第49話 第二章【獣人族 獣霊山編】10
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「あれ~?別に不思議な事じゃないのか?今の現獣王がソンメルって奴なんだろう?だったら、メロも【獣王に至れる者】って称号になるんじゃないのか?」
一瞬の沈黙の中、口を開いたのはラフィー様だった
「何を言っておるのじゃ? 神々の創りたもうた天能柱にハッキリと【獣王に至る者】と称号が表示されておる限り!そこにいるメロこそ正当な獣王となるに決まっておるではないか?
この十霊堂をクリアすれば、必然的に獣王となるに決まっておろうが!・・・・・・・ん?今、お主・・・・・現獣王が居るともうしたのう~・・・・・それは、確かに・・・・・・おかしい話で当然じゃな・・・・・。」
そう・・・・・俺が気にしたのも正にその事だった。
「ラフィー様!このメロの・・・・否、ここにいるメローネの父君、ヒョードル・レ・オパール様こそ先代獣王だったのですが、2回前のバトルオリンピアで、姦計に嵌められ亡くなられてしまいました。
その時の優勝者が、先程ソロが申したソンメルで、現在の獣人国の王となっているのです。」
マロンが真剣な眼差しをラフィー様に向け、事の顛末を話し始めた。
食事に何かしらの薬が混ぜられていた可能性がある事を当時のメイド達から聞いていたが、その事を知るメイドが謎の失踪をしてしまった事や大会中に動きがおかしくなったヒョードルの背中に何かしらが刺さっている跡があり、その部分がどす黒く変色していたが、医者が碌に見なかった事など・・・・・ヒョードルを面白く思っていなかったソンメルの黒い噂が耳に入ったので、メロとマロンが、調べていたが未だに証拠が見つかっていない事をラフィー様に話したのだった。
「ほぉ~♪ なるほどの~これは、興の乗る話じゃな!姦計の証拠が見つからないとは言え、間違いなく正統な勝負ではなかった事は自明の理であるな! せめて、その者が、獣王のダンジョンと呼ばれる【ベスティアダンジョン】を踏破しているのであれば、姦計であろうとソンメルに【獣王に至る者】と称号が表示されておったはずじゃ! ソンメルとやらが真の獣王であれば、この十霊堂に必ず来ることになる。しかし、奴は訪れてはおらん。メローナよ、敵討ち等と言うくだらん理由でバトルオリンピアに出てはならんぞ!・・・・・・・お主は、純粋にバトルオリンピアを勝ち抜き必ず次代の獣王とならねばならん存在なのだ!」
いきなり、とんでもない事実が発覚したものだ・・・・・・。 まだ、いくつかの事は、推測の域を出ない内容もあるが、ラフィー様の話を信じるのであれば・・・・・・ソンメルは間違いなく獣王ではない。否、獣王の素質そのものが無い事になる。・・・・・・本来であれば、獣人国の王座は空席という事だ。
メロは目を閉じて唇を噛みしめていたが、冷静になれたのかラフィー様の言葉に静かに頷いていた。
「止め止め!辛気臭い話は、これで終いじゃ! それに!まだお主の【超人へと至る者】の称号についても話しておらんのじゃからな!」
あ!そう言えば、称号の事について質問をしていたんだったっけ・・・・・。
「良いか?お主の【超人へと至る者】の称号には、流石の妾も驚いたが・・・・・正直、天能柱の故障を疑った位だからのう~。 良いか! 聞いて驚くではないぞ!そもそも、この惑星ソラリスの生物に【超人】の称号が与えられた歴史がないのじゃ!」
ラフィー様の言っている意味が良く分からない・・・・・・人類で初めてって事か? それとも・・・・・この惑星に存在しない称号という事なのか?
「「「えぇ~!? どう言う事???」」」
「エ~イ!だから!驚くなと申したであろうが!先ずは兎に角、話を聞け!」
俺達は慌てて口を手で塞ぐとラフィー様の話に耳を傾けたのだった。
「話を続けるぞ! この【超人へと至る者】とは、そのままの意味じゃ!【人の知識を超える者】、【人の限界を超える者】、【人の能力を超える者】、【人の常識を超える者】の全てを兼ね備えた。と言う意味があるそうじゃ。
分かり易く言うのであれば人のみでありながら神の世界に片足を突っ込んだようなものじゃ!この世界の文献に辛うじて記されておる。別名【デミゴッド(半人半神)】と呼ばれる存在じゃ!」
再び場を訪れる静寂・・・・・・。あっ!メロとマロンが白い目で俺を見つめ始めた。
「あ~うん・・・何か驚いたけど・・・・・・なんか納得したかも・・・・・・異常じゃなくて半神だったか(笑) はぁ~やれやれ・・・。やっぱり・・・・ソロ君だったね~♪」
「うんうん♪ 流石は、僕がご主人様に選んだだけの事はあったって事だね♪ それにしても・・・・・半神って・・・・・プププププ♪ ちょっと凄すぎて笑っちゃうんだけど♪」
何で?やれやれ、とか。溜息つくとか・・・・。笑えるとか・・・・言い方!大事なんだよ! 俺は人間だい! それに!マロンさん?いつから俺は貴方のご主人様になったのですか?確かにちょくちょく言葉に出てたけど・・・・。
この流れはイカン!俺がからかわれる流れだ!話を変えよ~っと!
「まぁ~生きているんだからそんな事もあるんじゃないかな?それにしても・・・・・メロとマロンも随分とレベルアップしたよね~必殺技とかスキルとか!頑張った甲斐があったね♪」
「・・・・・・何、さらっと話題を変えようとしてるのよ!全く~本当にソロ君はブレないよね~♪」
「ソロがからかわれる事を避けた意志が伝わってきたから間違いなく確信犯!」
でた!マロンさんの女の17感! 何かのスキルじゃないのか~?凄すぎるだろう・・・・・。
「ウフフフフ♪ 可哀そうだから終わりにしますか! それにしても・・・・・・・確かに必殺技とかスキルがメチャクチャ多くない? 私達もなんだけどね・・・・。どうなっているの?」
ふぅ~セーフ♪ 俺・・・・・解放される♪ ヒィ~・・・・マロンがこっちを見てる~~。無心だ無心!
「う~ん・・・それについては思い当たる節があるんだよね~ 俺が教えた技や自分達で開発した技なんかは、当然だから省くけど、新しいのは多分だけど、例えば俺が拳や指で白鋼鉄に穴を空けた事が何度もあったでしょう?それが、穿孔拳と一指穿って必殺技名になっているぽい・・・・・。
振動波は、身体全身から指先の先端だけでも高速振動させる練習をしていたからだと思う。
最初はただの、シバリングなんだけどね・・・・・。大体、俺そんな必殺技特訓してないからね~・・・・。」
◆◆
この時、ソロたちにとっては初めて分かっていた事だったのだが、ソロ・・・・・否、シンが記憶を失う前に教えて貰っていた【世界の理】によるものだった。
この世界の仕組みにより、ある一定の技量を得た時点で、スキルや技術、耐性や必殺技等として顕現するようになっていた。
本来であれば、この世界の理のルールに逆らう事など出来るはずもないのだが、逆に、この世界の事を何も覚えていなかったシンだからこそ自分の思い込みで、限界などは超えられるものとしか考えていなかった。
その為、世界の理を無視する形となり本来は、不可能であった成長を可能に変えてしまっていたのだった。
この世界の理による常識では、たかだか数か月間の訓練程度で、この様な成長速度などあり得るはずもないのだが、シン(ソロ)が、その事を知っているはずもない。
本来であれば才能や素質に恵まれたものが、障害を掛けて修行を続けて、漸く辿り着く事が出来る力を僅か数ヶ月間の短さで、異常なまでの成長とスキルの獲得に至っていたのだった。
メロとマロンの二人は、当然この世界の理に縛られていた常識人だったが、シンのせい(お陰)で無謀とも呼べる過酷な修行方法とシンによる完璧なフォロー、そして温泉による回復効果やそれを使った回復薬、極め付けが訓練の間にそれらを作り出してしまう規格外の発想があった事で、完全にこの世界の理から外れてしまったのであった。
結果二人ともシンと同様に異常な成長速度でレベルが上がっていたのだった・・・・・常識人である獣王ラフィーやメロとマロンの二人が驚く事は当然の事なのだった。
◆◆
「あとは~縮地と空中移動術は、超重力修行を耐えた事で、2人共凄まじい速度が出せる様になったから高速戦闘をした時にでも獲得したんだろうね~ 超回復は、おそらく温泉や回復薬の良い意味で副作用だと思う。
それと無酸素運動は、プールで特訓した時に獲得したんだろうね♪」
二人を見ると何故か不満そうに此方を見ている。
「まだあるでしょう?」
「あぁ~ 【威嚇】と【生存本能】の事かな~」
思い当たる節があるだけに少し言い辛いんだけど・・・・・言わないとダメだろうな~・・・・。
「クンクン!ソロから何かを隠している匂いがする・・・・・多分、確信犯!」
キャァ~何!そのスキル! スキルなんでしょう? 女の感なんてレベルじゃないぞ!
「えぇ~っと・・・・・恐らく・・・・・えぇ~・・・・・怒らないで聞いて貰える?」
冷や汗が止まらない。メロさん?それが威圧だからね!
アッ!メロの威圧に耐える為にマロンが生存本能使っているポイ。
「怒らないから分かっているなら教えてよ!・・・・・教えて貰えないかなぁ~♪」
こ・怖い・・・・。アッ!マロンの尻尾がヘナヘナしだした!
「【生存本能】については~多分・・・・・死ぬギリギリまで自分を追い込む修行を何度も繰り返して生き残る力が身に着いたんだと思う。ハハハ♪ 修行の目標だった能力の獲得!おめでとうございます♪」
爽やかに言ったんだよ!悪い空気を吹き飛ばそうと思って・・・・・・でも、二人に睨まれた。
「「何が!能力の獲得おめでとうよ(だ)~~!!」
え~っと・・・・・その突っ込みの度に【威嚇】を獲得したんだと思いますよ・・・・・(笑)
「それにしても・・・・・二人のMへの目覚めとSへの目覚めって・・・・・・」
二人にキッ!っと睨まれたので、ここはスルーだ!俺は空気の読める男だ!
「コホン! それにしても・・・・・二人の半超獣化って何か凄そうだな!ラフィー様これは、どの様なものなんでしょうか?」
俺達の遣り取りに呆れていたのかラフィー様の目が点になっていた。
「あ・あぁ・・・・半超獣化についてじゃな! お主等は超獣化については、知っておるのかのぉ~?」
「はい。もちろん存じております。我々獣人族は眠っている全ての力を解放する事で、本来の姿では有り得ない力を引き出す事が出来るのですよね?」
「僕も当然知ってる♪ ある意味祖先帰りみたいなものだよね! 動物と違うから姿や形も大きく変化するのが特徴だよね!でも人間と言うよりも動物に近くなるからもし、覚えられたとしても僕はあまり使いたくないかな。」
「フフフ♪ それは何よりじゃな! 半超獣化とは、超獣化程のパワーアップは出来んが、姿形が大きく変化する程ではないのぅ~少しだけ大きくなるかもしれんが・・・・・あと、髪の毛や体毛が少し伸びる程度かのぉ~種族によって異なるからハッキリとした事は言えんが、お主等が思うっとるよりも使い勝手が良いかも知れんな!」
ヌフフフ♪今よりもモフモフになるのか・・・・・グフフフフ♪絶対に二人に半超獣化になって貰ったらモフモフさせて貰うぞ!いや~楽しみが増えたな♪
「また・・・・ソロが何か企んでる。」
ギクッ!無心だ!無心!
そんな事があって当然の様に合格を頂いた俺たちはラフィー様にお礼を言いつつ6階層へと降りて行った。
そして、目の前には六階層の守護霊である第67代獣王 ゴリラの獣人ヴィゴーレ・フォルッツァ様がいる。
どうやら歴代最強の腕力を誇る獣王らしく、この腕力の試練を乗り越えられない者は通過出来ないらしい。
「この俺様と腕相撲で勝負だ!ヌハハハハ♪ もちろん多少の手心は咥えてやるから安心するが良い!俺は半分の力で勝負してやる! ただし!この俺の50%の力もないのであれば、当然この先には行かせんぞ!
その時は、修行をやり直してから出直してこい! 先ずは女子からで良いだろう・・・・そこの小さいのからかかってくるが良い!」
あっ!メロの蟀谷に血管が浮いちゃった・・・・・。メロさん?本気でやったら・・・・・あっ!これ・・・・ダメなやつだ。
「オホホホホ♪ 小さい奴って私の事かしら? 小さくはありませんわよ~♪ ま・だ!成長期ですので~♪ これから! まだまだ! 伸びますから~ 私も本気で勝負しますわね~ 」
メロさん! 威圧が漏れてますよ! 抑えて抑えて!
「な・なんちゅう威圧を放ちやがる!クッ!良いだろう・・・・・遊んでやるから掛かってきな! おい!お前がレフリーをしな!」
俺は傍まで行き合図をかけた
「では、いきますよ! レディ~~Go!」
「フン! 威勢が良いのは最初だけか? ホレ!もっと力を入れんかい! そんなんじゃ・・・・・・・あれ?」
「オホホホホ♪ 5割の力どころか1割も込めていませんのね?そこまで手を抜かなくても構いませんのに~あらあら~もう少しお力を入れて下さらないと~私が買っちゃいますわよ?」
「あぁ~ちょっと力を抜きすぎたな!今のは・・・・・せいぜい30%ってところだ! お望み通り50%の力で遊んでやるぞ!そりゃ~!・・・・・? グッ! グヌヌヌヌ~」
「まぁ~まだ手を抜かれるのですね~お優しい獣王様だこと! じゃ~手心を加えて頂いている内に私が勝たせて頂きますわね♪ ホイっと!」
ダァ~ンっと大きい音を立てメロンが簡単に勝利した。
「勝負あり!勝者メロ!」
「クッ!久しぶりの腕相撲で力の加減を間違えたようだな・・・・・。ヌハハハハ~♪ 次は同じようにはいかんからな! 次はそこの男女の番だ!さっさと勝負するぞ!」
「へぇ~♪ もしかして~♪ 男女って、僕の事を言っているのかい? これは・・・・・面白い事を言う獣王様もいたものだね~♪」
あぁ~!いつものマロンの笑顔じゃない・・・・・。マロンさん? その笑顔・・・・・怖いんですけど?ご愁傷様です
「はい!お互いに力を抜いて~ レディ~Go!」
「おりゃ~グヌヌヌ~ バハハハハ~♪少し本気を出せばこんなもんだ!ちょっとはやるようだが、所詮は女!このままジリジリと終わらせてくれるわ!・・・・・・・ん? なんだ? う・動かんぞ?」
「叔父様? 本当に面白いご冗談を先程言っておられましたわね♪ 私のどこが男女なのかな~? ソロにはいつも美人だ~綺麗だ~可愛い~って言って貰ってるんだけど~あまり面白くないご冗談を言われますと少々僕もプンプンしちゃうぞ!」
「な・なんだ? お・押される? ま・不味い! こりゃ~力加減を間違えちゃったな~ 20%位だな~コレは~やっぱり50%はこれ位の力だった~ どりゃ~ そりゃ~! な・何で・・・・・動かないの?」
あちゃ~マロンもやっぱり怒ってたか~・・・・・獣王様も可哀そうに・・・・・鼻水は汚いからちゃんと吹いてね?
「クスクスクス♪あらあら叔父様? 20%も50%もあまり変わっていないみたいだよ?腕力の試練なんだから~もっと力を入れてくれないかな~これじゃ~僕も本気になれないよ~♪」
「グゥ!な・舐めるなよ~小娘が!お望み通り!本気で勝負してやるわ!後悔しても知らんぞ!フン!・・・・・フン!・・・・・・・フン?」
「ハハハハハ♪ いや~本当に叔父様の冗談は笑えないよ~♪ こんな程度が本気な訳ないじゃん!」
そうマロンが囁くとドカ~ンっと盛大な音と共に獣王ヴィゴーレ様の腕を叩きつけていた。
「勝負あり!勝者マロン!」
あちゃ~可哀そうに鼻水を垂らして放心状態とは・・・・・・獣王の威厳が全くないな・・・・・。
「クソ~!次だ!そこの優男・・・・・・優・・・・・・次はお前だ!掛かってこい!」
何故に冷や汗を垂らして言い淀むのか・・・・・2人に心を折られたんだな・・・・・ご愁傷様です。
「じゃ~僕がレフリーするね♪ 行っくよ~♪ レディ~Go!」
「ガ~ハッハッハッハ~♪ 今度は最初から全力だ~!・・・・・全力・・・・・・全力なんですけど・・・・・。」
なるほど・・・・・この程度で腕力の試練とは・・・・・2人が物足りないわけだ・・・・・・。
「「キャ~ハハハハ~♪」」
って二人とも笑いすぎ!獣王様が傷付いちゃうから!・・・・・・手遅れかな・・・・・・ヴィゴーレ様の目が死んだ魚の様な目になってる・・・・・。
「あの~強いと思いますよ!本当に・・・・・俺も全力ですから!本当ですよ!ホラ!グヌヌヌ~・・・・・ね♪いや~流石はヴィゴーレ様ですよ! あぁ~ダメだ負けてしまう~ 今度はこっちの番だ~・・・・・って、あれ?」
ヴィゴーレ様がいじけちゃった。
二人は相変わらずキャ~ハハハハ~♪って爆笑しながら地面を叩いている。腹を抑えてそんなに笑わないで上げて欲しい・・・・・。
「ヴィゴーレ様?勝負は最後まで分かりませんよ?ほら!あっ」
油断していたらヴィゴーレ様自ら負けようとした。
「ちょ!ちょっと!ヴィゴーレ様、力を入れる方向が逆ですよ! あぁ~あ~勝っちゃったじゃないですか~折角良い勝負ポカったのに!」
「ソロ君?そろそろヴィゴーレ様に優しくしてあげて貰えないかな~」
「鬼だな!ソロは!アレはないよ~アレは!ヴィゴーレ様傷ついたよ~」
「あれ?何で?俺が悪いの?いやいやメロとマロンの方がヴィゴーレ様のプライドを傷付けていたでしょうが!」
「何言ってるんだい? 少なくても僕達の場合は、ヴィゴーレ様が力を入れたら多少は手が動いたけど、ソロの場合は、ピクリとも動かなかったじゃん!」
あれ・・・・・?
「そうそう! 私達はヴィゴーレ様が最初は手を抜いてくれていたから腕相撲に慣れていない私達でも簡単に勝負が決まった様に見えたと思うけど、ソロ君の場合は、最初から全力でやったのに、ピタッって微動だにしなかったんだから・・・・・あれは、ショックだと思うわ~」
「何で? ヴィゴーレ様! 俺のせいじゃないですよね?」
「俺はもう~試練の守護者を止めるよ・・・・・女子は確かに油断もしたし実際力を抜いていたけどさぁ~最後のアレはないんじゃないのか?あんなに手を抜かれて遊ばれちゃったら・・・・・グスッ グフゥ~~~」
「「あぁ~ソロ(君)!ヴィゴーレ様を泣かせちゃった~い~けないんだ~いけないんだ~」」
えぇ~俺~・・・・・俺がいけないの?・・・・・・納得いかないけど・・・・・・ごめんなさい。
可哀そうだからヴィゴーレ様の背中をポンポンしてあげた。
「もうお前ら下の階に行って良いぞ!もう会う事もないから・・・・・・達者でな~~」
スゥ~っと悲し気な顔をしながらヴィゴーレ様が消えていった。
「あぁ~ヴィゴーレ様・・・・・・守護者止めるって!」
「さすがは、ソロだな!身体強化を使わずにあれ程とは・・・・・。」
何故? 2人は俺に白い目を向けるんだ? 俺・・・・・・納得いかない!
「コホン! 今日はこの辺にして残りの階は明日にするぞ!今日はもうお終い!二人とも帰るぞ!」
帰りの道中もメロとマロンが「アレは鬼だよね~」とか「いや~流石は師匠!獣王のプライドがズタボロだったもんね~」とか「怒ってもあそこまでは出来ないわ~」とか散々な言われようだったが、俺は気にしなかった・・・・・気にしたら負けだな・・・・・・・気にしたら・・・・・気に・・・・・・・・グスッ 泣いてなんかいないやい!
ってな事がありました!
ふぅ~簡単に話したけど、ちょっと長かったかな?何にしても!そんな経緯があって今に至る。
この日は、久しぶりに部屋に戻ってゆっくりと眠る事となった。
付き合う事になってから初めて床を共にするのだから・・・・・・素晴らしい夜でした♪
日中とは違うメロとマロンが・・・・・・・グフフフフフ♪
この日の夜のお話は皆さんのご想像にお任せします♪
そして、翌日!俺たちは七階層の守護者である第44代獣王プリマ・クラッセの前に立っていた。
「フフフ♪ こんな若い子が試練を受けるなんてね~♪凄いのね~貴方達♪私も生前は頑張って、頑張って試練の門をクリアしたものだわ~♪」
プリマ様は羊の獣人でちょっとマロンに似ている印象を受けるが胸だけ違った。
「ソロ?何で僕の胸を見ているんだい?また何か疚しい事を考えているんだな!」
「うん!考えてる!昨日の夜は凄かった!」
マロンは、イヤン、イヤンっと腰をクネクネさせて恥ずかしがっていた。
「こら!そこ~イチャついテないで、しかり私の話を聞きなさいよ!私の試練は速さを競うわよ♪」
「速さと言いますと? 走るって事でしょうか?」
「ウフフフフ♪ 何も走るだけが早さじゃないでしょう♪ もちろん走るのもあるけどね!」
「他には何をするのか僕達に教えて頂けないでしょうか?」
「ウフフフ♪ 礼儀正しい子は二重丸ね♪ 良いでしょう! 先ずは、このフロアを見て!どう?今までのフロアと何か違わないかしら?」
「入ってきた時も思ったんですが、他のフロアよりかなり広いですよね?」
「正解!他に気付いた事は?」
優しい方なのだろう。常に微笑みを俺達に向けてくれている。
「他には・・・・・あれ?今までのフロアの壁はあまり凸凹していなかったのに、このフロアの壁面が凸凹している気がします。」
「ウフフフフ♪これまた正解♪ 他にも何かあるかしら?」
「それを言うのであれば、天井も3倍以上高いし天井には凹凸があって、まるで掴んで渡れ!って見えますね!」
「あら~良く分かったわね~♪ 貴方も正解だわ♪ そう!このフロアの特徴を利用した速さを競う試練って事ね♪」
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