第二話
「よ、陽太……!なんでここに……」
「そりゃあ、お前を探しに来たからだよ。白猫の紅ちゃん?」
してやったという笑みを浮かべながらも彼は僕をしっかりと支えてくれていた。いや、落ちそうになったのは陽太のせいなんだけど……。
未だになぜ彼がここにいるのか理解が追いつかない紅は目を白黒させているが、陽太はそれを気にかけず、今までとは違う真っすぐとした視線で紅に話しかけた。
「紅、お前は今の自分の状態を理解しているか?」
陽太の発言に対して少し疑問を抱いたが素直に「……え、えと。まぁ、髪が白くなった……くらい、かな?」と答えた。
「相変わらず暢気なもんだな紅は、ではこの俺が今のお前の状態を分からせてやろう」
いつもの明るい陽太の言葉に少し安堵する。
……けど、なんか陽太の目がギラリとなっているのは気のせい、だよね?
すると、徐に近づいてきて僕の体に手をのばしてきた。その時にとっさに振り払ってたらもっと違う結果になってたかもしれない。
「うひゃあっ!」
いきなり頭の上の何かをつかまれる。自分でも何が何だか分からなくなって抵抗できなかった。
と思ったら急に全身を通り抜けるような刺激が襲ってきた。あ、頭のてっぺんがしびれる……それに、なんか頭がぽわぽわしてきて……意識がまとまらないぃ、ふゃぁぁ。
「よ、よぅた……何をs――――――ひぐぅッ!」
荒い息遣いになりながらも、今度は腰あたりについた何かから紅の脳に官能的な刺激が伝わってくる。力が抜けて足が産まれたての小鹿みたいに震えだす足は自分の力だけでは立っていられない位に震えていた。―――――――――これらの刺激は陽太の攻めによるものだった。
「んっ……ふぁ……あっ」
悩ましい声を上げ、自分が出しているとは思えない声に心の中では動揺と混乱が収まらずにいた。
「よ、ようたぁ……」
とても普段の紅とは思えない湿り気の混じった艶かしい声。その上、2人の間にはかなりの身長差があり、紅は自然と潤んだ目で上目遣いをする形になる。これに思わず陽太もドキッっとしてしまい、紅のソレらを握っていた手を放す。
自分でもやりすぎたと思いすぐに陽太は謝るが、息も絶え絶えな紅にとっては今の自分の状況でさえつかめていないため、陽太の声はもちろん聞こえていない。したがって、紅が落ち着くまでに20分ほど要した。
互いの間に沈黙の時間が走る。紅はいまだに状況を理解できてないため、目の前の気まずそうにしている陽太を見ている。
しばらくの間の後、先に沈黙を破ったのは紅だった。
「……で、どうして僕はいたずらされたのかな?それと、僕がどうかしたの?できれば一から説明してほしいな」
「(もしかして紅のやつ怒ってんのか?……珍しいな)まぁ、いたずらはお前に気付いてもらうためのヒントだったが、さすがにもう教えてやってもいいかな」
「だからなにを―――――――――「服を脱げ」」
……へ?
……服を脱げ?僕の耳が正常ならそう聞こえたと思うけど……。
「ああ、言い方が悪かったな。一度そこの洞穴に戻って自分の体を確認して来い。そしたらさすがのお前でも理解できるはずだ」
あ、ああ。なるほど。びっくりするじゃないか。陽太は時折こういうところがあるから困る。
「う、うん。わかった……?」と陽太に言われたとおりに洞穴で確認しにいった。
しばらくして洞穴のほうから出てきたのは紅の絶望と悲しみと虚無感を混ぜた表情をする紅だった。
読んでくださってありがとうございます!
文章が短いのは私の文章力の無さと推敲癖によるものなのでだいたい1000~1500文字が限界です、すみません(-_-;)
プロットはできているのに……自分の文章力の無さを書いてて痛感しました(;´・ω・)
んこにゃはダメ出しされて伸びる子なので、遠慮なく誤字、脱字、日本語の間違い、表現の欠落など何でもいいので感想欄に書いていただけると嬉しいです!
あと、読んでくださった方の中に「私はこんな作品書いてるよー」という方がおられましたら、活動報告や感想欄の方で告知してもらえると、もれなく私が読みに行きます!