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普段は少女!?呪いを掛けられた剣聖麗人と共に!!  作者: 犬飼
第二章 戦いの中で分かる事
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【第十一話】 ココリ村2

 宿屋の店主に散々怒られた後で、僚太は馬車の荷台に木箱一杯の食料を積み込んでいた。

 レベッカは大量の古い辞書にたいな物を積み込んでいるが、その姿を改めてちゃんと見ると魔術師なのだと理解するが、魔術師と言えば本を持ち歩いているイメージを浮かべるがレベッカ曰く、本を持ち歩いてる奴なんか二流だ、との事を言っていた。


「でも本を持ち歩いてる魔術師で二流なんだ?」


「ん? まぁ簡単にいったら魔術師見習いが持ち歩いてるんだよ」


「でも魔術師ってのは世界で数人なんだろ? 数の差が広くね?」


 ちなみにレベッカの恩師は好き好んで本を持ち歩いていたという、たまにイヤラシイ本も持っていたとか。

 この世界でもそういう本って存在するのかと理解する僚太だがそれ以上の事はだんまりを決め込んでいたレベッカであった。


 暫くすると遠くから大きな布袋を背負うフランカと合流する、レベッカがフランカの布袋を背負うと涼しい顔をしてフランカの頭をやんわりと撫で。

 フランカが耳を垂らして艶やかな尻尾をワサワサと揺らしていて、僚太はその光景を後ろから眺めるとなんだか心が和んだ。


「他の皆も優しいけどさ、レベッカも優しいんだな」


「なんだよ唐突に、そんなこと言ってもさっきのは取り消さないぞぉ」


「それ含めてだよ、クロウにも礼いわないとな」


 怪しい笑みを見せるレベッカは片手を僚太に差し出すとヘラヘラしながら口を開いた。


「なら金くれよ~」


 全ての敬う心を踏みにじるレベッカ、呆れてため息を吐く僚太はレベッカを見つめるが彼女の差し出した片手は尚も差し出したままだ。

 だがフランカが勘違いしたのかレベッカの手を取ると握りしめる、それにはさすがのレベッカも苦笑いをするともう片方の手の指で頭を掻いていた。



____荷物が積み終わる頃にはシャルロットとローズもやって来た。

 ただ一人だけ出発の時間になっても現れず、シャルロットが腕を組んで貧乏ゆすりを始めた頃にようやく姿を見せたクロウ。

 ローズの目付きが変わると急にクロウに詰め寄り、胸倉を取ると黙ったままクロウを睨みつた。


「なんだよローズ、急にご機嫌悪いじゃね~かよ? 僚太もなんか言えよ」


「クロウ、あなたッて人は大嫌いです」


「あ~あ嫌われちゃったぜ、ほら放せよ......あ~いうのは俺がやればいいんだよ」


 ローズの手を払うとクロウはさっさと馬車に乗り込んでしまう、うつむいたままのローズは何かを言いたそうにするが首を横に振って馬車に乗り込むと手綱を掴む。

 シャルロットは気が付いているのかいないのか、あえてクロウに問い詰める様な事はしなかったが、僚太にはクロウがいったい何をしたのかは分からずにいた。


「クロウ何をしたんだ、シャルロット__」


 彼女に質問を投げかける瞬間、僚太の何時もの耳鳴りが襲う、だが何が迫るのか今回は明確に理解できた。


「ローズ!! 馬車を止めろーッ!!」


 叫ぶ僚太にあわせるかのようにローズが手綱を締めると馬車の車輪が悲鳴を上げて何とか止まる、その直後、前方に大きな炎の玉が降り注ぐ。

 焼き焦げた臭いが辺りに充満すると、レベッカがすかさず馬車の屋根に上って手を額に当てて遠くの一点を見つめる。


「こんなもの使えるのはただの魔術師見習いじゃね~な、ありゃ誰だ......ん!?」


 僚太も馬車から降りると遠くでこちらにやって来る人物を視線がとらえると、寒気を覚えた、大きな大剣を片手で引きずりながらこちらにやって来る。

 おおよそ三メートルぐらいはあろうかと思われる巨体、頭部が見当たらなく方には小柄な少女を乗せている。


「なんだよ、あれって人間じゃねぇよな......それなら」


 大罪者で間違いないだろう、馬車の外の異変に気が付くとシャルロットが馬車から飛び降りて的確な判断を下しながら駆け出して行った。

 それを見送りながらココリ村へと馬車を旋回させる、レベッカが天を仰ぎ片手を突き出すと空中に大きな文様なものが広がる。

 

 走り出した馬車の周りに次々と降り注ぐ炎の玉、だがレベッカの発動した魔術によってそのことごとくは文様に当たると消滅する。


「この程度の魔術が大罪者のものであるわけないか、それなら......気になるが今は村人の避難が優先か」



____一方で駆け出したシャルロットも巨体の近くまで迫っていた。


「あれッてやっぱり暴食者よね、ん? 肩にもう一人」


透き通った白い肌に銀髪、青い瞳をシャルロットに向けると気味の悪い笑みを見せる、違う魔術師アイルではないようだがシャルロットはすぐに考えを切り替える。


「とりあえず__こいつ等を村に近づけさせるわけにはいかないわねッ」


 走り出したまま剣をすぐさま抜く、大人の麗人へと姿を変えるシャルロットは巨体に切りかかる、大剣を盾にすると地響きを起こすほどの唸り声をあげた。

 シャルロットが弾かれた勢いを利用しながら地面へと着地するが、気が付くと巨体が目の前まで迫る。


「見かけによらないわね、どんな速度よ!! くッ__」


 体当たりをされたシャルロットが後方に弾き飛ばされる、片手を使い地面を掴むと何とかその勢いを殺す。

 宙に投げ出された大剣が大きな音をたてて地面に突き刺さると、シャルロットめがけて走り出した巨体を止めようとするが先ほどの少女が見当たらない。


「しまった、こいつをわたしにあてて、あいつ村に__」


考える隙を与えないようにしている、握りこぶしをシャルロットの振り下ろす

、かわすシャルロットをもう片方の手で掴むと地面へと叩きつけた。

 土埃が消えると地面にあるはずのシャルロットの姿は無い、巨体の陰に潜り込んだシャルロットが剣を構えていた。


「悪いけど、あなたを構う暇はないのよ__全力でいくわよ!!」


 剣を振り上げる、確かにとらえたのだが剣が肉を裂くことは無く弾かれると後方に跳び下がる巨体は大きな大剣を大地から引き抜いた、そして両手で構えるとシャルロットに飛び掛かる。



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