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楳図かずお 、古賀新一。 日野日出志 水木しげる つのだじろう 超カルト漫画家名鑑  懐かしのホラー漫画の世界

作者: 舜風人

日本の漫画勃興期に


その昔貸本漫画というのがありました。昭和20~30年代ですね。

子供には一冊200円もする漫画本はとても買えないので

漫画本を有料でたしか?一冊5円で?レンタルしてくれるのです。

その漫画本というのが貸本専用に作られたものでして、

貸本漫画専門の出版社や漫画家もいたのです。

昭和30年代の話ですよ。

そんな貸本漫画で

わたしが強烈に覚えているのは、


水木しげるの

貸本系のグロホラーといえば墓場鬼太郎「ハカバキタロウ」でしたね。

後のゲゲゲの鬼太郎の元祖(初期形態)です。

でも

これはすごくナマっぽくて、グロイです。

のちのゲゲゲの鬼太郎みたいな優等生ではないです。

墓場鬼太郎はまさに「魔少年」そのもののグロさでした。

絵づらもグロそのもので、陰湿なくらーい絵づらでしたね。

でも、、なんというかそこはかとないポエム、詩情はありました。

そこが今現代の、ただグロイだけのグロ漫画と違うところです。

これがのちによりマイルド?にされて「ゲゲゲのの鬼太郎」になります。

これがアニメ化されて「ゲゲゲの鬼太郎」になりました。

アニメの初回はまだ白黒でしたね、この第一回のアニメ化では

それでも「ゲゲゲの鬼太郎」でも、今では放送禁止次元?のものもありますしね。

アニメ化はその後何度も繰り返されてそのたびにマイルドになっていきます。

当たり障りのないような表現とそしてマイルドなグロさゼロの映像にね。


水木しげる氏のではほかにも「悪魔くん」がありますね

エロイムエッサイムって呪文覚えたものでした。


これ以外にも貸本系では、マイナーのグロっぽい漫画が結構がありましたよね。

正にサブカルチャーの極北?に位置する存在でした。


やがて少年漫画誌が刊行されて徐々に貸本漫画は衰えてゆきました、

鬼太郎以外では「悪魔くん」も面白怖かった記憶がありますね。


そして少年漫画誌、少女漫画誌では、一世を風靡した、ホラ―漫画家といえば楳図和夫だろう、

少女フレンドを近くの女の子から借りて読みふけったものである。

「赤んぼ少女」「へび少女」あのおどろおどろしい画風にもしびれましたよね?

ほかに「漂流教室」「おろち」「私は慎吾」などが代表作です。



お次は、古賀新一、

「エコエコアザラク」が代表作です。

主人公の黒井ミサが、大活躍するオカルトホラー漫画でした。




そして、日野日出志、です、

「赤い花」はマッドな庭師が、美人を殺害しては、その膏血を絞り取りそれを肥料にして真っ赤なバラを育てるというまさにマッド漫画でしたね。



つげ義春にも、ホラー系がありますね。

サンショウウオ、なんてまさにホラーでしょう?


つのだじろうの「後ろの百太郎」も怖かったですね。



ホラーアニメの「妖怪人間ベム」もグロくって怖かったですよね。



「笑うセールスマン」もホラーというのじゃないけど、奇想ものというか

不条理系というのか中にはぞっとするものもありましたよね、

「笑ゥせぇるすまん」には、はまってしまったのである。


そりゃあ、当時も見たが良くわからなかったというか、余り感じるところはなかったのが現実だった。


それがこうして年取ってみて、改めて出会うとそのシニカルな味わいが骨身にしみたというか、


応えたのである。


人生とはかく、不合理、矛盾、不公平、奇奇怪怪に満ちている。


そしてその中を今日も我等は何とかしのいで生きていく。


そんな、中でふと生まれた妄想、それがこのアニメ、「笑ゥせぇるすまん」なのではないでしょうか?


おじさんたちの夢と憧れと妄想と郷愁と、挫折とあきらめとがぎっしり詰まった風船爆弾、


それが、「笑ゥせぇるすまん」です。


現実生活の中できりきり舞いさせられている我等、


現実世界でぎゅうぎゅうに押し込められている我ら


そんな我らオジサン族に


ある夜


彼がひょいと現れるんですよ。



そうです


喪黒福造です。


さて喪黒福蔵氏の登場はこんな風に始まるんですよね?



笑ゥせぇるすまん 「妖しいアンティーク」 第2話 「DOLL」



このお話ではしがないサラリーマンの男、姫野は現実の女性には関心を示さず、アパートに何十体も

人形を並べて満足しているのである。「女なんて、わがままで人形の方がずっといいや」こう彼は言ってはばからない。


ある日、彼はさる骨董屋で一体のフランス人形に出会って虜になる。

喪黒福蔵は言う。「決してこの人形を裏切ってはいけません。」

喪黒さんに買ってもらったその人形にミシュリーヌと名前までつけて姫野は可愛がるが、

会社の可愛い女性から思いを打ち明けられてついそちらへなびいてしまう。


帰宅した姫野を待っていたのはミシュリーヌの復讐だった。

彼は妖しく光る青い眼のミシュリーヌに剣で刺し殺されてしまうのである。


ほーほっほほーほお

人形は魂を持っているのです。

決して人形を裏切ってはダメですよ。

ほーっほっほ


彼の高笑いと


ドーンという掛け声で



よれよれオジサンンたちの、つかの間の夢ドリームは


もろくも崩壊しておしまいなんですよね。



さてところで、私が今でもトラウマなのがあの、伝説的なアニメ、

「漫画・日本昔話」です。もちろんあの、時田富士夫と市原悦子の、、あのアニメですよ。

あの中には今から思うと、こんな怖いグロい話、子供向けでいいのか?というようなすごいのが

含まれていたのです。

興味がある方は「漫画日本昔話の怖い話」で検索してみてください。

「墓場の犬」「猫岳の怪」「飯降山」とか怖かったなあ。



ホラーゲームについて詳しいわけではありませんが、


私が知ってるのでは、草分けが


「オトギリソウ」と「ヒグラシがなく頃に」でしょう。


ゲームというよりは、読み物、という感じでしたよね。

雰囲気がホラーっぽくって、

まあいわば雰囲気ホラーでした。




こうしてホラー漫画やホラーゲームは今に至るまで大繁盛?です。


最近のこれらの事情には詳しくないのでこれ以上は語れませんが。

興味のある方は


「鬱漫画」「グロ漫画」「ホラー漫画」「ホラーゲーム」などと検索すればいくらでも出てくるでしょう。

まあ、それらは、まさに「後味悪し」のオンパレードでしょうから

閲覧注意ではあるのです。

今のこういうホラー系漫画ってただグロイだけでそこに「詩情」もゼロだし、、

わたしは嫌いですねこういうの、昔のホラー漫画には「ポエム」がありましたよね?


今のは、、ただ後味悪しのグロオンリーです。

例えば「やったね、たえちゃん」とか。後味悪しの救いなしのオンパレードです。

でも?実際の犯罪ではこんなのよりももっとグロイ犯罪があちこちで起こってるんですから。

漫画が現実を追いかけてるだけ?フォローしてるだけ?なのかもしれませんよね。


少女生き埋め事件とか、少年なぶり殺し事件とか、、

M君事件とか、榊原事件とか、イケダ小事件とか

外国では

監禁してレイプ、子供まで産ませてその母子を監禁なんて事件が外国ではありましたし、

現実の方がよっぽどグロイですよ。https://ncode.syosetu.com/n6447ei/


そう思うと

むかーしの、ファミコンゲームの

「妖怪道中記」なんてほのぼの系で、まったり系で、

実になごみましたよね?


あんなレトロな、なごみ系ゲームにどっぷりとつかってみたい、、と思うのは私だけでしょうか?


ああ、、、、その昔。昭和30~40年代ごろのことでございます。


そのころ少女漫画雑誌には


必ずホラー漫画が連載されていたのでございますよ。


その双璧が


楳図かずおと、古賀新一でございました。


楳図かずおといえば、、わたし的には、、、まずは


「あかんぼ少女」です、


不気味なあかんぼが古いお屋敷の中を走り回る恐怖。


そして襲われる美少女の悲鳴。これはのちに映画化されましたね

確か野口五郎が出てましたね



そして「へび少女」では


やはりお屋敷の中の地下に通ずる洞窟には


蛇に変身する少女が隠れているのでございます。


口が裂けて、ぺろぺろと舌舐めずりする、恐ろしいへび少女に


心胆寒からしめられた、その昔の少女たちが、いかほどいたことでございましょうか。



そして『古賀新一」

彼は、、、

趣味は墓地を散歩すること?というトンデモナイ?ホラー漫画家です。


そして代表作は「エコエコアザラク」ですね。


黒魔術の使い手の『黒木ミサ』が主人公でしたっけ?


この少女、


昔風の女学生というか

黒い瞳がきれいな古風な美少女なのですね。



エコエコアザラクの内容ですか?

何しろ古賀新一先生の

趣味は墓地を散歩することですから

そりゃあもう、この漫画も怖いです。



さて、今


少女マンガ雑誌なんて今、そんなのありますかね?

少女フレンド、マーガレット、りぼん。

今そんなのありませんよね?

昔近所の女の子からこういうまっが雑誌を借りて、、ホラー漫画だけを読み漁ったものでした。


今現在、ホラー漫画専門誌はあるやに聞いたことがございますが、、、、、


そういえば、、つのだじろうの「恐怖新聞」『後ろの百太郎」も

懐かしいですね?



こうしたおどろおどろしい


ホラー漫画って今では


ありえないのでしょうね。



そういえば


私は


日野日出志の


グロ漫画も懐かしいですよ。


M君事件で糾弾されて?

「悪魔の女医さん」さん」や「ギニーピッグ」シリーズは絶版ですが。

これは映画化されてピーターが主演でしたね。


もう一つ

彼の原作で映画になった

『マンホールの中の人魚」というグロ映画には

なんと久本雅美マチャミ)が出てます。

今見てると思わず笑ってしまいますが

まだ売れない頃に出演していたのですね。



さて日野日出志といえば私は


漫画『赤い花』は名作だと思っています

絶品の赤い花を咲かせるために

美女を殺して花にささげるという


マッドガーデナー(基地外庭師)のお話ですね


「東京のある郊外に美花園という花作りの家があったのでございます。」


この出だしで始まる日野日出志のホラー漫画は昭和47年の作品だ。タイトルは「赤い花」

COM という漫画雑誌に載った。


それまでスプラッター系には抵抗のあった読者もその耽美主義に惹かれたという衝撃的な漫画であったと思う。


美しい花のためには全てをささげるというマッドな庭師が主人公である。

見るからに妖しいこの主人公は毎日花をめでてはこんな歌を口ずさむ。

「赤い花が咲いたよ~。血のしたたるような赤い赤い花が~」


ある日この花園に少年と犬が入り込んで花を踏みつぶすと、、。するとこの庭師は狂ったように棍棒を持って追廻し、犬を叩き殺してしまう。恐ろしくなった少年は近くの線路に逃げ込むが走ってきた電車に引かれて、ばらばらの肉泥と化してしまう。


そんな美花園に花を買いにくる和服姿の美しい女性がいた。

美花園の出品する花はいつも品評会で高い評価を得るのである。

「わしは角丸デパートの社長だがぜひあの花を売ってくれ」と言われても、、、


「あの花は俺だけのものだ誰にも絶対に手を触れさせないぞ、帰ってくれ」

と追い返してしまう。


実はこの花には恐ろしい秘密があったのだ。

「さてそろそろ次の作品に取り掛からなくては、、、。」男はそんな言葉を呟くと準備に取り掛かった。


ある日例の和服姿の美女が花を買いに来る。

すると言葉巧みに裏庭に誘いこみ、首を絞めて殺してしまう。


そして死体を切り刻み血を絞る。

そしてその血のなかに花の種を、ぽとりと漬けるのだった。

更に死体の肉片を冷蔵庫に保管し毎日男は食べるのである。


そして男の排泄物を例の血漬けの種をまいたところに施肥するのである。

かくしてまた品評会で美花園の花は絶賛を浴びるのであった。


そうしてまた、ある日今度は女子高生と思われる美少女が

「おじさん、お花ちょうだい」と花を美花園に買いに来るのである。

今度はこの少女が犠牲になるとも知らずに、、、、。


こんな筋立ての漫画である。


日野日出志は、後にスプラッタービデオ「ギニーピッグシリーズ」で例の宮崎事件の原因とされて

世間の糾弾を浴びて発売禁止になってしまったということもあった。


ウイキペディアでしらべたら大阪芸術大学芸術学部キャラクター造形学科准教授をしているんですね?

マイナーだと思ったらメジャーだったんですね?


ところで、、、最近


ホラー漫画で


これといった作品って


作られているんですかね?

わたしは最近のホラー漫画は全く無知です。

というか知りたいとも思いません。興味はないのです。

ただ、、グロイだけで詩情ゼロですから、


風の便りによると、、


今現在はもっとカルトでコアすぎるグロホラー漫画・スプラッター漫画全盛だそうですが、


そういうグロすぎるのも敬遠ですよ。


私は古ーい人間ですから


こういう懐かしの?


ある種、、郷愁の

ポエムの


ホラー漫画の方が好きですよ、


それでは本日はここまで、、、




いつか


どこかで?


またお会いしましょうね。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 怪奇漫画って良いですね。 [一言] 戦後怪奇マンガ史という素敵な本が出てますよ。
[良い点] 日野日出志さん懐かしいですね。 自分は、ベタですが「六蔵の奇病」とタイトルは覚えていないのですが、頭のおかしい家族の話で、最後に画家の父親が家族を惨殺して「素晴らしい芸術作品だ!」みたいな…
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