第15話 第一章【少年編】4 新世界で初めてのペット
≪また、一応は生物なので他の生き物、同様に食べたり飲んだりも致しますが、基本、主の魔力さえ吸収出来てさえいれば死ぬ事はありません。≫
「そうなのか~俺が飼い主になったら俺の魔力を注いであげれば良いって事か~」
≪はっ!・・・そ・そうですが、その為には主従契約を行う・・・この世界では【ティム】と言われる能力が必要です!≫
「ふ~ん・・・そうなんだ!でも俺には能力がないから【ティム】出来ないって事か~」
俺は、悲しげな表情と口振りの演技をしながらそう呟いた。
シリウスさん!この言い方ならどう対応するのかな・・・?
≪マスター!マスターに不可能などございません!たかが【ティム】の能力ごとき!ロイドの中でも最大クラスだった、この私をいとも簡単に従えたマスターならば簡単です!≫
YES!!ビンゴ~!シリウスさんたら~ツンデレなんだから~・・・ちょっと・・・ほっこりした。
んんんん?今なんて言った? シリウスってロイドの中で最大クラスだったの・・・。初耳だ。それって凄い事なの?どうなの?怖くて聞けない!
こういう場合は、話をすり替えて本題に戻ろう!
「じゃ~俺が、この子と主従契約を結んで、飼っても大丈夫って事だな!」
≪難しい問題ですね・・・ご両親がなんと言われるか・・・ご確認を取られてからの方が良いかと・・・≫
「そうだった・・・」
俺・・・・・凹む
「はぁ~・・・・諦めるか~」
暫く撫でてから地面に下すが、俺の足を駆け上り肩に昇って、俺の顔にスリスリしてきた。
ハゥ!俺・・・メロメロ!
≪ご両親の許可を得てから買う事を推奨します。≫
「だよな~」
連れて帰ったら両親に何て言われるか・・・我慢しよう!
もう一度地面に下した・・・・悲しそうな表情を浮かべ俯いている。
ハゥ!そ・そんな顔で俺を見つめないでくれ!
両親が・・・間違えた・・良心が痛む!
≪ご両親の許可を得てから買う事を推奨します。≫
はい!分かっております!
少し歩いてから振り向くと物凄く悲しげな表情で、コチラを見ている。
「ハァァァァ~そ・そんな・・・お・俺が、悪いのか!?」
そんな瞳で俺を見ないでくれ~・・・
俺は唇を噛みしめ前を向いた!
その時!
「ピィィィィ! ピィィィィ! ピィィィィ!・・・・」
親に捨てられた小動物の様に悲しい表情を浮かべ泣き出した。
「グッハァ!」
ダメージが凄い!
「だ・ダメなんだ~ お前を・・・買う訳には・・・」
俺は振り向いてモフメロを見た
「ピィィィィ!?ピィピィピィ!? ピィィィィ!」
モフメロが近づいてくる・・・あぁ~親の気持ちが分かる!
はぁ~何て可愛い生き物なんだろう~
「ダメだ!」
俺は、決意を口にした!
モフメロは小首を傾げている。
「駄目だ!~もう! 駄目だ~!」
俺!もう!・・・・・・我慢の限界!
撫で・・・撫で・・・撫で・・・スリスリ!・・・スリスリ!
はぁ~!俺!・・・・・・大満足!
≪・・・・・・・・・・・・・・・・・ハァ・・・≫
やっぱり手触りも最高!
何かシリウスの視線が痛い!
視線なんかないんだけど・・・。
父上!母上!・・・俺・・・コイツ!・・・・・・・飼う!
心に決めたのだった!
「それにしてもモフメロは、何て名前の動物なんだ?」
≪申し訳ございません。実は先程から検索をしているのですが、この生物の情報が、現在の情報ベースでは、検索できませんでした。≫
「そうか~。ま~仕方がないな!でも、危険そうな感じはしないな!」
≪では、早速!個体名【モフメロ】と契約を致しますか?≫
「モフメロ!俺と一緒に来るか?」
そう聞いてモフメロを見ると、小さな尻尾を凄い勢いで、左右に振ってコクコク頷いている。人間の言葉を理解しているみたいだ。流石は、異世界・・・これもまた、面白いや!
「Yesって事で良いのかな?」
キュウキュウ鳴いているどうやらYesって事で良いみたいだ。
「じゃ~シリウス!俺は、モフメロと契約する!」
モフメロ? まだメロモフの方が良いかな? 名前を適当に付けちゃったけど大丈夫なのかな~・・・? う~んどっちでも良いか!
≪畏まりました。では、魔法陣による神獣契約の魔法陣を発動します!≫
魔法で契約を執行した瞬間モフメロを光が包み込んだ。
≪どうやら無事に契約が終了したようです!≫
「速っ!一瞬だったな!」
≪個体名【モフメロ】がマスターとの主従契約を強く希望していた為、神獣契約が一瞬で完了したようです。≫
「モフメロ~♪そんなに俺と一緒にいたかったのか~♪ かわゆいの~♪ 早速、魔力を食べさせてみるか! モフメロ、俺の魔力を食べてみたいか?」
おぉ・・・尻尾を激しく振り過ぎて残像が見える・・・。そ・そんなにか・・・。
「シリウス、俺が魔法を発動させるだけで良いんだったよな?」
≪はい。正確には魔法でなくとも魔力を身体に纏わせるだけで大丈夫です。≫
それはそうだよな~ モフメロに食べさせる時に毎回、魔法を発動させるのは問題あるよな・・・。
「なるほどね。そんじゃ こんな感じで良いかな? モフメロ食べて良いぞ!」
俺が身体中に魔力を込めてモフメロに伝えると俺の肩に飛び乗って来てスゥ~っと消えるように俺と同化した。
「・・・全く、違和感がないな。ステータスオープン! 魔力は・・・減ってないんじゃないのか?」
正確には、一瞬下一桁の数字がパパパパっと凄い速さで切り替わっているが、減っている訳ではなかった。
≪正確にはモフメロが凄い勢いで、魔力を吸収しております。しかし、モフメロが幼いの為、魔力吸収量が少ないので、現在はマスターの魔力回復速度の方が、モフメロの吸収速度より上回っているので、魔力が減る事はありません。≫
「おぉ。それは僥倖だ。」
≪あくまでも、今だけなので、十分お気を付けください。≫
「で、元の戻すのは、名前を呼ぶだけで良いんだったよな?」
≪はい。その通りです。≫
「モフメロ~♪・・・」
俺が、優しく名前を呼ぶと直ぐに俺の首の周りに姿を顕した。
「ピィピィ♪ キュィ~♪」
とっても嬉しそうに俺の首の周りを器用に走っている・・・・・が、俺の首の周りではしゃぐんじゃありません!
≪今のところ問題はなさそうですね。本当にお気を付けくださいね!≫
「分かってるって! 残る最大の敵は、両親だな!」
そんな話をしながら、俺たちは、狩場の森を後にしたのだった・・・。
「ただいま~」
時間はちょうどお昼時だ。
「お帰り~ もうすぐご飯が出来るからちょっと待っててね♪」
台所のほうから声がする母親のレイだ。
俺は、椅子に座って懐に隠したモフメロの事をどう伝えるかを考えていた。
(え~い!考えても始まらな!正直に話して様子を見よう・・・。)
それから間もなく良い匂いがしてきた。
「お待たせ~♪今日のお昼は、シンの好きなスペアリブとパスタで~す♪」
母のレイが俺の大好物を作って用意してくれていた。
「おぉ~やった~♪ 旨そう~♪いっただきま~す♪」
「シンちゃんてば~本当に美味しそうに食べるからママ作り甲斐があるわ~♪」
美味しそうではなくメチャクチャ上手い。
「あむ あむ あむ・・・・うっ!ゲフッ!ゲフ ガフ! ゴクゴクゴク・・・・はぁ~死ぬかと思った!」
いくら何でも口の中に詰め込み過ぎた。
「ほらほら~そんなに慌てて食べるから~もう~ご飯は逃げませんよ!」
その時懐に入れたモフメロがモゾモゾと俺の首から出て来てしまった。
「まぁ~シンちゃん!どうしたのその子?」
ヤバイ!ご飯を食べてから切り出す予定が・・・。
「狩り・・・家の近くの小川で遊んでたら見つけたの・・・飼っちゃダメかな~」
あ!そう言えば、モフメロの事で頭がいっぱいで、シカやイノシシの事、忘れてた。また今度で良いか~。
俺は、モフメロを掌に載せて母上に見せた。
「小ちゃい子ね~♪ あら!可愛いわね~」
母上が、モフメロを撫でようとしたらトテトテと歩いて母上に近づき頭をスリスリし始めた。
う・上手いぞモフメロ!
「シンちゃん名前も決めてあるの?」
「うん・・・も・モフメロ・・・」
母上の前でお腹を見せて撫でてのポーズを取るモフメロ。
「キャ~♪何この子・・・可愛い~♪そう~モフメロって言うの~」
「飼ったらダメかな~」
俺は6歳の武器である愛くるしい瞳をしながら母上に懇願してみた!
「ふふふ♪だってシンちゃんも~お名前も決めてるって事は、飼う気満々じゃないの~」
母上の表情が優しい!否いつも優しいんだが、いつも以上に優しく感じる!これは、もう一押しだな!
「お願い!モフメロ、家で飼って良いでしょう?」
両手を口元で合わせ、目をウルウルさせてお願いしてみた。
「しょうがないな~シンちゃんのお願いなら・・・!!コホン!では、一つだけ条件があります!」
やったー・・・あれ?条件? なんでか、母上の目がキランと光った気がした。
「!!!何?何?条件って!僕何でもするよ!」
「分かりました!では、モフメロを家で飼って良い変わりに・・・週に四回はママとも一緒に寝る事!」
俺・・・思考が止まる。 数秒後・・・。
「えぇ~!」
「えぇ~って何よ~」
ムスっとした顔をする母上
俺の記憶では、一緒に寝たがる母上に何かと言い訳をして、5歳の頃から自分のベットで、一人で眠るようになっていた。まぁ~目が覚めると横で寝ている時もあった様だけど。
「で・でも僕もうすぐ6歳だよ!周りの子供もみんな一人で眠ってるんだよ?」
こ・これは、何とか回避しなければ!
「周りの子は関係ありません!何だ~そうか~じゃ~仕方ないな~モフメロごめんね~」
(良く見るとレイの顔が悪戯っ子の様な顔になっていた。)
ちくしょ~モフメロを人質いやモフ質に取られた!
「わ・分かったよ~!でも・・・学校に入学するまでだよ!」
「はぁ~息子の成長が早い気がする・・・・仕方がない!それで手を打ちましょう♪」
母上の顔が喜色満面の笑みを浮かべている。
「って事は!モフメロ飼って良いって事!?」
「ウフフフ♪良いわよ~ だってシンちゃんモフメロ飼いたいんでしょう!?」
「やった~♪モフメロ!これからず~と一緒にいられるって! 良かったな~」
「ピィ~ピィ ピィ~♪」
モフメロも俺の掌に乗ってきて指に顔を擦り付けながら嬉しそうだった。
「あらあら♪そうしてると周りの5、6歳の子達と同じなんだけどな~」
母上の顔がヤレヤレって表情をしているけど俺は気にしない!気にしたら負けだな。
夕方にビルドが帰って来たからモフメロを紹介したらやっぱり血が繋がっているのか滅茶苦茶モフモフして幸せそうにしていた。
両目を垂らしながらモフメロを撫でる父上を見たら
うんんんん!?俺は母上似のはず!コレも気にしない!
何にしても! よ~し!これで一安心だ!出来れば明日も狩場の森に行って色々試してみよう~っと)
そして俺は、二日と開けず魔法やスキルの練習をして過ごしていた。
2回目に向かったのは、狩場の森をさらに北東10km程行った場所にあるデゼルト平原だった。
このデゼルト平原はかなりの大きさで、シェンツァ市から20~30㎞程離れた場所だとE~Fランクの魔物、30~60㎞位の場所にD~Eランクの魔物、60~90㎞の場所にはC~Dランク、100㎞以上程離れた場所には、CランクたまにBランクの魔物や魔獣が済んでいるそうだ。
たまに、魔物の異常発生が起こるとランクの低い場所にも強い魔物が現れる事があるらしい。
取り敢えず俺は、D~Fランクが生息する60㎞地点の荒野に来ていたので、狩場の森に比べれば、ゴブリンやウルフと言ったEランク冒険者が対応するレベルの魔物や魔獣がいた。
ウルフはともかくゴブリン単体であればFランクなのだが、奴らは群れで行動する為、Eランクに位置するとの事だった。
知能が低く動きも遅い。レベルが高ければ多少の素早さがあるが、一般的なゴブリンだとそんな感じだそうだ
身長は、110~130㎝位と小さく、敵のレベルによって強さが異なるらしい。
実際戦ったが、レベルが低いゴブリンは、石を投げつけたり、噛み付いて来るが、レベルが上がると石斧や石槍などの武器を持つ奴がいた。
ゴブリンと言ってもレベルだけではなくランクもあるらしく
ゴブリン⇒ホブゴブリン⇒ゴブリンジェネラル⇒ゴブリンロード(ゴブリンクイーン)と進化して強くなるらしい。
シリウスがさらに色々な事を教えてくれた。
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人族が定めた2足歩行の魔物の名称で一番多くあるのが、ソルジャー(戦士級)、ジェネラル(将軍級)、キングやロード(王級)、エンペラー(帝王級)と分類されている。
基本的に2足歩行の魔物は知性、知能が高く軍隊を組む事が多い。
例えば、ゴブリンやリザードマンそしてオーガと言った魔物がそうだ。
はぐれ魔物と言った例外を除き常に兵隊6~7匹に1匹の割合でソルジャーがいて、ソルジャーが6~7」匹入れば、1匹の割合でジェネラルがいる。これが1個中隊となっているんだって
同様に6~7つの中隊がある場合は、必ずキングやロードと呼ばれる魔物が存在し村は当然、小さな町位であれば、壊滅の危機れべるの軍団になるらしい。
極稀にスタンピードと呼ばれる魔物の大軍勢が発生する。半狂乱となった魔物の軍勢は凄まじい強さと速度で襲撃するため規模に応じては国家レベルの危機にまで発展するらしい。
この場合に存在が確認されるのが、エンペラーと呼ばれる魔物で、例えば比較的弱いと言われるゴブリンでさえエンペラーに至ると、この世界でいうAランクに認定される程、強力なんだって
まあ、リザードマンはドラゴニュートへと進化するしオーガも進化するので、その強さは計り知れないらしい。
この世界は、さらにレベルと言う概念が魔物にもある。
それを聞いた俺は、思わず身体が震えていた。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・面白い!ワクワクしてきた。
そうそう、最後にシリウスが余談ですがって教えてくれたのが、この世界には鬼人と呼ばれる鬼族が住んでいてオーガと一緒にされる事をもの凄く嫌うんだって、鬼族か~見てみたいな!
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そしてこの場所に生息する魔物の話に戻るが、
ウルフは、種類にもよるが、体長が80cm~100㎝(尻尾を含まず)位の大きさだった。
動きは、素早かったが、イノシシより少し早い程度で、攻撃方法は噛み付きと前足の詰めによる斬撃だけだった。
最低でも4匹以上の集団で、襲って来るので、普通なら厄介な敵なのかもしれない。
ウルフと戦った時に前世で野犬の群れと戦った記憶が思い出されて苦笑いをしてしまった。
前世では、怖い思いをしたものだが、さすが異世界だと勝手が全く違った。
ウルフの強さは、色と大きさ変わるらしい。
色は、茶色⇒黒⇒(ここから属性ウルフと呼ばれる)紫⇒赤⇒青⇒白の順に強くなる。
ホワイトウルフもしくは白狼と呼ばれる個体はBランク魔獣になるほど強いらしい。
群れの中には一回りも二回りも大きいサイズのウルフが必ずいたが、それがリーダー格だった。
ウルフの中には、それ以上に進化する個体もいるそうだが、今は割愛する。
前回の魔法は、狩場の森で使うには、威力が強すぎたと反省したので、一番弱い魔法を使い、魔法に注ぎ込む魔力量をコントロールする事で、威力を調整する練習をしたのだった。
前回では、使わなかった火の魔法で最弱のファイアの魔法を中心にシリウスにアドバイスを受けながら練習をしたが、自分でも驚いた。シリウスが言うには
≪マスターだからこそです!マスターに不可能はございません!マスターならば当然です!≫って言っていたけど、同じファイアの魔法でも魔力を込めると全く違う魔法の様だった。イメージで言うと・・・
速度、効果範囲、効果時間、温度や威力等を含めて【破壊力】とする。
シリウスに聞いた普通のファイアの威力をベースに数字化すると
魔力を10込めると破壊力10 普通のファイア
魔力を20込めると破壊力20 2倍の威力のファイア
魔力を40込めると破壊力40 4倍の威力のファイア(メガファイアと同等)
魔力を80込めると破壊力80 8倍の威力のファイア
魔力を160込めると破壊力160 16倍の威力のファイア(ギガファイアと同等)
魔力を320込めると破壊力320 32倍の威力のファイア
魔力を640込めると破壊力640 64倍の威力のファイア(テラファイアと同等)
と上がり続けて行く。何もおかしな事は無いと思うかもしれないが、使っている側からすると絶対におかしいのである。それに・・・後々知ったことだけどこの世界の理にテラファイアなんて魔法が存在していないらしい。後でシリウスさんが知らっと教えてくれた時は、ちょっと引いたな・・・。
不思議な事の一つは、魔力を倍にしても速度、威力、範囲、高さ、発動時間、温度のどれかが倍になるのであれば分かるが、全部が倍に上がるのだ。
さらに言うとイメージで説明した魔力を20も込めるとファイアの上法であるメガファイアと同等の威力となった。
シリウスが言うには
≪メガファイアと言う魔法は、ファイア4つ分の魔力を使う上位魔法なので、同様の効果が得られます。しかし、ファイアは魔力をどれだけ注ぎ込もうとも性質の違う魔法、例えばフレアになる事はありません。≫と言っていた。
「性質の違う魔法ならば分かるけど、だったら何で、上位魔法が存在するのんだ?」って聞いたら
≪この世界の理では、魔法の発動に必要となる魔力量が決められているので、さらに威力を必要とする強い魔法が創り出されただけで、この世界でマスターのように、ただのファイアに魔力を上限なく注ぎ込める存在はいません!≫だって。
「じゃー俺以外に魔力を注ぎ込める奴はいないのか?」って質問したら、さらに
≪魔力を注ぎ込める魔導士や魔法使いは、存在しますが、個人の魔法力に限界があるので、理論上は上限が存在します。マスターの魔力量が大きいため、魔力を注ぎ込めば神話級の威力にまで上昇させる事が可能となります。≫だとさ・・・。
ファイアの温度だって500度位あるって事だから、テラファイアに至っては、3万度いじょうだよ?恐ろしい世界だと改めて実感した。
「でも、俺がメガファイアとかギガファイアを唱えてもメリットがないって事なのか?」
純粋に不思議に思った。この理論だと俺には初球の魔法さえ使えれば上級呪文が意味がない事になってしまうからだ。そうしたら、シリウスの答えは・・・
≪魔法名=魔法キー(キーワード)で使用する魔法を唱えれば、普通は自動的に消費する魔法の量が決まってしまうので、意味がありません。しかし、マスターが呪文を唱えた場合は、消費魔力の基本設定を任意で行えるだけでなく、変更しようと思えば呪文を唱える度に変更出来るように私が修正いたしました。≫
「?でも、やっぱり、それなら俺には上級魔法が必要ない事になっちゃうよな?」
≪必要ないと言えば必要ありませんが、魔物との戦闘のたびに、魔法を唱える魔力量を調整するなんて面倒ではありませんか?≫
「フムフム・・・ご尤もな意見だな・・・。面倒くさい!」
「ですので、例えば魔法の威力の初期値を最初に設定しておけば、いちいち、魔法を唱える度に魔力量を調整しなくても威力の高い魔法の使用が可能となるので、便利だと思います。」
「たしかに・・・数匹の魔物だったら良いけど、何十匹といたら面倒くさいな・・・。であれば、魔法名だけで威力が変わった方が便利だな。」
≪良かったです。マスターがご面倒でなければマスターの仰ったとおり、マスターならば最低の初球魔法だけで、全ての魔法を使う事が可能だったのですが、念の為に、全て使用出来るようにしておきました。≫
「サンキュー♪ シリウス!」
「お役に立てて光栄です!」
「じゃ~均等に威力を上げないで何かしらの部分だけに特化させたらどうなるんだ?」って聞いたら。
≪例えば、効果の種類が4つあるとして、速度、温度だけに絞れば、その分だけはさらに2倍の威力を発揮します。なので、魔力を込める毎に倍増されます!≫だって・・・。
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