同じアパートのお姉さん
夢で見た内容をちょっとアレンジしてみただけです。
俺は大学一年生。古びたアパートに暮らしており、ほかに大学3年生のお姉さんが二人住んでいる。あとは学生が二人くらい。
洗濯機が共同なので、俺は今日も洗濯スペースに行った。そうすると、お姉さんたちが二人で楽しそうに話していた。ちなみにお姉さんというのは実の姉ではない。なんとなくお姉さんって感じの顔立ちだからそう呼んでいるだけだ。
俺はいつものように会釈をして洗濯物をぶちこむ。こんな古びたアパートの癖に洗剤は自動で入るらしく、洗濯物を入れて待つだけで終わりだ。いつもはこのまま部屋に戻ってスマホをいじったりテレビを見たりするのだが、今日はお姉さんたちに声をかけられた。
「ねえ、名前はなんていうの?」
「ぼくですか?さいとうですけど、、、。」
「そっ。ねえさいとうくん、ちょっと話していかない?」
「えっ、ええ。いいですけど。」
俺は断る予定もないのでそういうとお姉さんたちの会話に参加することになった。
大学の話や地元の話、アパートの話など一通りした後、雑談をした。
そうこうしているうちに洗濯が終わり、その日は解散になった。
そんなことが何回か続き、俺は大学生活を過ごしていた。
そんなある日、俺は洗濯を忘れ、深夜に共同スペースに向かった。するとお姉さん(ひとり)と鉢合わせて、いつものように会釈した。どうやら少し酔っているらしく、顔がほてっている。
「こんばんは。」
「あっ、こんばんわぁさいとうくん。こんなおそいじかんにめずらしいね。」
「はい、、。すっかり忘れてしまって。○○さんも?」
「そうなのよー。きょうのんでたらかえるのおそくなっちゃって。。」
「そうなんですね。酔いがさめるまで一緒に話しますか?」
「そうねえ。じゃあつきあってもらおうかしら。」
そうして俺たちは洗濯が終わるまでお話しした。
といってもお姉さんはろれつが回っておらず、ほとんど何を言っているのか分からなかったが。適当に相槌を打って、聞いたふりをしていた。
10分くらい経つと、お姉さんがうとうとし始め、体が揺れていた。共同スペースには小さい椅子が1個しかないため、どうしたものかと思ったが、このままだと倒れてしまいそうなので無理やり椅子に座り、肩を貸すことにした。
体がほてっていて、なんだかいい匂いがする。お姉さんって感じだ。そんなことを童貞の頭で考えていると、お姉さんが身じろぎした。
「うっ、ううんー。」
くっ。なんてエロい声なんだ。童貞の俺にとってはこれで抜けるレベルだぞ。俺はそんなことを考えながら必死に性欲と戦っていた。俗に言うテントが張る5秒前というやつである。
そうしていると、さらにお姉さんが倒れてきた。今までは肩で支えていたが、こうなるとさすがにきつい。俺は体の向きを変え、抱きかかえるような体勢お姉さんをお守りしていた。
やり〇んならこのまま抱きかかえて部屋にでも連れて行くのだろうが、そんなことができない俺は必死に抱き留めるのが精一杯だった。顔も悪くないし、一発やりたい、、。そんな悪魔のささやきが聞こえてくるが、童貞というビックキーワードで瞬時に粉砕された。とほほ、、悲しい話だ。
そんな脳内展開を繰り広げていると、今度はお姉さんがなにやら言っている。
「さいとうくん、、、むにゃむにゃ、、、」
「え?なんですか??」
俺はちょっと強めに聞いてみた。
そうすると、
「さいとうくんはやさしくてむにゃむにゃ、、、」
「え?もう一回ちゃんと言ってください。」
俺が優しいとかなんとか聞こえたような。。
「さいとうくんは優しくてかっこいいよね、、」
今度ははっきり聞こえた。俺が優しくてかっこいい?
たまにここで会って話すくらいのお姉さんに俺の何がわかるというんだ。
なんて思うはずもなく、脳内の俺はウハウハ状態であった。こんなかわいいお姉さんが俺のことをかっこいいって言ってくれてる。たしかあの『脱童貞のためのテクニック100選』にもかいてあったぞ。女がかっこいいって言ったらそれはやっても良いというサインだと。
俺は脳内の妄想ともう張ってしまったテント、そしてお姉さんを見つめ、その香水を嗅いでみた。うん。いい匂いだ。
よし、俺は決めた。今日やるぞ。
俺は燃えたぎる性欲に逆らうことなく、お姉さんを俺の部屋に連れて行った。
まずはベットに寝かせて、と。
さて、どうするか。
皆さん、これが当たり前でしょ?なんたって童貞ですよ?高校の時3か月付き合った彼女はいたけど、それっきり。
えっちはおろか、キスもせずに終わってしまったんですよ?
そんな男が、大学生になったからといってえちえちスキルが上がっていると思いますか?
そんなわけでベットにお姉さんを放置したまま俺は熟考していた。
そして3分くらい経って俺は重大な事実に気が付いた。
そう、スマホをみればいいのだ。
こいつを見ればすべて解決してくれる。いままでボッチで過ごすことが多かった俺が今まで生きてこれたのも全部こいつのおかげだ。
そう期待して俺は検索をかけた。
「お姉さん 酔いつぶれ ベット ワンナイト」
調べたがなかなかいい記事が見つからず、さらに3分ほどお姉さんを放置してしまった。
するともぞもぞとお姉さんが動く音がした。
やばい、途中で奇声をあげたのは関係ないと思うが、お姉さんに気づかれてしまった。
そう思った俺は介抱しようとした状況を作るために水と、冷蔵庫から適当なものを取ってくることにした。
「うっ、ううん。、、、うん?」
ついにお姉さんが起きてしまった。
しかし、さすが天才おれ。水と冷蔵庫から取り出した酔い覚ましの栄養剤の準備が間に合い、お姉さんに声をかけた。
「起きましたか?洗濯待ってたら寝ちゃったんでベットで休んでもらおうと思って。」
「え?あ、うん、、、。あ、ありがと。」
お姉さんはそういうと、水と栄養剤を受け取り、、って。
これビールじゃねえか!!!
そうだ、こないだ栄養剤サイズのビールが発売されて、買ったんだった。これじゃ酒飲ませてやろうと思ったやり〇んだと思われる。。
お姉さんはそのラベルを見てしばらく固まり、こっちを向いてニヤニヤしだした。
「あっ!さいとうくん。これをわたしにのませてえっちしようとしてたんでしょー?そーゆーのいけないんだぞお~?」
まだ酔いが残っているのか、ろれつが回っていない喋り方で、お姉さんはそんなことを言い出した。
くっ、かわいい。。なんて破壊力なんだ。
おれは再びテント張りの戦いに挑むことになった。今回はお姉さんが起きてる。何とかバレずに切り抜けなければ。そう固く意思を固め、俺はこの時間が無事に過ぎ去ってくれるのを祈った。
「ちっ、ちがいますよ!栄養ドリンクだと思って取り出したらたまたまお酒だっただけで、、。俺は普段飲まないですし。」
「ふぅ~ん?ならいいけど?でもわたしさいとうくんになら、、」
「えっ!!?○○さん!??」
何やら意味深な言葉を残してお姉さんは寝てしまった。あの後に続く言葉は、いったい何だったんだろうか、、。