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第19話 第一章【少年編】8 魔法の修行



「おいシン!何だ?さっきの気持ち悪い話し方は?」

「私もちょっと怖かった。」

「失礼な奴らだ!お前たちの為に、ゲートを通してもらえるようんい演技したんだろうが!」

「お・おぉ そ・そうだったのか、何にしても上手く町をでれたな!」

そして、一目が付かなくなったところで、身体強化をかけ先日、修行で使った場所まで行って練習を再開した。



「さてと、二人とも前回の風魔法から始めるか! 」

「「異議なし!」」

早速、風を魔力で起こし始めるロンとネル

「お前ら・・・約束破ってないよな?前回よりも魔力の流れとコントロールが物凄くスムーズになってるけど・・・。」

「約束通りだぞ!魔力を飛ばす練習と体内に魔力を貯めるイメージ練習だけしかやってないからな!」

「私もやってないよ?ロンと一緒に同じ練習はしたけど・・・。」

なるほど・・・。これが大器早熟型って事なんだな~っと思った。



「疑って悪かったな!それにしても二人とも凄いな!前回よりも格段に成長してるぞ!」

「だろ!魔力のコントロールの練習してて自分でもスムーズになった気がしたんだよな!」

「私もおもったよ!」

二人の顔が喜色満面の笑みを浮かべていた。



「よし、ならば今日はこの風速4mからさらに威力を上げる練習をするぞ!」

「質問がありま~す!風速4mって何ですか?」

「あぁ~分かんないよね・・・。う~ん取り敢えず時速14㎞位の風の強さって事だな!」

「ふ~ん・・・。なるほど・・・了解!」

「この風速を8m迄上げる!出来ればそれ以上の速度が理想的だな!攻撃系の風魔法を使うならば最低でも風速15m以上が必要だと思ってくれ!」



「「了解!」」


それから・・・俺のスパルタ教育が始まっていく。

「ネル!魔力コントロールがあまい!込めるのは片側だけだぞ!」

「はい!」

「ロン!魔力濃度が弱すぎる!もっと、体内で、魔力を圧縮しろ!」

「はい!」

「ネル!魔力濃度は問題ないが、強風にする為には魔力の放出量を増やせ!」

「了解!」

「ロン!魔力濃度のコントロールも放出量も良くなった!さらに!放出速度を上げてみろ!」

「了解!」



「現在の風速8m!・・・。」

風速を伝えた時にロンがフラフラし始めた。魔力切れだな・・・。俺はロンに近づくとロンの手を握り魔力を注ぎ始めた。



「うげ~コレ…何回やってもなれないな・・・。」

「文句言うな!お陰でまだまだ練習できるだろうが!」

「うっ!そうだったな・・・サンキューなシン。」

「ネルも手を出して!」

「うん♪」

ネルの手も握って魔力を注ぎ込んだ。

「はぁ~私はこの感覚好きだな~♪」

人によって個人差がある事はシリウスから聞いて知っていたが、こんな幼児が、こんな顔をして大丈夫なんだろうか・・・ちょっと心配になってきた。



「ネルは良いよな~って文句ばっか言っていても仕方がないよな!よし、続けるぞ!」

「よし!良い根性だ!さっきまでの風速が8mってところだから、十分二人とも優秀だぞ!出来れば今日中に16m迄を目標とするぞ!」

「「了解!」」」

そして、また俺のスパルタ指導が始まる。



「ロン!何度言ったら出来るんだ!魔力の濃度も量も速度も基本のコントロールが大事なんだ!やみくもに力を込めるんじゃない!集中力が大事だぞ! ネルも同じだ!」

「「はい!」」

「よし!さっきよりは、マシになってきたぞ!」

「よっしゃー!」

「やったね~♪」



「けど、まだまだ!出力が弱いぞ!今日はこれが限界か?」

「「まだまだ~!」」

「どうした?2人とも!やる気は口だけか?そんなんじゃいつまで経っても出来ないぞ!」

「「グヌヌヌヌ!まだまだ~!」」



ロン!何度言ったら分かるんだ!力む運じゃなくって集中だよ集中!」

「そうだった!ワリ~集中集中!」

「ネル!もっと魔力の放出速度を上げろ!」

「はい!」

「ロン!お前の全力はこんなものか?」

「まだまだ~!」



こんなやり取りを行いながら5回目の魔力補給の時だった。

「あれ?ロン・・・お前随分と魔力量が上がったようだぞ?」

「マジでか!やったね!」

「ネルもメチャクチャ魔力量が増えてるな・・・。」

「本当~嬉しい♪」

ちょっと調べてみるか・・・(ステータススティール)俺は小声で魔法を唱えた。



【ロン】/【称号:フィーア(4属性)】

LV004

HP:24→33

MP:100⇒300

攻撃:6→10

防御:6→10

力 :6→10

体力:8⇒11

速さ:12⇒15

賢さ:20⇒30


【ネル】/【称号:フィーア(4属性)】

LV004

HP:21→30

MP:110⇒330

攻撃:5→10

防御:6→10

力 :6→10

体力:7⇒10

速さ:13⇒16

賢さ:22⇒33


マジか・・・。呆れるばかりだ。魔法の練習しただけでレベルが上がってやがる。チート過ぎるんじゃないのか?

俺が、ビックリしているとロンとネルが俺の顔を覗き込んできた。

「もしかして・・・シンって他人のステータスも見れたりするのか?」

「嘘はダメだよシン君!絶対分かってるもん!」



はぁ~子供の感は恐ろしい。二人とも教えろ教えろ煩いので、何となく分かるだけだっと言って教えて上げた。

「「ヒャッホー♪やったね~♪」

「スゲーよ!魔法力300って言えばチョットした魔法使いレベルだぞ!」

「だよね~後レベルも上がってるんでしょう?それも凄い事だよ!」

たかが2回の修行でこれ程とは・・・。恐るべし大器早熟型!



「ハイハイ!もう修行はお終いか?」

「ンな訳ないじゃん!まだまだこれからだろうが!」

「そうそう!私達まだまだこれからだよね!」

「だったら集中して修行開始!」

「了解!」



それから・・・夕方の3時まで修行を行い。この日は修行を終了した。

昼は以前俺が狩ったイノシシが収納袋にあったので、2人の練習中に素早く魔法で解体して用意してあげたら、その事でも二人は目を丸くして驚いていた。

特にロンは、教えて欲しかったようで、今練習している風魔法が使えないと無理だと言ったら目をランランとさせてやる気になっていた。



今日は、最終的に魔力の譲渡を10回も行う事になった。

帰り際に二人は風速14m迄しか出来なかった事を悔しがっていたけど、ハッキリ言って十分だと思った。

エッ?俺はって?俺はシリウスがいるから当然、例外でしょう!でもシリウスが二人の成長速度を誉めまくっていたんだから、やっぱりあの二人は大したもんなんだと思うよ。



別の日には魔法だけでなく脚力と体力アップの特訓であったり、因みにこの修行方法は、身体強化魔法を習得した後に魔力が続く限り走るだけの訓練。少し違うのは、魔力がなくなり次第、俺が魔力を充填する事と体力が低下したり筋肉の耐久限界が来る度に回復魔法を使い尋常ではない距離を永遠に走るというものだった。



さらに、別の日には、徹底した全体の筋力アップの特訓。これも脚力や体力アップと一緒で、朝から夕方前まで徹底的に魔法でサポートしての地獄の特訓をしてあげた。

二人は「鬼~」とか「悪魔~」や「地獄だ~」や「一思いに殺してくれ~」など冗談を言っていたので、随分と余裕があるなぁと感心したものだ。



ん?だって、危なくなる度に全回復してあげたんだよ?俺だったらこんな状況で自分を鍛え上げる事が出来るんだから感謝すると思う。しかも、筋や筋肉がブッチって切れる音がしたら直ぐに回復魔法をかけてあげるんだから問題はないどころか、回復する度にどんどん筋力がアップするんだから凄まじい速度で成長したよ。二人とも・・・地獄って言われても平和な地上だし、殺してくれって、プププププ♪全回復できるんだから死ねるわけないのに、ちょっとウケた。



だって、「クッ!殺せ!一思いに殺せ!」って真顔で伝説の【クッコロさん】を6歳の少年少女が言ったんだよ?言われた時は、爆笑したよ。その後に鬼~とか悪魔~とか言われたのが、納得いかなかったけど・・・。



そうそう、最低限の勉強も教えてあげた。トレーニングしながらだけど罰ゲーム付きで、二人ともメチャクチャ頑張ってくれた。流石は、大器早熟型だな~って何度も思ったね。

えっ?罰ゲームの内容?いや~さすがに簡単な内容だよ?間違えたら魔法で重力負荷を与えただけ!さすがに子供だからどんなに重くしても2人の体重の2倍くらいまでで抑えたよ。



まぁ~筋力トレーニングをしながらだから少しは大変だったとは思うけど。

たかだか6歳の子供があれ程、必死になって努力する姿にちょっと感動した。なんだろう・・・一言で言うと、まさに鬼気迫る迫力があった。

二人は「ヒィ~」とか言って最初は、大変そうだったけど何度も繰り返して少ししたら「フッ・・・もう何が来ても怖くないね」と達観していたよ。



一通り訓練してからは、徐々にランクの低い魔物や魔獣の盗伐も行うようになっていった。

こんな感じで、入学式迄の2ヶ月間の間に出来る限り二人には修行を付けてあげたんだ。



だから・・・今では・・・。

「でりゃ~エアーカッター~ ブシュ~!ブシャ~!」

「いりゃ~ ストーンバレット~! ドスッ!ドスッ!ドスッ!」

「どりゃーファイアーランス! ゴォ~ バシュッ!ボォ~」

「てりゃーアイスバレット~! ヒュン!バシッツ!」

「「ふぅ~討伐完了!」」

二人は手で顔を拭うと何とも言えない爽やかな笑顔を浮かべていた。



三人で狩場の先にあるデゼルト平原に来ている。

「いや~二人とも見違えるほど強くなったよな~」

「「イヤイヤ、これも・・・師匠のお陰です!」」

そう・・・あの後から二人には師匠と呼ばれるようになったのであった。



「ううん・・・俺は普通に教えてただけだし、二人が努力したからだよ♪ 今ならEランクの魔物も一人で倒せるし、二人ならDランクの魔物でも倒せるなんて凄い成長だよ♪」

「あ~うん・・・あれが普通なんだ・・・。」

「子供でも分かる・・・アレは普通じゃなかった・・・。」

何か・・・引っかかる言い方だけど・・・うん♪気のせいだな!



それにしても・・・本当に強くなり過ぎだろう~

途中からレベル補正も向上したおかげで、驚くばかりだった。

試しに二人のステータスは・・・(ステータススティール)俺は小声で魔法を唱えた。



【ロン】/【称号:フィーア(4属性)グリモワール(魔法使い)】

LV028

HP:33→600

MP:300⇒900

攻撃:10→100

防御:10→100

力 :10→100

体力:11⇒100

速さ:15⇒85

賢さ:30⇒90


【ネル】/【称号:フィーア(4属性)グリモワール(魔法使い)】

LV028

HP:30→540

MP:330⇒1050

攻撃:10→90

防御:10→90

力 :10→90

体力:10⇒90

速さ:16⇒90

賢さ:33⇒105


やれやれ・・・。

レベルだけなら中級に届かない程度の冒険者レベルだけど能力で見たら中級冒険者以上、下手したら上級冒険者の実力になっていた。

う~ん・・・。鍛え過ぎたのか?いやいや、大器早熟型だからだな!って自分に言い聞かせていたらシリウスに≪マスター・・・やり過ぎです。≫って言われた。



「え~そんな事はないだろう?異世界だよ?魔法がある世界なんだよ?」

素直に魔法と言う素晴らしい力が存在するんだから効果的に鍛えるなら当然だと思った。

≪マスターの普通を常人に当て嵌めるのは普通とは言えません。この世界にはレベルと言う概念が存在するため、マスターの様な修行方法を行う事は、殆どないと思われます。≫



「そ~なの?へぇ~変わっている世界だな・・・。」

≪・・・・・・・。≫

「言いたいことがあるならハッキリ言ってかまわないぞ!」

≪あの~マスターは普通ではないと・・・そろそろ理解された方が宜しいかと思いますが、私であれば、マスターが行われた方法が最も効率良く成長する特訓だと理解できますが、常人では厳しい特訓レベルだったと思われます。≫



そうシリウスが言うもんだからロンとネルに聞いてみた。

「二人に聞きたい事があるんだけど、良いかな~」

「何でも聞いてくれ!師匠」

「うん♪何々~?」

「いや~大した事ではないんだけどね♪ 今日までの特訓が普通と思ったか厳しいと思ったかを教えて貰えたら今後の参考になるかな~って思ってね。」



「「・・・・・・・・・・・・・・。」」

「あれ?何で黙るんだ?」

「フッ・・・アレは、厳しいってレベルではなかった」

「うん・・・そうだね・・・。」



何か・・・二人の目が虚ろになったのが、気になったけど・・・。

「(ホレ!二人もあ~言っているだろうが!やっぱり普通だったんだよ。)」

≪マスター・・・? お二人の表情を見られておられますか? あっ!ホラ・・・お二人とも何やらブツブツと仰っておられますよ?≫

うん?何々・・・。



「アレが厳しいとかないわ~地獄の特訓だな・・・。」

「そうだね・・・。何度も死のうと思ったもん・・・。」

「あぁ 兄ちゃんも気持ちは分かる・・・。どうすれば普通って言葉が浮かぶんだろう・・・。」

「うんうん・・・。普通と厳しい、じゃなくて【地獄の特訓】か【悪魔的な特訓】なら分かるんだけどね・・・。」



「お前!上手い事言うな~そうだな!まさにそんな感じだな♪」

「シン君ってやっぱり普通じゃないよね。」

「そうだな。シンは異常すぎる。普通と思っている節さえあるな・・・。アイツの能力は以前言われた通り、時が来るまで絶対にバレない様にしないとな!」

「うん。私もそう思う。子供でも分かるくらい凄すぎるもんね!私、絶対誰にも言わないよ!」



≪だそうですが、如何でしょうか?」マスター・・・あれ?マスター?どうされました?≫

俺・・・耳ふさぐ・・・。グスン・・・異常って・・・シリウスが異常なんだい!

≪・・・・・・・・・・・。≫

「なんだ?言いたい事があるなら言っていいんだぞ!」

≪な・何もありません≫

「(ふん!)」



「さて、二人の修行はここ迄だな!良く耐えた!魔法小等学校の入学試験が明日行われるが、今の二人なら

、何の問題もなく特待生として入学出来るが・・・ちょっと、鍛え過ぎたかも知れないから様子を見て試験を受けるように!」

「確かに・・・こんな修行方法誰も思いつかないもんね・・・。」

「だな・・・。」



「コホン! 俺は、普通の大器早熟型の成長速度が分からんので、魔法の実技試験は念の為に威力は半分程度に落として使用するように!万が一威力が必要と思ったら全力発動も許可するが、魔力の上乗せは禁止とする。いいか二人とも必ず手加減する事!」

俺ほどではないが、この二人にも魔法の効果をアップさせる威力調整を教えてあげたら倍の威力迄使えるようになっていた。



「おう!そうだな。俺もさすがに上級者レベルの魔法は使わないぞ! 使ってもせいぜい中級冒険者レベルで、大丈夫だろな!」

「そうだよね・・・。半分程度っていったらそんな感じだもんね♪私もそうするね!」

「で、シンは前に聞いた通りの受験方法しかないのか?」



「仕方がないよ。レベル表示がないんだからな魔法を使う訳にはいかないだろう?取り敢えずは魔法の潜在量と身体能力それと学問の一般受験になるな。」

「納得いかないよね~シン君の魔法って凄まじかったもん」

「ウッ!思い出しただけでも身の毛がよだつレベルだったな・・・。」

「あれで最弱レベルの魔法って言われてもピンとこないよね・・・。」



いつだったか二人が俺の本気の攻撃魔法を見たい見たいって煩かったので、身体強化の特訓中に見せて上げた事があった。

別に俺だって本気の魔法は怖くて使った事がないんだから弱い魔法って言うしかないじゃん!

シリウスに聞いても≪マスターに取っては弱い魔法です≫って言うもんだから魔力調整したファイアランス魔力量80とかアイスバレットなど全種類の魔法を見せて上げた。



俺の魔法を見た二人は暫くの間、茫然自失してたけど、そのうち二人にも出来るからって言ったら目を輝かせていた。最後に消耗した魔力を回復してあげたら、ロンも慣れてきたらしく

「ガハハハハッ♪ もう何十回とやって貰ったお陰で、さすがに慣れたな!今じゃ~爽やかな気分だ!」

最初の頃の初々しさはどこにいってしまったんだろうか・・・。



ネルは、未だに気持ちが良くなるらしく魔力の譲渡を行う度に6歳児らしからぬ表情を浮かべていた。

「はぁ~♪本当にシン君のコレ気持ちいよ~♪ もはや、ご褒美だね!」

将来が不安になった。

「何はともあれ、明日の受験はお互い頑張りましょう!」

「「おぉ~!」」





そして、現在入学受験中だ!

大器成長速度のタイプによって分けられる為、ロンやネルとは一緒に行動する事が出来なかった。

俺の周りには当然だが、同い年の子がいるんだけど・・・。正直辛い!ロンとネルは大器早熟型だからなのか生まれ育った環境からなのか、少なくとも意識が高く話し方もシッカリしていたが、今、俺の周りにいるのは、本当にただの6歳児ばかりだ。中には小生意気な貴族が混じっているけど・・・。会話のレベルが・・・

俺・・・きつい。



学科試験も簡単で試験開始僅か5分で退出した。

先生方がビックリしていたけど俺がビックリだ!あんな試験に40分はいらないだろうが!

潜在魔力の試験は、前回の教会同様に宝玉に手を当てて測るものだった。ちょっと違ったのは、魔力値が数値として表示される事だったが、魔力値9999迄測定できるって言うからちょっと魔力を込めただけで、またしても砕けてしまった。



身体能力テストは目立ち過ぎるのも不味いと思ったので、かなり手加減して上位位に調整した。

「はぁ~気疲れした。こんなもんで問題ないよな~シリウスどう思う?」

≪さすがは、マスターです♪完璧な受験対応だったと思います。≫

「そうだよな!完璧だったよな。」

そんな会話をしていたら魔法実地テストの訓練場の方でドカ~ンっともの凄い爆発音と煙が上がっていた。



「うっ!何か嫌な予感がする・・・。見に行くぞ!シリウス」

≪マスターの嫌な予感が的中している可能性99.99%だと思われます。≫

「・・・・・・・。」



すぐ訓練場に到着し俺の目に映った光景は15m程離れた場所から1m位の円形の的を狙っていたであろう子供たちが固まっている姿と先生方と思われる教師陣が慌てて訓練施設の壁に補強魔法や修復魔法、消火の為の水魔法や抉れた地面に土魔法で対処している姿、そして・・・俺やっちまったかな~って顔をしているロンの姿であった



「お兄ちゃん!やり過ぎ!」

待機場と思われる場所からネルの声が聞こえた。

「あれ?おかしいな~俺はちゃんと師匠に言われた通りにやったんだけど・・・?」

ロンが首をひねって腑に落ちないっといった表情を浮かべて呟いていた。



それから少しして修復活動が終わったが、何人かの先生や生徒がまだ、ざわめいていた。

そしてネルの番になった。

「先程は、優秀な受験生の魔法でヒヤッとした者もいると思うが、あんな事はそうそう起こるものではない!万が一何かあっても我々教師陣が対応するから安心して試験に励んでもらいたい!」



その言葉を聞いて大半の受験生の子供たちがホッとした顔をしていた。

「では、次の者5人中に入りなさい」

呼ばれた中にネルが入っていた。

「よ~し!私はお兄ちゃんの様な失敗はしないからね!」



「では、先程までとルールは同じだ!15m先にある的に各自得意の魔法を当てる事。

他にも的の当たった場所によって点数が違い中心ほど高得点だが、あくまでも魔法のコントロールの評価点である。魔法の威力を計測する魔道具が組み込まれているので、スコアとして表示される。以上。では、各自、準備が整い次第はじめ!」



「う~ん・・・。お兄ちゃんはファイアランスだったから私はアイスバレットにするかな~多分お兄ちゃんが込めた魔力が40位だと思うから~私は30・・・20かな~でも~もし弱かったらどうなるんだろう?不合格になったら・・・や・やっぱり30で・・・威力をちょっと抑え気味の40位で・・・いやいや、ん~どうしよう~」

ネルが変な顔をして何か悩んでいるようだ。一体何をやっているんだあいつは?



「あ~うん・・・ネルの奴・・・俺たちヤッパリ双子だな~あいつ多分俺と同じ状態だな・・・。終わったから言えるけど・・・魔力5で十分だったな・・・。2でもよかったかも・・・。」

そんな兄の心配と予想を知らずネルの出した答えは・・・。

「お兄ちゃんのファイアランスはもしかして・・・魔力60だったんじゃ・・・。だったら40でも大丈夫だね!そうだ!間違いないね!あっ!だったらアイスバレットじゃなくてアイスランスの方が良いかも・・・。よし!これに決めた!」

先程までの迷いが消えたのかいつもの溌溂とした笑顔に戻っていた。



「じゃ~いっくよ~♪遍く世界の雪の精霊達よ!氷結を槍の姿となりて的を穿て!アイスランス!!!」

ネルが呪文を唱え終わると頭上に三つ又の槍の形を成した2m以上の大きさの氷の造型が出現し、凄まじい速度で直径1mの中心に直撃した。

冷気を纏った三つ又の槍は的を貫き後ろの防御壁に突き刺さった。

的は貫かれた勢いで持ち上がり土台が地面の中から飛び出し、さらに防御壁に突き刺さった後には氷がピキピキと音を立てながら周囲の壁を凍らせていく。

10m程の範囲を凍結させたところで、ネルが放った魔法の効果が失われたようだ。



「「「はぁぁぁ~~~???」」」

いまだ、アイスランスが突き刺さった周辺は外気との温度差による冷気が漂い辺り一面が凍結していた。

「あちゃ~やっぱり俺たちは双子だな~やると思ったよ・・・。」

試験を終えたロンが目に手を当てて呟いた。



「あれ?これは~やり過ぎちゃったかな?テヘヘ♪」

「いったい今年の受験生は、どうなっているんだ?さっきはさっきで、ただでさえ強度の高い魔力耐性のある素材で作った的をさらに魔力でコーティングしていたのに破壊されただけではなく防御壁まで燃やされ、今度は今度でこの結果とは・・・。」

場内は、先程と同じように騒めき収拾がつかなくなってきていた。



「取り敢えず!君たち二人は、これで試験は終了だから本日は帰りなさい。後日成績発表と共に校内の掲示板に張り出されるので、見に来るように!」

遠目に見てもあの二人は浮いた存在となっていた。

ロンとネルはいそいそと場内を出て後をつけている俺に気付く事が出来ない程、落ち着きがなかった。



「二人ともお疲れ様。だから、あれ程、手加減しろって注意しただろうが!」

不意に後ろから声を掛けられたからかビクビクしながら俺の方に向き直ると

「おぉ・・・見てたのか?・・・やっちゃったかな・・・?」

「あぁ、間違いなく やっちゃったな」

「私は、手加減したはずなんだけどナハハハハ♪ おかしいな~」

二人とも口笛をピューピュー吹きながら鼻を指でポリポリかいて照れ笑い・・・なのか?誤魔化すんじゃない!



「まぁ~俺も周りのレベルの低さに驚いたからな。お前達には、もっと手加減させるべきだった。」

「そ・そうだろう!俺も手加減はしたんだぞ!」

「私も私も」

「そうだな・・・。手加減はしたのは知っているけど・・・。ロンの場合はファイアランスじゃなくて、ただのファイアで良かったんじゃないのか?」

「ギク!あ~あ~うん・・・そうでしたね・・・。反省します・・・。」

シュンっと小さくなって反省していた。



「昔からお兄ちゃんはやり過ぎちゃうからね~」

「そしてネルもアイスランスではなく、アイスバレット程度で十分だったと思うがどうだ?」

「アハハハ・・・返す言葉もありません・・・。反省します・・・。」

ネルもシュンっと小さくなって反省した。

はぁ~この双子は本当にそっくりだな・・・。しかし



「過ぎた事をグダグダ言っても始まらないし、間違いなく二人はトップで合格間違いないんだから結果オーライって事にしておくか・・・。」

「「有難うございます師匠。」」

「俺は、あまり目立ちたくなかったから手加減しろって忠告したけど・・・どの道お前たちは目立っちゃうだろうからな~・・・遅かれ早かれ目立つんだから、これで良しとするか!」



「イエ~イ♪ やったなネル!シンのお許しがでたぞ!」

「うん♪やったね!お兄ちゃん シン君を怒らせると怖いもんね!良かった~♪」

「うん?お前達・・・。さっきまでオドオドしてたのは何だったんだ?」

「決まってるだろ?シンが怒ってるって思ったから、あの地獄の特訓が頭を過ってたんだろうが!」

地獄の特訓?・・・。



「そうそう。シン君が怒って、お前等修行のやり直し!とか言ってきたらどうしようってお兄ちゃんと震えてたところだったから・・・ナハハハハ♪」

あれ?どういう意味ですか?挙動不審だったのは、俺のせいだったって事?

・・・俺・・・納得いかない。



そして、三人とも無事合格を果たしロンとネルは、特別待遇で授業料を免除された上、試験内容の凄まじさの為、学校寮も用意して貰えたとの事だった。俺は普通に合格しただけだったが、潜在魔力と学問の分野では抜きん出ている事が評価され一般クラスでもAクラスになっていた。



このシェンツァ魔法小等学校は魔力が強く魔法に抜きん出た特待生クラスと魔法がまだ発言していない一般クラスに分かれていて、どちらも1クラス毎に16人となっていて、優秀な人材が集まるAクラスからCクラスまでの合計96人が同学年となっていた。



生徒の大半が小等部で魔法を使えるようになるので、その都度成績によってクラス替えが行われるとの事だった。魔法も向き不向きがあるので、魔法を発言したからと言っても攻撃魔法が使えなず生活魔法だけって言う事もあるらしい。その場合は、一般クラスのままになるらしい。




今日はいよいよ魔法小等学校へ入学する日となった。


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月曜日と木曜日の朝7時に更新します。来年1月分まで予約してあります。


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