まずは設定から
シェイクスピア曰く、
『この世は舞台なり、
誰もがそこでは一役演じなければならない』
「そんじゃ設定から書こうか。ん、なんだそのしかめ面は。別にいいだろ?順序よく書いてかないとダメなんだ、俺は。一から整理して進んでかないと必ず災難に陥るんだから。うん、昔からそうなんだよねぇ、そうそうあれは小学校の給食の時……あぁ、すまん。早く書けって。すまん。どうもしゃべってないと落ち着かなくてね。あれだけ孤独に逃げまくってたんだ。普通に人間と安心して会話出来るって状態に興奮しっぱなしで。許してくれ小林さん。でも凄く感謝してます。あんたらに出会わなかったら死んでた。うん、リアルヤバかった。昔からそうなんだよね九死に一生を得る、みたいな?こと多くてさ。そうそうあれは中学校のバレンタインの時……あぁ申し訳ない。設定からで。え~っと、まずは名前からだよ…ね…と…うわ、久しぶりに文字書くよ。文化だよこれ。自分から文化出してるよ。―――にしても、汚ねぇ字だな『篠崎司』。あっこれ『まもる』ね。『つかさ』じゃないよ。……つかさじゃぁないんだよって、知らんか。歌舞伎俳優のオモシロ動画。知ってる?知らん。知らんか。まぁいいや。ネットワークが封鎖される前にやってたんだよ。またネットが回復したら暇な時見てよ、youtubeだから。あ、でも暇な時ないっすよね、小林さん。皆さんも忙しそうだし……あ、すみません続き書きます。身分、『大学三年』っと。歳はぁ『二十一』か。おいおい、誕生日勝手に過ぎとる。二十最後の特別な誕生日だぁ~的なアレがなかった。まぁ仕方ないか。二ヶ月間生きてられたんだから。誕生日とか、そなおめでたい話、生きてなんぼ、人と話せるなんぼや。なんや小林さん。わいはそんな寂しがってないでぇ。え?あとでビールくれるとか優しい。こんな物資調達が困難な時にそんな貴重品を、小林さん優しい。美人!綺麗!スマート!―――えぇと書きます―――」
―――人の顔はなにで構成されているか。
『額』『睫毛』『眉毛』『目』『鼻』『耳』『口』『頬』『顎』『輪郭』―――
数え切れないパーツ、そしてパターン。
しかし、反対かえせば『それしかない』。
過去に存在した全ての人間や現在に生きる全ての人間。たったそれしかないパーツを皆で分け合って、それぞれ違う人間が造られる。すれちがう人や時計台の前で人を待つ人、エレベーターでのりあわせた人やテレビに出てくる人。いたるところにいる人間、パーツは『それしかない』のに全てが違う人だ。似ているとかのレベルはいる。双子やそっくりさん。だけど、『同じ人』はいない。
それは何故だろう。
パーツは『それしかない』のにたくさんいる人間に『同じ人』はいない。
クローン?自分の細胞から造られたもう一人の自分。
ドッペルゲンガー?見たらどちらかが死ぬ、と云われる自分とうりふたつの自分。
さて、それは『同じ人』か。ただ、ひとつだけ言える事がある。
それは―――『同じにされた人間は非常に迷惑です』
縞白さんの「義妹が勇者になりました。」を読ませて頂き衝動に駆られ開始。ぜひ熱いご評価を頂きたく思います。まず読まれるか疑問ですが…