4日目
翌朝、村からいなくなっていたのは、シャケでした……。
探偵「さて、残っているのはもう前列の魚だけですね。まずは確認してみましょうか」
タコ「……」
エビ「……」
アジ「……」
クラゲ「……」
探偵「4匹でもゲームが終わっていませんので、狼はあと1匹。これなら4分の1の確立で、追放できますね」
騎士「1匹の処理に日数をかけすぎたな。今日、狼をみつけられなければ村人たちが負け、探偵は私のエサになる」
探偵「大丈夫です。いざとなったら奥の手を使いますから。では、狼を見つけた占い師さんがいたら、名乗り出て下さい」
探偵はしばらく待ちましたが、魚たちは動きませんでした。
騎士「もしこの中に占い師が残っていなかったら、どうするつもりなのだ?」
探偵「その可能性もあるでしょうね。それでは共有者さん。前に出てきて下さい」
探偵はしばらく待ちましたが、魚たちは動きませんでした……。
クラゲ「もう共有者なんて、残っていないんじゃないか?」
探偵「おかしいですね。4匹のうち、エビとクラゲさんは霊媒師だと名乗っていますが……残っているタコとアジさんは、一体何の役職なんでしょう?」
タコ「⁉ 俺は占い師だから、アジが狼だろう」
アジ「⁉ いやいや、俺が本物の占い師だから、タコが狼だろう」
探偵「なぜ、相手が狼だと思うんですか?」
2匹は、これまでに調べた霊媒師たちの占い結果が白だったので、お互いに相手が狼だと言い張っています。
探偵「ふむふむ。そこまで分かれば充分です。これで2分の1の確立になりましたね。では……運命の時間です。皆さん、お祈り下さい」
騎士「おいおい。まさか、最後まで神だのみで決めるつもりじゃないだろうな。この推理を外したら、シラス探偵は死ぬ事になるんだぞ」
探偵「そう言われましても、私には分かりませんので……最後はタコとアジさんに、直接対決していただきましょう」
エビ「おお。さすがに今回ばかりは当てずっぽうではないようだ」
クラゲ「でも、どちらも相手が狼だと言い張っているだけだから、決着なんてつかないと思うけど……」
探偵「ですから、ココで奥の手を使います」
騎士「それは一体、どんな手なのだ⁉」
魚たちの注目が集まると、探偵は『タコとアジにジャンケンをさせ、負けた方を追放する』と言いました。
タコ「マジですか? それは相当ヤバイ賭けですよ⁉」
アジ「なんだか、我々のジャンケンで運命が決まってしまう探偵さんが気の毒になってきました」
探偵「でも、私の予想では、2分の1の確立で、狼を追放できると思います」
騎士「逆に言えば、2分の1の確立で、探偵が死ぬ事になるんだがな……。ロシアンルーレットよりも、はるかに危険だぞ」
探偵「人狼ゲームは、分からない時は、分からないんです。あとは天の裁きに任せましょう。では、いきますよ~。最初はグー! ジャンケンポンッ」
一同「ギョギョギョ!!」
ヒントの会話はここまでです。
……最後に追放されたのはタコで、ゲームは村人たちが勝利しました。
シラス探偵は、運よく助かったようです。
探偵「まさか、ここまで推理が難航するとは……。一体、何がいけなかったんでしょうか? 本当に危ないところでした」
◇問題 魚たちの役職を推理してみて下さい
トビウオ、タコ、エビ、アジ、マグロ、シャケ、クラゲ、カレイ、イカ、ヒラメ
村人×3 狼×2 共有者×2
「占い師、霊媒師、狂人」×1
※答えは、次のページで発表します。




