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4日目

 翌朝、村から消えていたのは……サナでした。

 しかし、会議の時間になっても、広場に現れないプレイヤーがいます。


   『ターン1』


オサム「朝になってもやってこないのは、コウスケ君ですか」


イチサク「さすが小学生。自由奔放じゆうほんぽうだなぁ」


ニサク「俺たちにも、あぁいう時代があったよね」


   ***


ピーチ「……」


パイン「一応、探しに行ってみますか?」


   ***


マグロ「それじゃあ、小学生村をのぞいてこよう」


サメ「パトロールがてら、周囲を見回ってこよう」


カメ村長「わしは動くのが遅いから、頼んだぞ」


   ***


マコト「もう小学生村に残っているのは僕だけですか。なんだか心細いです」




   『ターン2』


オサム「きっと、すぐに見つかると思うよ」


イチサク「それより、今日は誰を追放するかだな。そろそろ狼を見つけておかないとマズイんだが、あと何匹残っているかすら分からないなんて……」


ニサク「4日目なのに、全然ヒントが無いもんなぁ」


   ***


ピーチ「……」


パイン「あ。お魚さんたちが戻ってきたみたいです」


   ***


マグロ「小学生村には誰もいなかったぞ」


サメ「大変だっ! 広場の南にある洞穴の中で、コウスケ君が倒れていたぞ。彼の側には『狼にやられた』というメッセージが残されていた」


カメ村長「なんと……ビックリ、シャックリ、マツボックリ」


   ***


マコト「えっ……。な、なんで、そんな所でやられていたんでしょうか?」




   『ターン3』


オサム「村の外で襲われたってことは、夜のターンに出歩いていたんでしょうね」


イチサク「もし襲われたのが恋人なら、もう1人犠牲者が出ているはずだから……狼が身内を切ったのか⁉」


ニサク「だけど、コウスケ君は特に怪しまれていたわけでもないし、なんで仲間を襲ったんだろう?」


   ***


ピーチ「……」


パイン「意見が別れて、ケンカしたのかもしれませんね」


   ***


マグロ「そんなことより、追放者も合わせると、昨日は3人も村人が減っているんだぞ。いい加減、誰か名乗り出てくれないか」


サメ「もしかすると、すでに多くの役職者を失ってしまったのかもしれん」


カメ村長「フォッ、フォッ、フォッ」


   ***


マコト「そういえば、さっきコウスケ君がいないと騒いでいる時に、オサムさんが『すぐに見つかるよ』とか言っていましたよね。もしかして、彼の居場所を知っていたんじゃないですか?」




   『ターン4』


オサム「へっ? 知らない、知らない。いきなりなんだよ。そんなわけないだろう」


イチサク「おや? ……もしかして、うっかり本音がれちゃったのかな?」


ニサク「いやいや。俺はオサムは怪しくないと思うよ。誰だって、すぐに見つかると思うよなぁ」


   ***


ピーチ「……」


パイン「口は災いの元ですね」


   ***


マグロ「怪しいと思うなら、追放すればいいだろう」


サメ「何か反論があるなら、言っておいた方がいいぞ」


カメ村長「フォッ、フォッ、フォッ」


   ***


マコト「……」




   『ターン5』


オサム「そんな目で見られても……。僕は狼じゃありません。ええと、ええと……そうだ! よくよく思いだしてみたら、マコト君の方こそ、コウスケ君が見つかっていないうちから『小学生村に残っているのは自分だけ』みたいな発言をしていましたよね。どうして自分だけだと分かっていたんでしょうか?」


イチサク「……ということは、強引に仕掛けてきたマコト君の方が、真実を知っていた狼かもしれないぞ」


ニサク「これだと、マコト君を追放しないといけない感じかなぁ」


   ***


ピーチ「……」


パイン「そのようですね」


   ***


マグロ「墓穴を掘ったな」


サメ「では、最後の言葉を聞いてみよう」


カメ村長「フォッ、フォッ、フォッ」


   ***


マコト「うぅ……」




   『投票結果』


 マコトはオサムに投票しましたが、それ以外のメンバーがマコトに投票したため、彼が追放されました。


マコト「誰かを狼に仕立てるつもりが、うっかり口が滑ってしまいました」

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