4月は変化の季節
多くの人々の生活がガラッと変わるこの季節、俺も晴れて進級をして倒すのは当たり前のこと、当然のこと。そんなこと目の前で漂う白い煙が全部教えてくれるさ。
さあ帰ろう、もう疲れた。
俺は重い足を引きずるようにゆっくりと家路につく。
しかし一筋の矢が目の前に刺さったことでまだまだベッドの上で熟睡するのは先の話みたいだ。
上に目を向けると夜空と同じ色とした羽をなびかせている怪人が不適に笑っていた。
「お前ら週一じゃないのかよ…。」
「うぅー、うぅー。」
「通じるわけないか、俺のお前らの言葉なんて分からん、分かりたくもない。
でもさ…。」
俺は怪人を見つめながら再びベルトを装着しさっき使ったばっかの銀色の球体を無心で装填し変身を完了する。
右手に剣を忍ばせゆっくりと構えをとるとこういう時はなかなかしない深呼吸をし呼吸を整える。
これを隙だと思ったのか怪人はさっき放った矢を再び打ち出すが剣で軽く振り払いダメージを与えることを許さない。
俺はグッと踏み込んだ後ろ足をバネのように伸ばすと空高く飛び立ち怪人を斬りかかる。
悲鳴をあげることなく真っ二つに割れた怪人は地面に叩きつけられ近所迷惑なほどの爆音と光を放ち跡形もなく消えた。
「もし分かってたらミクは消えなくて済んだのかな?」