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16日目
「……というわけで、海賊に憧れる少年は、悪魔の実を食べたせいで泳げない体になってしまうんだ」
うわあ、なんてことだ、と船員たちは天を仰いだ。
「だが、そのかわり少年は全身が伸び縮みするゴム人間となった」
なんだってー! と船員たちは驚愕する。
「そして少年は海賊王を目指し、海へ乗り出したのだ」
うおおおー! と船員たちは大盛りあがりだ。
俺は吟遊詩人として、物語を披露することを条件に船に乗せてもらうことにした。
最初は鼻で笑っていた船長も、俺が語りだすとあっという間に引き込まれてオーケーを出した。
「どうだ、俺の考えた冒険物語は。大人気だろう」
昨日、俺を散々バカにした女神を見返してやる。
だが女神は呆れた顔で言った。
「あれ盗作でしょ」
「は、はあ? 違うし、めっちゃ俺のオリジナルだし! パクってなんかないし!」
「あんたの頭であんな話考え付くわけないわよ」
ちくしょう。なぜあっさりと見破られてしまうのか。
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