記録
そんなこんなで、今絶賛女の人の着替えを見ている俺だが、前世の事が気になった。
何でここにいるんだ?俺って何だったんだ?考えれば考えるほど、分からないことが多すぎる。
(はい、お見せする事は出来ますが、人間関係の事は直ぐ忘れてしまいますよ?良いのですか?)
あぁ、家族の事が気になってな .
今は一人だが、久しぶり……って訳じゃないでもないか。見てみたくてさ。俺にも当然家族いたんだろ?
(はい、直ぐに忘れて。何も無かったようになられてしまいます)
それでもいいよ。俺の繋がりを見ておきたくてな。大切に思っていた。それだけは分かる。俺の、幸せだった姿を。
そう言い、泉の近くの木を背に腰掛ける。
(意識を失いますが、一分もせずに戻ってきますので。想いまではなくなりませんので)
あぁ。またこの感じか。
その言葉を最後に意識は薄れていった。
そこには、小学生入りたて位の小さな子供と、結構な年の男性がいた。少年は、キラキラした目で、その男性の話をテレビのある年季の入った部屋で聞いていた。
「おい、×××。祖母ちゃんは若い頃こんなにおっぱいが大きかったんだ。生かすだろ?」
「うん、俺も大人になったら。祖母ちゃんみたいなおっぱいの大きな人と結婚出来たらいいな」
「こら!!おっぱいには、夢と希望が詰まっているんだ。小さいからなんだ、大きいからなんだ。っ大事なのは、バランスだ。これだけは」
祖父ちゃんの言葉はここから先繋がる事は無かった。なぜなら、般若の顔の祖母ちゃんが殴って気絶させたからだ。俺は小さいながらこう思た、女の人に尻に敷かれたら終わる。
「×××に何て事言うんだい。人との付き合いが見た目だけなわけないだろう。この子は親を失っていると言うのに。人との繋がりは、大切にするもんだよ。人は繋がって生きてるんだからね。×××もこんなのには為っちゃいけないよ。はぁ、まったく」
こんな祖母ちゃんだけど、祖父ちゃんの事を大切にしていることを知っている。若い頃はおしどり夫婦と言われていたことを。まあ祖父ちゃんは今になっても若い人をナンパしてよくお祖母ちゃんに今みたいにされているけど。
場面は変わり、その部屋にはテレビの前に座る一人の高校生ぐらいの人がいるいる。不健康そうな肌に、つまらなそうな眼をしていた。
「何してんだろ」
男の意にも灯して無い声が、静かな部屋に響く。するとそこに、声が響く。
「×××ちょっと牛乳買ってきて」
「わかった」
階段を降り、玄関に行くと。ばあちゃんがエコバックを持て来ていた。その顔は、心配そうにしていた。
「大丈夫よ、きっといい出会いがある。今度学校行ってみない?」
「考えとく」
心無い返事をただ返す。我ながらダメだな。
「前の学校は、合わなかったんだよ。ゆっくりでいいから、前に進んでいこう。じいさんも心配してたよ。また、おっぱいについて話したいってね」
家族のあったかさを感じる。親を失った俺だけど。最近思う事がある。一度やり直せるなら、やり直したい。
「分かった、行ってくる」
そう言い残し玄関を出ると、少し眩しいがよくこんな事が有るから平気だ。ニートだけど。
道をまっすぐ進んみ大きな道路に出ると、目の前に普通サイズの車がっ出来た。そう、ものすごいスピードで。俺は直ぐ死ぬんだと思った瞬間車に跳ねられた。文字通り俺の体が大きく飛んだ。
気づけば硬い何かの上に倒れていることに気付いた。アスファルトだと気づくと。周りの喧騒など気づかず。命を落とした。
また場面が切り替わる。
はい、イティム様これがすべてです。
聞き覚えのある声を聴くと、また意識薄くなっていった。
目が覚めると、背中に木の感触を感じつつ目の前には綺麗な泉が美しく映った。
そっか。もう何も覚えてないけど。この人生を大切にしたいと思った。それにこんなに強い後悔があったなんて、楽しまないと損だな。こぼれ落とさないようしっかりと。大切っつーか、一緒にいたい人は来てすぐにできたけどな。
横目で、着替えている初恋の人を見ながらそうこぼした。
この想いだけは、大切にしないとな。これから、友達や仲の良い人達も出きるかもしれないからな。
よし、今後の方針は。この世界を楽しむ。そして、俺だけの幸せをつかむ。良しこれで行こう。それと、ありがとなプリム。
(はい、どういたしまして。イティム様の願い叶えれていて幸せです)
よーし、いっぱい恋人作って、いっぱい幸せになるぞ!
「お前は拳を天に突き出して何をしているんだ?」
着替え終わったルクがこちらに歩いて来ながら、初めて空を知ったかのような顔つきをで言った。
「思わず興奮して、感情表現が表の世界まで出てしまったか」
何だよ表の世界って、なら裏の世界は何でよ!絶対引いてるよ。何て弁明したらいいんだ。
内心そんなことを考えているとは知らずに、当のルクスリアは目を輝かせて片手を腰に、片手をグーにして点に突き出し、新たな残念ポーズを開発できた事を喜んでいた。
「むふふ……勝てる。これで勝てる。私の偉大さに負けを認めるぞ!」
いな、強さを求めていただけだった。あまりの事に俺が面食らっていた。
この子とんでもなく残念だな。残念な子だ。いや、明るくていい子なんだけど。直ぐ騙されそうだな。いや案外そういった面では、すごい子なのかもな。やっぱり最高に可愛い。スタイルもいいし。
可哀想な目で見ていることに気付いたルクは直ぐ抗議しようとするが。
(母上に言われたな、偉い人は寛大な心を持てと。そうすればイテォムも私の事を好きになって。「どうか俺と結婚してくれ」と言い求婚してくるのではないか?よし)
「むふ」
「何がむふだよ。変なことでも考えてたのか?」
「ゴホン。よし。此れから如何する?」
真剣な話をしてきたので、煩悩は端に寄せておく。此れからか。訓練がいいと思うがどう思う?
(はい、暫くは訓練した方が良いかと)
そうするか。早速二人で話し合い。暫くはこの辺りで生活し。水は魔法と泉で。訓練はルクがつけてくれると。此れでもルクは魔王の娘だそうだ。
魔王と言っても、人類を滅ぼそうなどなく、人より長い生を謳歌しているみたいだ。ルクは結構長生きしているらしい。聞いたら、レディーに年齢を聞くなと殴ぐられたからそうだと思う。
色々聞いて分かったが、この世界は中世ヨーロッパらへんの生活をしているが、地球にはない魔法で俺の知らない文明の発展もしているという。この世界にも異世界転生、転移してきた人がたまに訪れるみたいだ。国としては、普通に接するみたいだ。優遇もせずな。
昔痛い目見た人間の国が有った事が原因見たい。怖いものだ。これは、ルクも親から聞いたみたい。
方針も決まったし、今日は訓練して寝るか。美少女と!寝れるか分からんけど