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夜の静寂

 夜の静寂を破るように、村の外れでかすかな物音が響いた。翼は直感的に違和感を覚え、ベッドから起き上がる。慎重に窓の外を覗くと、暗闇の中に複数の人影が揺らいでいた。


 「……これは、嫌な予感がするな」


 すぐさま《ライト》を発動し、部屋の隅に置かれていた剣を手に取る。光を抑えつつ、慎重に外へと足を踏み出した。村の外れに近づくと、藪の中でひそひそと囁く声が聞こえる。


 「確認しろ。奴が本当にここにいるのか」


 「ええ、情報通りなら……リーナはこの村にいる」


 リーナの名前が出た瞬間、心臓が大きく跳ねた。


 「やっぱり狙われてる……!」


 身を低くしながら、さらに近づくと、男たちの姿がはっきりと見えた。黒ずくめの装いに、獰猛な雰囲気を漂わせる面々。どうやらただの山賊や盗賊ではなさそうだ。


 (この人数……ざっと見た感じ五人か。正面からぶつかるのは得策じゃないな)


 頭の中で素早く作戦を練り、《サウンド・ミミック》を発動した。村の反対側に足音の幻を響かせる。


 「……ッ!? なんだ?」


 傭兵らしき男たちが一斉にそちらへ視線を向ける。その隙を突いて、《ウィンド・ブースト》を足にかけ、素早く移動しながら物陰に隠れた。


 「おい、誰かいるのか?」


 「いや……ただの獣か?」


 敵が警戒を強める中、翼はもう一手を打つべく考えた。


 (このまま放っておくわけにはいかない……だけど、正面から戦うには相手の力量がわからなすぎる)


 そのとき、小さな影が翼の横に滑り込んできた。


 「翼、どうしたの?」


 驚いて振り向くと、エルナが鋭い目つきでこちらを見上げていた。


 「お前、いつの間に……」


 「足音を消すのは得意なの。で、あれ、敵?」


 翼は小さく頷き、状況を簡潔に説明した。


 「リーナを狙ってるみたいだ。数は五人。たぶん、ただの山賊じゃない」


 「なるほどね……じゃあ、私が奇襲かける?」


 エルナは小さな牙を覗かせながら、楽しそうに言った。その手には鋭利なナイフが握られている。


 「いや、まだだ。情報が足りない。まずはもう少し様子を見よう」


 翼は慎重に判断し、再び《サウンド・ミミック》を発動して敵の意識を分散させる。その隙にエルナを引き連れ、別の角度から敵を観察する。


 「……あれ、リーダー格っぽいのがいるな」


 男たちの中心に、一際目立つ男が立っていた。鋼鉄製の片腕を持つ大柄な男で、背負った大剣が異様な存在感を放っている。


 「アイツ……やばそう」


 「だな……今は情報を得るのが先決だ」


 翼はエルナと共に慎重にその場を離れ、村の奥へと戻ることにした。


 (リーナを狙う敵……これが単なる強盗じゃないなら、かなり厄介なことになりそうだな)


 リーナを守るため、翼は次の行動を決めるべく、再び《ChatGPT》スキルを起動するのだった——。



chatGPTを用いてしれっと覚えた魔法達


《ライト》(光を灯す魔法)

夜や暗い場所での視界確保に使える。

敵の目をくらませる応用も可能。


《ウィンド・ブースト》(風の補助魔法)

自分や味方の動きを加速させる。

高所へのジャンプ補助や、敵の攻撃を回避しやすくする。


《サウンド・ミミック》(音を発生させる魔法)

指定した場所から音を鳴らすことで、敵の注意を引く。

罠や奇襲に活用できる。


《バインド・ルート》(簡易捕縛魔法)

地面からツタを生やし、敵の動きを一時的に封じる。

長時間拘束はできないが、戦況を変える一手に。


《シールド・パルス》(衝撃波を伴う防御魔法)

小さなバリアを瞬間展開し、近距離の敵を押し返す。

防御だけでなく、接近戦で間合いを取るのにも使える。

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