諦メロン
注:思った事を全て文字にしただけの乱文です。目眩や吐き気を感じたらすぐにプレイを中止してください。
「諦めたらそこで試合終了ですよ。」
安西先生の声に目をさますと、眼前には全日本大食い選手権のロゴと共に油まみれになった汚いテーブル。
小太りのリポーターに大会への意気込みを求められるも、このままでは自分、視聴者への供物として美味しく頂かれてること必至。秘密警察もなんのその、差し出されたマイクを食いちぎり、どこか危うげなブルースを口ずさみつつ脱出に成功する。
GHQの追っ手を振り切り、人権派弁護士を盾に退路を求め、北海道は利尻島を目指し南下する最中NHKで偶々にして目にした昨今の食糧事情に憤る。「好きなものを殺す時、君は何を思うのかな。」
かくして。リベラルな社会を望み、資本主義の怪物を巻き込みつつ、板垣恵介を中心とした人権思想の高まりも相まって、超自然主義の世界へ傾倒していく。
各界の大物達の汚職を次々と摘発し、政界を追放された所で不死鳥の様に舞い戻り、さらには日米修好通商条約を取り付る。虎が翼を得たかの様なその活躍ぶりは、銀の弾丸を飲み込んだ猟犬(パウンド=(フォー)ハウンド)として恐れられた。
しかし皇后への謁見の折、不平士族たちの反乱により薩摩藩の斥候に脚を射抜かれ万事休す。ひきづる脚で逃げ込んだ樺太にて自刃。ひとり醒めるはずのない眠りにつくも、目覚めた先は閉館時間を過ぎた丑三刻のディズニーランド。
「好きなものを殺す時。君は何といって死ぬのかな。」
それからの下人の行方は誰も知らない