~第七章~ 真実
「僕は…」
聞きたいけど聞きたくない。
そんな気持ちで次の言葉を待つ。
「僕は…人間じゃないんだ。」
「…え?」
私は自然と言葉が出た。
「正確に言えば“今は”ね。」
私は何も言わずに聞いていた。
「僕の体はもうこの世にない。…つまりは幽霊って事かな。気持ち悪いよね…」
最後の方は泣き声になりながら零は答えた。
私はオカルト系は苦手だけど、不思議と零を怖いとか気持ち悪いとは思わなかった。
「気持ち悪くないよ!」
“でも、なぜ零はここに居るの?”
そう聞こうとしたら、零が自分から話し出した。
「僕はね、2年前交通事故に遭ったんだ。この病院に運ばれて、そして死んだ。二人して交通事故に遭うなんて、良い事ではないけどなんか運命感じるよね。」
零は自嘲気味に答えた。
「だから、僕のこの霊体は14歳から成長が止まってる。」
零は続ける。
「それから、何故か判らないけど死を迎えようとしている人の叫びが聞こえるようになった。
確実に成功するものでは無いけど、その人に自分の寿命を分け与える事も出来るみたいなんだよね。」
…何やら凄い子なってたんだなぁ。零って。
私は楽観的にそんな事を考えていた。
「そんな力を自覚し、コントロール出来る様になった時、南海の叫びが聞こえたんだ。
小さいころから全然声変わってなかったから、すぐわかった。」
「…!」
私は思い出した。
『大丈夫。助けるよ。』
あの時の声。夢でも幻でも無く、零の声だったんだ…。
「気付いた?」
私の心中が透けて見えているかのように零は言った。
「でもね、僕は南海を見つけるまでに何人もの人にちょっとずつ寿命をあげちゃったんだ。
だから、残りのすべての寿命を南海にあげた。それでもそう長くは生きられないと思う。ごめんね。」
「そんな!ごめんなんて……私、零が居なかったらもう死んでたんだよ?」
しかし、私は少し気になる事が有った。
“なぜ、零は成仏してないの?”
聞いてみる事にした。
「なんで、零は成仏してないの?」




