第16話 第一章【少年編】5 俺、魔法でビビる
試しに、ゴブリンが10匹程出たので、魔力を40込めて速度、威力、温度だけにコントロールしてファイアを唱えたら大きさは20cm位だったが、速度は8倍の800㎞、温度5600度となった。
これは、本当に凄い速度と温度だった!
ファイアを放った直線状に6体のゴブリンがいたが、全てのゴブリンを貫通した後に燃やし尽くして、さらに後ろにあった岩も熔解していた。
これを見たシリウスが
≪マスター!範囲を絞って威力だけを上げるのであれば、大きさを20㎝から2㎝に帰るだけでも10倍の威力となります≫
と意気揚々と恐ろしい事を教えてくれた。
意味が分かるかな~さっきの魔力40のファイアの温度が56000度って事だよ!
怖いわ!5600度でさえ太陽の温度ですよ!56000度って、この魔法だけでも大半の魔物が倒せるって事だろうが~って思っていたらシリウスが・・・
≪最初に連射を設定するだけで、魔力が尽きるまで放ち続ける事も可能です。≫
「連射か~それもそれで、面白そうだな!どうやるんだ?」
≪魔法を唱える前に連射を意味するブレイズを付けるだけです。このブレイズに連射数を記憶させておけば度の魔法であっても連射が可能となります。ただし、強力な魔法になればなるほど、発動までのタイムロスがかかりますので、発動時間を短くするのであれば、先程同様に発動時間の部分にも魔力を上乗せすれば可能となります。≫
「なるほどね~だったら、ブレイズの設定を10連射にして、アイスバレットの魔力を発動時間以外を魔力20で発動時間を魔力40にして使ったらどんな感じなんだ?」
≪設定しましたので、試し打ちをされたら如何でしょうか?≫
「早っ!お前は本当に優秀だな・・・。」
まさか、話し終わると同時に使える様になるとは思わなかった。
「有難うございます。マスターにお褒め頂けるとは光栄至極でございます。」
うん・・・それは、良かった・・・。
「じゃ~あの5m位の岩に放ってみるか!ブレイズアイスバレット!!!ガガガガガガガガガガ!」
「ヘッ?」
≪さすが!マスター素晴らしい連射速度と威力です!≫
「ちょ・・・ちょっと待て~い!何だ?この連射速度は?早すぎないか?」
≪マスターが設定した通りの速度です。ちなみに!アイスバレット10連にかかった時間は0.78秒でした。≫
「なんか・・・威力もおかしくないか?」
そう呟いた俺の目線の先には、標的にした大岩が映るが、岩の中心に40㎝位の穴が開いていて、さらに貫通していた。
≪マスターが魔力を倍にされた時に氷硬と回転速度も倍になっていた為、貫通力が上昇したと思われます。≫
「そうなんだ・・・・・。これも・・・やばい威力だな。」
他にも、水魔法のウォーターと氷魔法アイスも試したが、大きさは半分位で、後は同じ様な感じで発動し、魔力を込めるとファイアと同じ様な威力の上がり方をしていた。
試しに水魔法の温度を下げると氷魔法となった。逆に氷魔法の温度を上げても0度より上には上がらなかった。
先日、シリウスから聞いたアブソリュートゼロの絶対零度の魔法だが、氷魔法の温度を限界点迄下げるだけで、同様の魔法が発動された。
水魔法ではある一定の温度より下がる事が難しく、水から氷を作ると魔力をかなり消費した。
シリウスに聞いたら水魔法からでもやり方によっては、絶対零度迄下げれるらしいが、やはり氷から絶対零度にする方が、余計な魔力を消費しないし簡単だ。
魔法は、原子を動かすプラスエネルギーに変換するよりも、原子を止めるマイナスエネルギーに変換する方が、何倍も魔力を消費するとシリウスが教えてくれた。
俺は、練習だとは言え絶対零度が恐ろしかったので、いい方法がないかシリウスに尋ねると
≪アイスバレットの大きさを絞って、魔法の温度の部分をマイナス273.15度になるまで、魔力を注げば極小範囲の発動が可能となります、実際の魔力値であれば、70位で試す事が出来ます。≫って教えてくれたので、
大きさを2㎝魔力を70込める事で細長い絶対零度の魔法を放ってみた。
ウルフが4匹いたので、アイス!と唱えたら直線状にいた2匹を貫通し一瞬にして全身を凍結し、地面まで凍結し始めた。そして、そのまま3m程離れていた残りの2匹も凍結させた。貫通したアイスは、100m程離れた位置にあった30m程の大木に当たり貫通しながらその大木を凍らせていた。
「何故、こんな現象が起きたんだ?」とシリウスに聞くと
≪はい、範囲を絞った場合、直接、対象に当たれば、当然、絶対零度の威力で発動しますが、それ以外は、間接的であるほど、威力が弱くなります。間接的に倒したウルフの場合は、地面を凍らせて半減し、距離が少し離れていたので、少し威力が下がりました。その威力で、最後にウルフを凍らせたので、マイナス60度程度の威力になったと推測されます!≫だそうだ。
「そういう意味じゃなくて・・・範囲が2cmなのに何で7~8mの範囲に凍り付いたんだ?」と聞いたら呆れた答えが返ってきた。
≪はい!それは単純に氷魔法の方が魔力を消費する理由が、触れた対象物から熱を奪い続ける為、魔法が発動している時間は、対象物の熱を奪えなくなった瞬間にそれ以外の熱を奪おうとするからです!≫だった。
そう言う事は、先に教えて欲しかった。当たったら、そこだけ凍るのかと思ってた俺は、範囲を2cmに絞った自分を褒めたのだった。
この日は、他のスキルレベルも上げたかったので、一通り使い家に戻った。
その後は、二日後に狩場の森に行って、シリウスから新たなスキルや魔法を教えてもらっていた。
本当は、もう少し細かい魔法のコントロールの練習をしようと考えていたのだが、歩いていたら木の上から、蛇が10匹以上現れて・・・
「倒すのは良いんだけど後始末が面倒くさいな~何か良い方法はないか?」とシリウスに言ったからだ
そうしたら・・・。
≪魔物を手なずけ従わせる【懐柔】と相手を押さえつける【威圧】、相手を退ける【威嚇】もございます!≫
だって・・・。
「いつの間に?用意したんだ?」って聞いたら
≪はい!マスターが欲する事を事前に用意してこそ私の存在価値があると言うものです≫だった。
本当に優秀な秘書である。
蛇から離れどうしようかな?と思って周りを見たらリス見たいな小動物がいた。
このリスみたいな小動物に【懐柔】を使ってみたが、半径3m位近寄らないと効果がなかった。どうやら魔力を込める量によって距離が変わるらしい。
このスキルは、魔法と融合させる事で使えるサブスキルとの事だった。
(う~ん流石に蛇を懐柔するのはちょっとな~と思ったので・・・)
蛇には【威嚇】を使って追い払おうと考えた。
下限が分からなかったので、リスみたいに効果が薄いと嫌だったので、俺の全魔力の50分の1位込めて使ってみたら、蛇が凄まじい勢いで、その場からいなくなったと思ったら・・・狩場の森の生き物たちが全て気配を消してしまい・・・その日は、魔法の練習にならなかった・・・。コントロールが難しい・・・・・。
誕生日を迎える日までに出来る限りの訓練を繰り返した。次の日は風魔法と土魔法、雷魔法を練習した。
その次の日は、聖属性魔法、闇属性魔法、光属性魔法を教えてもらった。特に聖属性は体力回復魔法や怪我の治療魔法と状態異常回復魔法に優れていて異世界ってヤッパリ凄いな~と感心した。
実際は、威力が弱くなるものの殆どの属性でも体力回復やけがの治療、状態異常回復魔法が作れるらしい。
例えば炎属性だとヒートって言う魔法を変化させることで、生き物の自然治癒力を高める効果があったり、氷属性だとフリーズって言う魔法を変化させることで、打撲を緩和させたり、傷口の炎症を和らげる効果があった。
結論から言うと聖属性以外の魔法を全て同時に使用することで、聖属性に近い回復魔法を発動させる事が出来るんだけど魔力の消費量が10倍以上必要になる。
だから、聖属性の回復魔法はやっぱり優れていると実感できた。
最終日には、70㎞離れた荒野に出向き合成魔法の練習をしたのだった。
流石に遠かったので、身体強化を10倍にまで引き上げたよ。そのお陰で、30分とかからずに到着できた。
本当にチートが存在する世界だよね・・・。ハッキリ言って自分の事なのに違和感が半端ない。
そして、この合成魔法は、凄まじかった。
例えば、闇属性と雷属性を合成させるとジオ(黒雷)と言う魔法となり、同じく闇属性と火属性を合成させるとメギド(地獄の炎)と言う魔法になり、風や水、炎や土魔法と光魔法を合成させると幻影魔法となった。
どの魔法も普通の魔力量でも通常の魔法と比べると威力が5~10倍となった。
さらに、3種類の魔法を合成させると驚愕レベルの魔法になった。
この魔法は、もっと魔力のコントロールが上達してからでないと危険だと思った。
例えば、光と闇と炎を合成させるとアルテマって言う爆発呪文が完成した。
最低限の魔力量で、30m位の範囲が吹き飛んだ。
そして、闇と氷(土)と風を合成させるとメテオって言う隕石魔法が発動した。
ハッキリ言って、この魔法は周りに人がいない事が前程の呪文だった。何せ・・・狙った場所から誤差10~50m位と思い通りの場所には落とす事が出来ない魔法らしい。
ハッキリ言ってビビった。
最初は発動失敗なのかと思ってたら、ゴゴゴゴゴ~って俺の後ろから聞こえてきたから見上げてみるとイメージ的には俺目掛けて落ちてきたような感じがした。
この魔法も必要最低限の魔力しか使わなかったんだけど、この魔法だけは特殊で、星の重力が上乗せされる事で、破壊力だけで言うとアルテマのさらに4~5倍の威力があったんじゃないかと思う。
「この魔法は・・・封印だな!ハッキリ言って危険すぎる。」
それにしても、合成魔法は、簡単じゃないと実感した。
「最低魔力でこれだけの威力なんだから全力魔力を込めたら恐ろしい限りだ・・・。どの道、この近くでの実験も練習も出来ないな・・・。全力の魔法も見てみたいけど・・・今は、我慢するか・・・。」
今後も魔力のコントロール練習を重ねて小等部を卒業する迄には、必ず全力魔法の実験を練習しようと強く決意した。
その後、家に帰ってからが大変だった。魔物の事ではなく俺が、修行していた事で、周辺の住人たちが不安に駆られていたらしい。
俺が、調子に乗って使っていた魔法でも魔力を垂れ流していたらしく、敵の襲来に備えて各地に備えてある魔力探知機が反応したり、爆発を感知したり、隕石が落下したところを目撃されていたりと異常事態の連続に恐々としていたとの事だった。
はぁ~・・・何か対策を考えるまでは、当分、強力な魔法は封印だな。
まぁ、そんな日々を過ごしていたが、無事に6歳の誕生日を迎え、その翌日に早速、父上と一緒に学問の町と言われるシェンツァ市に向かう事となった。
そうそうモフメロも忘れない!朝から晩まで寝る時も、風呂に入る時もいつも一緒!
後で、知ったんだけど一度、融合した事で、離れていても名前を呼べば俺を介していつでも出現できる。本当に便利な世界だよ・・・。
モフメロは、メチャクチャ食欲旺盛だ・・・。朝昼晩とおやつも入れて1日4回は魔力をたらふく与えていたにも関わらず、修行の最中に俺が魔法を唱えると姿が消える事が度々あった。最初は、気のせいだと思っていたんだけど、どうやら一度融合した事で、俺の魔法を受けるとその魔法を媒介として俺と融合できるらしい。
ちゃんと魔力を朝昼晩と食べさせて上げているにも拘らず・・・。
俺が魔法の練習をしている時くらいは、じっとしていてほしいが・・・。
まったく誰に似てこんなに食い意地が張っているのだろうか。消えても俺が「モフメロ~っ」て呼ぶと姿を現してくれるんだけどね。
以前、シリウスがモフメロの事で、心配していた事が確信になったと俺に教えてくれた。
どうやら、一度俺の魔力に溶け込んでしまうと俺が名前を呼ばない限りはず~と魔力を食べ続けるとの事だった。俺が気付かないうちに潜り込んでいる事が度々あったので、突然クラッと眩暈を起こした事が何度かあった。それからは、俺の命も危なくなるので、いないと思ったら名前を呼ぶようにしている。
そして家では、父上から剣術とギャグを母上からは、魔力についての手解きを何度か学んだが、魔力操作に関しては、俺が生まれる前に理解してしまった事ばかりだったので、知らない振りや出来ない素振りの演技をする事が本当に苦痛だった。
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