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小説 読まれない理由 分析 解析  作者: とある執筆者
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小説の設定について

 皆様が執筆されている小説には、様々な設定がある筈です。


 舞台となる世界についてから始まり、主人公と各キャラクター達の名前や性別や性格。生い立ちや服装や口癖とか好みなどにまで、それこそ多岐にわたる内容の設定があると思います。

 それを元にプロットを組み立て、物語として展開されているはずです。


 小説を書くには、やはりある程度の世界背景が必要になります。

 舞台となる世界は現実世界なのか、異世界なのか。

 現実世界だとしても、日本なのか外国なのか。

 異世界であるなら、日本の一般的な常識は通用しないでしょう。習慣や信仰についてもそれこそ全く異なると言っても過言ではないはずです。

 文明としてのレベルや社会情勢、経済状況や国家間の力関係など。細かく考えるとキリがないのが実際でしょう。


 さて、では一つ質問をします。

 物語序盤でどこまでの設定が必要なのでしょうか。


 物語のタイプによってこれは大きく異なるはずなので、ハイファンタジーに分類される異世界転移(転生)系の物語で考えてみます。


 まず、世界観として文明レベルは必須です。古代レベルか、中世レベルか、近代なのか。これらはその異世界に住む人々の全てに影響を及ぼします。少し細かく言いますと、私個人的には魔法の有無については文明に大きな影響を及ぼすと考えを持っています。魔法があれば蒸気機関や内燃機関は発明される必要すらないのかと考えるからです。


 逆に不要(不自然)なのは、世界の名前です。

 それこそ執筆者が異なる世界として認識しているからその「異世界」に名前を付けたくなるという心理から来ているものなのではないでしょうか。異世界ですから、大陸レベルでもないですし、惑星レベルでもありません。宇宙を含む全てが異世界であり、そこに名前となるとどうにも疑問です。この宇宙を含む全ての世界の名前を、日本語で付けるのですか?


 キャラクター達の設定は必要です。

 初期に登場するキャラクターは比較的重要なキャラクターとなる存在であるはずなので、細かく癖や好みまで設定しておく方が良いでしょう。人間味(人間でなくても)あふれるキャラクターは感情移入もしやすく、物語上の重要人物になりえます。


 逆に物語上足枷になりそうな設定としては、大風呂敷を広げすぎた設定でしょう。

 例えば、神すら恐れる存在であったり、平行宇宙で作られた特殊な装置であったり。

 言葉でこのように設定として書くのは簡単です。ただ言葉だけで書いてしまった設定は、詳細部分についてまで考えられていない場合が多いと思います。

 神の定義。恐れの定義。その存在がどのような者なのか。これら理由が噛み合って初めて広げた大風呂敷を満たせるはずです。読み手側がしっかりと納得出来る内容となっていなかった場合、小説は読まれない小説となってしまうでしょう。

 平行宇宙で作られた特殊な物という書いた設定だけで逃げるのであれば、読み手は納得しない可能性が高いです。SF物で分かりやすいものとしては、スターウォーズのライトセーバーでしょうか。構造は謎です。でも使い方は簡単で大して説明が無くても理解出来るかと思います。映像と小説ではまるで異なるのですが、あの切れ味と収納(?)出来る刃。剣等と違い懐に忍ばせられることも映画的に使い易いのでしょう。


 様々な固有名詞も不要かもしれません。

 というのも、物語は主人公視線で進むはずです。いきなり国家間戦争に巻き込まれシーンから始まったとしても、国家名無くても良いと思います。キャラクターはそうは行きませんが、敵側とそれ以外。それでも十分なのではないでしょうか。

 主人公が見聞き出来る範囲は限られます。そこにあえて多くの固有名詞やまだ必要のない情報が入り乱れることで取っ付きにくい小説となってしまう可能性が高いと考えます。主人公の見える範囲の情報で小説として書く方が、読み手にも分かりやすく伝わるのではないかと考えています。主人公の成長と共に新たな情報を開示していくほうが、徐々に広がる世界観を楽しめるのではないかと思います。

 ただ、序盤で物語進行上重要な場面や物との遭遇があった場合、概要だけを記し伏線とすれば良いのかと思います。設定情報の小出しは基本ですし、読み手側に余計な情報を把握させた上でないと読み進められない小説では、結局多くの方に読んでいただくことは困難でしょう。

 

 

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