──アクセス拒否。データ削除済み。
「おっと……やっぱりな。」
何者かが、すでに証拠を隠蔽しようとしている。
だが、榊原はこういう連中の動きに慣れていた。
「消されたなら、"現場"に行けばええ。」
工事現場(夜)
深夜、榊原は暗闇に紛れて工事現場へ潜入した。
そこで彼が見たものは――
重機の跡、異様に掘り返された地面……そして、置き去りにされた資料の束。
「……フフフ、やっぱりな。」
榊原は、地面の下から"工事指示書の原本"を発見した。
「これがあれば……"誰が"この工事を指示したかがバレるで。」
証拠①:「幽霊捜査による“工事指示書”の発見!!」
「さて……次は、役所の誰が関わってるかやな。」
第二章
「市役所の闇に潜む者」(証拠②の裏側)
「こんなもん、一役人がやれることちゃうやろ……」
榊原は、工事指示書の中に記された**"都市開発課・木下の上司"**の名前を見つけた。
「やっぱり、お前か……」
木下の上司――田所邦彦。
市役所の古参職員で、都市開発の実権を握る影のフィクサー。
「こいつ、いっつも"市長の意向"とか言うて、自分の好き放題やっとるんや。」
榊原は、市役所内部の調査を進めた。
*大和都市開発の関係者と頻繁に会っていた記録あり
*"再開発計画"の裏で、空中商店街を潰そうとしていた形跡
*役所のコンピュータから「妨害工作」に関するデータが削除されていた
「……なるほどな。」
榊原は、直接木下に接触した。
「お前、上司のことどう思う?」
「いや……ワイは関係ないで!!」
木下は必死に否定したが、目が泳いでいた。
「せやけど……正直、疑っとる。」
「上司の田所が、大和都市開発と妙に仲ええんは知っとった。」
「けど、まさか"妨害工作"までやっとるとは思わんかった……」
「お前、それを証明できるか?」
「……」
「ほな、これ見てみ。」
榊原は、田所のPCから復元したデータを木下に見せた。
"工事計画に関する田所の指示メール"
「……!?」
「これが決定的な証拠や。」
証拠②:「市役所内部の調査報告書!!」
「これで、田所の罪は確定やな。」
第三章
「大和都市開発の動かぬ証拠」(証拠③の裏側)
残るは、大和都市開発の幹部の関与を示す証拠だった。
榊原は、清水元太郎(情報屋)に接触した。
「お前、"大和都市開発のメールデータ"を入手すること、できるか?」
「フフフ……ちょっと時間くれや。」
清水は軽くスマホを操作すると、すぐにファイルを送ってきた。
"田所×大和都市開発の幹部"のやり取りメール
*田所:「試験運営中に"事故"を起こせば、存続は不可能になる。」
*幹部:「了解した。地盤を掘り崩す"工事指示書"はすでに用意してある。」
*田所:「松本らには気をつけろ。"お奉行様"が動いているらしい。」
「……おいおい、幽霊まで警戒されとるやんけ。」
榊原は思わず笑った。
「これで決まりや。」
証拠③:「大和都市開発幹部のメール記録!!」
エピローグ:影の調査官、最後の一手
市役所の内部調査が始まった頃、榊原は静かに動いた。
「……そろそろ、引き際やな。」
彼は集めた証拠を市長に提出し、
そのまま、役所を去る準備をした。
「この事件の裏には、もっとデカい闇がある。」
「けど、ワイの仕事はここまでや。」
彼は、最後に松本太一へメールを送った。
「この商店街は、まだまだ発展する。"本当の戦い"はここからやで。」
榊原修一、影の調査官──消える。
完
*榊原は、裏で事件を解決した影の立役者だった!
*市役所の闇を暴き、証拠を揃えた張本人!
*しかし、彼は密かに姿を消した……
「"影"の戦いは、まだ終わっていない……。」




