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トランクィル・タワー【旧版】  作者: 奈木
幕間・一
66/69

君よ幸多かれと

 昔から、要領は悪くなかったのだと思う。ちょっと集中して、必要なことだけ考える。そうやって勉強して、部活をして――気付いたら優等生と呼ばれていて、育った街でもそれなりに評判のいい高校の生徒になっていた。

 けれど、半年。その時間は短いようで長く、異世界から人知れず帰還した私に突き付けられたのは、進学校らしく情け容赦なく進みまくった教科書と、完全に終わってしまった部活シーズンだった。正直、目眩がしそうだった。今までその辺りのことを完全に忘れていた自分にも、ちょっとショックを受けた。

 それはともかくとして、行方不明になっていた半年間は、事故に遭って昏睡状態になっていたということになった。ハイレインさんと話し合った結果、そうするのが一番無難だろうという結論に落ち着いたのだ。その言い訳なら、身体のあちこちに残った傷痕にも、ある程度説明をつけることができる。ハイレインさんは全部治してくれると言ったけれど、そこまで甘えるのは気が引けた。左手の掌を治してもらっただけで十分だ。

 そうして、私はまず勉強の遅れを取り戻すことになった。特別に普段の授業への出席が免除されて、図書館で好きなだけ自分のペースで勉強をすることを許されたお陰もあって、それほど時間はかからなかった。冬休み前の期末試験では、きちんと優等生と呼ばれ続けるに足る点数を取ったので、クラスに戻れないのではないか、退学になるのではないかと心配していた先生達も、安心してくれたらしい。かくして、半年ぶりの教室に――かつての日常へ復帰する目途は立った訳だけれど、その後も私の図書館通いが止まることはなかった。



 ぱらり、薄い紙を指先でめくる。新年明けて間もない市立図書館は、ひどく静かだった。新しい一年が始まって、誰も彼もが忙しい。私の暮らす施設の職員さん達だって、上手く調整しながら帰省している。そんな時に図書館にこもっているような奇特な人間なんて、そう多くない――というか、私しかいない。

お陰で司書の黒石さんとはすっかり仲良くなってしまい、この前は息抜きにとお茶とお菓子までもらってしまった。その黒石さんも、今は司書室の中。館内は完全な静寂に包まれている。

ノートを開いて、先輩に借りた参考書の問題を解いていく。数学は、大抵答えが一つきりだ。その一つを導き出せばいいのだから、気が楽でいい。調子よく、手は進む。

 ――夢を、見たのだ。

 早く一人前になって、今までに受けた援助や恩を返して。立派な大人になったのだと胸を張れるようになったら、もう一度あちらの世界に行きたいと。そして、私を助けてくれたひと達に会って、これまでに受けた親切に報いることができたら。

 けれど、私はまだ子供で、何をどうすればいいのか、よく分からない。とりあえず今は高校生だから勉強をしなくちゃいけなくて、それを早く済ませられたら、少しは早く先へ進めるのだろうと信じて――

「……?」

 ふと、思考が止まる。近付いてくる気配があったかと思うと、向かいの椅子が引かれて、誰かが腰を下ろした。黒石さんではない。黒石さんは私が何をしているか知っているから、一通り問題を解いて休んでいる時にしか声を掛けない。

 一体誰が、何の目的でわざわざ向かいに。気にはなるものの、目を向けるのも恐ろしい。気付かない振りをして勉強を続けようか、割と本気で悩んでいると、

「無理をするなと言ったろう。お前は時々頑なに過ぎる。その歳から生き急いで、どうする気だ」

 呆れたような声が、言った。手に握っていたシャーペンがぼとりと転がり落ちるのもどうでもよく、ばっと顔を上げる。

「うそ」

「何が」

 しれっと問い返される。私は目を丸くして、魚のように唇を開閉させることしかできなかった。言葉が見つからない。

 痩せた面差し。短い金の髪、眇めたように細い藍の双眸。あの日、あの最果ての地で別れた時そのままの。

「ゆ、夢? 夢かなこれ」

「また頬をつねったらどうだ」

「い、痛いのは嫌です」

「なら、大人しく現実を見つめることだ」

 肩を竦める素振り。まじまじと見返して、

「……本当に、本物?」

「確かめてみるかい」

 挑発するような響きにつられて、手を伸ばす。ガタリと椅子から腰を上げて、身を乗り出すように。指先は少し震えていた。

 大きな手が差し出される。これまでと同じように、右手が。一瞬躊躇ってから、握る。握り返してくれる暖かさが、紛れもない現実なのだと告げていた。

「本当に、本物だ……。でも、どうして、ここに?」

「お前が、生き急ぐからと」

「え?」

「ハイレインはバドギオンにいても、お前を気にかけてる。で、ついこの前、奴の空蝉が急に白碧の砦に現れた」

「ど、どうして」

「お前が幸せに見えねえんだと。いつ様子を窺ってみても、難しい顔で本と向かい合ってる。遊びもしねえと」

 そう言われても、叶えたい夢があって、その為に必要なことなんだから、仕方がないじゃないか。

「そーゆーの、お節介って、言うんですよ」

「まあな。迷惑なら帰るが」

 さらりと言われて、口籠る。そう言うのは、ずるい。

「我慢、してたのに。ちゃんと大人になって、もう迷惑とか、かけないようになってから、行こうと思ったのに」

「阿呆」

 即答で、一刀両断。がっくりと肩が落ちる。いい考えじゃなかったかもしれないけど、そこまで言わなくったって。

「時間が必要なら、いくらでも待ってやる。幸せになれと言ったろう。未来の為に今を食い潰すな」

 語る声は、前と少しも変わらない静かさで。

……だから、困るんだ。ああもう、ここにいるってことだけで頭がいっぱいなのに。本当に、もう!

「ほんとに、見て見ぬ振りしてくれてたら良かったのに」

「寝言は寝て言え。立場が逆だった場合を考えてみろ」

 ぐうの音も出ない。ベイルさんの様子がおかしいと聞いたら、そりゃあ私だって訪ねて行ったに違いないけど!

「……我が儘、言っても、いいですか」

 むっすりと言葉を押し出すと、珍しくベイルさんはにやりとした。ぎくりと心臓が震える。なんかこう、地雷を踏んでしまったような。そんな気がしてならない顔だった。

 有体に言えば、ベイルさんは若干――というか、結構、意地悪そうな、顔をして、いらっしゃった……。

「な、何ですか、その顔」

「いや、別に?」

「別にって、何もないのにそんな怪しい」

「ほう」

「あ、嘘、口が滑りました」

「人を不審人物呼ばわりしておいて」

「え、や、そこまでは言ってないです」

「言ったこと自体は認めると」

「あっ!?」

「相変わらず迂闊なことだ」

 おかしい、坂を転げ落ちるように調子を乱されている。

「何でそんなに楽しそうなんですか……」

「そう見えるかい」

「……そりゃあもう」

「ようやっと、お前も素直に我が儘を言うようになったらしいからな。後は――まあ、言うのは野暮ってもんだ」

 絶句する私を尻目に、飄々とベイルさんは続ける。

「ま、お喋りは程々にしておくとして――それで? あるんだろう、望みが。何か」

「ああ、うう、その……」

「早く言え」

「こっちにいられるの、どれくらいですか」

「さて、どれくらいだかな。俺がここにいるのは俺の意思だが、同時にハイレインの依頼でもある」

 ベイルさんの説明するところによると、ハイレインさんは正式に商会に依頼を出す手続きを踏んでから、ベイルさんをこちらに派遣したのだそうだ。だから、その依頼が達成されるまでこちらにいられる、らしい。

「つまり、何がどうなったら、帰っちゃうんですか?」

「お前はさっきから帰る時のことばかり心配してるが、そんなに早く帰って欲しいかい」

「え、あ、違、そ、そうじゃなくてですね」

 二度目の別れは、きっと一度目より辛いだろう。だから、今の内から心の準備をしておかなければと思ったのだ。

「直生」

 握手していた手が解かれて、手首を握られる。ぐいっと強く引かれて、身体が机の上に乗り上げた。

「ちょ、あの、ベイルさん」

「言え」

「な、何を」

「お前が望む通りにする為に、俺は来た」

 いつになく間近に迫った顔。深い藍色の双眸が、じっと私を見詰めている。その目の中に映り込む自分の顔さえ、見えてしまいそうだった。

「望みは何だ」

 囁かれる言葉に、背筋がぞくぞくする。こんな声は知らない。聞いたことがない。

「私は、今までいろんな人に助けてもらった、ので。早く大人になって、それを精算? して、あちらに――ベイルさん達のところへ行こうと思っていて」

「何の為に?」

「助けてもらった、その分を返しに」

 言った瞬間、少しだけ手首を掴む力が強くなった。

「義務感で、かい」

 静かに問う声に、首を横に振る。

「しなきゃいけないとか、するべきだと思ったんじゃないです。何かしたいと思って――それで、後は」

「後は?」

「……分かってて聞いてますよね?」

「まさか」

「い、言わなきゃ、駄目ですか」

「駄目」

「どうしても?」

「どうしても」

「なんで……」

「俺が聞きたい」

 ああもう、それは卑怯だ……。

「ベイルさん」

「ああ」

「に、会いたかった、会いたいです。だから、早く大人になりたかった」

「それで、根を詰めたと。馬鹿め」

「ひ、ひどい……」

「会いたいと思うなら、とっとと呼べば良かったろうに。ハイレインは繋ぎを残していったんじゃねえのかい」

 確かに、ハイレインさんは何かあれば呼ぶようにと、自分の鱗を一欠片残してくれていた。これがあれば、私の声もあちらの世界まで届くからと。

「だって、ベイルさん、お仕事あるでしょう」

「毎日してる訳じゃねえ」

「でも、会えば、別れる時辛いです。……今みたいに」

「だから、来た。お前を自分のところに送り届けさせる為に、ハイレインが俺に出した条件を覚えてるかい」

「えーと、願いを一つ叶えてくれる、んでしたっけか」

「正解」

「それが、どう……?」

「お前が望むなら、お前が負債だと思ってるもの全てを奴に精算させる。そうすれば、心置きなく渡れるだろう。あくまで自分の手で返したいというなら、移住の手筈でも整えてもらうが」

「え、あ、移住って、だ、誰の」

「俺の」

 その瞬間、今度こそ私は叫び――かけて、やっぱり、いつかのようにベイルさんに掌で口を塞がれた。

「人払いの結界は張ってあるが、そう騒ぐな」

「す、すみません……。でも、その、それって」

「良いかとか悪いかとか、分かり切ったことは訊くなよ」

 良くなけりゃ、そもそもここにいねえだろう。

 淡々とした口振りには、もう返す言葉もない。

「さて、どっちを選ぶ」

「あの、ハイレインさんは、どうやって、その『負債』を返してくれるんでしょう」

「それは本人に訊かねえとな」

 ベイルさんが肩を竦めると、ポケットが震えるのが分かった。中に忍ばせていたものを取り出そうとして、今の体勢がいかなる状態であるかを思い出す。

「あの、ベイルさん、手を……このままじゃ、ちょっと」

「仕方がねえな」

仕方がなくないと思うけれど、それを口にする度胸はない。ようやく机の上から降りて椅子に座り、ポケットから掌大の結晶めいた板――ハイレインさんの鱗を取り出す。鱗の表面には、ハイレインさんの空蝉が映り込んでいた。非常に宜しくない感じにニヤニヤされている。やめてくださいはずかしい。

『仲睦まじいようで結構結構』

「えっ、いや、その」

『違うのかい?』

「違わねえから、とっとと話せ」

 ベイルさんの言葉にぎょっとしたのも一瞬、笑いながら始められた説明で、意識は鱗へ戻った。

『ひとまずは里親が見つかり、その意向で外国へ留学したということにしておこう。ゆくゆくはそちらで仕事を見つけたということにでも。実際的な金銭に関する問題は、ま、どうにかしよう』

「あの、私が働けるようになったら、その分を施設に送ってもらうことはできますか?」

『できるよ。君は知らなかっただろうけれど、君の住む街は異界との窓口の役目を果たしている特異点でね。だからこそ、その街に住む君がこちらに呼び込まれた訳だけれど――まあ、余談だ。通貨を変換する機構もあるそうだから、大丈夫。問題はないよ』

「じゃあ――」

『君を我々の世界へ招く為の手続きを、だね?』

 にっこり問いかけてくるハイレインさんに、頷き返す。

「お願いします」

『確かに承ったよ。君はこれで我々の世界の民となる。どこの国に属するかは、君を迎えに行った彼と選びなさい』

 はて、とベイルさんを見ると、

「ここに二枚、書類がある」

 一つは、翠珠の戸籍を得る為のもの。もう一つは、アルトゥール商会においてベイルさんの庇護下にあることを証明する為のもの。――だそうである。

「悪いが、お前の名前はもう名乗れねえ」

「……覚悟はしてました」

 ベイルさんがそうしたように、名乗る名前を変えなければならない可能性は考えていた。私の名前も、余り嬉しくない意図でニーノイエの軍や大臣に知られてしまっている。

「新しい名前に、案は?」

 首を横に振る。そこまでは考えていなかった。

「なら、一つ提案だ」

 追加される、一枚の紙片。今は懐かしい、あちらの大陸共通語で綴られた文字は、

「アスセナ・リーリオ・フレスノ……これ、私の名前に?」

「気に入らなきゃ、他を探すが」

「いえ! いいえ! ……ありがとうございます」

 にへにへしながらお礼を言うと、万年筆が差し出された。

「喜んでもらえて結構。それじゃあ、サインだ」

 こことここに、と示された二カ所に、慎重に新しい名前を書き入れる。

「そう言えば、この商会の証明書なんですけど」

「ああ、何か気になることでもあったかい」

「……養子、とは違うんですよね?」

 恐る恐る問うと、ベイルさんは瞬いた後でかすかに笑った。

「商会に属す間、俺が後見人を務める証明になるだけだ。お前が独立すれば、同時に失効する」

「後見人って、つまり、保護者の代わりってことですか?」

「まあ、そんなようなもんだな。ひとまず、これで手続きは終わりだ。提出はハイレインにでもさせておくか」

 言った瞬間に、二枚の書類は机の上から消失した。

「行動が早くて結構なことだ。――さて、それでどうする」

「どうする、とは?」

「挨拶回りや何かは」

「うーん……止めておきます。どんな顔をして会えばいいか、分からないですし」

『二度と会えない訳でもないからね。そう頻繁に行き来させてあげる訳にはいかないけれど、年に一度や二度の里帰りはさせてあげられるよ。仮にも、留学なのだしね』

「そんな、そこまで――ご迷惑じゃ」

『構わないよ。君の苦難に比べれば、微々たるものさ』

「その通りだな」

「ちょ、ベイルさん、なんてことを!」

「事実だろうが」

「ハイレインさんだって被害者なんですから――もう、話が逸れるじゃないですか!」

 はいはい、と肩を竦めるベイルさんを横目に、ハイレインさんの映り込んだ鱗に目を落とす。

「本当に、いいんですか?」

『もちろんだとも』

「ありがとうございます。じゃあ、そんなに差し迫った感じでもないですし、皆には手紙でも残しておくことにします」

『ああ、手紙くらいならあちらからでも届けることはできるからね。それくらいなら、アーディンでもできる。ちょうどいい鍛錬にもなるだろうね』

「アーディン! 元気ですか? 卵はもう?」

『実は、まだなんだ。私達の住処は随分と荒らされてしまったからね、もうしばらくかかると思う』

「そうですか……」

『少し先になっただけというだけだから、そう気に病むことはないよ。孵化する時には、君を招待しよう』

「本当ですか!」

「おい、話は後ででもできるだろう」

 会話を断ち切るように言って、ベイルさんが席を立つ。

「手紙も、後で書けばいいだろう。運び手もいることだ」

「へ? そんなに急がなくても」

「長居する理由もねえ」

 行くぞ、と言われて、ハイレインさんとの会話もそこそこに、慌てて荷物を纏める。通学鞄に筆記用具や参考書を詰め込んで、机を回り込んでベイルさんの隣に立つと、

「離れねえように」

 差し出された手を握る。やっぱり、右手だった。

「そう言えば、お前は俺の帰る日どりを確かめて、何を言いたかったんだ」

「え? いいじゃないですか、もう」

「よくねえ。言え」

「あ、ハイレインさん、転移お願いします」

『おや、いいのかい?』

「いいんです!」

 鱗に向かって言えば、懐かしい魔力が漂い始めた。周りの景色が歪み始め、私達は魔力の渦に呑まれてゆく。

「直生」

「そうだ、最近何かおかしなこととかなかったですか?」

「おかしなこと?」

「ハーデさんが言ってたでしょう、何か企んでる人達がいるって」

「特別、事件があったとは聞かねえが」

「そうですか、良かった。何か起こってからじゃ遅いと思って、だから急いでたのもあったんです」

「相変わらず、周りを気にしすぎだ。……で」

「あっ、あれ、砦ですね!」

 いつの間にか、境界など過ぎ去っていたようだ。遠く眼下に見えるのは、堅牢な壁で守られた砦の偉容。

「早いですねえ」

「直生」

「アスセナですよ」

「……アスセナ」

「何度言われても駄目です、秘密です秘密」

 つんとそっぽを向く。帰るその日のぎりぎりまで一緒にいてもいいかと、そんな許可を求めようとしただなんて、今更恥ずかしくって言えやしない。

「そこまで隠されると、余計気になるだろうが」

「それでも秘密ですったら」

 言い張ると、ベイルさんは諦めたように溜息を吐き、

「全く頑固だな」

「知ってたでしょう」

「そうだった。――ああ、直生」

「はい?」

「ようこそ、俺の住処へ」

 改めて告げられた言葉に、幸せな気分で笑い返した。

「はい、宜しくお願いします」

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