第一話
クラスの人とは深く関わりが無い俺、大林龍太は去年同様…ボッチでいることが多い。学年が一つ上がった以外いつもの学校生活とそう大差はない。そんな俺でも登下校用に取得した普通自動2輪免許を取得していて、下校中にバイクでツーリングをするのに少し前からハマっている。
高校2年の春、新しい生活が始まった。クラス替えが
行われ、去年と同じクラスになった奴や初めましての人が多くいる。
「辞めてください!何回も言ってるじゃないですか!」
とある日の事。気分転換にいつもとは違うルートでツーリングをしていた。大通りから裏路地に入いり、一息つくために近くにあった自動販売機で飲み物を買って休憩していたら近くで何やら人が揉めている声が聴こえてきた女性の大きな声が裏路地に響き渡った。
「姉ちゃんよぉ。良いじゃねぇか。お茶しようって言ってんだからさぁ。」
「そうだよ。俺たちお茶以外何もしないって。な?」
(女子高生?あの制服は隣の高校の生徒かな…ギャルやん…しかも声をかけてる方、絵に描いたようなDQNだなぁ…うわぁー一番苦手な人種だ…)
あまり面倒事は好きでは無いため、あまり関わりたくないのもあり見て見ぬふりをしようとしていた。
「なぁ~少しでいいkッ」
「あ、あのー…」
しかし、いくら関わりの無い人種と言え、嫌がっている人を見て見ぬふり出来ずに咄嗟に声を掛けてしまった。
「んだよゴラぁ!」
「見たら分かんだろ!今忙しいんだから話しかけてくんじゃねえよ!」
「ねぇちょっと遅い!かなり待ったんだからね!」
「え!?」
2人が『え、嘘だろ?』のような感じでびっくりしながらJKの方を見た。しかし、いきなりJKに言われたから少しびっくりしてしまった。こんな知り合い居たかと思い考えた。
「話し合わせて」
と、ばれないように彼女が耳元まで顔を近づけヒソヒソとそう囁いた。特に断る理由もないし、面白そうだったかっら乗ることにした。
「あぁゴメン。知り合いかと思って近づけなかった。」
「全然知り合いじゃないし!早く行こ!じゃ、お兄さん達〜彼氏が来たからバイバ〜イ♪」
「ちょっ、おい!!!」
「ちっ、彼氏持ちだったかクソ…」
「しかも陰キャかよ…」
(か、彼氏!?あぁ違う違う。話し合わせろって言われてたんだった…にしてもクソかわいいやんけ!)
と思いながら彼女に念のために持っていたインカムを付けて一緒にバイクに跨りその場を去った。
「さっきは助けてくれてありがとう。マジさんきゅーな!」
「バイクを走らせたは良いけどこっからどうすればいい?」
「そのまま走らせて~」
30分くらいバイクを走らせて、DQNが追いかけてこなさそうな場所までバイクを走らせた。
「なぁ、とりあえずそこの喫茶店によるけどいいか?」
「うんありがとう。そこでお礼させて。」
とバイクを駐輪場にバイクを止めて、たまたま通りかかった喫茶店に入った。
「いらっしゃい。」
入った喫茶店は、住宅街にぽつんとある店で物静かな店員が一人で働いている風情がある店である。
「たまにここ通るけどこんな店あったんだなぁ…知らなかったなぁ…」
「ねえ君、コーヒー飲める?」
「あ、あぁ。」
「店員さん、コーヒー2つお願い致します。」
「あいよ。」
静かそうな店主が相づちを打ち、コーヒーを淹れる準備をした。準備してくれている間、俺たち2人は奥の窓際の席に座った。
(改めて顔見たけどクッソかわいいやんけ!ヤバ!)
「改めて、さっきはマジ助かった。ホントありがとー!!!来てくれなかったらどうなっていたことか…」
「さっきよりも顔色も良くなったし、明るくなって良かった。助かって何よりだよ。」
「自己紹介がまだだったね。うちは中村聖奈。気軽にせーなって呼んで欲しいな。あんたの名前は?」
「俺は大林龍太。龍太でいいよ。」
「わかった!よろしくね、りゅーた!制服着てるってことは学校の帰り?結構遅い時間だけど。」
「学校は普通に終わったんたんだけどね、帰りにバイクでツーリングするのにハマっててさ。景色とか店を探しながらバイクをなんとなく走らせてたらいつの間にか結構時間がたっちゃってた。聖奈こそこんな時間にどうした?塾かなんか?」
「私?友達と美味しいケーキ屋があるからってので来たんだけど、あんまり来ないところだったから道に迷っちゃって…行きは付いてったから何とか行けたんだけど帰り道がね…」
「まぁあそこら辺の道は結構入り組んでるからねぇ。道間違えるのも無理はないよ。」
と話していたら店主が近づいてきて、注文していたコーヒーが届いいた。どうぞと渋い声で言いながらコーヒーを丁寧にテーブルの上へ置いた。
「じゃあ、いただきます。」
口にコーヒーカップを当て、味わうように一口飲んだ。それから30分程、ある程度お互いの自己紹介を踏まえての雑談を済ませた。
「最近、ナンパされることが多くてさ…酷い時だと付きまといとかあって困っててさ。同級生の男とかに頼もうにも信用ならないし、だからといって女友達に頼むわけにもいかないし…」
「…要は頼める奴がいないんだろ?…この際だ。頼める奴がいないんだったら俺がやるよ。それでもいいんなら引き受けるけど。」
暫く沈黙の後、ダメもとで考えたことを瀬奈に言った。
「え、ま!?それだったらガチ助かるんだけど!けど初対面で…」
「いや、いいよいいよ。話聞いたりしたのに、ここで突き放すのも嫌だし。行きと帰り、バイクで学校まで送り向かいするよ。」
「マジサンキュー!ありがと~!ガチ助かる!これ、私の連絡先ね。」
と言いながら自分の連絡先のQRコードを開いたスマホを自分の方へ差し出した。断れば何されるか分からないからとりあえず連絡先を交換しておいた。色々と談笑をした後、会計を済ませ帰ることとなる。
「今日はもう遅いし、心配だから家まで送るよ。」
「けど今日助けてもらった上に家まで送ってもらうなんて悪いよ…」
「別に良いんだよ。一緒に帰る仲間が出来て嬉しいし。」
「ならお言葉に甘えて。お願いします。」
「道分かんないからインカムで教えて頂戴。頼んだ。」
そう言って、バイクに跨り喫茶店を出発した。
しばらくバイクを走らせて、住宅街に入り、少しの細い道を走らせていた。あともう少しで聖奈の家に着くところだった。
「そこの十字路を右に曲がって。」
と言われ、バイクを傾け右折した。少し真っ直ぐ走らせた所で止まってと言われ、一軒家が立ち並ぶ道路脇に止めた。
「家まで送ってくれてありがと。家ここだから。」
と言われたが…まさかの龍太が住んでいる家のすぐ近くだった。
「え!?俺の家のすぐ近くじゃん!こんなことあるか!?」
「うそ!まじ!?!?こんな偶然ってあるんだね…」
「まぁ、これからよろしく。」
「よろ〜!あ、そうだ。明日暇?」
「明日は家業の手伝い休みやし…暇だな。どうかしたか?」
「暇ならさ、明日一緒に出かけない?親睦を深めるためにもさ!」
「暇だし、行くか!なら俺バイクだすよ。集合場所どうする?」
「近くだからりゅーたの家まで行くよ。それでもいい?」
「OK!じゃあ何かあればメール送ってね。じゃあまた明日。」
「今日はほんとにありがと!これからよろしくね!また明日!」
「また明日〜」
と言いながらそれぞれ帰路に着いた。
「な、何故こうなった…ギャルと一日出かけるって急展開にもほどがあるだろ…結構一人で出かけるからオシャレとか気にした時無いし、あんまし分からんぞ…いつもの格好でいいかぁ?」
複数人であまり出かけない龍太は服装をあまり気にした時がたい為、かなり悩んでいた。
ひょんな事で関わり始めた2人、この先どうなることやら…
※本作はフィクションであり、実在の企業・団体とは一切関係ありません。




