第一話
短いうえに駄文ですが読んでもらえると嬉しいです。
目を覚ますと目の前には見知らぬ岩肌があった。
……頭が痛い、それにちょっと気持ち悪い。体もだるいなぁ。関節もところどころ痛いのは……地べたに直接寝てたからか。
寝起きだからか頭が働かない。それにしても寝覚めが悪いなぁ。
あと胸あたりがこそばゆくて動くとピリピリする。白い髪の毛も目にかかるし……
「なんで髪がしろ――――――――え?」
自らの声帯から発したと思った声はソプラノ歌手のように透き通る声だった。そのおかげか働いていない頭は一気にクリアになり、今の自分の状態が以前とは違うことを理解できた。本人は「ど、どうして……」と慌てる声もほかの人が聞くととても耳に心地の良い音だろう。
いきなり自分の身に何が起こったのか皆目見当がつかない紅はとりあえず光が差し込むほうへ覚束ない足取りでふらふらと歩いて行った。
こういうときは慌てても仕方がないって父さん言ってたっけ、と父の言葉を思い出しながら自分を落ち着かせる。まさかこんな形で役に立つとは思わなかったなぁ、などと心の中で呟きながら、若干力が入り切っていない足を動かす。
声や足音が反響するってことはやっぱりどこかの空間にいるのかな、と思いながら周りに誰かいないかと見渡すが周囲には自分以外の人影も見当たらず、とても薄暗い場所だった。
普通なら慌てるかじっとするであろうが、紅は以外にも冷静であった。だからと言ってどうにかなるわけでもないのだが、このような状況ではいち早く冷静に物事を判断できたほうが有利であることは鮮明だった。
「うわぁ……!」
光の差し込む場所から出るとそこは広域を見渡すことのできる崖の上だった。眼下に広がるは青々と茂る森林と少し遠くのほうに建物がみれた。もしかして人がいるのかな。
空は日本でもあまり見ることのできないような綺麗さで、2つほど星のようなものがみえる。適度に吹いてくる風がとても心地よく、空気も澄んでいる。僕のいた街とは大違いだ。
でも、崖といっても教室一つ分くらいの草原が広がっていて、走り回れるくらいの大きさだ。崖はなだらかな斜面のようになっており、〇曜サスペンスの岬みたいなザ・崖って感じじゃないね。それに軽い冗談を考えれるくらいにはもう落ち着いていた。
僕は興味本位で崖の下を覗こうと身を屈めたら――――――――――――――「わッ!」
と突然後ろから声がし、「ひゃっ!」と驚いた紅は崖の下に落ちそうになるが、声の主は落ちないように紅を腰を抱くようにして受け止めた。
恐怖で目をつぶってしまっている紅。
(……ん?)
しかし、なぜかそれが聞きなれたものであることに気づき、恐る恐る目を開けるとそこには自分の唯一の友であり、理解者であり、そして親友である――――――――――――陽太がいた。
「よ、陽太……!なんでここに……」
「そりゃあお前を探しに来たからだよ。白猫の紅ちゃん?」
そういいながら、くすくすと笑いながらも陽太はその愛らしい、シルクのような肌理の細かい猫耳のついた頭を惜しむようになでた。
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