表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
攻略対象たちが悪役令嬢の私を熱く見つめてきます!  作者: 夜明けのワルツ
学園初日
14/38

ヒロイン登場



「ごめんなさいっ」


清んだ鈴の音のような可愛らしい声だった。


焦げ茶のおかっぱ頭の女の子が、エドアルドの背中にぶつかったのだ。


「前をよく見ていなくて…大丈夫ですか?」


「いや、こちらこそ進路の妨げになってすまない」


いやいや、ここすごく広いよと理紗は心のなかでつっこんだ。


学園の門前広場は噴水を中心にかなりゆったりとしたスペースがとられており、ロータリー方式で馬車が次々止まっては走り去っていく。


なかでもエドアルドの白金の馬車は一段と派手なものだった。

誰のものかわかっているのだろう、みな遠巻きにしていて不用意に近づくものなどいなかった。


エドアルドの肩越しに見える赤いカチューシャを目にし、理紗は「あっ」と声をあげた。


ヒロインだ。間違いない。理紗と同じ制服で赤いカチューシャがトレードマークなのだ。


そろりそろりと静かに後ずさると、理紗は二人を置いて学園のなかに足を踏み入れた。


エドアルドが名前を呼ぶ声がかすかに聞こえたが理紗は黙殺した。ヒロインの邪魔をする気はないのだ。


右も左もわからないこの世界で、人畜無害に生きていく。そう決めていた。悪役令嬢として人々から疎まれる毎日なんてごめんだ。


門から建物へ続く道を歩いているときだった。


「メアリローズさま…!」


「お姉さま!」


と呼ぶ声が理紗を呼び止めた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ