『戦争のない社会』
戦争がない世界ってどんな世界何でしょうね?
きっと平和な世界なんだとおもいますよ。
でも100%戦争のない極端な世界っていうのも
なんだか裏がありそうです。
『戦争のない世界』
とある一室にどっかの科学者と記者がいる。
ドカーノ・ガクシャ 「私共の国は戦争などはございません」
キッシャ 「それはないでしょう?」
自慢気にどっかの科学者は言っているが、こいつがそれを発明したわけではない。こいつはただ語っているだけのモブ的存在。
ドカーノ・ガクシャ 「なぜですか?」
興味津々とばかりに話を聞く。
キッシャ 「そんなに管理をしてもいじめなどは絶える事はありません。むしろ監視や体制を整えれば整えるだけ、それが圧迫しイジメなどを生産させてしまうという研究結果もでているくらいですよ」
ドカーノ・ガクシャ 「たしかに。あなたの言っていることは至極正しい
キッシャ 「でしょう」
ドカーノ・ガクシャ 「けれど何だというのですか?」
キッシャ 「だから!」
記者は段々と理解ができない科学者に対して苛立ちを感じることになる。
ドカーノ・ガクシャ 「じゃあこの研究の書類を見てください」
科学者はどっさりと何枚もの資料とぺらりとそれを要約した紙を差し出す。
キッシャ 「これは?」
ドカーノ・ガクシャ 「ここでは監視下における殺人、戦争、イジメの相対性と現状が記されています」
キッシャ 「ほう、ムムこれは」
記者は驚く。そこに書いてある理論を色々とすっ飛ばして読んだものの全てが正しい臨床結果に基づいて理想の結果を導き出している。
ドカーノ・ガクシャ 「そうです。100%そんなものはなくなりました」
キッシャ 「一体なぜ」
ドカーノ・ガクシャ 「別の部屋へ行きましょうか?」
場転
ドカーノ・ガクシャ 「見てくださいこれを」
そこには何台ものモニターの機械が設置されている。
キッシャ 「何ですかこれは?」
ドカーノ・ガクシャ 「いわゆる仮想空間、バーチャルという奴ですな」
キッシャ 「は、はぁ」
その世界はまるで戦争の世界だった。あらゆる武器を用いて、あらゆる人物を殺してゆく姿が見て取れる。
ドカーノ・ガクシャ 「そうです。ここは殺し合いのバーチャルルームです」
キッシャ 「なんと非人道的なのでしょう!」
記者は非人道的だといって驚きと共に嫌悪の眼差しで科学者を見つめてくる。
ドカーノ・ガクシャ 「あなたはそう思いますか?私はそうは思いません。なぜなら現実空間で一切の戦争や争い事がなくなったんですよ? 」
キッシャ 「でも、こんなリアルな世界で、人を殺し合うなんて」
ドカーノ・ガクシャ 「それだけではございません。この世界ではまるで本物の世界の人間の身なり、関係性、社会性が現実と瓜二つ」
キッシャ 「残虐だ」
ドカーノ・ガクシャ 「いいえ。なぜなら戦争はなくならないのですから…」
場転
某所、某時刻、ある少年は刃物を握って呟いた。
少年A 「殺す、殺す。あのゲームのように、あいつも」
少年の腕に装着してあるアラームが鳴る(この国の住民の子供はみんな装着してある物)。
社会統制機会装置 「排除」
『ぐしゃり』
特になし。楽しんでいただけましたら嬉しい。