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第二話 あふれだす。

「他人と関わることはとても恥ずかしいことだと俺は思うんです」

 アパートの一室。シンプルで主張しない部屋だ。そこには簡易ベッドがあり、テーブルがあり、座椅子がある。アルミ枠の窓にはカーテンが引かれ、部屋には電気がついていた。

「私と関わっていることも?」

 俺は座椅子の上に座り、先生は簡易ベッドに腰かけていた。俺は風味豊かな熱い紅茶を(すす)り、先生は砂糖を少し入れたミルク・ティーを(すす)っていた。

「はい、そうです」

「どうして?」

 俺は少し考えるようにして、首をひねり右手をあごに当てた。「そうですね」と間を埋めるように言う。金色の髪をいじくる。

「感覚的に、他人と関わっている状況下における自分という存在は極めて不安定ではないでしょうか? なんというか自分が自分ではないみたいに感じる時が多々あります。そして何より他人に自分を捉える余地を与えてしまうのが、たまらなく怖いんです」

「うん、言いたいことは分かるような気がする。でもとても抽象的ね。君の悪いところよ」

 そう言って、先生はミルク・ティーを(すす)った。俺は何も言わなかった。先生はしばらくして口をひらいた。

「でも人間には他人と協調していくメリットが何かしらあると思うの。私はあなたという繋がりをもつことで、(なま)の十四歳の視点を掴める時がある。小説家にとってそれはとても有益なことなのよ。それに過去の塾生と今も通じているっていうのは、何だか素敵なことのように思えてならないの。あなたはどう? あなたが恥ずかしいのを我慢してでも私と付き合ってくれるのは何故?」

 俺は紅茶を啜った。どこかで救急車のけたたましいサイレンの音が鳴り響いている。

「俺は塾生の時から言っていましたけど、先生のことが好きなんです。これは別に先生を見ていると性欲がわくとかそういうことじゃなくて、もっとプラトニックなものです。先生と一緒にいると落ち着くし、素直な自分でいられるような気がします。でも先生の前にいる俺が本当の自分なのか今一つ分からない。だからそんな自分を先生の前に晒しているのが、恥ずかしい。そういうことです」

 そう言うと、俺はわけもなくため息をついた。他人に何かしらの主張めいたことをすると、俺は猛烈にため息をつきたくなる性分だった。先生は何も言わなかった。

 俺は先生に学校で起きたことを赤裸々に話すよう頼まれる。だから俺は学校で起きたことをできる限り正確に話す。プールの授業で男子のボクサーブリーフが無くなったこと、学校に3DSを持ってきて没収された生徒がいたこと、授業中に先生が「林修ってスーパーマンだよね」と言ったこと、いじめを受けていた生徒が屋上から飛び降りようとしたこと、図書室の新着本にいつまで待っても又吉直樹の『火花』が入らないこと、そして野木さんとやりとりしていること。

「野木さんはきっと君のどこかを良いと思っているのよ。それはもちろん、君の外国人的な容姿のことではなくてね。そうじゃなければ、いちいち君みたいな中二病の男の子に構うことなんかしない」

 それが先生の言い分だった。俺は中二病なのか?

「君は自分ではわかっていないと思うけど、かなり可愛い部類に入ると思う。これを言ったら、君は怒ると思った。だからあえて言うことにしたの。君はね、もっとコミュニティで上手くやる方法を模索していかないといけない。世界を「自分」と「他人」に分けている場合じゃないと思うのよね」

「……」

 どうして他人と自分を分けてはいけないのか、よく分からない。しかし、お説教はそこで終わった。

 俺と先生はそれぞれ紅茶とミルク・ティーを飲み、先生が最近体験した楽しい話をした。俺は良い気持ちになって、朗らかに笑った。時間は流れ去り、俺は帰る時間になった。午後九時。ヌード・デッサンのモデルをする約束を姉ちゃんとしていた。

「おやすみなさい」と俺は言った。

「おやすみなさい」と先生は言った。

 そして俺は築三年のアパートを後にした。車の往来の少ない込み入った住宅街の道路を、自転車で走りながら、俺は物思いにふけった。

 先生と知り合ったのは、小学五年生の時だった。先生は数学を教えていて、誰に対しても優しく公平だった。その姿勢はきっと今も変わらない。

 俺が先生の家を訪ねるまでの関係になったのには理由がある。俺は小学五年生の時、盛大ないじめを受けていた。不当な扱いを受け、暴力を振るわれ、裸にされ、校門の桜の木に縛りつけられたこともあった。

 俺がいじめを受けていることをクラスの担任の先生は黙認した。中年の男性教諭で、俺のことが気に食わないみたいだった。

 確かに当時の俺は小学生にしては生意気な方だった。いつも一人で夏目漱石とか芥川龍之介を読んでいた。日焼けしてくたびれたそれらの小説は、俺を満足させた。

 俺にとっての世界があり、他人との境界があった。その境界はたぶん誰にも越えることはできない。だからクラスの人間の誰一人として俺とコミュニケーションをとることはできなかった。しようともしなかった。彼らは俺を即座に拒絶した。断罪したのだ。

 俺はひとりになった。俺の味方はどこにもいなかった。見渡す限りの他人が「敵」となった。彼らにとっての俺も「敵」だった。問題は、彼らには味方がいたことだ。俺はファンタジーによくありがちな、孤独な魔王となった。彼らはパーティを組んで、どのようにして俺を倒そうか思案した。結果、俺はいじめを受ける羽目になった。

 事件が起きたのは、しんしんと真っ白な雪の降る、寒い日だった。暖房をつけていても教室内は凍てつくように寒く、足の感覚はなくなっていた。

 俺はふと空を眺め、降りやまない雪のことを考えた。そして地面を見て降り積もる雪のことを考えた。そして俺は続きの本を読み始めた。初めて買った文庫本だった。

『人間失格』

 俺が一生をかけて読める本の冊数はどれくらいだろう。俺は考えた。

俺はきっと取捨選択をしなくてはいけない。そして俺は出来る限り時間の隙間があかないように、本を読まなければいけない。

 俺には時間がない。

 読みたい本はまだまだ腐るほどにある。当時の俺は一生懸命に本を読んでいた。それも寝食を忘れるほどに。そして俺は自分の読んでいる本をこのうえなく大切に思っていた。買った本ならなおさらだった。

「何読んでいるの?」俺は話しかけられた。クラスメイトの山崎だ。ほかにも数人のギャラリーがいた。

 俺は無視した。山崎は先日、俺の履いていたブリーフを脱がしたばかりだった。山崎はいやらしい笑みを浮かべて、ねばついた口調で俺に話しかけていた。

 俺は徹底して山崎やギャラリーを無視した。一行も読み進まなかったが、俺はひらいた本を見つめ続けた。俺は囲まれていた。俺は、囲まれていた。パニックになっていた俺は、汗をかいた。俺のアレは縮こまり、眼が乾燥して何度もまばたきをした。異様に眠かった。

「貸せよ」そう言って山崎は俺の本を取り上げた。

「やめて。返してよ!」俺は焦った。必死になってそう言った。少し声が甲高くなっていた。山崎は俺を無視した。

「人間失格? 変なタイトルだな。これって、おまえのこと? おまえが人間失格なの?」

 そう言うとギャラリーは一同に馬鹿みたいに笑い出した。俺はうつむいて、唇をかみしめた。今にも泣きだしそうだった。俺は「……返してよ」とか細い声でそう言った。俺にはもう何が何だか分からなくなっていて、ただただ本を返してほしかった。

(買ったばかりの本なのに。初めて買った本なのに。ちょうど面白いところだったのに)

 俺は恨めし気に山崎の憎らしい顔を眺めた。

「なに? ……破いてもいいの?」

「いやだよ、やめて!」俺は手を伸ばして、本を取ろうとした。俺は本を掴み、山崎は強固にその本を手放そうとはしなかった。

「返せ!」

「誰が返すか、バカ」

「返せって言っているだろ!」

 山崎と俺はしばらくその本を引っ張り合っていた。本が張り裂けるのではないかとひやひやした。

ギャラリーが俺を押さえつけた。俺の手は本から離れ、羽交い絞めにされた俺は、下唇をかみしめて、山崎がひらひらと見せつけるように右手に持っているその本を見つめることしかできなかった。

『人間失格』

 その本の幕切れはあっけないものだった。山崎が窓から投げ捨てたのだ。俺は終わりかけの荒廃した世界に一人ぼっちでいるような気分になった。俺は気の抜けたような叫び声をあげた。俺以外の誰もが面白おかしそうな表情をしていた。俺以外の誰もがお腹を抱えて笑っていた。俺だけが、打ちひしがれた顔をしていた。

 その本はプールに落ち、水に濡れ、やがては水に溶けてしまったのだと思う。俺がそのかけがえのない『人間失格』に出会うことは二度となかった。

 その日を境に、俺は小学校に行かなくなった。卒業式にも出席していない。中学受験を考えていたが、それもやめてしまった。おかげで塾に行く必要はなくなり、塾もやめて、小学生だった俺は何者でもない俺になった。ショックだったからではなく、悔しかったからだ。いや、違う。もっと特別な理由が何かある。その答えが俺には分からない。今も。

 俺は自分すら把握・理解ができない異邦人の落ちこぼれだ。そんな俺を闇の海から陸上へと導いたのが、先生だった。退塾しあいさつをしに行った時、先生はこう言った。

「なにか私に話したいことがあるようだったら、これに電話して」

 先生は俺に電話番号を教えた。あとで理由を聞いたら、先生は卒塾生全員にもれなく電話番号を教えていると言っていた。しかし電話をかけたのは、俺が初めての人間だった。そう、俺は電話をかけた。退塾して間もないころだった。

「こんにちは、突然お電話してすみません。最近退塾した去寺です」

 確かこう言った気がする。俺はその時にはすでに携帯電話を持っていた。ブラックの俺の手のサイズには大きすぎる大人用の携帯だ。俺は午前も終わろうとしていた時刻に、先生に電話をかけた。先生はお昼休み中だった。

「ああ、去寺くんね。こんにちは」

 先生はいつもと何ら変わりない調子で、そう言った。俺と先生はしばらく沈黙した。五秒後に俺は怒涛のように、今まで起きたすべてのことを話し始めた。

 全てを話し終えた時、先生はこう言った。

「ありがとう、去寺くん。今日の午後五時に塾に来られる?」

 俺は「はい」と答え、午後五時に塾に行った。先生は「お電話ありがとう」と言って、俺とファミリー・レストランで軽い食事をとった。

 俺と先生はしばらく長い話をした。それは俺の話でもなければ、先生の話でもなかった。それは明石家さんまについての話だった。先生は端的に言えば、明石家さんまのファンだった。俺はこれといって明石家さんまに深い思い入れはなかったが、明石家さんまの話を黙って聞いていた。

 そして最後に何気なく、先生はこう言った。

「私はたまに自分が自分でないような、自分としての整合性が保てなくなる時があるの。それでも私はこうして今を生きられている。大事なのはどれだけ物事を楽しく見つめられるかだと思う。そして忘れてしまうことね。死んでしまったみたいに忘れるの。私は高い壁に囲まれたと感じるときはいつだってそうしているわ」

 当時の俺には(今の俺にも)、その言葉の意味は測りかねるが、先生は少なくとも俺を励ましていた。

 そして俺と先生は親しくなっていった。あくまで教師と生徒の関係であることに変わりはないが。

 俺は夜道を自転車で走っている。コンビニが見えた。セブン・イレブンだ。俺はコンビニに寄ることにした。

 コンビニ内は煌々と光り輝いていた。暗い屋外で見る鮮やかなコンビニの看板には、何かしらのエネルギーを感じた。俺は自転車を駐輪場に止めて、コンビニに入った。

 俺は雑誌のコーナーへ行き、雑誌を物色した。週刊少年ジャンプ、週刊少年サンデー、週刊少年マガジン、週刊少年チャンピオン。一通りそろっていたが、俺はそれらの表紙を眺めただけで、どれ一つとして手に取りはしなかった。そういう気分ではなかったというのもあれば、もうすでに読んだものもあったからだった。

 フライド・チキンを買って、俺はコンビニを出ようとした。しかしそうはならなかった。レジをすませ、早く家に帰ってフライド・チキンにむしゃぶりつこうと思っていたわけだが、俺がコンビニを出ようとしたところで、とある人間がコンビニに来店した。

 その人間は、俺を見ると「おお」と言った。俺の顔を見て驚きの表情すら浮かべていた。俺の反応も同様のものだったと思われる。その時の俺の思考の大半はフライド・チキンが占めていた。ゆえに俺がその 人間を認識するのには、ある程度の時間を必要とした。

「よう、去寺」

「お、おう」

 俺は反射的に答える。一瞬、その人間の顔を見て、その人間が柔和に人当たりの良さそうな表情をしていることを確かめた末に、俺はその人間から顔を背けた。顔は知っているが、名前が分からない。どこの誰だ?

 少しの間があく。

「じゃあな。明日学校で」

 その人間は俺の肩をポンポンと叩くと、コンビニの奥へ踏み出した。俺とその人間はすれ違い、そして僅かに発生した繋がりは切断される。

(……岡田(おかだ)(ゆう)(すけ)

 俺はその人間の名前を何の前触れもなく思い出す。彼は俺のクラスメイトだ。

 駐輪場へ歩く。コンビニ内とは違い、外は残酷な暗さで支配されている。俺は優しく叩かれた肩の感触を確かめるように目を閉じた。心に得も言われぬ温かみが広がった。

 肉体的接触。

 俺はそんなものを欲していたのか? わからない。何故自分がこんなにも胸躍る気持ちでいるのかが、いまひとつ把握できずにいた。

(……じゃあな。明日学校で)

 それは感動的なシチュエーションとは言えない。ただ単純に、彼は何気なく俺の肩を叩いた。そこにはこれといった意味はないだろう。それなのに、俺はそこに意味を求めていた。しかしその理由が分からない。

 岡田優介。俺は反芻した。あいつのことは詳しくは知らない。確か放送委員をやっていて、陸上部に所属している。爽やかでさっぱりとした顔立ちと性格をしていて、俺とは反対にみんなからの人気も高い。俺はそういった自分とは対極の人間にあこがれを抱く傾向があった。今回もきっとそれだろう。そのうちのひとつだ。

 俺は自転車で家路を急ぎながら、何度も何度も肩を叩かれたシーンを再現していた。どうして肩を叩かれたことが俺にそこまでのインパクトを与えたのかはよく分からなかった。

 簡単に言って、これはあこがれだと考え、そしてそれ以上の結論を出そうとはしなかった。しかし俺の心はどこかで緩やかにねっとりと締め付けられていて、それは否応なく俺の気持ちをブルーなものにした。俺は一人だった。これからも俺は一人だろう。友達なんて要らないし、邪魔なだけだ。周囲の目が少し気になるのは仕方のないことだけど、それは俺の特性上、仕方のないことだった。

 いや、だからこそ、俺は何気ないやり取りを求めていたのかもしれない。友達的なコミュニケーションを必要としているのかもしれない。これはとても平和的な悩みだ。俺はそう思った。全くもって、ばかばかしい。俺が人間関係について難しく悩むときが来るなんて、考えたこともなかった。不安が俺の心を(むしば)む。他人に嫌われたくない。他人に認められたい。他人に優しくされたい。そんな思いが俺の胸の内でくすぶっていることはまた一つの事実だった。見ないふりをしてきただけだ。俺はきっとここで気づく運命にあったのだろう。

 ――人間は単体では、必ずしも生きていけるとは限らない。

 だからといって、どうすればいい? 俺はもう来るところまで来てしまった。全ては手遅れだ。俺にいまさら友達を獲得することなんて出来はしない。俺は金髪で、ブルー・グレイの眼をもっていて、肌の色は病的に白い。みんなとは違う。

 俺は陰鬱な気持ちになった。取り返しのつかない残虐な気持ちになった。ジャンガリアン・ハムスターを握りつぶすところを想像した。キィキィとなきわめいているジャンガリアン・ハムスター。容赦ない握力。温かい感触。釣鐘のように拍動するジャンガリアン・ハムスターの心臓。圧迫。ジャンガリアン・ハムスターの目玉が飛び出す。圧迫。圧迫。圧迫。そして俺の両手は血みどろになる。手のひらにはべっとりと肉塊と毛が張り付いている。

 俺は笑い出した。高笑い。高笑い。高笑い。そして沈黙。

 俺はつまらない気持ちになる。もう何もかもがどうでもよくなっていた。そして俺は家に帰ると、姉との約束もすっぽかして風呂にも入らずにベッドで横になり、そして丸一日眠った。学校は休んだ。俺の中で何かの液みたいなものがあふれだしていた。どくどくと、あふれだしていた。その流れが留まることはない。終わらない。苦し紛れに俺はオナニーをする。一回。二回。三回。四回。五回。六回。七回。八回。そこで俺は全裸のまま気絶する。

 目覚めた時、俺はボクサーブリーフさえも身に着けずに、真っ白なところにいた。おれ以外の何もかもが真っ白で、そこには何もなかった。

「ここは……?」

 俺の声は当たりに反響した。

「ここはどこだと思う?」

 どこかから声がした。ふと横を見ると、そこには先生が立っていた。先生もブラジャーすら身に着けていなかった。アダルト・ビデオで見慣れている女の裸体とは一味違ったが、俺はさして性的に興奮しなかった。俺と先生の関係は非常にプラトニックなものだった。

「……わからない」

 俺はゆっくりと答えた。

「そうでしょうね」

 先生もゆっくりと答えた。

 先生は俺を抱きしめた。俺と先生は生まれたままの姿で抱き合った。俺の体の一部分がわけもなく勝手に反応していたが、誰も気にしなかった。

「寂しいのね」

 先生はため息をついた。

「……」俺は軽くうなずいた。眼にはなぜか涙がたまっていた。今にもこぼれ出してしまいそうだ。

「大丈夫よ。あなたは動き出すだけでいい。それもゆっくりでいい。大事なのは動き出すことよ、良くも悪くも、誇らしくも恥ずかしくも」

「……はい」

 俺は軽くうなずいた。眼から涙がこぼれ、頬を伝った。むずがゆい。

 先生が人差し指で、俺の目元から涙を拭った。そしてにっこりとほほ笑んだ。

 そこで俺は目を覚ました。全ては夢だった。しかし本当にそう言い切れるだろうか。

(先生に会いづらくなった)

 俺はそう思った。ドアの隙間から姉ちゃんが俺の様子を見ていた。


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