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最強の英雄仲間に裏切られる

作者: 昆布

後味の悪い終わり方です読むのでしたらお気おつけて

「おーい、早く行くぞユイ」と地面を見ながらぼーっとしている少女に声を掛ける。


「……ん、ああごめんごめん」


「大丈夫か?そんな様子で」と大柄の男ダムが気に掛ける様子でい言う。


「おまじないでもかけてあげましょうか?」と白く丈の長い服を着た女性ネフラが話しかける。


「今はいい」と一蹴するユイ。


「まあ、もうすぐ魔王城だから突入前にかけてもらえれば」と俺が言う。


「そうですね、すぐにかけられるのならまあ我慢いたしましょう」と残念そうにいう。


我々4人は狂人集団などと呼ばれている。まあ、魔王に挑もうというのだからそう呼ばれるのも仕方がない。


のんびりと雑談しながら歩みを進める。


二時間くらいだろうかようやく山を踏破し、一つ先の山の魔王城を見据える。


我々は師匠の頼みの下魔王討伐に来ている。我々4人はみな師匠の弟子だ。師匠はすでに年老いてしまって、遠出はできるような体ではない。


「遂にきたね」とネフラが言う。


「ああ」とダムが言う。


「じゃあダム頼んだよ」と俺が言う。


ダムは、大きな魔法陣を展開する。その魔法陣は橋を作り出した。しかしまだ不完全な橋はその先端から、新たな魔法陣が出現しそれを繰り返し魔王城へとつながる、大きな天空橋へとなる。


俺達は橋の凄さや作戦について今一度確認しながら橋を渡った。


夕暮れ時についに魔王城の眼前へと来た。


魔王城の門を破壊しようと軽く攻撃魔法を放つ。


小さな光の球体が門めがけてゆっくりと進む。そしてそして門に触れたと同時に光とともに巨大に爆発音を出して破裂する。


まあ無論この程度の攻撃では傷一つついていない。


「やっぱりこの結界は厄介ですね」とユイが言う。

「ええ、ダゴがいなければ突破は厳しかったでしょうね」とネフラが言う。


「期待されてるね、じゃあネフラ頼んだ」と言いネフラに強化魔法をかけてもらう。


見た目上の変化はないがしっかりと出力が上がっている感覚がある。


ポッケから手袋を取り出す。手袋をはめたてを門にかざし片方の手を添える。


かざした手の前に小さな六芒星とそれを取り囲む歯車が現れる、それを中心に噛み合うように広がる数多の歯車。その増殖は止まり増殖した歯車を囲む巨大な歯車が巨大魔法陣を完成させる。巨大な一つの歯車は俺の魔力を燃料に加速し続ける。


加速が最大限に達したとき、歯車の魔法陣から出てきた機械の神かつて神が神を殺すために作ったとされる『デウス・エクス・マキナ』の腕が門を破壊した。


「おーさすが」とダムが肩を叩きながら言ってくる。


「さっさと行こ、修復する前に」とネフラが言う。


魔王城には4体の大悪魔が自身の命を楔にした結界がかかっている。彼らは四賢者と言われ魔王城から距離の離れたところにおり、また一体一体が強いこともあり、魔王城へ侵入すること自体が難しくなっている。


魔王城の中へ入る。城の中に入ったと同時に四方八方から魔法の雨が降り注ぐ。


「その程度じゃ意味なんてありませんよ」と一瞬で結界を張ったネフラが言う。


魔法攻撃による奇襲が失敗したと判断した魔物たちが襲ってくる。それをものともしない結界、近くにいた魔物があらかた集まったところでユイが魔法を放つ。


城のエントランスを一瞬にして火が埋め尽くす。


その後も順調に城の中を進む、進んできた通路には勝利の証として大量の砕けた魔石が落っこちている。


そして俺達はついに魔王の元へとたどり着いた。


「ようこそ、我が城へ、挑戦者さん方」老人のようにヒゲを生やしどっしりと椅子に座り構えた魔王が言う。


「ごたくはいい、さっさと始めるぞ」という言葉にそうですかと魔王は返し、立ち上がる。


そして持っていた杖で地面を叩く、それに反応するように床いっぱいに魔法陣が広がり、その魔法陣一つ一つから精霊たちが出てくる。


「精霊か、厄介だな」精霊を切りつけながらダムが言う、もちろんのこと精霊の性質上体を再生するが。


精霊は体を分離させ別の精霊と融合する。


今回の我々の作戦はシンプル俺が自身が出せる最大出力の魔法を魔王に当てる、つまり一撃必殺だ。


ネフラが作った結界の中で魔法陣を展開し始める。


背後に歯車の魔法陣が回りだす、それを守るように覆いかぶさる青い魔法陣、増殖していく歯車はまるで人の形をかたどったように、胴体両手頭と順に増える。


両手には赤い魔法陣が展開される。


「始まったようだぞ、剣にエンチャントを」とダムがネフラに頼んでいる。


ユイはありったけの魔法陣を展開して精霊共を破壊する。


ネフラはユイと俺を守りながら、魔王と対峙するダムのサポートに回っている。


精霊共も一体一体としては弱いが融合され巨大な個になると侮れない、現にユイが放つ魔法が精霊の魔法でいなされたり、不利な属性で魔法を相殺されたりしている。


「ユイ早くしろ!」とダムが急かす。それをこっちも頑張ってるの!と言って反論するユイ。


元々三人で魔王の足止めをする予定であったのもあって、ダムとネフラは魔王の手数に押されている。


30分ほどして、ようやくユイが全精霊を破壊しきったようだ。


「ごめん、ふたりとも、時間かけすぎた。あと魔力も使いすぎた」とユイが言うと遅すぎる!とダム吐き捨てるように言う。


しかし歯車は未だ回りきっておらず、ようやくしっかりと動き出したところだ。しかしこの魔法はすべての歯車が回り始めれば、指数関数的に加速度は上がっていく、あと一時間あれば完成するだろうか。


「おっと、更に増えるのかい、あの魔法陣も含め、さっさと君等を殺さなければね。さあお遊びは終わりだ」その言葉の通り、魔王の体が赤く光る。


赤は剣や破壊を司る色、魔王はスライムのようにドロドロとした姿へとなる。


赤いスライムと化した魔王はその体を自由自在に変化させ攻撃を行なう、ダムとユイによる攻撃は一切効いている様子はなく、魔王の攻撃はネフラの作った結界で防げてはいるが、先程までは何発かは攻撃に耐えていた結界が一撃で粉砕され襲ってくる連撃になんとか食らいついている様子だ。


だがそれも終わりだ歯車は加速しきった。


究極にして至高の兵器デウス・エクス・マキナが魔法陣より姿を表した。内部はすべて歯車で構成され、歯車を覆うは青い防具は神の攻撃をも不正だとされ、両手に持った赤い大剣は一振りで天を裂いたと言う。


武具は俺の作り出した物、本物とはかけ離れたものだがなんとか耐えてほしいものだ。


マキナが片方の剣を振るう、魔王は素早い身のこなしで剣を避ける。


「魔王の動きを止めるぞ!」そう言いながら結界の外へ出ていく。


「遅い!あいつの相手大変なんだけど」とユイが言う。


「で、止めるってどうするんだ。俺等の攻撃は効かないぞ」とダムが言う。


「これを使え、どれだけ持つか知らんが」赤い剣をダムに渡す。


「ほーう、これはお前が作ったのか」とダムが聞いてくる。


「ああ、だが師匠のものに比べて切れ味と耐久性が劣ると思うから、師匠のものと同じ勝手で使うとすぐ壊れるかもしれん」と忠告する。


「まあ、問題ない、砕けたら砕けただ最悪破片で攻撃してやるさ」と自信満々に意気込んでいる。


「ねえ、ねえダゴ私には」とユイが聞いてくる。


「すまん、何もない」と言うとえーと残念そうに声を上げた。


「まあ、今まで通り後方からの火力支援と行こうか、手数は必要だしな」


「仕方ないなー」と少しふてくされたように言う。


「ネフラは、今まで通りで」


「ええ、わかってますよ」


前衛にダム後衛にネフラとユイそして一番後ろから俺がマキナを操作する。


みんなの攻撃方向から魔王の動きを予想して攻撃を叩き込む、それが何回か続きようやく魔王を仕留めた。


緊張の糸が切れるのと同時に常に動力としていた俺の魔力が切れマキナが戻る。


「流石に疲れたな」と言いながらダムは笑っている。


「ええ、そうですね」とネフラが笑みを浮かべている。


「ほんとほんと、にしてもあれをよく持たせたよね」とユイが笑いなが言う。


そんな雰囲気に俺も笑みを浮かべて「少し休憩したら帰ろうか」と言う、その言葉に三人が賛成する。


少し談笑をしながら休憩を楽しみ、俺は立ち上がる。


「さ、お前ら休憩大丈夫か?」とみんなに聞く、三人とも大丈夫といい立ち上がる。


「……なあ、これはなんの冗談だ?」前へ進むために足を動かそうとした。だが何でだろうな?透明なクリスタルが足から上へ徐々に上がってきている。


「ダゴあなたには眠ってもらいます」とネフラが言う。


「残念だな」とダムが言う。


「ダゴはさ、才能があってしまったんだよだから、おやすみ」とユイが言い切ると同時くらいに、俺の体は結晶に覆われた。


その後の三人は無言だった。数ヶ月をかけて師匠の家帰ってきた。師匠は結晶に包まれた俺にこう言った。


「愛弟子よ、時が来るまで眠りなさいお前の力は必ず未来で必要になるのだから」そう言い、地下室へ連れて行かれた。


そこには何人もの結晶に包まれた人が収容されていた。


そしてここからが地獄とも呼べる時間の始まりとなった。

読んでくださりありがとうございまいました。

こんな感じで終わりとなります。

あらすじでも書いた通り続きを書くか未定なので気になるのでしたらブックマークでもよろしくお願いします

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