表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

アチラガワラジオシリーズ

アチラガワラジオ2

作者: バケツから声
掲載日:2023/03/17


イタバサミ、それは人の心と宇宙の狭間にある世界。

現実世界の何処とでも繋がっていて、何処とも繋がっていない世界。

誰もが持っていて、干渉し合わない世界。

これはそんな世界に住むジュウニンの日常



ごぽぽ、ごぽぽぽぽ.......


「あれ、インタビューの人だ......もしかして溺れてますか??えぇwやば、これ食べてください」


「よかった」


「随分へんぴな場所に飛んできましたね、ここはメイカイと呼ばれる場所です...あ、死の世界じゃないですよ、そちらの文字で、命に海と書いてメイカイです。イタバサミの海の底の方にあります」


「よもつへぐい?」


「あぁ、大丈夫ですよ、ここにそういう概念は無いので、ものを食べてても帰れます」


「わ、今度はなんですか?クラゲ..?クラゲがいっぱいいて危ない..?」


「あ、そっか、そちらのクラゲは危ない生き物なんですね...大丈夫ですよ、ここにいるクラゲはなんていうか...命の種みたいなものなんで、存在してるけど存在してない...みたいな...触れられるのは、イタバサミのジュウニンだけで、触れてもぷにぷにしてるだけなんです」


「ここで何をしているのかって?あぁ、自分はカリンバという楽器を弾いて、クラゲのお守りをしてるんです」


「クラゲの中でも、すぐに溶けて消えちゃうものと、命として自分たちみたいなジュウニンになるものがいて...カリンバを弾くとそれが見えるんですよ」


「ほら、あのクラゲ、色づいた光をはなっているのが見えますか?」


「クラゲは感情から産まれる命です、だから短命なものもいれば、記憶を伴う覚え方をされて命として産まれるものもいる....」


「短命な命にはレクイエムを、産まれる命には子守唄を、ここはそんな場所なんです」


「意味が無さそうだけど、存在してる職業です。不思議ですよね」


「あなたは、どうしてここでインタビューをするんですか?」


「ふむふむ.....素敵な考えですね」


「前に美術館に行った時、偉い人が、作品に意味が無くちゃいけないわけじゃないって言ってたんです...」


「でも多分、ワイは納得する答えを求めて考え続けてしまうと思います」


「インタビューの人は、生きてて嬉しいですか?」


「ワイは生きてる意味を探して、納得してはまた探しての繰り返しです。そんな意味の無い考えの過程が生きてて嬉しいことでもあって」


「インタビューの人には絶対なれないことが、ワイはつまらないなとも思います」


「今この時間で、消えていったクラゲの数を覚えていますか?ワイは覚えていません。無駄だと思う人もいるでしょう」


「ただワイは、この無駄を共有したいだけなんです。人と」


「身体が透けてきてますね...この時間はどうでしたか?楽しかった?苦しかった?怒っちゃった?今は、どんな気持ちだった?」


「今の感情を大事にしてくださいね、クラゲみたいに消えちゃう前に、また会いましょう」


「いい夢を」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ