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プロローグ2

この小説は毎週月曜日の朝7時に更新しています。


 ここは・・・見渡す限り辺り一面が大海原だ・・・さらに周りを見渡すと・・・10km位の大きさの島が見えてきた・・・。


遠くの方を見ると、何かが・・・光った。

その直後! 凄まじい爆発音が鳴り響いた。周りの大気が振動している。


光が発生した場所を良く見ると誰かが、戦っている背中姿が見える。

年は10代前半で、金髪の髪を揺らしている。

身長は、140㎝位だろうか、あまり高くなさそうだった。

整った顔立ちが身分の良さを物語っている。


「は~あ~良かった~。最初はどうなる事かと思ったけど・・・うん!何の問題もないな!!」

 フンス!と鼻から息を出して息巻いている少年がいた。


 そんな事を考えていると、その男に・・・否・・・その子の前に、身の丈3m以上で、腕に金棒らしき形状の武器を肩に抱えた魔物・・・巨大な牛鬼が現れた!


「おっ!今度はさっきと違う魔物だな!・・・フムフムこいつは、【牛頭鬼(カウオウガ)】って言うのか~」

 少年は、何かを見ながら感心している様子だ。


「よし!今度は、この魔法を試してみるか!」

 この様な凶悪な魔物が目の前にいると言うのに気楽に独り言を呟いている・・・


「う~んと・・・これを~こ~して~・・・よし出来た!」

 何かをするにも考えながら行動しているように見える。


 掌を見ると右手に炎、左手に小さい竜巻が生成されている・・・どうやら何かしらの魔法の様だ・・・そして両手を併せた途端!魔力が跳ね上がり、勢いを増していく・・・


「よし!出来たぞ~! お前はコレでも食らえ~!」

(名前を決めてないけど・・・取り合えず・・・)


「極大炎風~~掌???魔法~~??極大・・・竜巻?大炎~ん?・・・も~何でもいいや・・・竜巻&業火合体魔法~発射~!!!」

 かなり・・・グダグダだった・・・


 そして、巨大な炎と竜巻が、交じり合い30m以上ある竜巻の形をなした炎が解き放たれた!

「ビュ~ゴォォォォ~ボッ!」魔物に着弾した!その瞬間・・・魔物が持ち上げられ燃やし尽くされていく・・・


 その光景を見ている少年・・・

「お~コレも凄い威力の魔法だな~」

 何か感心しているようだった・・・


 その後、何体もの大型魔獣や魔物が、やってきたが悉く強大な魔法を浴びせていった・・・

 少年を良く見ると・・・なぜか肩が震えている・・・そして独り言を呟いた・・・


「グッ・・・ブッ・・・・バ~ハッハハハハ~~(笑)・・・イヤッホ~♪ 凄っげ威力!!!!・・・これでこそ異世界!! これだよ!これ!・・・俺はこの世界を楽しむぞ~~。」

 目をキラキラさせた少年が、大・満・足!と言わんばかりの表情で、豪快な独り言・・・


 そして、またもや現れる魔物に向け魔法を放つ・・・いとも簡単に倒した。

 どんどん鼻息が荒くなる・・・そしてドヤ顔で言い放った。


「グフフフ~~バ~ハッハハ~~(笑)俺!・・・マジ!最強!!!」

 傍から見れば・・・残念な子供だ。


 眼前には人の何倍もの大きさの魔物や巨大な角や牙が生えている魔獣が何体も絶滅していた・・・。

 少年は次から次へと襲ってくる魔物をいとも簡単に葬っていた・・・。


 それから10分後・・・・

「どうしてこ~なった!???」


 あまりの光景に俺の頭はキャバオーバーだった・・・だって・・・


 俺の眼前に広がる全ての空間を埋め尽くすような様々な魔獣や魔物たち・・・。

 俺の頬を冷や汗がつたう・・・この状況は俺のせいなのか・・・?


「ヤ・ヤバい!! これが・・・スタンピードってやつか?----何で・・・・・・・・こ・こんな現象が起こるなんて・・・ついてない・・・」

 様々な魔法を駆使して連続で放ち続けていた。魔物たちをせん滅していく・・・。

 しかし・・・・


「全く魔物が減っている気がしない・・・(汗) やばい!!」

 逃げた方が良いかも・・・


 そんな事を考えた瞬間!!頭上より迫りくる巨大な影が視界の端に映し出された・・・

「ギャォ~~」

 凄まじい速度で向かってきた。


「危ね~・・・」

 俺は寸前で身をよじって回避した。

「おっかね~ ドラゴンってやっぱりいるんだな・・・」

 -----何とかしないと!


「よし!腹を決めた!!」

 俺が・・・思いついく限りの・・・。俺の・・・全魔力を込めて・・・最大最高の魔法を放ってやる!!


 そして・・・・・・・・凄まじい閃光と共に破壊の・・・否・・・地獄の様相が顕現した・・・。

 自分が放った魔法の渦に巻き込まれながら、その威力で、大空高く吹き飛ばされていく。

 ・・・失われる意識の中、少年は心で思った・・・


「まだ・・・始まったばかりの冒険が・・・ここで終わってしまうのか~」

 ----そして、この世に生まれるまでを思い出していた。




   ◆◆◆◆◆




誰かの話し声が聞こえてくる・・・


「暇じゃ~・・・この1000年間・・・な~んの変化もないの~」

スタイルの良い。超絶美人の20台半ば程の、銀髪の女性が吐露した。


「そうですわね~。どの星を見ても変わり映えしませんね~」

先程の女性に負けずとも劣らない20歳位の青髪の女性が返事をした。


「そうは、申されましても~この宇宙に~必要な神の数が~まだまだ足りていませんので~上級神以下の

神々は~本当に大変なんですよ~暇なのは~我々最上級以上の~神々だけなんですよ~」

10代半ば位の水色髪の可愛らしい女性が間延びした話し方で、文句を言っている。


「そんな事は、分かっておるのじゃ!暇と言ったのは、妾達の仕事に何の変化もない!と言っておるのじゃ!」


「ん・・・何も変わってない・・・平和!」

無表情な顔をした10代半ばの黄緑髪の背の低いスレンダーな女性が呟いた。


「ガハハハハ~! 平和なことは、良い事なんじゃがの~。・・・確かにここまで、変化がないと暇だわな!。この1000年間は、大魔王も攻めてこんからな~、猶更ですわい!」

今度は、豪快な性格が滲み出る、体躯の良い頑強そうなく白髪(しらが)の壮年が声を発した。


「!?・・・口に出して良い事と!悪いことが・・・・」

そして生真面目そうな、桃髪がかた背中まで伸びた。10代後半の中々スタイルの良い女性が憤慨している。


「まぁ~良い!確かに!ハルマゲドンなど不謹慎じゃ!じゃが~・・・それも落ち着いているのは、確かじゃな~。」

暇で暇で仕方がない!ツマラナイ!もう飽きた!と言わんばかりの表情を浮かべている。


「あら~!でも地上では、魔王に覚醒したと報告が増えていますわよ!?」

おっとりした感じの話し方だが、上品さが伺える話し方で、優しさが滲み出ている声だ。


「はい!しかし【原初の神】が創られたシステム【相克】により【勇者】もまた現れ・・・人類のバランスは保たれておるようです!」

今度は、金髪で真面目そうな20台前半の身長の高い、凛々しい青年が声を張り上げる・・・。


「でも~魔王の強さが~徐々に~増大しているって~部下達が~話してたよ~」

身長が小さいくせに凄まじいプロポーションをしている。童顔とボディのバランスが合っていない。


「まあ~の~勇者が負けたなんて話が、ワシの耳にも届いておるからの~」

先程の豪快さとは打って変わり神妙な面持ちだそう語った。


「人類が恐怖に屈してしまう前に対策を取らねば、大変な事になりかねませんからね。」

キリッとした表情を浮かべるとさらに美しい。


「ん!・・・大魔王になったら最悪・・・」

相変わらず気怠そうに聞こえる・・・


「地上階で生まれた魔王の脅威により、人類の大半が、限界値を超える恐怖を与えられ、魂の色が【魔】に染まっていき、引き起こされる(パンデミック)聖悪反転ですか・・・」

この青年はなぜか少し、緊張した様に見える。


「その様な事が無いように我々神々が! 人類に手を差し伸べているのです!

そんなに短い期間に【大魔王】へと進化されては、我々の存在する意味がありません!」

キリッとした表情で熱く語っている。熱血漢な女性なようだ。


「そうですわね!魔王と至った者が、人々の恐怖を吸収し大魔王へと至れば、必ず・・・」

眉を潜めて唇を噛み締めているようだ。


「奴は、進化もしくは、【祖先返り】するからの~。蘇る度に以前の記憶まで、取り戻しよるから質が悪いわい! カツ~カッカッカッカ~♪ そして、その都度この神界に攻め入ってくるからの~!」

豪快に笑ってはいるが目は真剣だった。


「人類に与えた恐怖の【パンデミック】の度合いによって、復活する脅威度が変化しますからね・・・」

何かを思い出すかのように呟いた。


「地上の世界で、大魔王になるのを防ぐことが、我々の役目でもあります!

----ですので、平和は良い事です! 我々の努力の賜物です! 暇ではありますが・・・」

明朗な女性だが、何故か、最後はお調子者の様に呟いた。


「でも、平和の今だからこそ、神々の勢力を増やすチャンスとも言えますわね♪・・・」


「フム・・・それもそうじゃな~・・・では!今日も下界の者共を見守るとするかの~」




何て事を話しながら今日も神々の一日が過ぎていく・・・・・。


神々だからこそ悠久の時を経て・・・・・暇を持て余して、しまうのかも知れない・・・。


神々は、いつも考えた・・・魅惑に溢れた【彼の星】を、この宇宙に創造する事が出来ないものか・・・


この宇宙に存在する全ての星々は、創造神や最高神を始めとした神々が、創り出した世界・・・


神々は、長い年月をかけ様々な星々を創り出した・・・


超近代科学の文明を誇るため、血生臭くなっていく世界・・・


古代原住民が住む科学の存在しない世界・・・


巨人族だけが住む世界・・・


力が全てに於いて優先される暴力の世界・・・


科学の栄えていない近現代の世界・・・


姿かたちの存在しない幽玄の世界・・・


魔族と呼ばれるものが支配してしまった世界・・・


水のない炎の世界や燃えるものがない氷に閉ざされただけの世界・・・


陸地がなく水に覆われた世界や光が届かない暗黒の世界・・・


超能力と言われる現実離れした異能力を行使する世界・・・


そして、魔法と言われる不可思議な能力を持った世界・・・


様々な星がある中、【彼の星】と言われる星だけは、どうしてもマネすることができなかった。


絶妙なバランスの上に成り立ち独特な進化を遂げている・・・【彼の星】


この宇宙に於いて神々を魅了して止まない・・・魅惑の惑星がある・・・・・・それが、【原初の神】が創り出したといわれる星【地球】であった。




そして・・・今日も神々の思いは尽きない・・・・・・・・





     ◆◆◆◆◆






■少し経ってからの神界にて


神々しいばかりの光の空間の先を見渡すと一際荘厳な神殿らしき建物がある。

そして、その中を覗いてみると・・・


華麗で艶やかな衣装に身を包み、空を仰いで佇む何者かの姿が見えてきた・・・


煌びやかなドレスに身を包んだ一際目を引く20代後半位の女性がいる・・・顔を見るとこの世の美を全て集めて出来た様な非の打ち所がない容姿をしている・・・


注視すると彼女からは、荘厳な威圧を放っていて、傍から見れば一目で人外である事が認識できた・・・

誰が見ても【神】である事が解るほどのオーラを纏って・・・


良く見ると、彼女の前に平伏する様に片膝をつき頭を下げている5人の姿があった。

彼女の前に跪く5人の存在もまた人外の様相を帯びていた・・・


「う~ん・・・暇じゃ~~~~本・当・に~暇じゃ~~~~」

不満げな顔をした見目麗しい絶世の美女が自分の眼前に映し出された者たちに向け呟いた・・・。


「エルザよ!何か変わった話はないのかの~」


「本当に不甲斐なくて申し訳ございませんわ。お許し下さいまし。私も次に向けての準備が始まってしまいましたので、余計な力を使えませんし・・・今までの様に手を入れる事が出来なくなっていますので、どうしても他の者たちの働きによってしまいますわね~」


「そうよの~・・・はぁ~・・・この宇宙では、もう妾の能力を行使してはならんのじゃ・・・お主等が創り出す世界は、毎回!同じ様な世界ばかりで本・当~に!何~の面白みもないのじゃ!!」

本当につまらなそうな顔をしながら・・・さらに不満をまき散らした・・・


((((((---また・・・始まった!))))))神々は冷や汗をかきながら思った。


「はぁ~~~彼の星に・・・もう一度行ってみたい。

・・・勝手に行くと怒られるから行かぬが、だからこそ!妾の宇宙に【彼の星】の様な惑星を誕生させて欲しいと言っているのに・・・・何故・・・妾の宇宙には彼の星の様な文明が育たぬのじゃ~」

美女の顔が幼い少女の様な表情になりそして・・・少し切れた・・・


「創造神様・・・ま・誠に申し訳ございません・・・わ・我々も努力はしておりますが、中々 彼の様な文明を作り出す事が難しく・・・」

一人の精悍な顔をした背の高い体躯の優れた青年がオドオドしながら、畏まった様相で、絶世の美女に話しかけた・・・どうやらこの絶世の美女は、この宇宙の【創造神】であるらしい・・・


「フン!ガイアよ!超越神のトップとしてのお主の努力が足らんのではないか?」

青年の顔から滝のような汗が出る・・・。


「我々の力不足ですね。本当に申し訳ございませんわ。

新たな星もまた・・・他の星々と同じ様な文明となってしまいましたし・・・。」

今度は、創造神と同じ位の容姿の20歳前後の美女が話しかけた・・・

「・・・・・」

何故か無言で、正面にいるエルザと呼ばれた美女を一瞥した。


「ガ~ハッハッハッハ~♪ やはり彼の星は【原初の神】アルス様が、創り出された世界!っと言う事じゃの~。簡単には、創る事が出来ませんぬわ!」

先程のオドオドした青年とは違い今度は、偉丈夫な老人が呟いた・・・全身を見渡すと右目の上から下まで付いている傷が印象的だが、見えている腕や足にも無数の傷跡があった。


「そうよの~戦の神よ! 毎日!酒を浴びる程、飲む時間はあるがの~なぁ!オルド!」

老人は顔を曇らせながら、胃を押さえ始めた・・・


「ん・・・でも・・・また・・・失敗・・・」

----表情が乏しい美少女が呟いた・・・


「そんな事は分かっておるのじゃ!テラスよ!・・・そうじゃな~♪其方の【時の神】の力を使って、失敗した幾つかの星を元に戻してもらうとするか!大変じゃが、一から創り直す必要があるかもな~ テラスよ。」


意地悪そうな顔をしながら、少し怒った口調でそう切り返されると・・・

このテラスという10代半ば程の黒髪の少女の表情が分かり難いが、若干瞼が動き、目が泳いでいた。

本人は心の中で(失敗した。余計な事、もう言わない)と思っていたようだ。


その遣り取りを見ていた神々は、((((( イカン!とばっちりが、こっちに飛び火する前に話題を変えなければ!!!!! )))))と思い至り・・・


「で・でも~【彼の星】に似たような惑星は何とか作り出すことが出来ましたわ♪」

助け舟を出そうと思ったのか慌てて話を切り替え始めたエルザ。


「そ・そうですよね!私を含め皆が、それぞれ関与できる範囲で、あの惑星の人間達や生物達だけでなく、星その物の環境にも本当に、色々手を尽くしましたしね!」

俺も全力で頑張った!と言わんばかりで、そう口を開いた。


「お・おぉぉ~あの星か~!あれは、順調に育っておるな!良い線いってると思うわい!100年程前までは、わしも頻繁に手を貸したからの~」

次は、わしの番!と言わんばかりに話に混ざった。


「はい!私もあの星は、かなり良い線をいっていると思います!」


「ん!私も頑張った。」

流石に時を戻すのは大変らしく若干食い気味にそう呟いた。


「スタードの神達も~忙しい中~頑張ってたよ~」

今まで口を開かなかった10代半ば頃の水色の髪をした女性?少女?が間延びした話し方で口を開いた。

顔が童顔なのに凄まじいプロポーションをしているなんと言うか・・・色気が凄い。


「スタード達(スタードとは、下級神から上級神の存在する神界の階層の事を示す)は、それが仕事だから当然じゃ!・・・ フン!確かに!あの星は、そこそこ良い感じに育って来ておるがの~【彼の星】に比べたらまだ!まだ!ま~だ!じゃ」



何か機嫌が悪そうな創造神。


((((( だ・だめだ!ご機嫌が直らない・・・)))))




神々の会話を入口で、聞いていた、黄緑髪の10代後半の可憐な美しい女性が、入ってきた。

(はぁ~また!創造新様の悪い癖が出ているみたいですね~皆様に助け船を出すとしますか!)


「遅くなりました!創造新様。今のお話を聴くところ。さすがは、創造(・・)()様の【アルス様】です!

我々如きでは、作り出す事が容易ではありませんね!」


((((うまい!))))

今度は、真面目そうな大人!?

・・・少女っぽさが残る美女がキリっとした顔で声を発した・・・


「さすが!慈愛の女神エリスよ!其方は、良く分かっておるの~。

あのお方ならば・・・妾のアルス様であれば、当たり前の事じゃな・・・(ポッ)」

今度は恋する乙女の様な表情で語った・・・


「千年に一度程度、アルス様から彼の星に招待されるのじゃが、どの時代に招待されても素晴らしい世界だったのじゃ~ 数年前にアルス様とデートした【彼の星】は本当に素晴らしかったのじゃ~、凄いのじゃ~、ワクワクするのじゃ~、楽しいのじゃ~、面白いのじゃ~、さらに食べ物が、凄まじく美味しいのじゃ~・・・」

思い出に浸りながら何かを思い出すように顔が満面の笑みになっている・・・


「そうですね!我々もお供させて頂いた事が何度もありましたが、その度に【彼の星】の文化や考え方などを真似させて頂きましたので、後少しで、【彼の星】の様な惑星が誕生するやもしれません。」

視線を伏せながら両腕に力を込め熱く語った。創造神から何の切り返しもなかったので、ガイヤが視線を向けると、何故か上の空であった。

(あ!全く聞いてない・・・。)ガイアは肩を落として膝をついたのであった。


「グフフフフ♪ ・・・あのお方に褒めて欲しくて・・・妾も頑張ったものよの~

1千万年前までは、妾も力を使って、何度も星々の環境を創っては直し、10万年前までは、様々な情報を取り入れ、良さそうな要素を取り入れては、人類を育てて来たのじゃ・・・それもこれも・・・いずれはアルス様に頭をナデナデしてもいながら・・・グフフ♪」


綺麗な顔が台無しな程、残念な顔をしながら、何やら妄想に浸っているようだ・・・・

「(イシス良くやったな!! さすがは俺のイシスだ!! よく頑張ったな!!)って言って貰いたいからなのじゃ~~~~」


空想に浸り乙女の様な顔になりながら恍惚とした表情で語りだした・・・

どうやらこの創造神は【イシス】と言う名前らしい・・・


次の瞬間・・・悲しい顔をしながら、深いため息をついている・・・

「はぁぁ~・・・なのに何故・・・? こんなに努力しているのに何で、彼の星の様な魅惑に溢れた世界がどうしても創れん・・・」


呟けば呟くほどに顔を曇らせていく美女・・・

「「「「「「 まずいいつもの流れだ!!・・・何とか話題を変えねば! 」」」」」」

神々は同じことを考えた・・・


「----お!そういえばイシス様!そろそろ大魔王との闘いより1000年の時が立ちますゆえ、この大神殿の警備体制を強化しようとおもっておるんじゃが・・・いかがなさいますかな?」

よし!!上手いぞ!と神々はおもった・・・続けざまに他の神が話をする


「そうですよ~イシス様!つい何年か前にも大魔王の側近の1人の魔王が下界に復活し勇者が激戦の末討伐に成功したばかりです・・・」

真面目な女性に見えたが、何か慌てている姿が、可愛らしい。



「ふむ・・・確かにそうですね・・・この30年程の間に・・・様々な星々で、魔王に覚醒する案件が増えている事も事実ですね・・・」




・・・・アレ?

神々が創造神へと目を向ける・・・(全然話を聞いていない!!!)


「どうすれば・・・どうすれば・・・彼の星が・・・」

魔王の話など・・・どうでも良いというように耳に入らない様子の創造神・・・


相当悩んでいる様に見えたが突然・・・怒り出した・・・

「ムキぃ~ 妾はどうしてもあの様な星を創りたいのじゃ~何としても~~、何としてでも~~・・・・ふっ・・・エルザよ!!何か妙案はないかの~」


------苦虫を磨り潰したような顔で何やら創造神は考えていたが、どうしても良い考えが浮かばない・・・その時、創造神に一番近くにいる一際目を引く絶世の美女に話がふられた・・・


「はぁ~・・・でしたら【原初の神であるアルス様】が創られた、彼の世界で生きた者達を何かしらの方法で、私どものこの世界にお連れすることはできないものでしょうか!?」

(な~んちゃって~〈テヘッペロ〉)

創造神の顔が明るく微笑む・・・


「さすがわ、エルザじゃ~!!お主であれば必ず妾の思いに応え素晴らしい考えをしてくれると思っておったぞ!!」

その言葉を聞いた瞬間! 他の神々も顔を明るくしながら掌をポンと叩きながら


「うぉぉぉ~! さすがはエルザ様! 素晴らしいアイディアです!今までにはなかった発想です!!」

等々、喜色満面な顔をしながら騒ぎ立てた・・・。

結局自分達の努力だけではどうにもならないと結論に至ったのであった・・・・・。


「はぁ~幸せな者たちで羨ましいわ・・・」

周りの神々を横目に小さく呟いたが誰の耳にも届いてはいなかった・・・


(只でさえ次元の異なる宇宙の魂を呼び寄せるなど神々の力をもってしても不可能に近い話なのに・・・)

それに輪をかけて【原初の神】が創造された【彼の星】の者をコチラに呼び寄せるなど【アルス様】以外には不可能な話よ・・・


その様な事が起きるには~

(この宇宙で、創造神へと至る可能性よりも、さらに低い確率ですわ!・・・・・。)


もしその様な有り得ない奇跡が起こるのであれば…その者は・・・次ぎなる・・・




エルザの苦悩は続いていくのだった・・・・・。






■小さな小さな 大冒険!!もアップしましたので宜しければご一読くださいhttps://ncode.syosetu.com/n6880gm/

月曜日と木曜日の朝7時に更新します。来年1月分まで予約してあります。


■勇者撲滅! 2度目の人生はハッピーエンドで!もアップしましたので宜しければご一読ください

https://ncode.syosetu.com/n6920gm/

火曜日と金曜日の朝7時に更新します。来年1月分まで予約してあります。

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