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アリア奮闘記  作者: 羽月
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「はぁ。殿下も本当にとんだじゃじゃ馬姫を押しつけてくれたものだ」


深いため息とともにまたもや、じゃじゃ馬認定をされてしまった。


「・・・・その言い方はどうにかならないかしら・・・」


少し反抗の意を込め言ってみた。


「はは。これは失礼しました。でも、なかなか面白くてよろしいと思いますよ」


くしゃくしゃっと子供扱いでもするように頭をなでられ、髪はぐしゃぐしゃになってしまった。


「・・・・子供扱いはやめてください。これでももう17なんです」


いつもは見た目以上に大人に見られるのに、ルイガの扱いは子供と一緒だった。


「これはたびたび失礼しました。しかし、17などまだまだ私にとっては子供です。・・・ですから、あまり危ない遊びをしないようお願いしますよ。アリア姫様」


これ以上何を言っても無駄な様な気がして溜息をついた。


「・・・もう、いいです。部屋に戻りましょう」


そういうと、本も借りずに図書室を後にしたのだった。






**********************



昨日は、特に何の収穫もなく、部屋に戻った後も普通どおりに過ごしていた。

しかし、朝になり突然、殿下からお呼びがかかったのだった。


「アリア様!!また殿下からの使いが参っております。また、何かされたのですか!?」


血相を変えて私の所に来たマリア。

言っている事が随分と失礼だが、それも心配しての事だと思って何も言わないでいた。


「いいえ。たぶん、昨日お会いしたときにも今日お会いするとお約束していたから、それじゃないかしら?でも、朝からだとは思わなかったわ」


昨日は特に時間を聞いてはいなかったが、いつもと同じように昼頃だろうと勝手に思っていた。


「そうですか。それならよろしいのですが、あの見張り役とかいうルイガ様もお姿が見えないので気になりまして。・・・・一体なぜ殿下も見張りなどお付けになったのか・・・」


最後の方はもうぶつぶつとマリアの独り言となっていた。


「そういえば、ルイガ様の姿がなかったわね。別のお仕事でもされているのでしょう。とにかく、殿下のところへいきましょう」


マリアに準備を手伝ってもらい、殿下の部屋へと向かった。


「・・・失礼します」


扉の前でノックをすると、中から険しい声で返事が返ってきた。


「入れ。他の者は下がっていろ」


また殿下と2人かと思いきや、本日は姿を見せなかったルイガもそこにいた。


「おはようございます、殿下」


とりあえず挨拶をすませると、ルイガは横にやってきて挨拶をした。


「おはようございます、アリア様。昨日の件で少し殿下とお話がありましたので、今朝はお傍にお仕えできませんで申しわけありません」


丁寧なあいさつとは裏腹に片目をつむってこちらを見ていた。


「・・・いいえ。構いませんわ。お仕事をされて下さい」


ルイガの子供扱いにちょっとむくれながらも、少し気になった事を聞いた。


「・・・それよりも、昨日の事とは例の事ですか?」


たぶん、ルイガに話した事が殿下にまで伝わったのだろうと思っていたが、まさか朝から呼びだされるとは思ってもいなかった。


「・・・・それは殿下から」


ルイガの声色が変わり、思っているよりも深刻な事なのかと殿下の方を向いた。


「・・・・なぜ、図書室であった事を話さなかったのだ」


やはりそうか・・・。


「・・・申し訳ありません。殿下の手を煩わせてはいけないと思い、黙っておりました」


「大事な事だ。何があってもまず先に知らせろ」


いつも以上に真剣な殿下に違和感を覚えながら頷いた。

しかし、この国は殿下の国なのだから何かあっては、と心配するのも当たり前だ。

ましてや隠し事などしては腹が立つに決まっている。私は、そう思い少し反省をした。


「・・はい。申し訳ありませんでした」


「それで、貴方ではない事ははっきりした」


続けて発せられた言葉に首をかしげた。


「一体何の事ですか?」


「・・・昨日、また新たに本の間から密書が発見された」


殿下の一言に私は目を丸くした。


「私は昨日、本を借りてません!!」


「・・・落ち着け。だから、貴方ではない事がはっきりしたと言っただろう」


そうだ。私ではない事がはっきりしたと言われたのだ。


「昨日はルイガがともに図書室へ行った事も報告を受けた。そして、本を借りずに帰ったこともだ」


「・・・ルイガ様・・・」


ルイガの方を見るとルイガはこちらをみて頷いてくれた。


「・・・それでだ!貴方の疑いはとけたが、誰がやったのかはまだわからない。昨日、図書室に行く事を誰かに伝えたか?」


「・・・侍女のマリアに伝えましたが・・・・・まさか、マリアをお疑いで!?」


「いや、貴方の侍女は違うだろう。貴方が本を借りずに戻った事を知っているだろうからな。図書室に行ったが本を借りて帰った事を知らない奴だろう」


マリアが疑われている訳ではない事を聞き、ほっと胸をなでおろした。


「・・・では、他に誰が・・・?」


他に私が図書室へ行く事を伝えた覚えはなかった。

いつも読んでくださっている皆様!本当にありがとうございます!!

なぜか次から次に問題が起きてしまうアリア姫・・・。

おかげで、どんどん話が長くなってきてしまってます><


少々、行き詰まり感を感じながらも、もう勝手にしてよ!!

と思いながら書きあげていますので、アリアに振り回されっぱなしです・・・。


まだまだ、お話は続きそうなので、飽きずに楽しんで頂ける様、たくさんの皆さまにご覧頂いている事を糧に頑張ります!


今後も、拙い文章ですが読んで頂けると幸いです<(_ _)>

羽月でした♪

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