第一話 あとがき
真実色「諸君、作品の色は黒いか」
黒蛇「……」
天紅姫「……」
刺客「……」
刺客「あの」
刺客「なんというか、我々はすでに黒いとか黒くないとかそういう……」
真実色「御社アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
刺客「な、なんすかいきなり……」
真実色「説明しよう」
真実色「黒歴史、それは甘美な漆黒。深淵の底に一片そっと花を咲かせる、淡く、儚い、胡蝶の夢。
それが今どうだこの現状は? 貴様らの望んだ漆黒はここにあるか?」
黒蛇「……」
天紅姫「……」
真実色「その沈黙が答えだ」
刺客「単にあなたが口調を忘れただけなんじゃ……」
真実色「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
刺客「いや、そういうの要らないんで」
真実色「いいか、確かにそれはそうかも知れない。
そうかも知れない、が、今この文脈でフォーカスされるべきはそこじゃない。そこじゃあないんだよ」
真実色「黒歴史、それは魂の芸術。人生のエッセンス、瞬間の煌きが詰まった究極美。
その漆黒という完備性はしかし、極めて繊細なバランスの上で成り立っている」
刺客「つまり……?」
真実色「こういう事だ」
真実色「遺憾なことに、我々は一瞬の笑いのためにすべてを台無しにしてしまった。
この瞬間的快楽は果たして、我々にとって何よりも優先されるべきものだったか?」
刺客「でも、最近は全体的にそういう傾向じゃないっすか。
黒歴史というよりも内輪ネタで面白おかしい方がベターみたいな」
真実色「そ、そんなことが許されてたまるか」
刺客「もうね、黒歴史を作ろうとか実はみんな飽きてるんすよ」
真実色「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
刺客「ほら、結局そうやって安易な笑いに逃げるわけっす」
真実色「うるさい黙れ!! お前に俺の何が分かるってんだ……っ!!」
刺客「刹那の面白さに憑り付かれた結果、こうやってツケが回ってるんすよ」
真実色「違う!! 俺は悪くない!!!!!! やれることはやったんだ!!!」
真実色「黒歴史を作ろうって気持ちは嘘じゃないんだっ!!!!」
刺客「だったらどうして!!!! いままで書いてこなかったんすか!!!!!!!!!!!」
真実色「ウッ!!!!!!!!」
刺客「実行を伴わない熱意に、一体どれだけの価値があると思ってるんすか」
真実色「諦められるかよ……!! ここでくたばってたまるかよ……!!!」
刺客「そうやっていつまでも許される環境があるといいっすね」
真実色「ウオオオ……!!! ちくしょう……!!! ちくしょう……!!!」
真実色に染めていく「御社!!!!!! 御社!!!!!!!!!!」
真実色に染めていく「御社!!!!!! 御社!!!!!!!!!!」
真実色「辛い気持ちが御社に昇華されてゆく……ウウッ!!」
真実色「……いまに見てろよ! 俺のDIMSSは、何度でも蘇る!!」