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プレイヤー&特殊ルール紹介

 巨大な水槽すいそうの中で、魚たちの人狼ゲームが始まりました。


 しかし、何度やっても、参加者全員が村人だと言い張るため、追放会議が機能しません。

 プレイヤーである魚たちの顔は、寝ている時も変わらないくらい無表情ですし、これではゲームになりません。


 カメ村長が困り果てていると、小さな魚がやってきて、どうしても仲間に入れて欲しいとせがむので、

『狼の正体を暴く探偵役』

として参加させることにしました。


探偵「魚村のみなさん。こんにちは。将来、大物になる予定のシラスです。私が皆さんの代わりに狼を推理して追放しますので……騎士の方には、常に護衛をお願いします」


 シラス探偵は、狼に襲われない無敵属性を得るために、『騎士』の役職についていたジンベエザメを引き抜きました。


騎士「おいおい。これじゃあ、ゲームをしている村人たちを守れないじゃないか」


探偵「ですから、短期決戦になりますね」


◇騎士と探偵はゲームに参加せず、村人たちの話を聞きながら追放者を決めていきます。



 ……ところが、プレイヤーの魚たちは、小さな探偵に村の運命をゆだねることに納得がいきません。


マグロ「探偵は絶対に追放されない上、騎士まで奪っておいて、もし狼を見つけることが出来なかったら、どうしてくれるんだ!」


探偵「そもそもですね、狼と一緒に話し合うこと自体、間違っているのですよ。それではだまされても仕方ありません。ですから、私のような部外者が調べた方が、狼を見つけられると思いませんか?」



シャケ「ふぅむ、なるほど。ゲームの趣旨しゅしとは外れるが、一応、話の筋は通っているようだ」


エビ「でも、探偵さんにもリスクがなければ、不平等だろう」



騎士「では、ゲーム終了までに狼を見つけられなかった場合、村の用心棒である私が、シラス探偵を処刑するという参加条件を追加するが……それでもやるか?」


探偵「……ゴクリ。分かりました。必ず、狼たちを見つけてみせましょう」



マグロ「ほう。そいつは面白い。そこまで言うなら、任せてみよう」


クラゲ「言っておきますが、この村の魚たちは『村人です』としか答えませんよ」


トビウオ「俺たちでも手がかりが無くて困っているのに、どんな推理をするのか、見ものだな」



 こうして、シラス探偵のハイリスクな推理ゲームが始まりました……。

 彼は名探偵なのか、それとも迷探偵なのか?

 魚たちの役職を推理しながら、彼らのゲームを見守って下さい。




   『水槽の中の魚たち』


①トビウオ……元気一杯のようです。


②タコ……顔も体も真っ赤です。


③エビ……体も性格も、ひねくれているようです。


④アジ……案外、おとなしいようです。


⑤マグロ……かなり大きいです。


⑥シャケ……体が鍛えられているようです。


⑦クラゲ……まるでゼリーのようです。


⑧カレイ……ペッタンコなようです。


⑨イカ……たくさん足があるようです。


⑩ヒラメ……ちょっとグッタリしているようです。



 村人×3、狼×2 共有者×2

「占い師、霊媒師、狂人」はそれぞれ1匹ずつです。

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