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転生英雄譚(裏)  作者: 甲 康展
第2章 フィロウ編 学園生活
23/28

だから勘違いだって

 ゴブリンの拠点を潰して、戦利品を回収しポルテ村に戻るとお祭り騒ぎになった。

と言っても、村全体でバーベキューをしている様な感じだったのだが……。

そこで(俺にとって)良くない事が起こった。


 はしゃぎ回っていた子供がコケて焼き場に突っ込んでしまいそうになったのを俺が止めたのだが、明らかに間に合わない距離だったのでスーパーモードになって止めてしまった。

これが良くなかった、今にして思えば転移で止めればよかったと思う。


 背中に光輪を背負った俺の姿を見て神様と勘違いしてしまった。

その場で平伏してしまう村人たち。


『その御尊様は紛う方無き神の御姿!!』


「違うって、俺はただの魔法師だから!」


『なるほど、魔法の神様なのですね!!』


「いや、だからね――」


『魔法の神様…魔神様ですね!!』


「うっ……」


 違うと説明しても聞いて貰えなかったので、説得する事に疲れた俺は―――。


 試合終了し(あきらめ)た。


 決して魔神様の響きの中に某スーパーロボットを感じた訳じゃない。

よく、高出力ビームとかフレアブラスターとか使ってるけど関係ないからね?


 ちなみにリーチェは巫女扱いになった。

そんな状態で騒げる訳も無く、神扱いに成ってしまったので魔神スマイルで村長からクエスト完了のサインを貰いリーチェを担いで王都アルサレムに帰ってギルドに報告する訳だが、リーチェが―――。


「疲れたから後お願い」


 とか言って逃げやがった!

報告すれば絶対ギルドマスター案件になるからだ。

しかし、俺もただ何もせずいる訳じゃない。

軽いノリで報告すれば「へー、そうだったんですかぁ」見たいな感じで流してくれる…と思う。


 と言うわけで魔神ゴー!


「あら?フィロウさん、もう戻ってきたんですか?トラブルでもあったんです?」


 ギルドに入ると受付嬢のリリアが声をかけてきた。


「もう、トラブルだらけだよ~、ポルテ村に行ったら娘さんはゴブリンに攫われるし、奪還してゴブリンの拠点に行ったら、ボスがレッド・オーガとか、もう笑っちゃうだろう(笑)と言うわけでコレ、クエスト完了証とゴブリンの討伐部位とレッド・オーガの買取よろしくねー」


 全て勢いに任せてドンドンとカウンターに置いて踵を返し出口に向か―――。


「逃がしません!!」


 さっきまでカウンターの向こうに居たはずなのに回り込まれた…だと!?


「勢いに任せて、全部流せると思ったら大間違いです!」


 馬鹿な!?速過ぎる!


「…チっ、駄目だったか」


「当たり前です!どう頑張っても受付で処理できる案件じゃないですよ!何ですかレッド・オーガって!こんなの見たこと無いですよ!?」


「分かった分かった、降参だ」


 こうして俺はギルドマスターの所に連行され、事の顛末を説明させられ戻ってくるとクエストボードに見慣れない紙が張り出されていた。


「なんぞ?コレ?」


 大闘技大会 挑戦者求む!!

今年もついにやってきた!コロシアム開放!

血湧き肉踊る 闘いの祭典

腕に自信のある者は集え!強者がココに居る!

リアルバウトで技を競え!

モンスターバウトで力を示せ!

全力で生の証を立てる歓びが君を待っている!!


「ふぅーん、闘技大会ねぇ…」


 掲載されていたチラシを見てから、ギルドを後にした。

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