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030:最後の仕上げはまだ遠い

モルデラの町に帰ると、ゾンビが量産されていた。それもみなこぞって自分からゾンビになりに行っている模様……  



「ドロテア、これどうゆう事?」



「うッ、ウルっ君―― あッ、あたしも止めたんです。とッ、止めたんですけどっ…… 」



ドロテアは今にも泣きそうだったので、ピンキーに聞いてみると、みんな楽しくて楽しくて、寝るのが勿体ないって夜通し、開発研究を進めているらしい。



私が、適当に描いた図案からインスピレーションを受けた人たちは、試作を組み立てるとテスト、テスト、テスト。人を乗せたテストがしたいと私の帰りを待っていたそうだ。



確かにか目の下はクマが在住していてゾンビのようだが、その表情はギラギラ… 生き生きしている。



「お父さんが~、すごくうれしそう~。お母さんが~、出会った頃の~お父さんを~思い出す~って言ってたよ~。ウル~ありがとう~。」



誰にも認めてもらえない、そんな研究を一人で続けていたピンキーの努力が報われた瞬間だったのかもしれない。細かい調節は必要だけど、もうこの町は大丈夫だ。



しばらくの間、ドロテアに負担がかかるが、ピンキーのお母さんも巻き込んで、経理などの業務をしてもらおう。その間に、中央のファーブラの人員の育成にも急ピッチで取り掛かろう。最終手段は引き抜きかな?





それから、ファーブラ商会は少しづつだが知名度を上げていった。3年という縛りで、ここでしか手に入らない金属を加工して作ったブローチやタイピンなど、父様たちにも協力してもらい王都でじわじわ話題に上り始め出したころ、自立車という全く新しい乗り物を発売した。




初お披露目は、父様に王都で年に一回開かれるパーティーに、自立車で出席してもらった。もちろん、宰相様を通して王様には報告済みだ。このパーティーの献上品として、王様には特別仕様の自立車も作らせた。根回しは大事‼




あれから、町は大忙しだ。覚悟していたことだが、ありとあらゆる貴族たちから注文が殺到したのだが、ファーブラ商会は作った当初、会員制の一見さんお断りを徹底させた。そのため、貴族たちはこぞってプリモールの領主に面会の申し込みをしている。


時々面会に紛れて、父様に結婚の打診や、ルシアスに第二夫人はどうかとの手紙も来るらしい…。すまん。そこは、貴族らしく自分たちでどうにかしてもらおう。



ファーブラ商会は今や領主御用達だ。そのうち王都にも支店を立ち上げないと、いけないかも知れないが、そこは会頭たちに丸投げだ。がんばれ、マオ、ブラン‼




「父様が恩を売りたい人から、優先して会えばいいんだよ。ルシアス一家もこれで中央を引き上げてこれるんじゃない? もう十分恩は返せたでしょう? 」



「ウル、本当によくやってくれた。この領はこれで十分利益が出るようになった。」



「何言ってるの? まだまだだよ。車が終わったら、今度は機関車を新幹線にカスタマイズするんだから、まだまだ儲かるよ~。」



「それなら、私の代ではなくルシアス達の代で発表しなさい。私はもう十分だ。それと、ルシアスたちはもうしばらく王都に残るそうだ。子供たちが学校を卒業してから、帰ってきてもいいだろうと言っていた。メリアも5人目だが、年齢のこともあるし、ここより王都の方がいい医者がそろっているだろう。」




そう実は、ルシアス一家、この度5人目ご懐妊。長男、次男、長女、三男ともう大家族だ。割と貴族は第2夫人とか迎えることが多いのだが、ルシアスはメリア様愛が強いので、妻は一人でいいと豪語していたのだが、まさか5人も子供が出来るなんて…… プリモール家安泰だね。




「父様もまだまだ元気だし、いいんじゃない? それなら、私はそろそろ最後の仕上げに行ってくるね。父様も体には気を付けて! 行ってきます~。」









だいぶ久しぶり、ハティアの街―― の街はずれにある工場。覚えてる? 何のために合金作りに行ったか。そう、耐熱性があって、圧にも耐えられる。ようやく出来た。今から、これに私が陣を組んでいく。




箱は、大小さまざま作ってもらった。驚くほど大きなダイヤが出来たらわくわくするよね~。

それでは早速、レッツトライ‼





箱さえあれば、いけるのではないかと思っていた時期もありました……。


箱の中に【CH₃OH+MP】メタノールを入れてー【C+MP】だけ取り出して次の箱に移動させる。移動させた箱には、圧力100t+1600℃の熱放出、魔法陣を刻んだのだが、ダイヤにならない。



試しに、【C】のみ【+MP】なしで、圧力をすっごく上げて作ったら、男性の拳の大のダイヤモンドが出来ました。隣で見ていたシンが、目玉落ちるんじゃないかな? ってぐらいびっくりしてたけど、手渡して魔力通してとお願いすると、全く何も通さないので、



「ただの石じゃねーか‼ 」



このただの石が、私の元居た世界では当たり前だったんだけどな~。この世界ではキラキラしているだけの石に価値はないらしい……。



「もう煮詰まった。わかんない。そもそもダイヤってどうやってできるの? 出来る瞬間が見たい!」



「なぁ、おまえあの時、映像取ってたよな? 何か映ってないの?」



そうだよ。遠い昔の記憶過ぎて忘れてた。私ちゃんと撮ってたよ。あれを見直せば何かヒントがあるかも。




ドラ〇もんが焦った時に、これじゃない、あれじゃないって探す気持ちが今ならわかる。どこに直したの私!物がたくさん入るって便利だけど、片付けをしなくなるのが、難点だ…。




ありました。あの時、皆に上映しまくったチョーカー型魔道具 【LOOK】やっぱり名前は分かりやすいのが一番だよ。



さっそく近くの壁に投影してみるが、ボコボコしていると見ずらい…。

そういえば、シーツとガラスの板がバッグに入っていたな。何でそんなのが入ってるかって? どれだけでも荷物が入るからだよ。




先ほどよりは見えやすくなった。シンと二人身を乗り出しあいながら見入っていると。〇いだらぼっちのシーンの時、何か石のようなものが飛び出しているのが映っていた。



「ズーム機能とか無いのか。ないよねー入れた覚えがないもん…… せめて、魔力の動きがどうなっているのかが分かればな。」



また問題が増えた。ただのダイアモンド量産しても何の解決にもならないし――。




「シン、私 気分転換に温泉入ってくる。」



「おう、俺も何か方法ないか考えとくよ。」



こうして私はやりきれない気持ちを癒しに、温泉に向うことにした。


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