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あかずきん3

「私は・・って先に名前を名乗るものでしょう」

「いやなんですかその態度、だいたい私が名乗ろうとしたら」

私がその横暴に子供だからって怒鳴ると

「いや、普通そうでしょう、あんな子供に名刺出されたら、こちらはお金を出すんですから」

「では改めて」

「いえ良いです」

「どちらなんですか」

「何か」

「いえ何でもないです

「どっどちらなんですか、おちょくってんのか」


(解説)

言え 良いです

 11

いえ 良いです QED


(終)

「もう止めましょう」

「何を言っている、がまあいい」

「ありがとうございます」

「どういたしまして、あなたとは話が合いそうだ」

「そうですかね」

「合いそうで何よりだ」

「私は愛想笑いはしませんよ」

(仮説)

頭巾は、それがわざとなのかどうかは分からないが

合いそうですね

  11

を、愛想ですね

と間違えたものと思われ

(終)

「それをも置いといて,スルースルー」

「はい、惜しい人を亡くしました、あなたが拾っていれば」

「スルーでお願いします」

「所でお名前は」

「はい、」

「私は言い遅れましたが」そお言って名刺を出そうとするが

「知っています看板に書かれていましたから

あなたが赤野頭巾アカノズキンさんですね

私は」

そお言って懐から銀色の安そうな名刺入れを出すと中から、これも何の変哲もない字の書かれた名刺を出す

「私、苫が島観光局の「卜部屋 富保」(ウラベヤ トミヤス)と言います、以後よろしくお願いします」

「よろしく」そお言って名刺を出そうとすると

「実は何ですが」

よっぽど名刺を出されたくないのか、それともタイミングが異常に悪いのか、どちらにしろ赤野の機嫌は悪い

「実は、私たちの島、苫が島なのですが、最近この島を仕切っている一大財閥が飢饉でして、実に思わしくない」

「はあ」

「そこでなんですが、その後釜を狙おうと、目薬製薬「解六張」(ゲロッパ)が、島の従業員を賄賂やら何やらを渡しましていわゆる・・・」

「いわゆる何です」

「えーーーとあの、、あれをしてるんですよあの・・ほらブチ抜き」

「ぶち抜き・・・立ち退きかなんかですか」その問いに首を絶えず振り

「いやほらあの、断頭だんとうじゃなくて」

その問いに彼女は暖かい冬を想像する、(どんな、南の島だよ、だいたい暖冬を引き寄せる目薬会社って)

このとき彼女は、島は皆、南にあると信じ、さらには方向違いのツッコミを心の内でした

「うーーーん」

「もお良いんじゃないでしょうか」少し飽きてきた頭巾

「それはだめだろう」とっさの言葉に頭巾はもとより依頼主になるかも知れない卜部屋さんも辺りを見渡した

「すいませんね、お菓子でも」

そこに現れた銀と青の混じった毛並みのオオカミが、口にトレイをくわえて出てきたので、驚き混じりに聞く

「・・・あのズキンさん」

「何でしょうか依頼主さん」

「これは一体どういうサービスですかな」

そのあまりの事態に収拾がつかないようで、これを何らかの子供向けの何かだと思っているらしい

それに気づいたズキンはすかさず

「そうなんですよ、おい新人、それは子供相手にやる奴だろう」と怒鳴り


「すいませんねー、最近は子供さんのトラブルも多いと聞きまして

それで着ぐるみを用意いしまして」とへこたれて言う

「何が新人だズキンさん、僕は所長だと」

何処まで生真面目かは分からないがしかし、今は少しふざけているもんを感じ取ったズキン

「早く行くってしまはないとクビです」

「あーー分かりました、すいませんねガサツな娘で」

と、お母さんのようなことを言う

「いえいえ」とお客さん

「ごゆっくり」とオオカミ

「それにしても本物みたいでしたねー、気合いを感じます」

本当にそう思っているのか、卜部屋さんがそんなことを言う

そして何処に感心をしたのか

「いや、ここに決めてよかったようだ、詳しくは列車やフェリーや飛行機なんかで話しませう」

「あんた何処の人」と言いたいズキンだったがそこは涙で押さえて

「えーーーと一つ聞いて良いでしょうか」

「何かな、何でも聞いて下さい」

「今回の仕事内容とは」

「あーーーえーーとあれなんだけど」

「・・・・ヘッドハンティングじゃないの」

部屋の奥で着ぐるみが喋る僅かな声で

しかし男は悩み気づかない

「あのーーすいません、もしかしてヘッド」

「あっああーーーーーそれそれ」と大声を出したかと思うと

「ヘッド・ハント、それなんだよー」

と嬉しそうに言った

「良かったですね」

「いや良くはないんだよ、そのせいでちょっと困ったことになっててね」

と顔をしかめ茶を啜ると

「実は」と言いにくそうに口ごもる

「・・実は住民なんだが」

「住民なんだが何なんです、まさか」

「そのまさかなんだよ、何でも工場の建設が始まってから幽霊を見たという者が続出しているんだ」その余りに予想していた困ったこととは違い面食らうズキン、こうして初めての仕事が厄介そうながらもこの事務所にやって来たわけであった


(・・・・元の一大企業を立て直すために説得して欲しいとか言われるとおもったら幽霊って)そんなことを思いながら奥に引っ込んでいったオオカミを見て、、、あれはあれで何なのだろうか、と近代国家の波の中

薄汚れた都市の路地裏の更に奥にいるもいなくても変わりないようなビルの中で、そう一人思う


「いやーーー海ですよ海」そお言ってフェリーの先端を危なかしく歩き回る女、頭巾

それを僕は人から離れたところから見る

今の僕の格好は実に怪しい

謎の派手なプリントをされたTシャツを無理矢理着せられ

頭には黒い帽子、目には丸目がね(しかも黒)さらにはその上からコートを(あの男の形見)を着させられていた

正直返送するくらいなら部屋にいて待機という形を取りたかったのだが

ニートを連れ出すお母さん見たく仕返しのつもりか何なのか、本当に全くもって何なのか、責任者を問いたい、(出て来て)

「何言ってんの太るわよ」その問いに対し僕はすかさず

「いや野菜ばかり食べて嫌おうなく痩せていますし第一目立ちます」

「何言ってんの、大阪のおばちゃんなんか心にタイガーを飼っているの

そのせいで制服は何時も虎かまたヒョウ柄の者を着用するのよ」

「しかしなぜ虎を飼っているのにヒョウ柄なのですか」

「それはあれよ飼っている種類は変わるものなの、お洒落よほら」

そお言うと近場の客を指さす

失礼だ、と言おうとしたが、確かになんだかマダム、な雰囲気のその女性は、ヘビ皮のバックに鰐皮のポーチを二つも重ねて持っていた

「でもあれは浮気性ですね」

「ふふふ、お金持ちは性に奔放なものよ」

「・・・・・・」

彼女はテレビから視線をずらすと

「とにかく来なさい」と、無理矢理尻尾を引っ張ったため

僕は怒り狂おうとしたが、次の瞬間、彼女の手になんとコンクリートらしき液体が

「ふふふ、尻尾の石拓ってどんなことになるのかし・・・」

「すいません行かせていただきます」

その結果彼女は午後から衣装集めだと言って

丸目がねと(度なし)「ドナ氏」と言うブランドと

どこかにありそうでないような変な柄のTシャツを二枚買ってきた

「おそろー」

「何半日して、詰らんもの買ってきたんですか、財政圧迫です

次からは完全に所長命令を出しますよ」

「えー自分からそう言う権利はない方が良いって言ってきたのに」

「これはあなたの案なのによく言いますね、これはここが無くなって僕が動物園にお世話にならないための行動です、つまりここの危機の・・」

「はい分かりましたすいません、でも今日は初めてのお客さんを祝ってパートの飲みに」

「あなた未成年ですし私は飲めません」

「もーー何時から私なんてよそよそしい、僕の方が私は好きだけどな」

「・・・・僕、は反対です、未成年です」

「もーー」

結局奴はコンビニからブランデーと言うワインを更に手間をかけた奴を買って来て、「お祝いお祝い」と繰り返して一人で飲んでグー垂れた

僕も一つペロッと頂いたがやはりコンビニと思ったがしかし

どうもそんな感じがしない、ためしにラベルを見るととんでもなくはないがそれなりの銘柄だ

「おいおいこいつ何処から買ってきたんだ、コンビニの袋に入っていたけど入れ替えたのか、手間のかかることを」

そう思うが入っていたレシートを見て気が変わる

「・・・・ポイントで買ってる」

果たしてその日僕は早めに奴に毛布を掛けて眠ることにした

出発は明後日、僕も一応は何らかの準備をして置いた方がいいだろう

少なくとも旅には成るはずだ、


そんなこんなで瞬く間に二日が過ぎて今に至る

奴は聞くところによると修学旅行も行っていないらしく

電車、フェリーに乗る旅に恥ずかしいくらいにハシャぐ

僕は始めそれをたしなめようとする旅にその笑顔のせいで手が止まる

ちなみに元々暇な時間に僕は二足歩行を確立していたことを付け加える

「なんか怪しいね」満面の笑みで言われたが返す言葉が見つからない

「お前が選んだんじゃないか」

それについて笑顔でスルー、大人の対応を覚えたようだ、、たぶん

かくして子供とオオカミの返送をした大人のオオカミと寂れたらしい島の観光部長の卜部屋 富保 26才(これには驚く、数年後の髪が心配だ)

をの勢多フェリーが曰くあるらしいしまえと海に小波を豪快に立てて行く

これがサザナミにならなければいいなの、どうも暗い答えを出してしまうが頭を降って前を見た、そこにはハシャギ過ぎて船酔いしたズキンが居た


「おおえおおー」もはや人の尊厳がないような声をはきながら僕と卜部屋

さんに両方から何とか支えられながら島に上陸した

「えーーとも押し上げにくいのですが」

相変わらずのひどい顔のズキンにはたぶん耳にさえ入っていないだろうが

「どうぞ仰って下さい」と僕が促す」

「ええ、この後二時間ほど飛行機で」

「ひこーーーーーき」まるで世界が終わることに嘆く占い師か

それを聞いて逃げまどう村人のような悲鳴を上げて(ひこうき)と言う

病人

「すいませんがこの状態では飛行機上の衛生問題がありますから少し休ませて頂けないでしょうか」

「あんたって人は、私より飛行機を心配するなんて」

「僕はこれでもオオカミですし、だいたい飛行機を汚したら誰が掃除すると思って・・」

「それなんですが私で良ければ」

「いえ卜部屋さんそんなわけには、汚いです世こんな女ですし変な菌でも居たら大事だ」僕は病人とは思えない力で尻尾を殴る女を無視して言う

「まさか」女は僕の大事な尻尾をサウンドバックのように殴るのに飽きたか標的を変えた

「あんた私の物にそんな趣味が」

「違います、それっ毛はありませんが」

「違うのならあるんだ」

「それは否定しませんが、、しかし」

「否定しろよって言うかまだ、、どんな性癖が」

「ズキンさん病人ならそんなハシャがないで下さい、後はしたない」

「何行ってんのさ旅行っていうのはみんなで性癖をばらまく、いわば四月

一日みたいなもんだろ」

「そんな絶対的な力はありません、すいません」

「いえいえ、仲がよろしいようで、」

「それほどではエロオヤジ」

「すいません」

「言え、少なくともまだ若者でお願いします」

「このアダルト」

「・・もっと」

「すいませんすいません」

「エロ若者」

「「やめなさい」」」僕は病人をコンクリートにたたきつけて改めて

「すいませんこんな性格なので少し自重していただけると」

「はあ、でそれなんですが」

「まだやりますか」オオカミはその老け顔の粘りに恐ろしさを感じて止めようとしたとき

「実はどうしても乗っていただきたいと行ったのはゲロどうこうではなく」

「ではなく」僕は次に来るであろうどんな性癖暴露か

そしてその新たな知識をこの幼気な精神年齢五歳の何でもマネたくなるがきに聞かせないべく、僕はウイルス予防としてその倒れてぴくつかせている耳を手で塞ごうとした

「実は次逃すと一週間来ないんです飛行機」

僕は病人を背中に担ぐと悲鳴と共に飛行機に乗着した

あの後の悲鳴は僕が聞いた仲で最悪的な拷問にも劣らないと言えるだろう

知らないけど、拷問の悲鳴なんて代物は


さして付いたところは一面の冬景色だった

「うーーーしぬーー」

本当にしにような顔色をして彼女は飛行機から降りた

そして直ぐに顔を開けて

「サム」となにやら行ったが少なくとも周りには誰もいないことから外国の方の知り合いを発見したのではなく、只、寒かったのだろう

「えーーー南国のバカンスはーー」さっきから卜部屋さんが用意した

白い四角と言ったような車に乗せられて彼女は憂鬱にほざいていた

「スイマセンネ足らずで」どこか片言なのは南国の人を意識したのだろうか、しかしこれだけでは些か判断しにくいが

「そんなお気になさらず、仕事なのに行き先も調べない方が悪いのですから」それでも「すいませんねー」と謝る彼は本当にすまなそうで良い人風である

「分かってたなら教えてくれればいいじゃんかよー」

後ろでブー垂れる五歳

「所でここら辺はどのような美味しい物が」

「ええ、何にもない処ですが冷やし鍋焼きトマト鍋と言う物があります」

「それはそれはなかなか、さっき旅の情報誌美由に乗っていましたが」

「ええ、ちょくちょく情報誌に載るようなものでさえないんですがね

最近取材を受けたと市長までも喜んで大騒ぎでした」

「はあ、それではお客さんも増えたでしょう」

しかし点でダメだとばかりに首を振ると

「二人ずれの観光客が来ただけで後は」

「そうですか」

「さてそろそろ付きますよ」

そこにはまるで学校の建物のような四角い物が吹きすさぶ雪の中にたたずんでいる、後で聞いたのだが元々小学校だった物が住民の現象で市役所になったのだとか

「五流五二亜群」「これなんて読むんですか」

僕は相棒につつかれて押し黙る

「さっ早く行きましょう」

「おっおいこれ」

「そうですね寒いですし、さっささ」

進められるがままに僕は建物内に入る

本当の所、あの文字を幾らか調べてみたが結局なんて読むか分からないのだ

「おっおーい、これなんて」

僕は連れを無視して進められなくとも先を進んだ

「あのすいません」

「何でしょうか」

「あの名前どうやっ」

そのときそのふけに老け込んだ顔が一気に更に老け込む

それはまるであまりの年齢のため逆に恐れおののかれるような貫禄が出た

「聞きますか」

「ええ」僕は思わずゴクリと喉を鳴らす

「実は見な知らんのです」


「どういうことですかそれは」僕はその衝撃よりもいきなり割り込んできたズキンのビクつく(バレてないよな、あれだけ偉そうにしてこれで知りませんなんていったら、、、ばれて、、)

「みんなで楽しそうにして、、、何々知らないって何が」

「それはその」そのとき僕の顔色の変化に気が付いたがここはバラしてもさして僕のマイナスにならないと考えたのだろう

確かにこれを聞いたのは僕ではあるがそれの所までズキンが聞いていたとは思えないし思いたくないし聞いていないと願う

「やはりでめです」僕は目で合図をした

「はい」軽く頷くとズキンに

「実は彼のお嫁さん」

「嘘つき」

「「っえ」」二人は今の言葉に凍り付く

たわいもない嘘であろうとその言葉はどこかドキリとさせるものがる

「名前の話してたでしょ、もしかしたら事件に関係あるかも」

「君は調べていたのかい事件を」と僕、まるで旅行記分で来ていたこいつの態度はその言葉に一変した

「はあ、実は」と僕を見てからズキンを見た

「最近ここの古い資料の中にその昔ここで使われていた島の名前が出て来たんです、元々ここは無人島でだれも人は住んでいないと思われていたんです、こんな寒さですし、不便きわまりない」

「飛行機も毎週一回、しかも呼ばれなければ来ない」

「ええその通りです」とズキンに同意した

「それで五十年前ほどからここを開拓してやっとこ島で生活できるまでにしたんですが」そこで話をとぎって

「実は、最近、山の洞穴からこんな看板が見つかったんです」

と大事そうに安めのガラスケースに飾られている今にも腐って壊れそうな

座布団に鎮座している木片(20×50)を指さした

そしてそこには墨が微かに残った文字で

「五流五二亜群」と書かれていた

「年代測定をしに村長が行ったところによると今から五百年前だそうです」

「それってどのくらい」

ズキンが袖を引っ張る

「だいたい日本が江戸時代の初期だろう」

「それって何時」

僕はズキンをふりほどいて

「しかしまた何で名前の分からないものを」

「そうなんですがね、元々この島の名前は「ニコニコ、ホット、アイランド」て言うんですよ」

「またまた」とズキン

「・・・・」と僕

「ええ、まーなんですが何なんですかという名前なんです、でそればかりが理由だとは思えないんですが町おこしだ村おこしだ島お越し(興し)

だって、まあ島起こしたら噴火しちゃいますが、、でまー興しとお越し

をかけるだ何で言いまして、であの名前に決定しちゃったんですが皆知らないし、調べても証拠が出てこない、もうまるで、オーパーツだって」

「何です何で今胸の話なんて」僕は軽く奴をどつく

「そういうものではない、いわゆる時代と噛み合わないもの

たとえば」

「ピラミットの棺からドラえもんが出てくるとか」

「・・・意味が分からないがそんなもんだろ」

「で、何が胸に関係してるんですか」

「君は分かって」

「だから水族館が紀元前三世紀にあったみたいなことでしょ」

「水族館の定義が今一つ分からないから却下だ、、おちょくるな」

「反省反省ハンスハンス」

「なんだい最後のハンスハンスは」

「・・・・知らないんですか」あまりの驚愕した顔にこちらの方が驚きながら無視して話を戻す

「でもよく政府に通りましたね、名前読めないのに」

「だからそれはゴニョ五ニョです」

「オオカミさん始めて聞きましたゴニョゴニョを「ゴニョゴニョ」てそのまんま言う人

「こら」僕は奴を居たしなめたが内心笑いを抑えて聞く

「つまり賄賂」

「いーーーーーーえ、そんなたいそうなもんじゃ」

「そうだよこれはきっと女のハニーなとラップですよ、ですよね」

「残念ながら」

「エーーーー昨日ファイヤー(火)ロードショウでやってた人が・・」

「一緒にするな」僕はたしなめた

「ではどんな」

「実は大きな声では言いませんがあなたたちには協力していただきますから」と言ってごしょごしょと言う

「公式ではないんです」

「はあ」二人の何とも期待していない割には何ともと言う反応に

「驚かないんですか」と言う答えに対しても

「いやそれ何というか」

「右に同じく」と左からズキンが言う

「そうですか、、、まーとにかく二、三年前にそんなことになりまして

いちお、」そお言って指をあの看板に指す

「でも看板かどうかも、第一」

「あれはきっと標識です」

「はあ」これ以上突っ込んでもきりがないと思い、僕は話題を変えた

結局ズキンが騒いだり、酔ったり、酔ったり、したせいで

(結局吐きはしない)途中で聞くはずの話をまだ聞いていないのだった

「所で問題の」

「ええそこなんです、隠れてない出来て下さい部長」

その言葉にいつの間にか居たのか最初から居たのか彼のソファーの後ろから小柄なまるで小学生のような人が出て来た

「はっ始めまして、わたくし」そこで名刺を出し

「あっあの私も」僕は邪魔をしようとするズキンを押さえたがそんな心配はよそに

「観光部長をさせていただいております、卜部屋 源九郎「うらべや みなくろ」とも押します

「変わったお名前ですね」

どこかのお伽話のような名前の奴が言う

「ええ、うちの父親が子供を男だと思っていたんですが、、、まあ無理矢理」

彼女はそう剛胆に笑った

「所でお二人は親戚か何かで」その可愛らしいルックスは正直年相応より幾らかも老けすぎている富康さんとは別なのかと思わせると

その逆で案外四十は行っているのかもしれない思えないが

「いえ親子です」


「えーーと」

「親子です」と富康さん

「本当に」

「本当です」

「肌が若くて裏山です」と頭巾

「そう、あなただって」と源九郎さん

「そうですよ昔しはもっと若かったんですから」と言ってみなくろさんにどつかれる、今せき込みましたよあんな小さな体で、どんなに力強いんですか、だいたい富康さんガードしてましたよ、日常茶飯事なんですかこれは、気を付けなきゃいけないなー気を付けなきゃいけないなー

こわいなーこわいなーなどと思っていると、だいたいこれ以上若いって

と言う根本的なことに気が付く

「えーーー何、言ってんですかみなくろさん、、、ちなみに年齢はお幾つなんですか」

「またーーずきんちゃんたら、もう49よ」

僕は短い人生の中でモラルと常識が崩れる音を人造人間ながら感じた


「所でこの馬鹿はほっといて」

「可愛い縫いぐるみですね地毛ですか」その時一瞬源九郎の目が光った気がしたが気のせいだろうか、どちらにしてもズキンが

「そんな褒めないで下さい、こだわってますけど」と、ドヤ顔で言うので自重しろと、何に自重するんか知らないがこづいておく

「あらそうなんですか、最近はスゴい発達しててリアルですから驚いちゃって、なんて言ってもここ田舎でしょ、人間が遅れてるから」

どっちかと言えば年齢が止まっている人が言う

「でまーあなた達に来ていただいたのは他でもありません、実は困ったことになったら、あの世ちゃんがあなたを紹介してもらったのよ凄腕だって」

「あのすいません仕事の内容も実に気にはなるんですがあの世って

アノヨ リンネさんですか」

「あら、知ってるのって、まああの子から聞いたから何でしょうけどその歳でどういう関係なのあの人と、、、とまー聞きたいとこだけど

今は事件が先よね、」

「事件なんですか」

「「そりゃもう」」親子二人が乗り出す

「こんな田舎ではどんな些細なことでも波風が立つ、それが根も葉もなくてもね」

「そんなこと言ってお母さんが一番怖がってるく・・」

またしてもガードを突破する思いパンチを食らわせた後

「でね聞きたいその事件ってのが何か、ね、ねっね」

「はぁ、、お聞きしたいです、仕事ですから」

「うん、そう来なくっちゃ」

「ではぼくから説明」

「何であんた途中から割り込んでくるのよ」

「いや僕が彼らをお連れしたんですから」

「まあ良いわ、親子に免じて一回だけ許す」

果たしてこの脅し的な言動で老けたのではないかと少しあわれる思う

「えーーと説明しましたとおり、この島にはshadowと言う石鹸会社があるのですが、そこの社員を解六張と言う目薬製薬が、、、えーーーハンドボールではなくて・・・・」

「シャークヘッドよシャーク」と、焦る息子に間違った情報を流し笑う親

「ヘッドハントですね卜部屋さん」

「すいませんそのヘッドハンド」

「ヘッドハンティング」

「えーーヘッドハンカティーフ」

「全然違うだろ」と親からのツッコミ

こらは無視した方が良いのだろうか

「えー引き抜きを進めていたため」ついに英語路線を諦めたようだ

「元々財政が危機的状況のshadowが倒産の危機にさらなる拍車をかけてしまっています」

「すいませーーーん」横でズキンが手を挙げた

「何で失礼ですが、こんなところに会社を建てたんですか」

「そこだよズキンさん」とはげた頭を振るように同意して

「この島になぜ石鹸会社と目薬会社があるのかというと」

「まだ目薬はないから」

「なぜ石鹸会社がここに工場を建てたかというと

この近海でとれる謎能珊瑚ナゾノサンゴと言うものを知っていますか」

「「いいえ」」二人して答えた

その答えに満足してかいよいよ先生風に

「謎能珊瑚は実は珊瑚とは言え実に奇妙な生体なんです

ふつう珊瑚は南の熱帯気候の海によく生息する、しかしそれでも少しくらい冷たくても生息するものはいるが、雪が降るような所ではほぼない」

「つまりこの種は雪が降るような極寒の地で生息可能だと」と僕

「ええそうなんです、近年の調査では、一億年ほど前に珊瑚とは別の進化をしたと言われています」

「ほー凄いですね、でどのような効果が」と頭巾が興味津々で聞く

どうせ金になりそうだとでも思ったのだろう

「実はこの珊瑚、名前は珊瑚のような名前ですが形は昆布や若芽のように海底から生えているんです、堅いですけど、後生きてはいますが真っ白で実に綺麗なんです」

「ほお、でも乱獲とかは大丈夫なんですか」

「ええその点はご心配なく、この珊瑚は死ぬと真っ黒に変色して猛毒を出す、しかしある一定の時期になると万病に効く特効薬になるんです」

「・・何が大丈夫なんですか、それじゃあそれを巡って血生臭い何かが日々繰り返えされたのではないんですか」

「いえご心配には及びません、これは珊瑚とは違い成長が早いんです

こんな話を聞いたことはありませんか、寒い地方の生き物は大きくなると」

「しかし私はこんな話を聞いたことがある、寒い地方の生き物は成長がゆっくりだと」

「あなたは博学ですねオオカミさん、確かに成長はゆっくりだ

しかしその市の海で生きられるのは実に少なく競争相手がいない

更にある一時期夏の日差しと共に爆発的に成長を繰り返す

そのおかげでこの島の海岸には黒い砂浜がいくつもある

その中でどういう訳か白い砂浜もいくつか点在しているんです」

「つまりそれが、万病に効くと」

「ええ、ご察しの通り、しかし実際にそんなことはありません

あくまでも抗菌作用が強くて、所謂消毒液みたいなものです

昔はなかったから、、、」

「しかしなればなぜ今そんなものを」

「そこなんです、今何でもかんでも合成的に薬が作られ安全は本当にあるのか、、、お子で完全天然の薬やそれに類するものが爆発的に売れる

その流れでこんな辺境の地まで」

「でも何で製薬会社の人は石鹸会社の人をヘッド、、、引き抜くんでしょう」

「それはこんな辺境の地に来たくないなんてものもあるんですが

第一の理由は毒です」

「毒」

「ええ、さっきもいいましたがここら片の海は珊瑚の毒で実に危険なんです、いくら気を付けていても珊瑚を集めるときに何らかの拍子に

まだ黒い珊瑚をさわってしまう可能性がないわけではない

しかし島の人間は長年ここに暮らしていた成果ある程度なら耐候性があるんです」

「そういうわけで、、」

「ええ、しかも何の因果か、最近になってようやく天然物が流行ってきたんですが、今の現状ではどうもいまいちな石鹸会社shadowは

金をいくらでも積む解六張に良いように引き抜かれているんです

たぶんこのままでは半年もしないうちに半分以上は従業員を失い倒産してしまうでしょう」

「ロボットなんていうのは」

「無理でしょう財政的に、それにここの海は鋼をも溶かします」

「っえ」

「あっ心配はしないで下さい、どういうわけか鉄は弱いんです

それくらい海の環境を変えるくらいにあの珊瑚の数は多い

まあ、何時間も海に入っていれば少しは頭痛くらいするでしょうけど

普通に触ろうが飲み込もうが海自体は人間の肌には安全です」

「そうですか、実に興味深いですね」

「でしょー」と割り込む二人

「で今回の話ですが、」

「そうなの」まるでおばさん、おばさんなのだが源九郎さんが話し始める

どうやらそういうことは彼女の方が詳しくはなせると思ったのか

富康さんは黙って聞いていた

「その話なんだけど始めに私の耳に入ってきたのは今年の三月くらい

解六張に勧誘されたんじゃないあって人が始めて見たの

その人が石鹸会社shadowの寮にいたときなんだけど」

「ちょっと待って下さい、寮なんてあるんですかこんなに狭い島なのに」

「ええ、そうなの、今はそれほどでもないけど、吹雪っていうかブリザードになったらとてもじゃないけど帰れない、それに近場だしメシ付きだから皆そっちの方がいいの」

「そうなんですか」

「でもその一つが原因でもある、株式会社shadowよりも更に更に更に

それこそ想像も付かないようなホテルのような暮らしを解六張は

我が社に変えれば、それを与えるっていってんの

どうよあんたならどうする、夜は寒いし、給料は寒いし、未来もないような会社と」

「しかしそれでも会社から乗り換えない人はなんか理由でもあるんですか」

「まあ単純に、あまりの高齢か、shadowの内のものでしょう」

「えーーとつまり幹部とか」

「いやそうじゃなくて、shadowって言うのは車道って言う

この島に道を造った人足の一家の名前でね、それを漢字から英語に直して会社名にしただけ、単純でしょ」

「つまり車道っていう一族の親戚はやめるにやめないと」

「まっそんな所です、、でまーそんんばことには関係のない連中でも長い間世話にってるもんだから、しばらくは迷うわけさ、で、そんなときにあまり世間付き合いしない、後藤仮ゴトウケと言う人の羽振りが良くなったってことで、あいつはそのヘッド何チャラになったんではないかと」

「噂になったと」

「ええ、しかしなんです、それから直ぐに彼女は自殺したんです」

「それはまたなぜ」

「幽霊が出た、始め何のことか分かりませんでした

彼女が島で唯一の出鱈目医院と言う医者に見てもらったときに絶えずそう言ったそうなんです「幽霊が出た」ってね」

「いくら意志の口が堅くてもいつの間にか噂は流れる

と言っても私の叔父から聞いた話を私が流したまでなんですが」

「だめじゃないですか」

「まあそう怒りなさんな、私の目的は何も復習ともまた興味信徒も違う

彼女が何か見たというのならそれを確かめるという奴がこの島には必ずって程出てくる、それを得るために流したんだ」

「それで見つかってその人は幽霊を」

「うんにゃ、無理だった、そのせいで余計やっかみがましたが問題はそこではない、一人が抜けたと分かると次々に抜け出す

正直幽霊よりかはその方が良いと思っていたんだろう、まあ幽霊も嘘ということになっていた、しかしまー重なるものは重なると言って良ったんさ

何でもこの島に戻ってこなくてもこちらに乗り換えれば学費は出すって言ってきたんだ、、まーそんなこんなでもう一月はせん内半分

その結果動かすに動かせずに、石鹸会社shadowはもうあぶくの儚い泡何なんよ」

「それにしてもその幽霊騒動ってのは」

「そこなんよそこ、実は最近またで始めているんよ」

「・・・・本当ですか」

「私はまだ見たことがないけども、何でも死んだ人間だーという話です」

「死んだ人間というとゾンビの可能性は」

「私も見たことはないんで何ともいえませんが、ゾンビって言うのは

死肉を漁ると言いますがそのようなことは」

「そう言えば後藤仮さんの自殺はどのようにして」

「ええ、幽霊が見えると叫びながら「遡り」と言う岬から落ちてそのまま」

「、、、その後幽霊による被害は」

「まー軽いノイローゼは出ているみたいですけど、こればっかしは

金のためだときたけに振るまってはいますが、どうも調子は良くないようなんです」

「そうですか、ではその幽霊というものはどのように現れるんですか」

そんなとき、玄関の方で何やら乱暴にとをたたく音がした

「はあーーい、富保ちょっと行ってきて」

「うん、でもおかしいな、戸は開いてるはずだけど」

富康さんはそんなことを言って玄関に向かう

「それでね、幽霊なんだけど」

その時またしても玄関の方で物音がしたがしかし今度は

「きゃあーーーーーーーー」と言う男の悲鳴だった

僕は急いで身を翻して、その声のする方へと走る

後ろで今までダラーとしていたズキンが早くも戸を開けようと廊下の方に駆けていた

僕たちは狭い部屋を荒らすような勢いで廊下にでると

そこには開け放れた戸があるのみで他には何もない

「富保」後ろから源九郎さんの声がした

しかしその声もものすごい吹雪の音でかき消された


「それで見つかったんですか」

私はさっきから今にも飛び出していきそうなみなくろさんを押しとどめるべく何かと話題を見つけて問いかけることを続けている

「まだ何も」

彼女はその後この建物を一周グルリと回ったそうだが足跡一つなく

この建物から続く一本道の道路に車の後は分からなかったと言った

どうやら幾らか車輪の後があるようで見分けがつかない

確かに私も似たが風が強いせいで雪が全てなくこれではタイヤの後は分からない

「でっ電話しましょう」私は彼女にそう言うと

「そっそうよね」とまだ迷惑をかけるのに戸惑いを感じられたがしかし直ぐに電話機を持った

「            」

「どうしったんですか」


「音がないんです」

「っえ」

「どうやら電話線がどこかで切れてしまったのかもしれません」

「よくあることなんですか」

「ええ、よくというわけではありませんが年にに三回は電話が切れることは」

「そうですか、でもどうしましょう、車で町の人に」

「ええ、それなんですがこの吹雪では少し車を出すのは無理です」

「・・・・・でも」

「まあ落ち着いて下さい、止まないブリザードはありません、模試に三週間断ってもあれが止まなくてもガソリンも石油も後食料も一ヶ月くらいはありますので」

「でも」私はその時彼女がどうも着丈に振る舞っているのに気がつく

それはそうだろう息子が突然悲鳴を上げて消えたらそれが悪戯にしてもいやな物がある、そしてたぶん今回はそれではない

そして今悪戯をやる意味はと考えたとき果たして思い当たる節がない

「まっお茶でも飲んで」そお言って彼女はお茶を出してはくれるが貧乏揺すりをしている

「所でこんな時ですが幽霊の詳しい話を教えて下さいませんか」

本当になんて時に、私は不条理な尋問みたいに聞くオオカミをにらんでやった

「ズキンさん別にいいのですよ気遣わなくて」その声は明らかに震えている

「言えそんなことはありません今ここでする話は、さっき言っていた鍋の話に限ります、その鍋焼き冷やしトマト鍋とは一体」

「あらお詳しい、鍋焼き冷やしトマト鍋をご存じなんですか

あれは実に希でここら辺でもほとんど食べれる所がないんです」

「そんなに貴重なんですか」

「いえ破壊的な殺人並みの美味さと不味さを有するのです」

「「そんなに」」そのあまりの迫力とうたい文句におののく二人

一瞬ではあったが彼女の気がそれたことは良いことにしよう

何も出来ない状況下では、気を詰めてもどうしようもない

こういうときは紛らわした方が良いのではないかと思うしかないのだから

「ええ、それを食べた物は三十人は吐血し、四十人は大火傷を負残りの

三十人近くの人間は凍傷やら感染症やら奇声を発するや等の廃人になってしまうんです」

「そんな物を売っている所があるのですか」

「ええ私が売っています」

「よく警察に捕まりませんね」

「ええ殺人級の美味さですから、あと契約書を購入または食べていただくときに書きます」

「・・・・」

「この食べ物「鍋焼き冷やしトマト鍋」を食べた者がどうなろうと当方はいっさい関与しない」ってね」

「いや「ってね」じゃあ、ありませんでよ何でそんな物売るんですか」

「いや美味しいから破壊的に」と真顔から少しむっとけなされているように受け取ったようで膨れて言った

「しかし今ここでは食べれないんですか」と私少し興味が沸いてきた

こう見えても辛い物好きの私としては、その料理はまさしく激辛料理と睨んだ、こんなに寒い地方であるそれは実に的を得ている、と、勝手に思う

「おい何言ってんだ、ここには仕事をしに、第一今大変なことが起っているかも知れないんだぞ」

「いやここは武士は食わねど高楊枝と」

「いや意味が違うぞそれ」

「まあとにかく、食わずしてそれはいけないなど」

「いや今の話聞いていなかったのか、これは今その話どうこうではなく単純に危ないだろ」

「何を言ってるんですか「食わぬ狸の皮算用」って奴です」

「いやいや今回はなんだか妄想とかそう言うことではないような気がする

ねえ、危ないですよねみなくろさん」

「いやまーー危ないって言うか死ぬって言うか」

「ほら止めておきなさい」

「いやここで食わねば武士の恥」

「おまえは武士ではなく生娘にしとけ」

「何を屈辱な、下品極まりありませんなお主」

「・・・・・下品だったことについては謝らないが謝ったら食わないか」

「くう」

「喰うんかい」一通り突っ込まれてから私は彼女を見たがだいぶ陰が

薄くなっているような気がするが逆に影という意味では

まるで魔女が獲物を待っているような目になっているのは気のせいだろうか

「ではここから出られたらご馳走させていただきます」

「ありがとうございます」

「大丈夫なのか」とオオカミ

「別にその紙にペンを走らさなければ」と、とかつなことを言う私

「しっかり書いていただきますよ」とみなくろさん

「そう言えばみなくろさんってなんか近未来な名前の風がします」

「何それ」と笑いながら言う、よほど可笑しかったのかあれが起きてからは久しぶりの感情の爆発であぅた

「そうですかねー、何となく昔の名前に私は萌えますけど」

「おまえのずれた感情は今はどおでも良い、それよりも」

私は次に出てくる言葉を予想して必死に睨むが

奴はサングラス越しに恐ろしい目つきでこちらを見た

元々オオカミなのでその基準をどの辺りに置けばいいのか実に迷うしかないのだが、しかしここは依頼者の方を優先すべきなのかと思い

当てずっぽうに睨み返すと

「ああ、分かったよ」と人間みたいに肩をすくめるとたわいもない話を始めた

「所で奥さんはここの人なんですか」

「あら何急に奥さんだなんて」

「あれ卜部さんは結婚なさってないんですか」と私

そう言えば彼女の手には指輪がない

それを見越してあいつが言ったのだったら見え透いた野郎である

「そうなのよ全く困ったものでしょ」そお言ってそのスベスベの手を撫でると

「ここの者って言うのはつまりここで生まれたってことなんですよね」

「つまりここの者ではないと」

「ええ、三歳の頃にこちらに連れてこられた、いわば開拓民と言う奴です」

「しかしそれならここが地元でもおかしくはないのでは」

「それなんだけど、どうも私はここが昔は嫌いでね」

「なんでですか」と私は聞いてしまう、どんな訳があろうとも今の彼女は実に幸せそうに見えたからだ

「うん、今でこそ何であんなに嫌ってたのかなーってもんなんだけど

ここほとんど皆同じ会社でしょ、それがどうも幼心に嫌でねー

でまー結局都会に飛び出したときに何の運かこいつが現れたってわけ」

と今はいない空いた席を指す

「えーとつまりその何チャラ結婚」私はふいに言葉を濁す

「いやいやそんな良いもんじゃない」果たして良いものなのかは疑問なのかもしれないが、彼女は手をめいいっぱいにアイドルに振るように

真横に降ると必死に否定したまるで草刈り機を手でやっているようである

それを見てとなりでオオカミが

「ワッキー」と言ったが、果たしてここでどうして奇形を示す英単語が出て来たのか私としては実に不明である

ワッキーそれは植物業界においては奇形種が出て来たときに使い

その中でも一番優れたもとがなんだか分からないような者に使われる栄光の名前だ、所謂植物奇形業界の横綱、錦糸南天の折り鶴筏のような別格希品に使われるものを、果たしてこの一介のおばさんになぜに

それについてはその美魔女と言うよりは人魚の肉でも食べたのではないかと思われるそこに言っていたのかもしれないと思えば納得できなくもない

何でも昔、人魚の肉がよくあがったという伝説は日本の北に多いと聞く

しかしだからといって何なのだろう、何がワッキーなのだ

「それがねーあの子私のいわゆる姉の子つまりあの子からしたら私は叔母に当たる訳なんだけど、ここの外に出てからに三年もしない内に姉がぽっくり死んじゃって、でその姉も私と同様この島からでていて男親が誰かも分からない、出結局何の因果かこの私の元に回り回って届いたわけ

その時あいつが生後三ヶ月、お産が悪かったんだろうね

とにかくその時は島に帰るつもりはなかったんだけど

親が言うには何でも市役所が観光係を募集しているからこないかという

正直分かってたんだからそんな話を持ちかけたんだろうね

あの石鹸会社に毎日行く親達がまるで時間を浪費しているように見えてさ

でまー戻って来たわけ・・・って寝るなーー」

北風がゆるりと外を撫でていく

結局息子は酒飲みと共に市役所の二階で酒を飲んでいたという落ちに落ちた

このあとの話はまた別の機会に「あでおす」藤本 智大 ジョン 

イタチコーポレーション 協賛 以上



後半

「つまりなんだけど、この冷やしトマト鍋っていうのはそう簡単には作れないわけ、言うなれば生きた鯛の生け造りのような腕が必要」

「そこを何とか」

「仕方ないわね、仕事が終わって一段落したら特別に奢ってあげるわ」

「嬉しいのですが、先に頂いた方が、ほら私現物を頂いた方が力になるから」

「おまえはどこの作家みたいなことを言っているんだ、そんなこと言ってあとで泣きを見るのはおまえだぞ」

「うえーーーんオオカミがイジメた」

嘘泣きする奴をほおって置こうとしたら

「おおかみさんズキンちゃんを泣かしちゃ「メッ」ですよ」

と可愛く怒られた

「そうですかではイジメませんから話を進めましょう」

「ええそうね」いつまでも無駄話をしていても仕方がないと思ったのか僕の方を真剣な目で見ると

「ここで話し手も何だし体験者の家に行きませうか」

「ええそうしましょう」

僕はどちらでもいいのだがしかし嘘であればその人に直接会った方が良いであろう

「えーーーさむいの嫌だーーー」ぐずつく赤野を無視したが

それに応援するかの如く卜部屋は卜部屋でもみなくろさんではなく富保

さんが酔っぱらった顔でこちらを見ながら

「そうだそうださむいぞーーー」と入らないヤジを飛ばす

先ほど二階で演歌が聞こえたので

もしや幽霊かとみなで行ったら、地元の青年団が酒盛りをしていたのを発見、みなくろさんによる強制退場及び富康さんを連行したわけだ

「それはもうわたくし否定に否定を積み重ねていたわけ何でございます」

呂律の良く回る言い訳を並びながら千鳥足でソファーに倒れる

それを無視する形で我々はことの幽霊の真相を暴こうとしているのだ


「それでは行きませう」我々はぐずるズキンと、酔っぱらいの富康さんをとりあえずここに残すかどうかで、健康体で何ら異常のないズキンは連れて行くということで外に出た

「いっでらっしぇいあぃーー」赤ら顔でソファーから顔を出す富康さん


我々は寒い外に出た

元々私は毛皮を着ているようなものなのでそれほどでもないが

先程からズキンがモフモフと私にすり寄ってくるので暑苦しい

「離れてください」

「あら仲が良いわね」とみなくろさん

こんな吹雪いているというのに快調に車を飛ばす大丈夫なのだろうか

さすが地元住民である

「これでも吹雪は収まってるなんて凄いですね」

と僕、そう考えると今までの嵐は凄かったといえる

「ええ、私も運転したことないんだけどこれくらいなら行けるわよね」

「・・・・・・・今何やら怪しい言葉が聞こえたようなんですが「なあズキンも聞こえたよな」

「モフモフモフモフ」頭が飛んでいる相棒を無視して改めて聞く

「みなくろさん失礼ですが運転免許所は」


「いやそれはほほほほほよ」

「いやほほほほほよじゃなくて」

「あらなくちゃいけない、ここ警察居ないから捕まらないわよ

あと庭みたいなもんだし、私道よこの島全体」

「よ、みなくろさんカッコイイ」茶化す頭巾

「いや良いわけ無いでしょ、だいたいこんな吹雪で動かして大丈夫なんで・・・・」

その時、自分は宙を滑る感覚を覚えた

地面で何かキュルキュルと音がして視界が横に動く

スリップだ

平然と

「スリップだ」と説明するズキン

どれだけ肝が据わっているのか暢気なのか冷静なのか馬鹿なのか

しかし驚くことに彼女はそれを感じるやいなや行動に出ていた

なんと逆方向にハンドルを切らず

その逆をやってのけた

くるくると回る方向にその丸いハンドルは吸い込まれるように曲げられる

するとその瞬間おかしな事が起こる

「ナイスですみなくろさん」一人偉そうにそう言うズキン

「いえいえ見様見真似の常識です」とこともなさげに照れ笑いをするみなくろさん、これは常識なのだろうか、、、未だ世界を余り知らない僕にはとうてい分からないことが存在するらしい

「さて飛ばしますよ」飛ばさなくても良いところで気負うみなくろさん

「イケイケーー」ともの凄く無責任なズキン

「安全運て・・・」

その時またキュルキュルとタイヤがスリップした


何とか心を半ば放心させながら僕たちは五体だけなら満足にその目的地に着いたようだった、そこにあったのはまるでゾンビかドラキュラでも出て来そうな灰色の巨大な建物、さらにその真四角の巨体から何本も頭上高く生える数本の棒からその建物よりも幾らか暗い灰色の雲がモクモクト湧きだして天を覆っている

「まるで魔王の城みたいですよね」みなくろさんがとんでも無い発言をした

「いえこれは、マッドなサイエンティストの研究所に相違ありません」

と威張るズキン、おまえは誰に威張ってそんなことをいっているのかと問いたい

「そんなこと言って良いんですかみなくろさん、あなたはここの住民なんじゃないんですか」

「いーのーいーの」と気楽に早くも心の準備が出来ていないと言うのに門から入ろうとするみなくろさん

その後ろ手に手を振る後を

「早く行きますよ、ドラキュラの天敵はオオカミですからね」と言い

僕の手をひっつかんで奥へと進む

その顔には「(うへへへへ)」と言う下品な笑みを浮かべていたせいで異様に行きたく無くなる

「ほら早くして下さーーい」とこちらに手を振るみなくろさん

そう言えば警備員さんなんてものが居なかったが案外どこから監視カメラがあって顔パスなのかもしれない

「それにしても大きいですね」

「そうでしょ、増築に増築を重ねて中は本当意味が分からないくらい入り組んでるから迷わないようにね」

と、真顔で言う

「そんな感じには見えませんがねーだって真四角は感じですもん」

とズキンが探偵風になんか気取って言う

「それはねーズキンちゃん、ここは寒いから中をひとまとめに覆い隠して保温しているの」

「、、、うむ怪しい、やはり中を見えないような何か恐ろしい研究をマッドなサイエンティーストがやっ」

僕は軽く頭をこずいてから中に進む

「ズキンちゃんあれが都会のノリツッコミかえ」

と言う不毛な質問が来る、断固としてあれはノリで突っ込むなんて言う高度なものではない、あれは只の天然ボケだ

「それでどこから入れば」僕はいつの間にやら自分だけ先に歩いていたので後ろに聞く

「いえいえあれは私が仕込んだのですよ、オオカミだけに」

僕はなにやら怪しげなヒソヒソ話を繰り広げる後ろの主にズキンにヘッドキックをするが、奴もただ者ではない、避けると見せかけて後ろの背中から刀を鞘ごと抜くと僕の体重がかかる一点にその中心を装填して構えた

僕は急いでそれに体重が行かないように無理矢理失速して平穏を装う

「まーお二人ったら」今のものを軽く受け流すこの人に底知れぬ何かを感じた、そう言えばこいつが殺しを習ったとか言う人と何か関わりがあるようであったが、、、嫌殺しではなく護身術だったか練習したのは、、特に知らんし興味もないし、そんなことを考えるのは時間の無駄以外の何者でもない、僕は

「でっどちらに」と真顔で彼女に聞いた

「そのまま真っ直ぐ行っていただくと、鉄の扉がありますんでそのまま中に行っていただければいいです」

「しかしそんなものは」僕は灰色一色の壁に気を付けながら良く良く目を凝らす、すると保護色というものではないんだろうが壁の一角がわずかにずれているのに気づいた

「しかしこれはどのように」試しに押したり引いたりまた持ち上げようとしたが一向に開く気配は見せない

「あ、いえいえ違いますよ、そうじゃなくて」

そうじゃないとしたら相性番号でもあるのかと思って近づいてきた彼女を観察した

「単純にあちら側にある扉です」といい加減にしろと言うほど遠くの建物を指さす

「ではこれは」

「いえいえこれは下六張が作ってなされる最新式のあれだそうで」

「あれとは詰まり「鍋焼き冷やしトマト鍋」ってことですか、分かります」

「いえいえ」みなくろさんはそう言って首を振ると

「先ほども言いましたが目薬を作っているのですよ」

「ですがこれほどまで大きな施設必要なんですか」

「それは私らには・・・しかし何でも世界規模だとか・・」

「まーーーさーーに」僕は(サーーィエェーーーーーンティーーー・・・)と叫ぶズキンを大まかに無視して言われた建物へと向かう

それはいわゆる掘っ建て小屋のようで、卸市場といっても通じるくらいの広さがあったが、shadowと下六張を比べたときどちらが何かを作っているっぽいと聞かれたら十中八九あの下六張という建物を指すのであろう

「所でこれは工場のようですがアパートというか寮はこの近くにあるんですか」

「それなんですが今は人がいなくなったせいで取り壊されまして」

そして指さした方には実に無惨ながれきが積み重なっている

「壊す金はあったんですね」と実に現実的な意見を言うズキン

「それなんですがまーやら無くても良かったんじゃないかって言う意見もあるんですがね、何でもこれい以上の悪化は余計業績が下がるとかなんとか色々まー色々、あること無いこと吹き込まれたせいか本気にしちゃって

で、この有り様で」

「つまり何らかの意地悪を言った方が五万と居たと」おばさまのような情報通な言い方で詰め寄るズキン、不謹慎だというと

「いえ良いんです、元からあんな所は潰れた方が良かったんです」

「っえ」

「いえなんでもありません、では行きましょう」

そお言って彼女は隣に隣接されている嫌らしいくらい敵対心を表に出している巨大な黒い建物の横を通り過ぎて隣に移動した

「ねー帰ろうよー」後ろで雪だるまが何か言っている

「トマト鍋食べたいんじゃなかったのか」

「うんそれはそうなんだけどさー」

「だけどなんなんだズキン」

「名前で呼ばないで&寒い」

「我慢して歩けズキン」

「だから」そこで怒って何か言ったことからその先のことはだいたいにして、名前のことに思えたが、しかしその投げやりな態度とも考えられ

となるとなんじゃらほいとどうも訳の真相は迷宮入りなもんで

「まーまーお二人とも、中は暖かいですし」

「すいません」と僕

「ふふふふ」と魔女

「所でどこに向かっているんですか」

「っえ、宿舎では」

「、、、、、下六張がこれですよね」と「ズキン」自称「マッドサイエンティスト」な建物を指す

「いえいえちーがいます」とまた芝刈り機のように手を振ると

「あれが石鹸工場です」

「えっでも先ほど」

「すいませーーん、あれは予定と言うもんで、実際はまだ」

「ではつまりもう買収予定と」

「ええ、中身は後で変えてしまうらしいですが」

「ではあちらのあの掘っ建て小屋みたいなものは」

「ズキンなんて事を」

「いえ今の言葉はオオカミさんが私に言わせたのです」

「うんなばかな」

しかし実際思っただけなら確かであり、事実勝手に腹話術三級の腕が鳴ったと否定するのもやぶさかではない気がした

「いえ、掘っ建て小屋みたいなものではなく掘っ建て小屋です」

「そんなみなくろさんまで、しかしあれはshadowの」

「ええ、shadowの宿舎です」

「それでは先ほどと言っていたことが」

「すいませーーん、実はあれは社長が壊したものの残骸なんです」

「と言いますと」

「元はあの工場とは真逆のそれはもう見失うくらい真っ白な暖房用の外壁があったんですが、それを壊してしまって」

「つまりみくろさん、あの残骸はその壁と」

「ええ」

「ではいつまでもこんな所で立ち話もなんですし、まず工場を」

「よし急いで旧宿舎を調べよう」

「なんでそんな酷い」

「何が酷いだ、そんな雪にくずれても風邪を引いて死ぬだけだぞ」

「えーーーどうせなら工場、見ませうよ」

「どこの言葉」

「私らの所の方言ではないんですが」

「しかし失礼ですが先ほどのあなたからそのような言葉を」

「そうですかしら」

「ちなにみそれは」

「違いますですよはいはい」

「・・・・・行きますか」

「どちらに」

「こちらに」

「そちらとはどちらに」

「こちらではご不満で」


「お楽しみ中失礼ですが私は先に工場に見学」

「お前も来るんだよ」

「えーーーお二人の方が楽しそうではないですか」

「なに言ってんだ」半ば引きずるように引きずったのだから

その後には二本のシュプールがズリズリと後を引いている

「本当に・・」後ろからみなくろさんが後を追ってきた

三人が行く幽霊が出たという廃墟のような仮住居

果たして二人は無事に謎を解くにしろ暴くにしろ生きて帰ってこられるのであろうか、本当はこれで止めたいのですが・・・・乞うご期待せずに気長に待ってね



中はそうは言ってもなかなか綺麗と言うにしろしないにしろ

それはほとんど生活感もなく、誰もいないんだろうな、と思わせるくらいの殺風景だった

「ちなみにここは建ててからどれくらいしてるんでしょうか」

「そうですねーかれこれ五十年」

「そんなにしているんですか」

「まあ、増築したり直したり壊したり、それを含めての五十年なのですが」

「そうですか、しかしそれでどこら変にその幽霊というものは」

「それがなんですが・・」

そお言うと彼女はブンと指を突き出すとそれで四方を縦横思いつく限り振り回すように線を引いた

「怖いんですがみなくろさん」ズキンがへばりついてきてうっとおしい

「つまり・・・全部と」と僕は恐る恐る聞いた

「ええ」となぜか自信ありげな怖い顔をして言うみなくろさん、怖がらせて楽しいのか

「しかしそれでは検証のしようが」

「つべこべ言わずに働らけー」

「お前がな」僕はズキンをペシっと叩くと一緒に引きずる

「それでホームズ君匂いは分かったかね」

「・・・・・・お前はなにを言っているというか何を対象にするかで匂いの意味が変わる」

「うむ・・・なかなか鋭いことをさすがポワロ」

「・・・・・・お前は何か探したらどうだ、これが失敗したらあそこに俺は居られなくなるかも知れんと言うことはお前も同等だ」

「まーーその時は私がこの腕で」

「・・殺すのか」

「いやいや何を言いなさる、あんたと結婚する」

「・・・何を、だいたい仕事は」

「まーそれはあなたに」

「俺に、どうしろと」

「どうしろっておかんがつきましょう」

「・・・・・・・分からん」

「ふふふふふ、、動物園に単身赴任「ガッポガーポガッポガポ、うちの旦那のオオカミがワオンワオンと動物園で鳴けば」ガーッポガーポガッポガポ」」

「聞いた俺が馬鹿だった」

「ところで変わった匂いなんてのはどうでしょうか」彼女を完全にスルーしたか達でみなくろさんが沸いてきた

「うーーーん」その時自分が縫いぐるみという設定を忘れていることに気が付く

しかしそのこと以前にあのアノ世の知り合いなれば、ズキン並みに精神が異常なのではと言う憶測と現に彼女はそれというか正体がもはや分かっている気ががして来た

「そうですね」僕は辺りを万辺なく嗅ぐ

「・・・・・っん」僕は微かな匂いの中に異臭を嗅ぎ取る

それは今までに何度も嗅いだことがある

「あのすいませんみなくろさんはズキンと一緒に居ててもらえませんか」

その声にズキンはいつものようなダラケた姿勢から微妙にシャキンとして

「それでは私たちは少し休みませう」そう言うと彼女の背中に手を回してして下へと降りていった


ここの構造は下に食堂やら風呂やらが乱設され、数部屋以外はほぼ二階にその住居がある

そして今僕達が居るところがその二階の廊下に当たる

「大丈夫でしょうか」

私の隣でその異変を嗅ぎ取った彼女が私にそんなことを言う

「大丈夫でしょう、なんたって正義のオオカミですから」

「あれ悪役ではないんですか、ズキンさんの」

「あれ、知っているんですか」

「ええ、少しは」

「・・・まあ色々とありまして今はアイツが楽しめるようにと」

「いじめていると」

「っえ・・そう見えます」

「ふふふふ若いわね」

「若いですけど何か」

「全く、しかしどうするの」

「何がですか、事件なら」

「いやそうじゃなくて、あなた達どうやって結っ・・」

「・・っぶ」

「あらどうしたの吹き出して、、そんなにせき込むほど寒いなら戻った方が」

「いえ、ノープログレムです」私は急いでそれを否定した

正直考え無いどころの話ではない、償いを差し引いてもあいつを落とすのは至難の業に思える、なんと言ってもあれは自虐心の固まり

言わば自分を苛めるのが楽しくて仕方がない、自分しか見えない野郎だからだ、、、とか言ってみたものの、正直内側から閉じられた城に入るのはムズい、でもどうしたものか、このままでも良い気がするが


「ズキンさん大丈夫でしょうか」

「ええ、ご安心下さい、死んでも死なないような奴ですから」

なまじ嘘に思えない感じで言う

「そうですか、でも心配ではないんですか」

「心配したところでどうにかなる生き物でもない気がして」

「あら、でもさみしんじゃない」

「そうなんですよ家ではべったり・・・」

二人がとんだじゃれごとを言っている一階とは別にオオカミは二階で気を張っていた

ミッシミッシと床が音を立てる

鉄筋コンクリート建てなんだろうがその音は関係ないことを伝える

「大丈夫なんだろうか」オオカミはたとえ床が抜けても大事には至らないように思えたが、だからといって床が抜けて嬉しいことはない

ミシミシミシ

「嫌な音だなー」そんなことを考えながら臭いのする方へ行く

昼間ではあるが温度を下げないための暖房対策のせいか窓は小さく

さらには外はどん雲りの雪空である


(やっぱり行かなくちゃいけないのか)その臭いはまさしく何かが腐った臭いであり、それは少なくとも、人というなのものが死んだ後に残るものに酷似していた

ミシミシミシミシミシミシミシ

オオカミは普通に歩くのを止めて全神経に集中して音を立てないようにしようかと考え始めたとき、向こうの方でぼんやりとした明かりが見えた

果たしてスライム型発行電気だろうか

そんなことが頭によぎったがこんな寒さで配下にあのジェル状の生物体でさえも凍ってしまうかも知れないし、だいたいこんな田舎にあって良いほど安くないし普及しているものではない

ではあれは何なのだ

オオカミはそれに急いで近づく

急ぐ執拗姓はないのだが

別段のんびりしなくてはいけないようにも感じない

オオカミがそこまで行き急いで立ち止まる

床が抜けてしたが丸見えだった

そしてそこで目にしたものは

腐りきって蛆が這い回る死体でもなければ

這い回るゾンビでも

はいはいしながら這い回る赤子でもなく

二人の女性が楽しそうにおしゃべりしている風景だった


「何やってるんですか」別に怒っているつもりも不満はあったが出ていなかった気がするが

「なにーズキンちゃんを取られて焼いてるのー」と言う言葉でそう思われていることに気が付く

「みくろさんそんなことはどうでも良いですがしかし、そっちに何か異常はないか」

「うーーん、何心配してくれたの」そういうズキンの頬が寒さのせいか赤い

「いやなんでもないなら良い」

もしかしたらおしゃべりをしていたせいで気が付かないなんて事があるかも知れないがしかし、だとしてもあの光がどこから来かが実に気になる

少なくとも天井が欠落したところはない

そしてその光を出すようなものを発見できなかった

もし最新鋭の映像なんかを映すようなもので写映していたのなら隠してあっりしたら分からないかも知れない、なんと言っても最近のものは恐ろしいくらい小さい、この前なんてミクロレベルで写す砂粒大の衛星が開発されたとか何とか、いったい何が凄いのか分かりはしないが要は

誰でも盗撮が出来る恐ろしい時代だという

しかしまー人には保護フィルターというなの国家直属が開発した人権保護

の機械が町中に整備されているためいくら小さくても無理らしい

どちらにしてもそれを信じる気にはなれないがそう言うならそういうことにしておこう

しかしそれなればあれが何だったのかが説明が付けられない

・・・まさか見間違い・・僕が

そんなことは限りなくないはず

あったとしたらそれはそれで何かヤバイ気がするがどちらにしても今へ別の部屋でも見ておこうか

僕は一番近くにある部屋へと手を伸ばしてあけると中に入る

中はあいかわらずほとんどのものが無く

唯一あるのが「銀杏君」と言うかなり昔に放映されたという幻のアニメの縫いぐるみだけである、、果たしてなんで僕はそんなことを知っているのだろう

僕は一通り失礼に当たるのかどうかは分からないがタンスを開けベッドの下を覗いて見たものの、大した違いというか変わった箇所は見当たらなかった

さて次に言ってみるか

そう言って部屋を出ようとしたとき

ふと何か物音がして振り返ると何か違和感がある

それは別段何かが変わってしまったとかまた何か増えているなんてものでは、、、そこまで考えてあるものに目が止まる

それはさきほどまであった「銀杏君」が無くなっているのだ

確かにベッドの上にあの黄色い体に服を付けたあの「銀杏君」が無い

僕はベッドの下にでも落ちたかとその周りを調べたが無いのだ

「・・・・・おかしい」独り言を呟いてためしに一度その下を覗くことにした

そーと覗く

別段そんなことをする必要性はこれっぽっちもないのだが

なぜか直ぐに見ようなんて気になれない

そう言えば先ほどの匂は何だったのだろう

あのしたまで言ったときかすかではあるがまだ臭っていたが気が付くとそんな臭いはない

「どういうことだ」

その暗がりに目を向けようとしたとき僕は急いで下から部屋を出ようとした、突然あの臭いがしたからだ

どう言うことだ

とっさだったので臭いで動いたがその瞬間何かの気配を感じた

しかしいきなり過ぎる、何の前触れもなくそんなことが出来るのか

僕は部屋から飛び出したとき

あのベットの上に「銀杏君」が居るのが見えた

「まさか」

僕が部屋を出るのとほぼ同時だった


僕の慌ただしい状況に下から足音が聞こえたことを考えると

ズキンたちが気が付いてこちらに来たらしい

どちらかと言えば下にいておいて欲しいのだが

足音が一つと考えるとズキンだけきたのかも知れない


「どうしたの」

その顔はいつになく真剣で僕としてはいつもその顔のままを望むのだが

「いや少し・・・何でもない」

「幽霊でも」

「・っそそんなことは」

僕は喋ってはっとした、、ばれたか

「今バレたかっ、て思ったことは口には出さないことにしてあげるとして

ここの部屋」

「完全に今口に出してると思うのだがここの部屋だがそれは喋らないことにしておこう」

「喋ってる、ちゅうの」

ズキンはそう言うと扉を普通に開けずにけっ飛ばして中に飛び込むかと思ったらけっ飛ばして中の様子をうかがっていた、扉の前で

「何もないよ」

「・・・・」何となく予想はしていたがいよいよ入って気が付く

先ほどまでの部屋ではない

いくら何でも部屋を間違える事なんてないはずだ

しかし入ったそこは外がまんま先ほど言われた、工事の名残か壁のほとんどがえぐられて、鉄筋が剥き出しになり寒いことこの上ない

その証拠に早くもズキンは背後に逃げて

「早く閉めて」と言う

「ああ」

と半ば放心とは行かないながらに不服が残りながら扉を閉めた

「所で何をそんなに驚いてらっしゃるのかしら」

「あんたどこの人」と言いそうになりながらここでいよいよボケても仕方があるまい、そんなこんなで話の内容がこの寒空の下どこかに行ってしまうのは必須に思えた

僕はぐっと気持ちを押し込めて奴に対面すると

「いや実は幻覚を見た」

「それは危険な症状かも知れません」

突然茶色の探偵帽をかぶったミクロさんが登場した

「何なんですかいきなり」

「いや、大丈夫かなーと思ったのと」

「のとのと殿様」

突然なにか言ったズキンの口を両腕でホールドアップして

みなくろさんに聞く

「そんなことではなく何ですかその帽子は」

「いや探偵さんが来るから何かに使えるかなーと思って

「デンジャラス・ビューティ」で買ったの」

「いっいくらしたんですか」僕の腕から半ば抜け出しながらヌケヌケと喋るズキン

「税込みなんと8639円」

「切り悪」と僕

「買った」と半ば言いようになるズキンを無理矢理押さえた僕

今の財政から考えてまずやめて欲しい以上に

(デンジャラス・ビューティー)というのは巷でも評判が最悪的に凶器並みにヤバい通販サイトの名前である

何でも□□△とか○×○○△なんか言う会社が裏について居るとか居るとか、居ないとか言う噂を流しているとかいるとか

とにかく何かと噂の絶えない会社であることに間違いなく

「それちなみにどこで購入したんですか」

「えっ内の会社だからそんな物タダよ」

僕はその答えに戦慄した

正直なところあのサイトはもっぱらコンビニ支払いが普通の支払いなのだがこんな辺境の地にそんなたぐいの物があるとも考えにくい

となると彼女は嘘を言っているという事になるのだが

まさか彼女がその会社と関係があるなんて

まさにそんなバナナ

である

「なんなんですかそれ」なにも知らないズキンはそんなことを言うが

「いや特には」と跡を濁しておいた

「所でみなくろさんなにか最後の方で言いたそうでしたが続きをどうぞ」

「かなり強引な被せについて」とみなくろさん

「突いて突いてペッタ・・」

またしても良く分からないことを口走ろうとした彼女の口を押さえて僕は改めて彼女に言う

「みなくろさんどうぞ」

「相変わらず変わらないことについては、まあ良いとして

のとの続きを言うならば、私実はこのあと用事があるんです」

「えーーさみしいー」とだだこねるズキンに対してみなくろさんは

「今宵限りーーー・・・」となにやら国定忠治を演じ始めたので本格的に無視しようと思ったが

「そう言えば工場の方は見せていただけるのでしょうか」

「無理です」

「無理なんですかーみなーくろさーーーぁん」

「ズキンちゃん、あとオオカミさんもごめんなさい、一市役所の職員ではどうも、危険が多すぎるとかで」

「どうしても駄目なんでしょうか、それに確かshadowって石鹸会社ですよね、そんなに危険な事って」

「いや別に石鹸が危険だとか危険じゃないとか危険ではなくなったとか安全になったとかそう言うことでは別になくてですね」

「えーーーとつまり、ズキン難かしーことわがわあさ・・・」

僕は三度目になるズキンのじゃれごとを腕で封印しながら聞く

「見せられないものか何かがあるんでしょうか」

「いえ違います」そこで言葉を切るみなくろさん

ただでさえ寒いその環境になぜか声を抑えて顔しかめて

「迷ったら出てこれないんです」

「そんな」と僕

「ばばば」と口が塞がれて言えない彼女実際は(バナナ)と言おうとしたと思われた

「そんなズキンちゃんを苛めたらッメですよ」としかめっ面のまま僕を見たみなくろさんはいとも簡単にズキンを僕の腕から放すと付け加えるように

「なんてね」なんて言って笑うがそれがとても嘘には思えないのはなぜだろう

「どう言うことなんですかみなくろさん」

「ごめんこれ以上は言えないかな」

「何でなんですか」

「いや単純に時間が迫ってるって言うのが」

「逃げるんですか」

「いや逃げるというか、君たちにも付いてきてもらわにゃにゃらんのです」

「それって私も」

「もちろん」

「・・・・」僕は自分を指さすとコクリと頷くみなくろさん

そのせいでパサリと髪が揺れる

「しかし所でどこに行きますの」

「どこって」


僕達は今満員御礼なんて言葉が出そうなくらい酒と人と料理の匂いやら熱気やらが煮え繰り返したような雰囲気の市役所の二階のホールというか空間にいた

「これはいったい」

「いや、私は驚くだろうと抑えめにっちゅたんだけどね」

そおいっ手回りを見るともう出来上がった赤ら顔の住民と思わしき人たちが飲めや歌えや踊れやなんやら所狭しといる

「まー島のためだゆーて歓迎会です」

「オオカミ歓迎会だとよ」

「いやため口を許した覚えはないのだが」

「そんなことよりも酒魚を飲まねばネバ宴会、、ビバか」

もはや宴会と歓迎会の違いを忘れているズキンを横目に僕はまるで匂いに誘われるように料理の群に飛びかかろうとしないか心配だったが

案の定奴は一番量が多いところに飛び込むと人の皿お構いなく食べ始めなにやら人だかりが出来ていた

「おいズキン行儀が悪いぞ」

「ふふぉゆいごとみじゅりゅりゅるう」

僕は異星人に見切りをつけてみなくろさんに寄った

「すいませんズキンが」

「いえッヒクそんなことはありませんですよ」

「酔ってますか」

「よぉーーっては居ませんが何か」

「酔ってるでしょう」

「またまた、オオカミさんはお世辞がお上手で」

「何も言ってませんよ」

「もーー美人だなんて」

「・・・・ここの主催者の方はどちらに」

「ック、私でありますが何か異存でも」

「・・・・・何か紹介か何かはあるんでしょうか」

「ない」

「ないんですか」

「飲めればいい」


そんなことをしながら夜が更けていった


明くる日、オオカミは僅かな目眩を催しながら起きあがるが

昨日酒を飲んだ覚えはない、どうも記憶がアヤフヤなところから考えるとそこら辺で飲まされた可能性もあるのかも知れないが・・・

皆が皆雑魚寝で寝ている

その人間たちの中央に二、三個の石油ストーブらしきものがヤカンから蒸気を発しながら部屋を異常に暖めていたが、もしこれがなければ勢員凍え死んでいたかも知れない

僕は石油様々なんかを思いながらただ吹きすさぶ白い窓をボート眺めていた

「おい宇宙人」誰かの寝言が聞こえた

正直誰かの寝言だかは思い出せないが

「起きましたかオオカミさん」隣を見るとみなくろさんがハンテンを着て隣にいた、正直そのゴワゴワのものを着ているせいでいよいよ子供じみたが外見に見えた

「今から工場に行きませんか」

「それはどう言うことですか」

「実は昨日の酒には睡眠の薬っていうのが入っているのはここだけの秘密です」

「凄いことしますがそこまでして行く意味なんてあるのですか」

「昨日あれだけ乗り気ではなかったですか」

「そうは言いますがさすがに人間眠らせても工場の中に誰かいるでしょう

それに監視カメラだって」

「止めておきました」

「どうやってです」

「どうやってっておかんが付きましょ」そう言って首をかわいく傾げたが反応に困る

「犯罪ですよそれ」

「女は罪な生き物ですからオホホホホ」

「・・・・・行くのであれば早く行きませう」

「飲み込みが早くて良い」

「諦めが良いだけですが・・・ズキンは昨日飲んだんでしょうか」

「それはもうバッチリと」

「はぁー駄目じゃないですか」

「・・・すいません」

「俺に謝られても」

「そうですかなら返してください私の誤り損の損害を請求します」

「こんな大犯罪を遂行したあとで良く言えますね」

「いえいえ」そお言って芝刈り機のように手を振る彼女は確実に照れていた

「褒めてませんが」

「褒めて褒めて」

「・・・・・・・・・・・・・」

今二人はズキンを抜きであの工場に向かっていた


工場はいつもと違い煙を吐いてはいない

いつも見ているわけでもないのでいつもと比べることは出来ないが

それでもその静けさは何かいやな予感を彼にさせた

「大丈夫なんですか」

今日三度目になるその質問に対して

「大丈夫です」とどこか自信なさげに言う彼女

その自信なさげの混じる自信たっぷりというものほどこの世には信用できないものはない、そのせいで早くもまた同じ事をオオカミは言いそうになり必死で堪えていた


その灰色の建物に近づけば近づくほど

その建物の色合いは酷く歪に見えているが、それ以前に何とも言えない嫌な匂いがオオカミの全身を包んでいた方がオオカミには酷くこたえた

「大丈夫でしょうか」四度目の応えに先を行く彼女は振り返らずに

「そこです」とゆびさすそこには酷く曇ったガラスのはまっている扉が見えた

「本当に入るんですか」

「怖いんですかオオカミさん」最後のオオカミをどこかからかい調子で言うみなくろ

「怖くはないんですが少し悪寒がするのが気になります」

「霊感でもおありで」またしてもどこか歳というか外見に似合わない酷く陰気な笑みを浮かべて聞く

「そんな物があるなら僕は信じてみたいですがしかし今回は第六感のような気がします」

「霊感は信じないのに第六感は信じるなんてなんだか破綻してませんか話が」

「そうでしょうか、霊感はどうも見るまで僕としては確信は出来ませんが

しかし第六感というのは予知なんて珍気というのかは知りませんが

そのようなものではなく、総合的に予想を立てるいわゆる

暑い物を見ると暑そうだ、そんな感じに思うことではないかと」

「長そうなので急いで入りませう」

「そうですか・・」僕が中にはいると

そこは一気に暗さが増し、果たしてここで本当に何か作業などを行っているのかという感じがしてこないではない

「果たしてここに本当に幽霊はでるんですかね」

「・・・っと言うことは出ないんですか」

「出るなんて言いましたか」

「・・・でないんですねミクロさん」

「みなくろです、私そんなに小さかありません」

「失礼しましたつい」

「こんな話をご存じ」

「知りません先を急ぎませう」

「そこをお聞きになって」

「なりませうの反対せう」

「・・・なにが仰りたいせう」

「うっかりとついってどちらが罪が重いと思いますか」

「先を急ぎましょう」

「そこはせうでは」

「行きませう」

「聞きたくはないのでしょうか」

「行きませう」

「・・・うっかりの方が・・」

「GOせう」

「・・・・もはや使い方・・」

「せう」

「・・」


階段に次ぐ階段

全てが灰色なせいでその中にみなくろさんの服が浮いて見える

まるでそこには彼女しか居ないようなそんな錯覚に陥るがしかし

等の僕はどちらかと言えば地味に分類される姿のせいも手伝ってか

実に地味に溶け込んでいる

「あらオオカミさんなかなか忍術がお上手で」

「・・・・」

「もおおこったらっめ」

「・・・・・その歳で止めてくだ」

僕の後頭部になにやら鈍器のような感触がぶつかる

余りにいきなりだったのでそれが何なのか理解が追いつかずそれでも逃げようかと振り返ったとき般若のような小柄な彼女が鬼のような握り拳でもって怒っていた

どうやら鬼の琴線に触れてしまったようだ

「すいません」

「謝ればよし」そお言いながらポカリとやるところに恐ろしさがある

「それでどこに向かっているんでしょうか」

「秘密ですので」

「・・そこを何とか」

「秘密は破るためにありますから」

「・・教えてくれるんですか」

「教えません」

「どっちなんですか」

「どっちなんでしょう」

「・・・・・・・」

カツンカツンとコンクリートの音

上がったり下がったり、まるでチャップリンのあの映画のワンシーンのように繰り返し繰り返し同じような違うようなところを歩く

「幽霊を探しているんですよね」

「この工場で神隠しがあるって噂は知ってますか」

「・・・」

僕の無言に彼女はそのまま続けた

「知らないんですね」

「はい」

「聞かなかった事にしておきましょうか」

「無理ですがそこまで言うなら」

「言いませうか」

「お願いします」

「お金」

「ノーマネー」

「プリーズ」

「フリーズ」

「イッツコールド」

「止めませんか」

「私も歳かねー」

「いえいえ」

「ありがとう、しかしここに来た理由って言うのは」

「理由って言うのは」

「理由って言うのなんだけど」

「何なんですか」

「実はここ石鹸作ってないのよ」

「どう言うことなんですか」

「ここは元から石鹸なんて作っていない

私が島を出ていの一番に調べたことがあるの」

「それがここだと」

「ええそうなの、どれだけ調べてもこの会社のホームページがない」

「失礼ですがそんなものないのでは」

「そんなわけは」

「しかしこれほどまでに昔の生活を残しているのであればもしかしたらもしかするのではないかと」

「・・まっまさかねー」

「・・・・・・信じられませんかみなくろさんはそのことを」

「しかしあり得るかもしれないわね」

「ではなぜここに来たのですか」

「いや話すと少し短くはならないからはしょるけどさ」

「ここがなにを作っているか知りたくて、みたいなことでしょ」

「あったま良いねオオカミさん」

「。。。。。」

「もう馬鹿にしてないから、しかしそれなら帰りますか」

「少し質問をよろしいでしょうか」

「私で答えられるのであれば」

「神隠しという物は本当なんですか」

「嘘」その一瞬笑っているようでどこか憂いが見えた気がするが暗い室内のせいだろうか

「本当ですか」

「本当って、疑ってるんだ」

「疑ってますが」

「信用無いな私」

「本当のところはどうなんです、さっきからあなたの言動は曖昧な点が多すぎる」

「たとえば」

「たとえば、昨日ここの工場は解六張のものであの寮がshadowの本社だとか」

「そうだけど」

「っえ、それじゃあここはどこなんですか」

「どこかって言われても」

「いや分からないなんて事はないでしょ」

「神隠しに会わないこともないなんて事もないでしょ」

「迷子ですか」

「かみか・・」

「迷子になったんですね」

「すいません」

「どちらにしてもスッキリしません、ここは何の建物なんですか

そしてあの幽霊が出た寮は誰の所有者の建物なんですか、そこだけはハッキリさせておきましょう」

「分からないんです」

「分からない、それはどう言うことです」

「私がこの島に帰ってきたとき出来ていたんです」

「・・・どういうことですか」

「この島には代々石鹸を作る会社があったのは確かです名前もshadowなんです」

「はあ」

「それで私が久し振りに島に帰ってきたらこんなどんな工事をしたら出来るんだってくらい大きな建物が」

「誰かに聞かなかったんですか」

「聞きましたよ、そしたら」

「そしたらどういったんです」

「そんな物は知らないって」

「ますます意味が分かりません、それはどういう」

「私だって聞きたいですよ、これが一体どういうことなのか

島のみんなはここが解六張っていうんです」

「それならそれで良いのでは」

「違うんです、ここは少なくとも石鹸なんて作っていない

だいたい昔からこの建物だってみんな言うんです」

「・・・あなたは精神科に一度」

「そんな人間に見えますか」

「・・・さあ、一般人の私には」

「オオカミなのに人なんですね」

「、、、、はぁ」

「ごめんなさい」

「いえ、それよりもまとめましょう、あなたがここに帰ってきた日のことを」



私は始終憂鬱だった

ようやく会社の軌道が乗り始めたって言う大事なときに

そんなことを電話されて

しかしたらい回しにされるくらいならと私は帰ったんです

そこで目にした物は、断崖絶壁に併設されるように建っていたこの四角い怪物のような建物、はじめゴミ処理場でもでかいのが出来たのかと思ったんです、でもいざ島には行ってその看板一つなにその存在は私の中でさらなる不安をかき立てました

誰に聞いてもあれはshadowだと言う

しかしみなしごとに行くのはいつも通りの昔からある場所に行くんです

あの山の中腹にある森にかもまれた場所に

しかしその四角い建物には誰一人として入っていかないんです

そのことについて色々と聞きました

しかし、それは社長が命令することで私たちは知らないの一点張り

いよいよ怪しいと思った私は社長さん宅に行ってみることにしたんです

そこで目にした物は、全く知らない人たちでした

そしてその会社名も解六張shadowではありませんでした

これはどういうことなんでしょうか

私は悩みました、無事何とか採用はされたんですがそれがどういうことか

しかし時間が経つにつれ私はそんなことどう出も良くなってしまったんです、だってそうでしょ、分からないことがあっても対して死ぬわけではない、でもやっぱり気になっているんです、それならshadowと解六張この二つはどういう関係性で、どうして今の形になっているのか

だっておかしいでしょ、自分の会社を潰そうとするなんて


「簡単な話ですよ」

「どういうこと」

「トカゲの尻尾切り」

「つまり何か危ないことをしていたから」

「そうかも知れません、元々この島の会社に不満を持っていたあなたに会社の悪いことをはなせない、もし話せばそれでこの島に情報を漏らすかも知れない」

「それじゃあ島ぐるみで私を騙そうとしてたって事」

「そうなりますね、それに他にもあります、なぜホームページがないのか

なぜ従業員が誰も入らないのか、バレてはいけないことと言う意味ではあなたの予想は合っていたのでしょう」

「でもあの社長は」

「shadowはなにかの子会社だったのかも知れません、たとえば解六張とか」

「なら何で潰そうと従業員をヘッドハンティングなんて」

「よほど勢力の強い物だったのでしょう、いや出来れば目立たない形

自然な感じに消えたことにしたかった」

「でも果たしてみんなそんなことに口裏を合わせるかしら」

「もしも操られていたとしたら、何らかの寄生ウイルス、それも人格を乗っ取れる」

「まっまさか」

「あなたはなぜ僕達を呼んだんですか、もしかしたらそれはあなたの意志ではないかも知れない、いやあなたは本当見みなくろさんですか

いやみなくろなんて名前なんですか」

「そんなことあるわけ無いじゃない」

「それはあなたにしては軽率な発言です、あなたは外の変化を見てきましたよね」

「・・あ・当たり前よ」

「本当ですか」

「っえ」

「今の都心はどこです」

「それは・・東京でしょ」

「長野県です」

「うそーー」

「あなたは本当にデンジャラスビューティーに勤めていたんですか」

「当たり前じゃない」

「そんな会社無いんです」

「・・・でもあなた」

「あの世を知っていると言いましたね」

「誰それ」

僕はそのとき彼女の表情が実に良い加減に崩れたのを見た

それはまるで人間なんていい加減な顔ではない

動かない表情を見た

いつから彼女の心がなくなったのかは知らない

しかし僕が一つ知っていることと言えば

あの世さんからの暗殺の依頼ただ一つだった


「ごめんねいやなこと任せて」

僕は今彼女の足下に大量に散らばっている肉片を見て彼女の腕を引いた


僕達はあの世さんがチャーターした小型飛行機に乗り

僕はと言えば吐きそうな水色の顔のズキンを励まし

とうの僕は青い顔を別段変化無く心だけ心配に赤くしたりしながら彼女を揺さぶっていた。


追伸

「リンリーン」

軽快な黒電話風の黒電話の受話器を取ると

「ああオオカミさん、実は仕事があるんだけど」

「はい生きるために」

かくして僕はとある研究の抹殺を依頼されてしまったわけである

ある程度、その菌の抗体物質を打って貰ってはいたが

それでも三日が限度、それもかなり体の負担が大きく

船で酔い飛行機で酔うズキンはいつになく元気がなかった

それはそうだろうギリギリでようやく感染を免れるほどの物を打ち続けて居たのだ、いつもとテンションが変わるのはそのせいだと信じたいが最近いつもこんな感じである

「リンリーン」

そんなとき電話が鳴る

果たして次はまともな物が来ればいいのだが

「はいこちら・・・・・



                             fine終り

          藤本 智大 ジョン 



        イタチコーポレーション観衆       

                            

                          完

  

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