僕だけがいない現代世界線
【強くてニューゲーム】
【つづきから】
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買い物帰りらしく、手にはレジ袋が握られており、自宅の前にいた。
自宅は更地になっており、土地売り出し中の看板がたっていた。
……マキナ、マキナさん?
マキナさんはずっと黙ったまま怖い顔をしているような気がした。顔はないが。
【適当な家に聞いてみる】
もう隣の家――に聞く必要はない。
待てよ、なにかおかしい足りないような。そうだ、隣の家にポスターがない。
表札に目をやると、"古条"と書かれていた。誰?
「はあ、はああ」
心臓がドクンと跳ねる錯覚に陥る。
『志摩に3年居りました、いや、しかし、西園さん……西園議員は本当立派で……』
西園議員が消された?あるいは、引っ越してこなかった?別人がこの家を買った?
……ダメだ。考えても結論は出ない。
そうだ、検索検索。……名前は、つとむだったはず。
西園つとむ。
……落選している。今は、地方の町議会議員をやっているようだ。
「マキナさん、それで次は?」
「あ、はい。ああ、えっと、そうっスね、自害してくださいッス」
そんな軽いノリで、マキナさんは言った。
剣を召喚しようと――
「あれ?その包丁は使わないんスか?」
「包丁?」
「ほら、レジ袋の中のッス」
「うわあ!」
中を見て思わず尻餅をつく。新品の買ったばかりであろう包丁が入っていた。
な、んで?
――――
――
「落ち着いたっスか?」
「どうも、ありがとうございます」
どちらにせよ、自害しないことには進めないというが。
今まで、自害なんてしていない。マキナさんを信用しても良いのだろうか?
でも、今までにないことも同時に起きている。
どうする?そんなことを考えていると、
隣の家の中から怪しく強い光が漏れて、市街地に"それ"は現れた。
――怪獣!
怪獣は一瞬で、市街地を灰塵に帰し、空も"破壊"した。
空のメッキが剥げる。そこにはさかさまのビル群が建っていた。
上空からビルの破片が落ちてきて――マキナさん?
マキナさんは空間の裂け目へ入っていってしまった。
「マキナァ!!待って!!」




