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第十五話 カモミール島

 

 ミシャからの手紙の片隅に、歴史の先生の描いたようなドラゴンがゆらゆらと泳いでいる。

 チャロは、くすくすと笑った。

 

 季節が移ろい全ての片を付けた後、以前より雰囲気が柔らかくなったアンテと少し背が伸びたレインと共に、チャロはカモミールの花咲く島へ帰って来た。

 魔女の心に寄り添いながらもチャロは未来を自分で歩きだす。


 灯台守のクローブさんは雨水を溜める装置を直していたが、孫が帰って来たのを見ると手を振って迎えた。


 漁師たちがシルフィが神殿にいるか双眼鏡を覗いて確認している。


 ミシャは王都の高校へ入れ違いのように行ってしまった。

 考古学者になってきっと戻って来てくれるだろう。


 オリビア姉さんたちにも再会した。

 レモンとマロンは少し成長し、レモンは泳ぎを習いたいと話していて、マロンは字が上達している。


 アンテは妖精と共に古代の神殿の前に佇み、風に吹かれながら物思いに耽っていた。


      ◯◎◇・◇◎◯◎◇・◇◎◯     



 深い青に包まれた世界、揺らめく天井、光の幹が真っ直ぐに水中に伸びて、海草に覆われた古代の町と王宮をチラチラと照らしている。

 魚たちが群れをなして泳ぎ、その下をゆったりと尾をしならせて人魚が泳いで行く。

 人魚モモは度々息子の様子が気になって、水面に顔を出していた。

 その日も、気配を感じてそっと近づき様子を伺うと、レインは、可愛らしい少女と楽しそうに笑っていた。

 モモは幸せな気持ちになって、海の底に帰っていった。

 彼女は、今も皆を見守っている。


 フィナーレです。

 巻きになってしまいすみません。


 長らくお付き合い下さり有り難うございました!

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