表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/27

0. prelude

初投稿ですので、どうぞお手柔らかに。


ここは書の国。


魔法もなく人外者もいない、灰色の石と硝子の四角い塔が連立する、機械仕掛けの国。

そして、ありとあらゆる世界から物語的な者を集め、その物語を剥ぎ取り収集する、最も残忍な国。物語を剥ぎ取られた者は、漂白されて書の国の住人となり、誰かから剥ぎ取られた物語を心躍らせて読んでいる。そうして、今度は物語を剥ぎ取る側に回る。そんな世界。

だから、その本を、自分自身から剥ぎ取られた物語を見付けたのは偶然だった。


古い図書館の書架で見つけた対の本は、布張りに金の箔押しでそれぞれの題名が記されている。

分厚い方の一冊は武器と石炭。そして数頁しかない短編のものが、クリスマスの王様。

「…………武器と石炭。……え?石炭?」

けれどもまずは、自分の本のタイトルの面妖さに首を傾げたのは言うまでもない。

奇跡的に見つけ出した自分の物語。どんな素敵な物語なのだろうと、胸を弾ませ手に取った瞬間の喜びを返して欲しかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ