4日目
翌朝、村から消えていたのは……サナでした。
しかし、会議の時間になっても、広場に現れないプレイヤーがいます。
『ターン1』
オサム「朝になってもやってこないのは、コウスケ君ですか」
イチサク「さすが小学生。自由奔放だなぁ」
ニサク「俺たちにも、あぁいう時代があったよね」
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ピーチ「……」
パイン「一応、探しに行ってみますか?」
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マグロ「それじゃあ、小学生村をのぞいてこよう」
サメ「パトロールがてら、周囲を見回ってこよう」
カメ村長「わしは動くのが遅いから、頼んだぞ」
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マコト「もう小学生村に残っているのは僕だけですか。なんだか心細いです」
『ターン2』
オサム「きっと、すぐに見つかると思うよ」
イチサク「それより、今日は誰を追放するかだな。そろそろ狼を見つけておかないとマズイんだが、あと何匹残っているかすら分からないなんて……」
ニサク「4日目なのに、全然ヒントが無いもんなぁ」
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ピーチ「……」
パイン「あ。お魚さんたちが戻ってきたみたいです」
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マグロ「小学生村には誰もいなかったぞ」
サメ「大変だっ! 広場の南にある洞穴の中で、コウスケ君が倒れていたぞ。彼の側には『狼にやられた』というメッセージが残されていた」
カメ村長「なんと……ビックリ、シャックリ、マツボックリ」
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マコト「えっ……。な、なんで、そんな所でやられていたんでしょうか?」
『ターン3』
オサム「村の外で襲われたってことは、夜のターンに出歩いていたんでしょうね」
イチサク「もし襲われたのが恋人なら、もう1人犠牲者が出ているはずだから……狼が身内を切ったのか⁉」
ニサク「だけど、コウスケ君は特に怪しまれていたわけでもないし、なんで仲間を襲ったんだろう?」
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ピーチ「……」
パイン「意見が別れて、ケンカしたのかもしれませんね」
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マグロ「そんなことより、追放者も合わせると、昨日は3人も村人が減っているんだぞ。いい加減、誰か名乗り出てくれないか」
サメ「もしかすると、すでに多くの役職者を失ってしまったのかもしれん」
カメ村長「フォッ、フォッ、フォッ」
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マコト「そういえば、さっきコウスケ君がいないと騒いでいる時に、オサムさんが『すぐに見つかるよ』とか言っていましたよね。もしかして、彼の居場所を知っていたんじゃないですか?」
『ターン4』
オサム「へっ? 知らない、知らない。いきなりなんだよ。そんなわけないだろう」
イチサク「おや? ……もしかして、うっかり本音が漏れちゃったのかな?」
ニサク「いやいや。俺はオサムは怪しくないと思うよ。誰だって、すぐに見つかると思うよなぁ」
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ピーチ「……」
パイン「口は災いの元ですね」
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マグロ「怪しいと思うなら、追放すればいいだろう」
サメ「何か反論があるなら、言っておいた方がいいぞ」
カメ村長「フォッ、フォッ、フォッ」
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マコト「……」
『ターン5』
オサム「そんな目で見られても……。僕は狼じゃありません。ええと、ええと……そうだ! よくよく思いだしてみたら、マコト君の方こそ、コウスケ君が見つかっていないうちから『小学生村に残っているのは自分だけ』みたいな発言をしていましたよね。どうして自分だけだと分かっていたんでしょうか?」
イチサク「……ということは、強引に仕掛けてきたマコト君の方が、真実を知っていた狼かもしれないぞ」
ニサク「これだと、マコト君を追放しないといけない感じかなぁ」
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ピーチ「……」
パイン「そのようですね」
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マグロ「墓穴を掘ったな」
サメ「では、最後の言葉を聞いてみよう」
カメ村長「フォッ、フォッ、フォッ」
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マコト「うぅ……」
『投票結果』
マコトはオサムに投票しましたが、それ以外のメンバーがマコトに投票したため、彼が追放されました。
マコト「誰かを狼に仕立てるつもりが、うっかり口が滑ってしまいました」




