逆行魔法使いの青年とお姫様のお話(プロローグ)
設定とプロローグのみですが、ふと思いついてしまったので…
在り来りな設定ですが、供養させていただきます。
(18)アリシア・オブ・アンバーランド(由来:誠実な者)
アンバーランド王国第53代王朝第1王女
プラチナブロンドの髪に琥珀色の輝く瞳のお姫様
(19)セス・クロウリー(名前の由来:任命された者)
アンバーランド王国第53第王朝筆頭魔導師
漆黒の髪にペリドットの瞳の青年
(17)マリア・オブ・アンバーランド(由来:苦しみ)
アンバーランド王国第53第王朝第2王女
ストロベリーブロンドの髪にタンザナイトの惹き込まれるような瞳のお姫様
(35)カイル・ルイス・オブ・アンバーランド(由来:ハンサムな・名高い戦士)
アンバーランド王国第53代王朝国王
ホワイトブロンドの髪に輝く琥珀色の瞳
グレイス・オブ・アンバーランド(故)(23)
アンバーランド王国第53代王朝王妃
プラチナブロンドの髪に可愛らしいストロベリークオーツの瞳
リア・ランカスター(故)(27)
アンバーランド王国第53代王朝側室
ストロベリーブロンドの髪にタンザナイトの瞳
(28)ティアナ・アドルナート
アリシア付きのメイド
(19)エドワード・ゴーント
アンバーランド王国ゴーント領主公爵公子
マリアの婚約者
(31)ギルバート・カークランド
アンバーランド王国国王軍近衛隊隊長
カイルの側近
☆☆☆☆☆
―ああ、またこの日に戻ってきたのか
窓から吹き込む風に漆黒の髪をなびかせながら、少年は考えた
何故、毎度、毎回、10年前のこの日に戻って来てしまうのか
何がきっかけで俺の時間は巻き戻っている?もしそれがあるとしたら、それを止めない限り俺の時間は永遠に10年後の建国祭の1週間後で止まったままなのか?
…冗談じゃない、今回こそ、原因をつきとめて、この長い旅を終わらせてやる…………
☆☆☆☆☆
「お父様、なにもそこまでされなくてもぉ…!」
「何を言う、其方をそこまで追い詰めたのはこやつなのだろう?」
「いえ、ですがぁ…」
「……………」
「丁度良いのだ。近く結婚式を迎える其方を邪魔されてはならんからな。」
ああ、私はどこで間違えてしまったのだろう。
妹に婚約者ができた時?それとも父の不興を覚えもなく買ってしまった時?それとも生まれた時から?
私は妹を追い詰めた記憶などこれっぽっちも無い、それどころか、妹であるマリアにはいつも馬鹿にされてばかりだった。
勉強はできても運動ができない鈍間で暗い私に比べ、勉強はそこそこでも活発で明るい妹に、周りの興味は早いうちから移っていた。
妹はそのことに気づくや否や私を馬鹿にするようになった。
私の婚約者へと宛がわれる予定だったエドワード公子はいつの間にか妹に夢中で、妹の婚約者へとすり変わり、私が欲しいと言った綺麗なドレスは父によって妹に贈られていた。他にも沢山。数え切れないほど妹への贔屓、いや、私の冷遇の日々。
それでも妹に仕返しをして周りの不況を買うようなことはしなかった。仕返しをしようものなら周りの目がどんなものになるかは分かりきっていたから。
それなのに、ある日、私がマリアに酷い言葉を浴びせたと父に言われた。
全く心当たりがなく、否定したにもかかわらず、父は当然のようにマリアの嘘の言い分を信じきっている。
私に勝てるはずがなかったのだ。
真実を述べる私は、マリアを信じる父にはさぞかし滑稽に見えたのだろう。その日から完全に私の居場所は王宮の中からなくなってしまった。
塔に幽閉され、尋問の日々。覚えもないことを言えるはずもなく、遂に今日父が直接私の処刑を言い渡しに来た。
ああ、私は、どこで間違ってしまったのだろうか………………………
続きはもし浮かびましたら供養させていただきます…………