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一夜

作者: 龍見雨柯

夜。青白い光に煌々と映像を映し出すモニターには薄く笑いを浮かべた者や、人の居ない風景が流れていく。多分、日本語を喋っているのだが水の中で聞く音のように耳にはくぐもって聞こえる。頭から考えが流れ出しているような感覚を覚えつつ、じつとその眺めをやめずにいた。ヘッドホンをしていても声はこんなに届かないのに、騒がしい効果音やどこか他でも聞いた事のある音楽はずかずかと押し入ってくる。不愉快かというとそうでもない、凪いだ感情と、止まらない思考の流失に更に声は遠ざかったように思えた。

 頭の中には無数の文字列がリフレインして音のない鐘が重く響き渡っている。ぐらぐらと傾く音の波紋に視界は揺らぎ、聞き慣れた周波数に下がってくる。

 見えもしない光景が視界を遮って視力を奪い、影だけが狭い光の中で泳いでいる。知らない記憶が目と耳と脳に過去を与え、本当の記憶を無かった事にしていく。仕方無くもう一度モニターを凝視し直してみても、違う記憶がもう一度上書きされる。

 不毛だな、と現実が囁きかけてきても何度も同じ違う光景が紙芝居のように切り替わっていく。切り替わる光の影と記憶の間に、細石のような現実が散らばって汚れていく。

 波が揺れて、飲み込み、昨日が無くなったくらいに嘘が積み重なった頃。


朝。ヘッドホンの向こうからバタバタという音がして思わず目を上げる。ヘッドホンを外すともう音は止んでいて、音の方向を見ると仰向けに動かなくなった鳩が転がっていた。

現実ベースなので日記のような物なのですが、内容が現実的ではないため

どうにもジャンルが解らなくその他に。

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