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absorption ~ある希少種の日常~  作者: 紅林 雅樹
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百三節、ミーティング

ヴォルケインのピーちゃんと、シアレイヴンの“シャーちゃん”は、旧知の仲だったのか中庭でじゃれあっていた。

甘噛みしあい、どちらかが鳴けばどちらかが応え、翼を広げたまま円を描くように走り出す。

なんとも微笑ましい光景に頬を緩めつつ、リビングにいた男二人は再びテレビ画面に顔を戻した。

一人はゲーム画面内でのある変化を確認し、

「う、うわ、なんだいその技は!?」

ゴディアは驚きの声を上げた。「残機の表示が無限大になってるよ!?」

「ふふ、やはり知りませんか」

得意げに笑ったのは、同じくコントローラーを握り締めていたペリドアだ。「これは隠しコマンドですよ」

企画開発兼営業部長でもある彼は、プロゲーマーという裏の顔がある。

多数のゲームメーカーとも懇意にしており、そこから裏技の情報を色々耳にしていたのだ。

「他にも色んな裏技がありますよ」

そういっては新たな隠しコマンドを入力し、プレイヤーのステータスがMAXになったりボス戦まで一気に飛べたりしている。

「ほおおおぉぉぉ!!」

ゴディアは目を丸くさせながらメモを取り出し、その裏技をいそいそと書き込んでいる。ゲーム好きという共通点から、二人は瞬時に意気投合したようだ。

そんな子供のような彼らを横目に、ダインは同じ席で昼食を食べているジーグとシエスタに顔を向けた。

「で、ルシラがニーニアの妹になったってのはどういうことだ?」

表情には混乱が浮かんでいた。ニーニアも当事者の一人なので、ダインの隣で真剣な眼差しをダインの両親に向けている。

「ルシラを守るためだったのだ」

椅子に座って行儀よくスープを口にするルシラの頭を撫でながら、ジーグがいった。「この子はいま現在も素性というものが分かってない。聞こえは悪いが正体不明のままなのだ。それはつまり法的に存在してないも同義で、ガーゴから何かしら強硬手段を仕掛けてくる可能性は十分考えられた」

それは確かにダインも懸念していたことだ。あらぬ容疑をかけられ、大々的にルシラの誘拐を企てられてもおかしくない。

シャンパンを飲んでから、ジーグは続ける。「だから先手を打つことにした」

「先手?」

「ああ。この子がどこかと養子縁組すれば、法的に存在することになるし人権は守られる。ガーゴからも簡単に手出しはできなくなる」

…確かに、その方法は考えたことはある。

だがルシラの親なり親族なりが見つかったことを考えて、なかなか踏み出せないでいたはずなのだ。

「ガーゴから投書があったことを機に、一気に話をつけようと思ったのだよ」

「それは分かったけど…でもリステン家の養子ってのは、どうしてなんだ?」

「ここカールセン家の養子ということも考えましたけどね」

コップに飲み物を注ぎ足しながら、サラが答えた。「ですがここもガーゴ組織が実質統治する範囲内。養子縁組は当然公的機関に申請しなければなりませんし、ガーゴに内情を打ち明けなければならない。敵側に塩を送るようなものですからね」

「だから外国であるトルエルン大陸に居を構えるリステン家に打診したと?」、と、ダイン。

「ええ。例え居候の身であろうとも、外国の子にはその外国の法律が適用されることになっておりますから」

サラはしたり顔だ。「いくら国内で主権を握っているガーゴであろうとも、下手に手を出すことはできません。ルシラに何かしようものなら、国際問題に発展しますからね」

「っは〜、さすが、考えたなぁ」

ダインは思わず嘆息してしまう。「でもよくトルエルン大陸の審査がすんなり通ったな」、と、続けてきいた。

「ルチル王はジーグ殿に大変世話になっているからな」

ギベイルがいった。「審査が滞りなく行われるよう、ワシからも進言させてもらったよ。ルチル王も協力する気でいたから、許可はすぐに下りたわい」

ダインたちに笑いかけ、おにぎりを頬張る。「ともかくこれでルシラは我々と同じく、法律の保護を得られることとなった。懸念の一つは解消できたんじゃないか?」

「確かに…良かったなぁ、ルシラ…」

ダインは思わずルシラの頭を撫でてしまう。彼女は顔を真っ赤にさせたまま、心底嬉しそうに頷いた。

「えと…よ、よろしくね、ルシラちゃん」

だがニーニアはまだ戸惑った様子だ。

無理もないだろう。彼女にしてみれば、いきなり知り合いが妹になったのだから。

だが、そのルシラから「よろしくね、お姉ちゃん!」と満面の笑みでいわれ、ニーニアは雷に打たれたように全身を打ち震わせる。

「よろしくね!」

たまらず食事中のルシラに抱きついた。

名実共に姉妹になった二人を見て、また我慢できなくなった者が沸いた。

「る、ルシラちゃん、私もお姉ちゃんって! ほら、シンシアお姉ちゃんっていって!」

「あ、あの、私もティエリアお姉さんと…!」

シンシアとティエリアだ。

わっとルシラを囲みだす彼女たちに、ゲームを中断させたゴディアが「話は聞かせてもらったよ」と笑いながらやってくる。

「いいね、面白いねぇ! ゲームだと大体ヒロインは敵側にさらわれてしまうものだけど、そのフラグはへし折られたということだね」

拍手をしてから、テーブルに置いていたワインを口に含む。「しかし問題が一つだけ出てきてしまうな」

ふと真剣な表情になり、彼は続けた。「ヒロイン奪還のシーンは盛り上がること必至なんだが、それが無くなってしまうというのはもったいない気もするねぇ」

「もったいなくないです」

ひどく冷静にティエリアが突っ込み、周囲から少し笑いが起こる。


「さて、次はダインの番ね」

ルシラ関連の話題が一段落してから、シエスタがいった。「アルバイトの方はどうだったの? 楽しかった?」

「いやまぁ、楽しくはなかったな」

食事を再開したダインはきっぱりという。「戦闘員の人ら、みんなムスーっとしててさ。パワハラも目の当たりにしたし、ろくな職場じゃないよあそこ」

「え、そうなの? テレビじゃ華やかそうな感じに映ってたんだけど」

シンシアは意外そうにいった。「部隊長さんとかダイスを開発した研究部長の人とか、すごくかっこよく見えてたんだけど…」

「そりゃそう見えるよう編集されてるからな」

ジュースで喉を潤しつつ、ダインは笑う。「現場はもっと泥臭くて、兵隊は機械のように感情がなかったよ。統率はとれてるんだろうが、ありゃ恐怖政治に近いな」

そこでダインはドラゴン討伐の一連の流れと、ガーゴの内情、それとまた一戦交えてしまったジグルのことについて説明した。

「…手遅れ、ねぇ…」

力を得ることによる代償。クスリの副作用。

重い事実を聞いて、シエスタのみならず、食卓にいる全員が眉をひそめた。

「身を滅ぼしてでも、好き放題にできる力が欲しかったということか…」

呟くシエスタに、「バカな子だよ」、カヤがぶっきらぼうにいった。

「クスリなんてものに頼ったところで、いい未来なんてあるはずがないのにさ」

最近のニュースでは、芸能人が薬物で逮捕されたといった事件が相次いでいる。

「結局力も幸福なんてものも、努力なくしては手に入れられないってことさね。段階を踏まず突然望むものを手に入れたって、それは本当の意味で自分のものにはなってはいない」

色々な悪いニュースを見てきたカヤは、薬物に手を染める人に何か言ってやりたかったのかもしれない。

「強すぎる薬は人体に悪い影響を及ぼしてしまうもの。広い意味で捉えれば、薬も毒薬も同じものなのだからねぇ」

シディアンは頬に手を添えながら困ったような表情をしている。「治せる見込みはないのかしら」

「現物が手元にあれば、今すぐにでも調べてみたいところではあるがな」

そういったのはギベイルだ。しかし、といって続ける。「人外な力が手に入る薬は、連中にとっては秘密兵器そのものなのだろうな。おいそれと世の中にばら撒くつもりはないのだろう」

入手することは難しいだろうと、彼はいった。「他者に渡れば成分を調べられ、似た効能のものを作り出される恐れもある。あくまで組織内で流通させるつもりなのだろう」

「でもジグル…といったかな。彼の行動を調べれば、薬が具体的にどのようなものかは、分かってくるかもしれないね」

いつの間にかペリドアも食卓の席に戻っていた。ジーグから酒を注いでもらい、パスタを啜り始める。

「暴走したにしては、何故頭上にいたシアレイヴンや周囲の戦闘員でなく、やや距離のあったダイン君にわざわざ襲い掛かりにいったのか。細かい副作用のことやその症状とか、事細かに調べてみたい気持ちはあるなぁ」

ペリドアの続く台詞を聞いて、ダインは思わず「確かに…」と顎に触れてしまう。

よくよく考えれば、ジグルの行動におかしな点は色々とある。

通常時と暴走時の切り替え方や、獣のような戦い方。戦闘しているときの記憶はあるのか、ドラゴンを浄化する魔法は教えられて使ったものなのか。

調べてみる価値はありそうだ。

ジグルとやりあっていた場面を思い起こしているところで、会話は七竜のことに流れていた。

「ダインよ、次の討伐情報などは聞いてないのか?」

ジーグに問われ、「いや、特に何も」、ダインは首を横に振って答えた。

「つっても、どうやら俺はやらかしちまったようだし、次はないかも知れないな。バイト初日でクビだよ」

冗談めかしていうが、「そうか…」、ジーグは笑うどころか何やら考え込んでいる。

その表情から何かを感じ取り、「どうしたんだ?」、ダインは気になってきいた。

「ジーグ殿、こうなってはもうダインにも話した方がいいのではないか?」

ギベイルがジーグにいった。「彼の仮説の通り、シアレイヴンにも分身のような存在が確認されたのだ。他のドラゴンも同様に子供がいることは確実であろう」

「そう、だなぁ…何故息子がこれほどまで巻き込まれることになったのか、分からないのだが…」

「一つ分かることがあるとするならば、貴殿がダインをいい子に育てすぎた、からであろうな」

ギベイルが笑うと、「ふふっ…そうか」、ジーグも頬を緩ませ果実酒を口に含む。

「いや、何の話だ?」

真面目に問いかけると、「件の現象のことだ」、ジーグは答えた。

「前回ヴォルケインが討伐されたとき、“古の忘れ形見”に変化が訪れただろう? 此度の件も、同様の現象が起こった」

「マジで?」

詳細を尋ねようと身を乗り出したとき、「これだよ」、と、タブレットを手にしたペリドアが近くまで来てくれた。

ダインの周囲にシンシアやニーニア、ティエリアもやってきて、タブレットの画面を覗き込む。

その画像は、どこか森の中で、中央に石造りの門のようなものが立ちはだかっていた。

「これはマレキア大陸にある古の忘れ形見だ」

ギベイルがいった。「その名を“異界の門”というらしくてな、見ての通り白く光り輝いておるのが分かるだろう」

確かに、その門のようなものは眩いほどの光を放っていた。

「今度もシアレイヴンが討伐された直後に光った」

「そう…なんすね」

「ああ。もはや七竜とこれら古の忘れ形見は繋がっていると見ていいだろう」

「そしてこれは仮説なのだが」、ギベイルは酒で喉を潤し、続けた。「前回同様今回もドラゴンの封印地とされる大陸の遺物しか反応しておらんかった。これが何を意味しているのかは未だに知る由もないのだが…恐らく、古の忘れ形見は七竜と同じ数だけ…つまり、一つの大陸につき一つの遺物が存在しているのではないか」

呪いの噂もあって、世の研究者は古の忘れ形見の調査に消極的だ。

冒険者ですら触れようとしないため、この世界にいくつあるのかは定かではない。

一つの大陸につき一つの遺物というギベイルの話は確かに根拠がないが、しかしこれまでの流れから十分に考えられる話だ。

「他の遺物については、現地の知り合いを通じて調べてもらっているところだよ」

ペリドアがいってきた。「エティン大陸とコンフィエス大陸、それに…バベル島の遺物についてはまだ発見されたという情報はないからね」

そこで、「あ…」、と、ティエリアが口を開こうとしている。

恐らく、昨日バベル島の図書館で見た日記のことを話そうとしたようだが、

「“触れざるもの”、だよ」

それまでほろ酔い気分でいたゴディアが、突然真面目な声でいってきた。

「触れざるもの…とは?」

ギベイルのみならず、全員が不思議そうな顔をゴディアに向ける。

「バベル島にあるとされる、古の忘れ形見のことだよ」

絶えず酒を口にしているものの、彼の口調からは酔いを感じない。「天罰のような形をした遺物。我々ゴッド族の間では、それを“触れざるもの”と呼んで忌避しているよ」

「な、何故パパ様がそのことを…?」、ティエリアは驚いた顔だ。

「私も読み物が好きでね、独身時代は図書館を読み漁っていたものさ」

そのとき自分にウィンクしてきたのを、ダインは見逃さなかった。

ゴディアは続けた。「その遺物がある場所は、バベル島の禁止区とされるエリアにある。ゴッド族でもごく一部の人しか入れない場所だから、確認することは難しいかもしれないよ」

「ふむ…ゴッド族の方々にも、古の忘れ形見に由来する呪いは知れ渡っていたということかな」

顎鬚を触りつつ、ジーグはいった。「とはいえ、バベル島は下界とは完全に区別されているという意識を皆も持っているし、バベル島にはそこまで踏み入らなくても良さそうだ」

スープを飲み干してから、またシャンパンを飲み始める。「遺物の挙動については、ギベイル殿とペリドア殿とで目下調査中だ。何か分かり次第情報を提供するよ」

息子であるダインに向けて、ジーグはいった。

「最近何かと隠し事が多い気がするんだけど、ようやく打ち明けてくれる気になったのか?」

リステン家と何か企んでるだろうという疑惑の目を向けるが、ジーグは肩を揺らすだけで否定も肯定もしなかった。

「ルシラの将来がかかってるからな」

ダインが持ちかけた話題を逸らすように、彼は中庭に顔を向ける。

そこには昼食を終えたルシラがいて、両脇にピーちゃんとシャーちゃんを抱えて元気に走り回っていた。

新入りであるシャーちゃんに家庭菜園で育てている野菜の名前を教えていて、シャーちゃんは飛び跳ねて全身で喜びの感情を表している。

「ルシラのことは何が何でも守らねばな」

ジーグの呟きはまったくその通りだと思ったダインは、反論することも忘れて「そうだな」、と小さく笑ってしまう。

「僕たちにとっても、ルシラちゃんは正式なリステン家の娘になったからね」

ペリドアがいってきた。「僕たちにもあの子を守る権利がある。何かあれば相談して欲しい」

カールセン家にリステン家が全力で力になる。そう感じたニーニアは、顔を赤くさせ興奮した様子で立ち上がった。

「私はルシラちゃんのお姉ちゃんだもん。絶対に守るよ」

「私たちも協力しないわけにはいかないな」

と、ゴディアまで便乗してきた。「娘は君たちに世話になってきたし、この子の笑顔を取り戻してくれたのはダイン君、君だ。君が困っているのなら、私たちも手を貸すよ」

「お父さんはこういってますけれど、私たちに出来ることはそれほどないかも知れませんけどね」

マリアは笑っていうものの、「とんでもない」、とシエスタとサラが大きく手を振った。

「先ほどキッチンで披露された包丁裁き、もはや熟練の領域でした。今後とも是非ともご教授賜りたいです」

サラがいうと、「まぁ」、といってマリアは嬉しそうに笑う。

「お邪魔でなければ、今後とも来させていただいても…?」

マリアの遠慮がちな問いかけに、「もちろんよ」、とシエスタが快く頷いた。

そこでジャスティグ家もカールセン家と協力関係を結んだと思ったのか、「パパ様、ママ様!」、ティエリアは感極まったように親に抱きついた。


何だかどんどん広がっていくな、とそのときダインは思った。

始めは何でもなかったはずだったのだ。行き倒れていたルシラを保護し、彼女の両親を見つけて送り届ければそこで日常が戻ってくると思っていた。

だがルシラの両親は一向に見つからなくて、次第にガーゴの狙いがルシラだということが分かり、守っているうちに七竜の問題まで出てきて、簡単なことではなくなってきた。

ガーゴにナンバーの連中にジグルにと厄介な奴らも増えてきたが、同じぐらいダインの周りには仲間が集まっている。

「ありがたいよな…」

思わず呟いてしまうダインの隣で、ひどく不満そうにしている人がいた。

「もーっ! どうして私のお父さんはあんなので、お母さんは出不精なのかなぁー!!」

シンシアだ。

ニーニアもティエリアも家族ぐるみでの関係性が構築されたのに、エーテライト家だけは交流がない。そのことに憤慨しているようだ。

「別に家族同士で交流持たなけりゃいけないわけじゃない」

ダインは笑って彼女の頭を撫でた。「これ以上人が増えるとこの屋敷もぱんぱんになるし、このままでも別に良いと思うぞ?」

「えぇ〜、でもぉ…」

絆というものを大切にするシンシアは、ダインが何をいっても納得してなさそうだ。

「しんしあちゃん、はいっ!」

そんな彼女に、いつの間にか近づいていたのかルシラが何かを差し出してきた。

「ん?」

無意識にそれを受け取ったシンシアは、不思議そうに“それ”を見る。

手のひらサイズのふわふわとした感触の人形だった。

良く見ると、姿形がルシラと似ている。

「ほんとはさぷらいずで渡したかったんだけどね?」

「え、も、もしかして…これってルシラちゃんが?」

驚いて尋ねるシンシアに、「ルシラちゃんはなかなか才能があるわよ」、と答えたのはシディアンだ。

「見よう見まねだけど、特に失敗もなくその人形を作り上げた。天才肌ということは聞いていたけれど、モノづくりにも発揮されているようね」

「ああ、それでルシラだけ到着が少し遅れたのですか」

合点のいったサラにシディアンが笑顔で頷き、ルシラはスカートのポケットから同じ人形を次々取り出していく。

「たくさんつくったよ!」

彼女は満面の笑みで、その人形をその場にいた全ての人たちに手渡していった。

「これで元気でたかな?」

最後に再びシンシアの前に戻ってくる。

「る…ルシラちゃん!」

たまらなくなったシンシアはルシラをギュッと抱きしめる。

「ありがとう、大切にするね!!」

「あはは、うん!」

睦まじい二人に笑みを浮かべつつ、ダインはその人形をまじまじと眺める。

「みんな色んなもの作ってくれるから、宝物が増えるばかりだよ」

穏やかで温かな昼食会は、ルシラのおかげでさらに盛り上がる気配を見せていた。

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