転移するしか選択肢がないみたいです。
「ようこそ!転移先紹介センターへ!」
「へ?」
「これから、あなたに合った転移先を一緒に探します、担当のラクリマです!よろしくお願いします。」
「ちょっ、ちょっとタイム!!一回頭の中整理させて!!」
空いた時間で頭をフル回転させるが、ここがどこかもわからない。覚えているのは、友達と帰り道をいつもと違う裏の道にしたことだけだ。
「あれ?そういえば、裏路地を通りきった記憶がない?」
「それは、あなたがこの転移先紹介センターに来たからですよ。」
「へ?」
「あなたが通った裏路地は、転移先紹介センターの入り口と繋がっていたんです。」
ほー。それが理由だったのか。ってことは、入り口から出れば帰ることができるのでは?でもそれらしいものは見当たらないな。
「あのー、帰りたいんですけど入り口はどこですか?」
「帰れませんよ?」
「は?」
「入り口は一方通行で、別の世界に行きたいと思ってないと通れないようになってるんです。」
えーと。ここを必要としていて、入り口を通ったらここに来ることができるけど、一方通行で帰り道がないと。他の方法はないのか?
「えっと、他に方法はないんですか?」
「はい!!」
「ええええええええ!!」
帰れないの!?やり残した事とかあったのに!元気にはい!!って言われても困る!!
「なので、ここに来たら転移以外の選択肢はありません。」
「はあ…」
「転移先に何か要望はありますか?」
転移以外の選択肢がないなら転移するしかないけど、要望か…………あ!!
「まず、ケモミミの少女がいて………………」
「その要望に合った転移先ですと、アスガレアという場所になりますね。」
「アスガレア?」