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大魔王様の暇つぶし、勇者が来ないので色々作ってみました

作者: 相沢 洋孝

【悲報】大魔王様の暇つぶし【趣味爆発】


 「暇であるな」

 

 そう呟くのは大魔王と呼ばれる存在だった。見た目は幼く、人間と変わらぬが、圧倒的な魔力保有力を有し、異世界の知識にも通じているという幻の存在。

 

 討伐するのが勇者の役目とされるが、勇者は誕生するどころか、召喚もされない。

 

 理由は簡単、大魔王が何もしないからだ。

 

 せっかく、生まれても人間相手に戦争して勇者を呼ばれるのも面白くないし、討伐されるのも嫌。

 

 かといって、何もしないのでは暇すぎる。魔王城の書庫にある本は諳んじられるほど読みふけり、様々な知識を集めるも、集めただけでは暇を持て余してしまった。


 「よし、せっかくだ、アレを試してみよう」


 大魔王は転生者だった。かつて子供のころ、ブラウン管テレビの向こうから見ていたアニメを思い出し、記憶を頼りにデザイン画を作り、それを作り上げた。


 それは自分の意思でコントロールできるアニメの等身大ロボットたちだった。


 最初はアンデッドウォーリアーに着せる鋼の鎧をロボット風に改造するだけだったが、次第にサイズがオーク用へと大きくなり、さらに錬金術との併用でゴーレムを生み出し、さらにその発展でついには18メートルや8メートルなどのアニメ原作の設定サイズまで再現し、乗り込むことのできる本物を再現することに成功した。


 残念なことに科学兵器は使えないが、魔力で熱した刀身の斧やビームの代わりに魔力を撃ちだす魔砲などの採用で夢だった巨大ロボットを生み出し、自らの力を見せつけた。


 後に異世界召喚された勇者は大魔王城から偵察に帰還した際に語った言葉は


 「あの大魔王はオタクだ。だから馬鹿にしないほうがいい。オタクは趣味のために生きている、無理に邪魔をしないでやってほしい。というか、どこの世界に聖剣と同じオリハルコンをベースのレア金属を使った18メートル級巨大ロボットとやりあえる勇者がいるんだよ。やだからな。邪魔したとして魔力砲で撃たれるの」


 ということだった。

 

 その後、大魔王は力の衰えと引き換えに部下に暗殺されて新たなる大魔王が生まれるも、巨大ロボットの機動には先代大魔王と同等の強大な魔力は必要であり、誰も使うことが出来ず、大魔王城の玉座の間に鎮座して勇者と大魔王の決戦を静かに幾度もなく見つめていた、


 戦うよりもアニメを見て平和に過ごせばいいのにと言わんばかりに。

はい、というわけで、なろうラジオ大賞2参加作品2作目です。

よく大魔王様って魔王の次に登場するラフボスですよね?

つまりぶっちゃけ、暇すぎると思うんですよ。

そんな大魔王様が趣味に生きたら?ということを考えたら、こうなりました。


………内容を思い浮かんだ理由がビルドダイバーズ系の影響でガンプラ作りてーと思ってついつい買っちまった積みプラへの懺悔だったりしますけどね。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大魔王職って暇だったのか・・・。
[一言] 趣味の世界に沈みたい(笑)
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