第61話 第二章【獣人族 バトルオリンピア編】5
今年も色々ありました。
ある意味コロナのお陰でたくさんの小説を考える時間が出来たとも言える年になりました。
私の仕事は順調でコロナによる被害は殆どありませんでしたが、読者の皆様は如何でしたでしょうか?
来年は、今まで以上に皆様にとっても幸せが訪れますように・・・
そして、時間内にやれるだけの事を終えると俺達は、闘技場に戻りこれから準決勝の第一試合が始まるところだった。
「皆様~!お待たせ致しました~♪ それでは、ティーグル選手とソロ選手の準決勝戦を始めます!
ティーグル選手は言うまでもなく歴代最強との噂も高く!前バトルオリンピアの優勝者です!しかし、相手のソロ選手の強さも尋常ではありません。」
進行役のウサギの獣人が観客の熱気を煽る様に話すと場内のボルテージが上がり始めていく。
「予選では、相手を威圧だけで制圧し、先の第一試合でも圧倒的な強さを誇示しました~!
間違いなくこの試合は、どちらかの選手の戦闘不能による決着となるでしょう!」
観客席のボルテージがさらに上がり始めていく。
「それでは~!これより~! ティーグル選手とソロ選手の準決勝戦を始めます!」
観客席から「「「「「「おぉぉぉ~!!」」」」」」と歓声が上がり始めていた。
「観客席のボルテージも最高潮に達したところで! 準決勝第一試合! 開始~!!!」
ゴォ~ンっと銅鑼の音のリズムが徐々に短くなり最後にゴォ~ンっと盛大に銅鑼の音色が響き渡った。
「クフッ♪ さて・・・・・・どれ程、強くなったのか・・・・・・少し試させてもらいますね♪」
眼前のティーグルが一瞬で俺の間合いに入ると強烈なパンチとケリを放ってきた。
ティーグルのパンチを頭を傾けて躱すと回転回時蹴りが避けたところに迫って来ていたが、その蹴りも踏み込んで右腕で受けると共に俺の左拳をティーグルの顔面にお返しした。
ティーグルもあの体勢からでも身を捻って躱したが・・・・・・・。
ハハハ♪ 以前の俺の実力ってそんなもんだったのか? それは、悪い事をしたな・・・・・・。試すんだったら、せめてこれ位の速さにしたらどおだ?」
ティーグルの頬に赤い線が付いていた。
「クフフフフ♪ 少々力加減を間違えましたかね~♪ では、さらに早くしますよ♪」
「確かに・・・・・・早いが、いくら何でも手を抜き過ぎなんじゃないのか?」
「クフッ♪ 時間はたっぷりあるんですから・・・・・・楽しまないと勿体ないと思いまして・・・・・・。」
「フン! バトルマニアのお前に付き合う義理は俺にはないんだがな・・・・・・。」
悠長に話しながら戦っていても俺達のパンチや蹴りの速度は、既にマッハの領域に入っていた。
「クフッ♪ これ位であれば余裕ですね~♪」
ニマ~っとティーグルが笑った瞬間、俺の背筋に冷たい汗が伝った。
「うぉっ! あっぶね~・・・・・・いきなりギアを上げやがったな!」
今までの倍の速度で、拳が飛んできたのをヘッドスリップでギリギリ躱した。
「あれ? ごめんね~♪ 嬉しくって・・・・・・力加減を間違えちゃったよ♪」
「アホか! 嬉しくってって!やっぱりバトルマニアだな・・・・・・お前は!」
「クフフフフ♪ 戦いは良いですよ♪ 昔を思い出しますね~♪」
「フン! お前の昔話に付き合ってやる程、俺はお人好しじゃないんでな!サッサと試合の決着を付けさせてもらうぞ!」
この時の俺達の拳と蹴りの速度は既にマッハ2程度。
互いの繰り出す拳や蹴りによりソニックブームが発生していたが、それさえも俺達
ティーグルのパンチを頭を傾けて躱すと回転回時蹴りが避けたところに迫って来ていたが、
は薄皮一枚のところで、躱していた。
「クフッ♪ クフフフフ♪ やっぱり・・・・・・ソロさんとの戦いは楽しいですね~♪ それじゃ~ギアを上げるとしますか♪」
「ハッ! 今の俺だったら!この位のスピードなど、ど~って事ないな! だったらこっちもギアを上げるぞ! 喰らえ!【炎連弾!】」
ゴルフボール程の大きさの火球を数十発放つとティーグルも同じ技で反撃してきた。
「チッ! やっぱり お前も使えたか!」
「クフフフフ♪ ソロさん達が、獣霊山で修行していた事は、マロンさんの戦いで分かってましたからね~♪
これは、これで面白いかもしれませんね~♪ 少し強めに行きますよ♪」
そうティーグルが話した瞬間。俺の完全に50cm位の巨大な火球が襲った。
「クッ! いきなりこのサイズかよ! 【巨炎弾!】」
ドカ~ンっと空中でぶつかり合うと煙が立ち込めてティーグルの姿が見えなくなった。
「なっ!」
いきなり俺の前に空気の塊がぶつかってきた。
「こ・これは・・・・・・【空圧拳】か? なっ! 連続だと? おぉぉぉ~!!」
空圧拳で押されている俺目掛けて1m位の横長の「炎裂弾」が襲ってきた。
「くそ! 技の使い方が旨いな! だったら! ハァッ! それ!お返しだ!」
空圧拳に押されながらもその場で上空に跳躍するとティーグル目掛けて俺は【空裂斬】を放った。
「クフフフフ♪ 【巨炎連弾】♪」
上空で、互いの技がぶつかり合うとまたしても爆発が起こった。
「うぉっ! まさか・・・・・・あの野郎! 爆風で俺を飛ばす為に・・・・・・?」
闘技場の煙が糸を引いて動く様子が見て取れた。
「下に回り込んだな! お前の居場所は分かっているぞ! だったら! これを喰らえ【爆炎斬!】」
空中を飛ばされた俺が空気を蹴り体勢を元に戻すと自分の眼下に向けて巨大な槍の炎を放った。
その瞬間!したから俺目掛けて同じ巨大な炎槍が飛んできた。
「クソ~!」
またしても爆風で体制を崩しながら上空に舞い上げられた俺目掛けて炎連弾数十発が飛んできた。
「グァッ! クゥグググググ・・・・・・ 【風障壁!】」
両腕で受けるも、この試合始まってからの初めてのダメージを貰ってしまった。
「やっぱり強いな・・・・・・仕方がない・・・・・通常状態での全力だ~! 【連続空圧拳!】
標準時の俺の足の速さは時速3000㎞程だがパンチの速度は、その10倍だ!いくら空中で、足場がないと言ってもマッハ10以上の速度は出せる。
俺は、両手で続けざまな空圧拳をティーグルに向けて打ち下ろした。
「おや~!? クッ! これは空圧拳ですか? 何? 連続だと? グッ! クッ! これは・・・・・・・身体が重くなっているのですか?」
そう俺は、上空から巨大な空圧拳を連続でぶつけ続ける事でティーグルに重力魔法の様な効果を与えていた。時速12000㎞以上の風の塊だ! そう簡単には・・・・・・・動けない。
「よ~し!良い具合に空気の密度が高まっているな・・・・・・。弾けて吹き飛べ!【爆炎斬!】」
俺の空圧拳により闘技場を覆っていた煙が消え空気の塊に押しつぶされそうなティーグルに向け巨炎槍をぶつけた瞬間・・・・・・・・ドガ~ン!っと大爆発が起きた。
「おっとっと! 最初から分かっていれば空中制御する事など造作もないな!」
俺は、自分で放った爆発により吹き飛ばされそうになったが、上空に向け手で空気を殴るとそのまま闘技場に降り立った。
「グボォッ! ハァハァハァ・・・・・これは、油断しましたね~♪ グハッ! 思ったよりもダメージが大きかったですよ♪ グフッ! ハァハァハァ・・・・・ソロさんいきなりギアを上げ過ぎじゃないですか?」
「知らんな!お前に付き合う道理が無いからな!」
「クフッ♪クフフフフ♪ 素晴らしいですよ♪ 試しに・・・・・今のは通常状態の攻撃ですか?」
「あぁ! そうだ!」
「クフッ♪クフフフフ♪ 素晴らしい・・・・・・通常のパワーで、あのパワーですか♪ クフッ♪ いやだな~♪ ソロさんのせいで、僕の力が抑えられそうもありませんよ♪」
目を細めて冷酷な微笑を浮かべるティーグルからどす黒いオーラが零れ始めた。
「クッ!相変わらず・・・・・・出鱈目なオーラを出しやがって♪」
「クフッ♪クフフフフ♪ やっぱり♪ソロさんも私と同じですよ♪ 強い者との戦いが楽しいんですね♪」
「フン!何とでも言え! 別に否定はしない!」
「クフッ♪クフフフフ♪ では、私も・・・・・・身体強化するとしましょう・・・・・・。これならば・・・・・・クフッ♪ どうなりますかね~♪」
「グハッ! 痛ったぁぁぁ~!」
気を抜いたわけじゃない。しかし、いきなり左頬を殴られ俺は10数メートル吹き飛ばされてしまった。
「アホか! 何倍の身体強化を使ったんだ! いきなり早すぎだろうが!」
「クフッ♪クフフフフ♪ さて? 僕は何倍の身体強化を使ったんでしょうね~♪」
「チッ! こうなったら! 身体強化2倍だ! ハァッ!これについてこれるか!」
ティーグルの背後に一瞬で回り込むと足払いで体制を崩し、そのまま地面指で掴むと蹴りを振り上げティーグルの後頭部目掛けて打ち下ろした。
「グァッ! 痛ったぁぁぁ~! たった二倍でその速さですか・・・・・・これは、想像以上に強いですね♪ クフフフフ♪ だったら! ハァッ! これならどうですか!」
ヨロめいていたティーグルが消えると俺は空を見上げていた。
「グハッ! 今・・・・・・倒された後、背中を蹴り上げられたのか・・・・・・? ヤ・ヤバイ!」
俺は空中を蹴ってその場から離れた瞬間。俺の蟀谷にティーグルのケリが掠った。
「クフッ♪ 素晴らしい♪ やっぱり空も飛べたんですね~♪ それに今の蹴りを躱すとは♪」
地面に着地して蟀谷を抑えていた自分の手を見ると額が切れて血が滲み出ていた。
「痛ったぁ~・・・・・・まぁな・・・・・・以前喰らった技だったからな・・・・・・。こりゃ~1時間も持たないかもな・・・・・・身体強化・・・・・・3倍!」
俺は、そのままの位置からティーグル目掛けて連続で、回し蹴りを叩き込んだ。
「クフッ♪ そんな位置から何を・・・・・・・! グァッ な・何が? グハッ! こ・これは・・・・・・空裂斬?なのか・・・・・・・? グァァァァ~! クッ!」
俺の通常時の蹴りの速さは、パンチの速度と同じだ。
しかも今度は地面にシッカリと付いている状態プラス身体強化3倍だ。
この状態の蹴りはいとも簡単に空気を切り裂く。
言葉の通り俺の蹴りにより切り裂かれた空気が真空の刃となってティーグルに襲い掛かった。
「ガフッ! 痛たたたた・・・・・・。 僕が切ったのはソロさんの額だけだって言うのに・・・・・・これでは、僕の方が切られ過ぎじゃないんですか?」
「フン!さっきも言ったけどお前の戯言に付き合ってやる程、俺はお人好しじゃないんでな!」
「クフッ♪ クフフフフ♪ これは・・・・・・この姿では、勝てそうもありませんね・・・・・・。良いでしょう♪ 今度は、良い勝負になりそうですね~♪ 超獣化! グルルルル・・・グガァ~~!!!」
見る見るうちに全身の骨格が変化していく俺の目の前には筋骨隆々な二足歩行の虎が立っていた。
「グフフフフフ♪ では、ここからが本番ですよ♪ では、行きますよ♪」
「クッ! 前回よりも早すぎるんじゃないのか?」
「グフッ♪ それは、そうですね~♪ 前回は身体強化を使ってませんでしたし・・・・・・それでも・・・・・まだまだ。こんなものではありませんよ♪」
グァッ! クゥゥ・・・・・ふざけるな!ハァッ!」
それから俺とティーグルの壮絶な打撃戦が始まった。
殴られれば殴り返し、蹴り飛ばされれば蹴り返す。 闘技場に叩き付けられれば、叩き付け返すと言った一進一退の攻防を繰り返した。
「ゼェゼェゼェ~ この化け物め~無呼吸で乱打戦に持ち込みやがって・・・・・・息位吸わせろよ!」
「ゼェゼェゼェ~ 僕が化け物だったらソロさんも十分化け物ですよ♪ それに乱打戦は、僕ではなくソロさんが仕掛けてきたと思うんだけど?」
「ハァハァハァ・・・・・そうだっけ?」
「ハァハァハァ・・・・・そうですよ!」
「だったら!細かい事は気にするな!」
「クフッ♪クフフフフ♪ 何で貴方との戦いに心が躍るのか分かった気がしますよ♪」
「フン!お前に喜ばれても嬉しくも何ともないな!」
「クフフフフ♪ 釣れないですね~♪ でも、そろそろギアを上げますよ♪」
「ハッ! だったら!俺もギアを上げるだけだ!」
「グフフフフフ♪ 今度は、私の方が早かったようですね♪」
「ドガ~ン! グハッ!」
気が付くと俺は、ティーグルの強烈な一撃を喰らって闘技場を囲む壁に激突していた。
「おぉ~っと~!ソロ選手~!ティーグル選手の強烈な回し蹴りを喰らい闘技場を囲む壁に叩き付けられました~! しかし!準決勝からは5秒以内に闘技場に戻らないと負けになってしまいます!」
「ゲホゲホ・・・・・何が5秒以内だ!聞いてないぞ!」
俺は壁を蹴って一瞬で闘技場に戻るとティーグルを睨み付けた。
「クッ!やってくれたな!さっき食べた物を半分位吐き出しちゃったじゃないか!」
「?グフフフフフ♪ 戦いの前にそんなに食べたらダメじゃないですか~♪ それは、僕の責任じゃ~ありませんので、悪しからず♪」
「仕方がないな・・・・・・残り時間30分弱か・・・・・・・身体強化・・・・・・6倍だ!」
「グフフフフフ♪ この僕とここまで戦えるとは・・・・・・楽しい♪楽しいですよ~♪ソロさん!」
「ハッ!それは、良かったな!」
教えて貰った技の大半が遠距離攻撃に特化している為、実力伯仲の近接戦闘では使う暇がない。
どれだけ相手の陣地を奪い取って強烈な一撃を入れられるかが勝敗を分けた。
「ヘヘヘ♪ 分かったぞ♪」
「クフフフフ♪ 何が分かったんですか?」
「近接戦闘ばかりで気が付かなかったけど・・・・・・足だけは俺の方が早いな!」
俺は、一瞬で壁まで跳躍すると全力でティーグルに飛び掛かった。
俺が着地に使った壁が、ボゴンと大きく凹んでしまったが、気にしません!
「グフフフフフ♪ そんな直線的な攻撃など避けてくれと言っているようなものですよ♪ ゲボォ~ グハッ! グッ! な・なにが・・・・・・」
俺の直線的な蹴りをヒョイっと躱したティーグルだったが
「ガ~ハッハッハッハ~♪ 俺の予想通り!」
俺は、ティーグルが躱すと予想していたので、そのまま反対側の壁に着地し再度死角からティーグルの背中に強烈な蹴りをお見舞いした。
そして、ティーグルは闘技場の壁まで叩き付けられたのだった。
「ゲハッ ゲホゲホ・・・・ハァハァハァ ぐぅぅ~ これは・・・・・・凄まじいダメージを貰っちゃいましたね~♪」
「今のは効いただろう♪」
「クフフフフ♪ 痩せ我慢が出来そうもありませんね~♪ しかし!僕は負ける訳にはいかないのです!」
「フン!この好機を見逃す程、俺がお人好しに見えると思うのか?」
「クフフフフ♪ いや・・・・・・見えませんね~♪ それにしても・・・・・・・私も随分と強くなったと思ったんですけど・・・・・・一体どんな修行をしたんですか? ちょっと強くなり過ぎじゃないんですか?」
「フッ♪ その内教えてやるよ!」
「ソロさんって意外とケチなんですね~ ヒント位貰えませんかね~?」
「俺は、ケチじゃないぞ! 分かった! ヒントだけやるよ!獣霊山の十霊堂で凄まじい特訓を繰り返したからだ! お前は十霊堂の存在までは知らなかっただろうがな!」
「十霊堂・・・・・ですか? なるほど・・・・・・あの石碑に掛かれていた場所は、獣霊山にあったんですね・・・・・・クフフフフ♪ それは、良い事を聞きました♪ 」
「さてと・・・・・・お喋りタイムは終わりだ!少しは回復したようだが、このまま一気に決めさせてもらうぞ!」
「グフフフフフ♪ 一つ私も教えて差し上げますよ♪ 私が修行した獣王のダンジョンの事を!」
「獣王のダンジョン・・・・・・・だと?」
「そうですよ♪ 十霊堂と対をなす修行場・・・・・・ヘスティアダンジョンで、私も死にかける程の修行をしたのです。」
「お前が死にかけた? 嘘つけ!」
「クフフフフ♪ 信じる信じないはソロさんの自由ですよ♪ そして私は、全てのダンジョンを踏破した事で、真なる力の開放を手に入れたのですよ♪」
「なんだと・・・・・・お前もヒョードル様と同じ力を手に入れただと!」
「!? 何故あなたが、その事を知っているのですか? グフフフフフ♪ まぁ・・・・・気になりますが、今は時間もありませんので、後で聞くとしましょうか・・・・・・・。この力は、使用時間が短いのが弱点ですが・・・・・・負ける位なら・・・・・・今ここで限界を超えるだけだ! ウォォォ~!!!!」
ティーグルの肉体がミシミシ軋み始メロと今までの圧倒的な肉体を収縮した様に身長が190cm程の精悍な青年が目の前に現れた。
「ば・ばかな・・・・・・十霊堂をクリアしてもいない奴が何故・・・・・・?」
白銀の髪をなびかせ内在する凄まじい闘気が溢れていた。
獣人族の特徴である耳と尻尾がなくなり人族と見分けが付かない姿だった。
「スゥ~ ハァ~ クフフフフ♪ この姿は・・・・・・ちょっと・・・・・・強いですよ♪」
「ま・不味い!身体強化・・・・・・グワァァ~ッ!」
一瞬んで上空に蹴り上げられたと思ったら闘技場に叩き付けられていた。
「グワァァ~ッ!!! ゲホゲホ・・・・ハァハァハァ グッ! 痛っ!あばらを砕かれたな・・・・・・。クッ!油断した。サッサと始末していれば・・・・・・。」
「この姿だと力加減が難しいので、隠している力があるなら使った方が良いと思いますよ♪ でないと・・・・・・死にますよ!」
ティーグルから凄まじい威圧が放たれた。客席が恐慌状態に陥っていた。
「クソ~ この状態でどこまでやれるか・・・・・・・スゥ~ ゾーン最大開放~! 身体強化・・・・・・最大! 肉体強制開放~! 最大身体強化・・・・・・・12倍だ~!!!」
それからのティーグルの猛攻は凄まじかった。さっきまで俺の方が早かった速さも今ではティーグルの方が圧倒的に速い・・・・・だけではなくパワーも俺の倍はありそうだった。
「グフフフフフ♪ どうやら僕の方が強いようですね♪」
「グフッ! クッ! 反則だろ! お前の開放は何倍になるんだ!」
「う~ん・・・・・考えた事もありませんでしたが・・・・・・・多分♪ 4倍位じゃないんですかね~♪」
「ば・ばかな・・・・・・さっきの強さの4倍だと?」
「ゼェゼェゼェ~ グフフフフフ♪ 僕の残された時間も短いので、そろそろ決めさせてもらいますよ♪
ソロさんの強さに敬意を表して・・・・・・・」
ティーグルの身体がブレた瞬間。俺を中心に前後左右から一斉に打撃の弾幕が俺に襲い掛かった。
「カハッ! この技は・・・・・・。 グッ・ググゥ・・・・グゥワァ~・・・・・・。」
ティーグルの凄まじい猛攻に俺の意識が朦朧としてきた。
闘技場の袖口でメロが涙を流している姿が見えた。
その時、俺の見ている景色の流れがゆっくりに見え始め・・・・・・時が止まり始めた。
≪申し訳ありません。マスター・・・・・・マスターの許可なく思考加速魔法を使用させて頂きました。
本来のマスターであれば、この様な姿になる訳がないのに・・・・・・・私のせいで・・・・・・・勝手な事をしてしまい申し訳ございませんでした。 どうしても我慢できなくって・・・・・・本当に申し訳ございません。≫
俺の脳内に見えるシリウスが涙を流しながら土下座して平謝りしている姿が見えた。
「いや・・・・・・助かったよ♪ 本当に・・・・・・助かった。 それにしても・・・・・・・ダブルムーンから5日目だから5%の能力しか使えないんじゃなかったんだっけ?」
≪クスン・・・・・・マスターは記憶をなくされても変わらずお優しいのですね♪ 確かに・・・・・・マスターが仰る通りです。 今のマスターの能力は5%程度しか使用が出来ない状態です。ですが、強大な魔力の持ち主であるマスターであれば、たかが、5%と言っても魔力量で言えば300万以上が使えますので、この世界の大賢者程度の魔法レベルであれば使おうと思えば使う事が可能です。≫
「どう言う事だ? 相変わらず・・・・・・話が大き過ぎて意味が分からん・・・・・・ところで、使おうと思えばってどう言う事だ? 使うと何か問題があるのか?」
≪はい・・・・・魔法は使えるのですが、魔力コントロールが5%未満になってしまう為、意図的に相当小さく魔法を使わないとどの様な魔法現象が起こってしまうのか予想できません。≫
「ん? それは、普通に魔法を使うと使いたい魔法と実際に発現する魔法が違ったり威力が変わってしまったりするって事なのか?」
≪はい♪ さすがマスター 相変わらずご理解が早くて助かります♪≫
「例えば、小さい炎を出そうとしたらとんでもない業火になるかも知れないって事だよな?」
≪はい・・・・・・その通りです。≫
「う~ん・・・・・なるほど・・・・・・それは、危険だな・・・・・。」
≪なので、魔力コントロールを5%以下に制限して魔法を使うのであれば、使う事は可能です。≫
「なるほどな・・・・・・試しに身体強化魔法は、何倍まで使えるんだ?」
≪申し訳ございません・・・・・・・。魔力コントロール5%の表現が分かり辛かったと思いますが、あくまでもこの世界の理に乗っ取った魔法なので、20%以上の魔力をコントロール出来ない限りは、マスターの聞きたい答えにはなりません。≫
2か月おきに溜め込んだ小説を一気にアップする為、読者の皆様にはご迷惑をお掛けしているかも知れません。
ちなみにこのメッセージも9月に打ち込んだものですので、的外れなコメントがあった場合はご容赦ください。




