裏
私、……たいよ。
美味しくもないソレを口に運ぶ。
何でも「同じ」。全てが「同じ」。
「同じ」ということに嫌悪感。
「違う」世界に憧れる。
けど、どこに行っても「同じ」
僕だって……
ハエに例える。ウケる。
皐月に悪いけど、ほんと。
アリエナイ。
皐月さえ居てくれれば…
嗚呼、ウルサイ
アタシも……
紙面に踊る数字と記号。
アタシを決めつけてくる。
この紙でアタシが他人に見られる。
どうして紙を見るの?
自分も……
鏡を覗く。
代わり映えのしない、いつもの自分。
指で触り視覚に間違いがないことを触覚で感じる。
醜悪な、笑われる、親に似た、最悪の自分。
誰にも見られたくない。
私は、……たいんよ
私の周りにはいつも居てくれる……。
空気みたいなもの。
他は関係ない。
落ち着ける自分の空間に嬉しさを覚える。
……のおかげで誰もこの雰囲気を汚さない。嬉しい。