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普段は少女!?呪いを掛けられた剣聖麗人と共に!!  作者: 犬飼
第二章 戦いの中で分かる事
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【第二十五話】 命を懸けた戦い

 クロウは目の前に立つ人物達を静かに睨みつけると、口尻を上げて歯を見せた。

 

「よう、元気そうだなお前ら、いや元気なわけないか......」


 答えは返ってこず、カタカタと奇妙な音を立てて口を動かす彼等に苦楽を共にした時のような人間味ある表情は見当たらない

 彼らの仇を取るためだけに今まで戦ってきた彼にはあまりにも残酷な光景だろう。

 大聖堂に止まる鳥が何かを感じたのか飛び立つ、それと同時に彼らの姿が見えなくなるがクロウは大して気にもとめない様子。


 微動だにしないローエンが薄ら笑いを浮かべると、薄ら笑いを浮かべながら口を開いた。


「俺の標的、まぁ簡単に言ったらあの剣聖に用があるんだな、もちろんお前はこの意味がわかるよな?」


「フン......相変わらずゲスな考えしてるんだな、てめぇ」


 もしここでクロウが倒れた場合、後方で戦う今の仲間に危険が迫るのは間違いない。

 シャルロットなら対処できる保証はある、だが、僚太は、ローズは対処できるのか。


 暫くの沈黙のあと、同時に迫る幾つもの切っ先をクロウはローエンから視線を反らさずにかわすと僅かに息を吸う、そして覚悟を決めたようで。


「わるいな僚太、お前との約束は守れそうにないわ__ジジイ含めてこいつ等全員相手にして生きて帰れそうにないからな......いいぜ俺の全てを賭けてお前らも地獄に連れてくわ」


 両手に黒剣を生成するとクロウは最初に迫る一突きを弾き落とす、そして次に迫り来る斬撃を上半身を捻りながらかわす。

 その勢いを利用して次に迫る斬撃を放つ一人に、的を絞ると背後に回り込み切りかかる、振り下げた剣が空を斬るが気にとめずに次の斬撃を放つクロウ。


「チッ、やっぱそう簡単にはいかねぇかよッ!!」


 剣の刃が対象に触れる事はなかった、背後に迫る殺気に意識を切り替えると体を傾ける。

 クロウの側を槍が突き抜けて行くと、頭上から迫る大剣を両手の剣で受け止めたがすぐに二名の影が持つ剣が、クロウへと迫っていた。


「クソッッ__」 

 


__一方で僚太は気持ちの悪い感覚に悩まされていた、足を止めるとローズに声を掛ける。


「ローズ、シャルロットを頼んでいいか?」


 少しの間が空くが頷くと、頼みました、その一言を彼に言うとシャルロットを追って駆けて行く。

 僚太は目を閉じて顔を叩くと何処かに声を掛ける、返答は無い、ただ目を開ける彼の視線は確かに何かをとらえていた。

 折れて地に着いた柱の上に仮面を付ける人物の姿がある、改めて確認するように僚太は剣を構えると。


「さっきからお前はストーカーかよ__何時でも殺せたんじゃないのか?」


「キミのそれ、ここまでくると不気味だよね、何時から気が付いていたのか聞いてもいいいかい」


「ここに来る前からな、もしかしたらシャルロットの屋敷を出た頃からって考えてもいたぜ」


 仮面を爪の伸びた指で撫でると、本来目の有る所の僅かな隙間から青い灯が見えた、人間では無いのだから大して不思議にはもう思わなくなっていた僚太は別の事に神経をとがらせる。


「驚いた正解だ、僕も一つ聞いていいかい? キミはどうしてあの娘を助けるんだ」


 笑みを見せる僚太の眼差しは真っすぐライメンに向けられる。


「それはシャルロット・ルリエが好きだからだ、他に答えはねぇよ」


「そうか、人間は愚かだね、諦めた方がどんなに楽なのか知らないのかな」


「さぁな、なら聞くがお前は何のために戦うんだよ?」


 気味の悪い笑い声を仮面の向こうから発すると手を袖に中に戻す。


「これが僕に与えられた罰だからだよ、殺して殺して殺す!! あの人の邪魔になる奴らは僕が殺すんだよ、だけどね......悲しいんだ」


 両手の袖から細長い剣を伸ばすと僚太へと走りだす、背後の回り込れないように僚太も警戒する、そしてライメンは姿を消した。


「キミ達を誰も殺せない、頼むから殺させてくれよ、そうすればあの人は褒めてくれる」


 声が聞えなくなるのを境にライメンの殺気も消えた事に僚太は気が付いた。

 意識を感から視界に代えると周りを見渡す、剣の柄を力一杯握りしめると次の瞬間をただただ待つだけで微動だにしない。

 視界に影が映りこむその瞬間、僚太は剣を僅かに速く振り払う。


「なんだッッ!? 死ぬ覚悟すらない子供なんかにやられただと__」


 切り落とされて飛んだ右腕が地面に落ちると、青白くメラメラと燃え上がりしだいに灰となって消えていった。

 僚太は確かに自分の剣の手ごたえを確信する、今までの情報と経験、見てきたモノを頼りにライメンの動き的確に捉えたのだ。


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