【短編完結】聖女となった私は立場を利用して次々とイケメン信徒を抱いていく事にしました
セシリアが追放されてから咎める人がいなくなったわ。快適♪
「さて、今日も懺悔室でまったり……もとい、お仕事しましょうかね」
聖女となった私は、今日も重厚なカーテンの向こう側で「救いを求める羊たち」を待っている。
「……………あなたに神の御導きがあらん事を」
「ありがとうございます、聖女様」
「……………あなたに神の御導きがあらん事を」
「ああ、聖女様のお言葉はなんと温かい……」
単調な作業。だけど、ここからが本番よ。
次の順番の男が座った瞬間、私はカーテンの隙間から値踏みするように覗き込んだ。
(あら……なかなかのイケメンじゃない。ふふっ、これくらいなら、魔法で少しだけ『素直』になってもらおうかしら)
「シュン!」と、指先から淡い光を飛ばす。
「……………あなたの心憂い懺悔は、たった今、聞き届けました」
「ああ、聖女様ありが――」
「……ですが、困りましたね。あなたには今、非常に狡猾な悪魔が取り憑いています。このままでは、あなたの魂は闇に飲まれてしまうでしょう」
「はっ……!? そ、そんな」
魔法で判断力が鈍っている彼は、私の言葉を疑うことさえできない。私は慈愛に満ちた(ふりをした)声で、とどめを刺す。
「早急に『特別な悪魔祓い』を行わなければなりません。さあ、誰にも見られてはいけませんよ。あちらの奥の部屋へ行きなさい」
「わ、分かりました……聖女様」
トボトボと部屋に向かう彼の背中を見送りながら、私は口元を歪ませた。
神様、ごめんなさい。でも、イケメンに囲まれるのも、一つの救済だと思いませんか?
(完)




