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黒歴史と馬鹿にして

作者: 雨月

 まず初めに、ト音記号を何も見ずに書けるだろうか?

 書ける人もいれば、書けない人もいる。さらに言うなら、書ける人の中にも上手、下手がある。書けない人は実際の記号を見て、書いてみればいいし、見ても書けない人がいる。書けない人も練習をし続け、効率やコツを考えてうまくはまれば上手くなれる。

 先日、知人の方と俗にいう黒歴史について話す機会があった。実家の部屋の整理をしていたらベッドの下から大量に見つかったそうだ。

「恥ずかしかったですね」

 彼はそういっていたが、私はそれがとても勿体ないものに見えた。その方は今では少し無気力気味になってしまった。しかし、その話を私にしてくれた時に恥ずかしそうにだが、青春の味を思い出すかのようにしゃべっていた。

 黒歴史を作っているとき、人はかなりの努力をしている。熱を入れ、それに対して真剣に打ち込んでいる状態だ。寝ても覚めてもそのことを考え、絵を描くことなら大量に書き、文章ならば信じられない程の長作を作り上げる。

 どうかこの文章を読んでいる人は少しだけ考えてほしい。黒歴史とひとまとめにして、できた作品なり結果なりを馬鹿にせず、熱を入れて頑張った自分が裏には確かにいたのだ。成長して価値観が変わってしまっても、努力をする、あるいはしてきた人間を馬鹿にしたり茶化したりする人にはならないほうがいい。

 冷めた目で物事を見るのは悪くはないが、もしも過去に熱を持っていたという人がいるならたまには思い出し、思い出から熱を分けてもらうのも大切なことだ。


どうも、作者の雨月です。この話は本編でも触れていた知り合いの方と話をしていて考えたものになります。価値観が変わって自分がやっていたことを恥ずかしいと思ってしまうことは割とありますが、それに対して必ず付随してくるものがあるはずです。黒歴史と言うだけあって、強烈に覚えていることだけやモノとして残っている作品なりに焦点が当てられ、他は霞んでいるだけでしょう。いい思い出、悪い思い出、思い出したくないものといろいろとあるかもしれませんが、今の自分を作るきっかけの一つだったりします。勿論、黒歴史は恥ずかしいままだと思う人もいるでしょう。それはそれでよし、その時のことを思い出しどうだったかを考える一時の時間になったのなら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] たしかに、せっかく打ち込んだ(?)ことなのだから、恥ずかしかったとだけ抱いて捨てるのはもったいないですね。 [気になる点] 始まり方に唐突感がある上、題材と一見全く関係ないように見えたとこ…
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