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寵愛

【強くてニューゲーム】

【つづきから】

---------------

塔で目の前が真っ白になったあと、また異世界転生したらしい。

目が覚めると、大学のような教室にいた。


椅子に座っていた私を見るやいなや、やっと起きたかというジト目で手に顎を乗せ見てくる者がいた。

シュレである。そして、マキナさんがふよふよと浮いている。


「マキナさん、シュレさん……」

「へ?あら、ご存じだったかしら?」「お帰りなさいませ、ご無事で何よりです」


シュレは近づくな否や、しっぽをこすりつけてきては教壇に戻っていく。

「――ッ!」


かわいい。可愛すぎる。

ただ、さすがに獣だからか、獣臭い。


移動しながら、話をする。

「ねえ、どっちが良い?」

シュレはそう言うと、2つのハーネスを取り出してきた。

首程度の太さと明らかに使えないものを見せる。

「どっちも不要ですよ」

「はー、テストは失敗だわ。あはは……」

シュレは深くため息をついて力なく笑う。


「えっ?何のテストですか?」

「ごめんなさい、あなたは悪くないの。……こっちの話よ」

なんなんだ、一体。こんなのどう考えても誘導尋問だろう。

「申し訳ないですが、遠い世界に想い人がおりまして、いや恋人とかじゃなくて救えなくて私にはそんな資格などないからだから――」


「その人は――こんな顔だったかしら?」


思わず目をつむって身構える。

そこには、頭だけ佐藤さんのシュレがいた。

その口ぶりはホラーのコンテクストなんよ。


内股になってしまい壁にもたれかかり、立てなくなる。

「大丈夫?おぶりましょうか?」

シュレは答えを待たずにおんぶしてきた。今は良くない!

「あら。あらあらあらら。もっとトロッコ問題のような状況下に置いたらうまくいくかしら……ふふっふひっ……」

ブツブツとなにか言いながら笑っていた。


「あのー、いちゃいちゃいちゃついているところ割り込み(インタラプション)して悪いっスけど、重要なお話(メッセージ)が1件あります」

マキナは、あからさまに不機嫌そうに言い捨てた。

そうだ、こっちもマキナに話があるんだった。


――――


――


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