用語
将国
大陸に大きな領土を持つ国。
中汪市は将国の東海側の近くに存在する。
中汪市
海が近いため他国との交易の拠点地となっている。
土地柄、海を越えてきた異国の民も多い。
眠り知らずの街
中汪市の郊外に位置する歓楽街。
裏社会の人間が多く、地方から追いやられてきた塵人もそこかしこで目にする。
祚教
中汪市を含め国家全体で普及している宗教。国民のほとんどが入信している。
感謝罪悪意
人間の心を表すとされる祚教の教え。
人の心は完全な白と黒では無く、様々な感情が混じり合っている。ゆえに時として矛盾した行いや葛藤が生まれるが、祚教はこれを人の本来あるべき姿としてその全てを肯定する。
命脈の法
この国にいる人間が扱う事の出来る不思議な力。
祚教の教えでは、人は一生を掛けてこの力を極める事が推奨されている。
教えの通り、命脈を極めようとすれば平均的に一生が掛かる。
人によって適正は存在するが、鍛練や努力で克服する事も出来る。
祚教には専門訓練所も存在し、金持ちや紅民が自分の子息を通わせる事もある。
裏社会では力をもった人材が取引の対象ともなっている。
霧になる
ひとつの命脈の力を極めることなくあれもこれもと使おうとすると、その人間は霧になって消えてしまうとされている。実際に霧になったという話はどれも眉唾であり、祚教関係者によって流された訓話の一種ではないかと見られている。
晋民
一般市民のこと。
国民の八割が晋民か官民である。
官民
国家直属の組織で働いている役人。
晋民よりは高給取りであるが、基本的な生活は晋民と変わらない。
紅民
紅を地に金の刺繍を入れた高級服飾を身に纏う事を許されている上流階級。紅服民とも。
この層の女性が素顔を晒す事は恥ずべきこととされ、通常は覆面や仮面を装着する。
正式な祭典では頭巾付きの紅服を用意し、目深にかぶる。
塵人
罪を犯し、民としての資格を剥奪された人間。
かつて罪人は仕事も取り上げられてしまい、土か塵を食べて生きて行くしか無かったことから。
老骸
命脈の法の力をこじらせてしまった人間の末路。
本質が闇に染まり、理性を失い、全方位に背信的攻撃的な行動を取る。
野鶏狩り
かつて中汪市では一般的な鶏料理の食材として搬入された鶏が逃げ出し、近隣の森や地下などでコミュニティを作り自然繁殖したことがあった。それから月日が経ち個体数が増え過ぎたため、自治体や個人から野鶏狩りの依頼が出るようになった。小額の報酬が出るものの、本業として行くにはあまりに心許ない。転じて、定職に就かない怠惰な者を指す蔑称として使われる。